大株主と企業

大株主と企業
二回生
武田昌紀
大株主
• 大株主とは
大口の株数を所有する個人、法人を含めた投資家。
傾向としては金融機関、事業法人、その持ち株会社
などが上位を占めている。
• 筆頭株主
株主の権利
• 株主平等の原則
• 主な株主権
① 株主総会での議決権
② 利益配当請求権
③ 残余財産分配請求権
④ 新株引受権
いずれも持ち株数に応じて権利に差
大株主だけの権利
株主の提案権、帳簿閲覧権、総会召集請求
権、取締役・監査役の解任請求権などがある。
企業の取締役の行動を監視
M&Aの増加
大株主の経営に対する大きな影響
会社の経営権を握るためのM&A(合併、買
収)が増加。
合併
買収 発行株式を取得したり、新株発行
増資を引き受け経営権を握る
TOB(株式公開買い付け)
• TOBとは不特定多数の者に対し買付価格や
買付期間などを記載した広告を行い、証券取
引所外で株券の買付を行う行為。
TOBのメリット
株を容易に集めることができる、危険負担が
少ないなど
• TOBの目的
① 単純に公開買付によって株式を取得
することが最終目的
② 完全子会社化、企業買収を最終目的
• 典型的なパターン
業績の悪化→株価の低下→TOB(株式公
開買付)→現職経営者の交代
• TOBされやすい企業
手元流動性が潤沢、株価が低い
日本におけるTOB
• 投資会社エム・エイ・シーが昭栄にTOBを仕
掛ける
• 日本ベーリンガーインゲルハイムがエスエス
製薬にTOBを仕掛ける
スティールによるTOB
• ユシロ化学工業の大株主である米国投資
ファンド、スティール・パートナーズ
• 600円前後という割安な株価
• 5%を超える株式を購入
その後
スティールは買付価格1150円のTOBの広
告を出す。
ユシロ側は他の大株主を説得→失敗
→増配を発表、一株あたりの株主配当を1
6円から200円に
TOBの失敗
• 増配による株価高騰→買付価格を上回り、株
主がTOBに応じる必要性がなくなる。
• スティールは大株主であることにかわらず、ま
たその間の増配・株価急騰で十分に儲けた。
ユシロは大幅増配により内部蓄積を吐き出す
結果に。
TOBの危機にさらされる企業
手元流動性が潤沢、低い株価
企業は、株価を上げることが必要。
買収の脅威→企業経営に規律
大株主や株価の影響