これだけは知っておこう 障害年金請求の基本事項 プロウグ 障害年金総合事務所 平成27年10月1日 これだけは知っておこう 障害年金請求の基本事項 1.年金が受給できるための条件 (その1)初診日時点の条件をみたしていること (その2)最低限の保険料を納付していること (その3)一定以上の障害状態になっていること 2.障害認定基準・認定要領 3.年金の請求方法 4.年金額 1.年金が受給できるための条件 (その1)初診日時点の条件 国民年金の第1号、第3号被保険者、任意加入被保険者 過去において国民年金の被保険者であって、初診日の時点で日本に 住んでいる60歳以上65歳未満の国民年金の被保険者でない 20歳未満で厚生年金の被保険者でない 厚生年金の被保険者で65歳未満である 65歳以上で厚生年金の被保険者であるが老齢年金の受給権がない (国民年金の第2号被保険者である) 65歳以上で厚生年金の被保険者であるが、国民年金の第2号被保険 者でない(1級、2級に該当しても障害基礎年金は支給されない) 1.年金が受給できるための条件 (2)最低限の保険料を納付 初診日が属する月の前々月までの被保険者期間について その3分の2以上が保険料納付済期間と保険料免除期間 であること 直近の1年間が、保険料納付済期間と保険料免除期間で あること (ただし初診日において65歳未満であること) 1.年金が受給できるための条件 (3)一定以上の障害状態 障害基礎年金については、原則として障害認定日におい て、障害等級の1級または2級に該当すること 障害厚生年金については、原則として障害認定日におい て、障害等級の1級、2級又は3級に該当すること。 障害厚生年金については、障害手当金(一時金)が支給さ れる場合もある。 2.障害認定基準・認定要領 障害等級の1級、2級、3級、障害手当金に該当する 障害の程度については、国民年金法施行令別表第1、 厚生年金保険法施行令別表第1、第2において定 義されており、さらに厚生労働省による通達として、 障害認定基準・認定要領が定められている。 これらの法律、通達に定められた内容に基づいて 障害の程度(等級)が認定される。 (1)障害の程度:1級とは 身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状 が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの。 この日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度とは他人 の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができな い程度のもの。 例えば、身のまわりのことはかろうじてできるが、それ以上の活 動はできないものまたは行ってはいけないもの、 すなわち、病院内の生活でいえば、活動の範囲がおおむねベッ ド周辺に限られるものであり、家庭内の生活でいえば、活動の 範囲がおおむね病床室内に限られるもの。 (2)障害の程度:2級とは 身体の機能の障害または長期にわたる安静を必要とする病状が、 日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を 加えることを必要とする程度のもの。 「日常生活が著しい制限を受けるかまたは日常生活に著しい制限を 加えることを必要とする程度」とは必ずしも他人の助けを借りる必要 はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることが できない程度のもの。 例えば、家庭内の極めて温和な活動(軽食作り、下着程度の選択 等)はできるが、それ以上の活動はできないもの又は行ってはいけ ないもの、 すなわち、病院内の生活でいえば、活動の範囲がおおむね病棟内 に限られるものであり、家庭内でいえば、活動の範囲がおおむね家 屋内に限られるもの。 (3)障害の程度:3級とは 傷病が治癒したものにあっては、労働が著しい制限を受けるか 又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。 また、傷病が治癒しないものにあっては、労働が制限を受ける か又は労働に制限を加えることを必要とする程度のもの。 3.年金の請求方法 障害年金の請求方法には3つの方法がある。 1.障害認定日請求 2.事後重症請求 3.初めて2級請求 (1)障害認定日請求 障害認定日の時点で障害の状態を確認し、障害等級に該 当すれば年金が支給される。 この障害認定日による請求を障害認定日の請求または本 来請求という。 障害認定日で障害年金の受給権が発生し、障害認定日の 翌月から年金が支給される。 障害認定日: 原則として、 初診日から起算して1年6月を経過した日又は1年6月の期間 内にその傷病が治った場合は治った日(その症状が固定し治療の効果が 期待できない状態に至った日を含む) (2)事後重症請求 年金請求日(現在)の時点で障害の状態を確認し、障害等 級に該当すれば、年金が支給される。 障害認定日において障害の程度が軽い(障害等級に該当し ない)場合でも、障害の状態が悪化したときは、65歳の誕 生日の前々日までに請求することで請求日現在の障害状 態を確認することとなる。 この請求を事後重症による請求という。 請求日時点で年金の受給権が発生し、受給権発生の翌月 から年金が支給される。 (3)はじめて2級請求 障害等級の1級又は2級に該当しない程度の障害の状態(3 級以下)にある人が、新たに生じた3級以下の傷病(基準 傷病という)により、基準傷病の障害認定日以降65歳の誕 生日の前々日までに、基準傷病による障害と他の障害を 併せ、初めて障害等級の1級または2級に該当する障害の 状態になったときは、請求することで障害年金が支給され る。 これをはじめて2級による請求という。はじめて2級の状態を 確認できた日が受給権発生日となり、年金の支給開始は 請求日の翌月からとなる。 4.年金額(平成27年度) 障害基礎年金の年金額 【1級】780,100円×1.25 + 子の加算 【2級】780,100円 + 子の加算 子の加算 第1子・第2子 各 224,500円 第3子以降 各 74,800円 子とは次の者に限る 18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない子 20歳未満で障害等級1級または2級の障害者 4.年金額(平成27年度) 障害厚生年金の年金額 【1級】(報酬比例の年金額) × 1.25 + 〔配偶者の加給年金額(224,500円)〕 【2級】(報酬比例の年金額) + 〔配偶者の加給年金額(224,500円)〕※ 【3級】(報酬比例の年金額) ※最低保障額 585,100円 ※対象者のみ 4.年金額(平成27年度) 報酬比例部分の年金額(本来水準) 以下の①と②の合計額 被保険者期間が300月に満たない時は300月とする。 障害認定日の属する月までの被保険者期間で計算 ①平均標準報酬月額×7.125/1000×平成15年3月までの被保険者期間の月数 ②平均標準報酬額×5.481/1000×平成15年4月以後の被保険者期間の月数 平均標準報酬月額とは、平成15年3月までの被保険者期間の計算の基礎と なる各月の標準報酬月額の総額を、平成15年3月までの被保険者期間の月 数で割った額 平均標準報酬額とは、平成15年4月以後の被保険者期間の計算の基礎とな る各月の標準報酬月額と標準賞与額の総額を、平成15年4月以後の被保険 者期間の月数で割った額(賞与を含めた平均月収)
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