社会システム論

社会システム論
第3回 システム論の基本概念(2)
システムの外部と内部
外 部
環境
内 部
インプット
環境
外 部
物質
内 部
エネルギー
情報
アウトプット
環境
外 部
物質
内 部
エネルギー
情報
開放系と閉鎖系

OPEN SYSTEMと CLOSED SYSTEM

開放系
エネルギーと物質がともに出入りする

閉鎖系
エネルギーは出入りするが、物質は出入りし
ない
孤立系
 エネルギーや物質の出入りがない
例)宇宙ステーション

宇宙ステーションにおいては、

外部から物質を取り入れることはできない。



排泄物などの水を回収して再利用する。
太陽からの光、熱エネルギーは利用できる。
廃熱は外部に輩出される。
完全閉鎖系生態系の実験



バイオスフィア2
アメリカ アリゾナ州で1991年から1993
年に行われた実験
1.2ヘクタールの巨大な建物(東京ドーム4
分の1)の中に、生態系を再現し、農業、牧
畜を行い、食料、水、酸素を自給する計画。
バイオスフィア2
酸素不足、二酸化炭
素不足、食糧不足な
どにより、2年で中止
開放系としての生物

外部から
物質とエネルギーを取り入れて
生命活動に利用する。
有機体モデルとしてのシステム


外部との間で、物質やエネルギーのイン
プットとアウトプットが常に起きている。
環境との相互作用
 環境の影響を受ける
 環境に対して影響を及ぼす
エントロピー


不確定さ、乱雑さ、無秩序さの度合いを示
す概念
もともとは熱力学の物理法則であるが
エントロピー
秩序
ランダム(でたらめ)
エントロピー増大のイメージ
砂粒
不可逆的過程

水にインクを垂らす
↓
水全体にインクが広がる
お湯と冷水を混ぜる
↓
均一な温度のぬるま湯になる
エントロピー増大の法則

自然界は基本的に無秩序な方向に向かっ
ている。
生命

無秩序なものから秩序を生み出す存在
植物の光合成

植物が光によって水を分解して酸素を
発生し、二酸化炭素を有機物に固定する
反応
自己組織化


ランダムになろうとする力に対して、秩序化
しようとする力
生物において、各要素が秩序のある構造
をとろうとする。
自己組織化の例としての脳




生まれたときの脳の重さ
400グラム
半年で800グラムになる。
脳内で神経細胞同士が複雑に結合し、複
雑な神経回路を作り出す。
自己組織化としてのインターネット




脳のアナロジーとしてのインターネット
最初から意図されたものではない。
各要素が自発的に結びついた結果、
思いがけない効果が生まれている。