研究のためのマネジメント

研究のためのマネジメント
佐藤広大
アメリカの集団主義
• 常に世論に応えるべきである
• 民間の自発的な集団を通じた競争と共生
時代背景
• パラダイムシフト
• 共通の経済利益が何であるかは時代ととも
に変化
マネジメントとは
• 組織という新しい現象の統治機関
• 社会的なもの
マネジメントの前提の変化
• 基礎となる現実の変化のためにそれらの変
化がマネジメントの体系および実践としての
マネジメントの下支えしてきた基礎的な前提
の変化につながる
旧来の前提
• マネジメントとは、企業のマネジメントを意味する
• マネジメントの社会的責任は制約であり束縛である
• マネジメントの責務は既知の限定された課題を達成
するために企業組織のエネルギーを動員することで
ある
• マネジメントは肉体労働者に対して関心を持つ
• マネジメントは1つの科学であり、少なくとも一つの
体系である
• マネジメントは経済発展の結果として誕生した
新しい現実
• 先進工業社会では重要な課題はすべて、組
織されかつマネジメントされた機関において
遂行される:マネジメントは目標の設定から始
まる
• 今日、社会は急速に組織社会となりつつある
– 個人の価値観と生きがいと意欲が組織のエネル
ギーと成果に結びつく
– 組織を個人のニーズや意欲や潜在能力に適応さ
せる手段となる
新しい現実
• マネジメントにとって起業家精神によるイノ
ベーションが、管理的な機能と同じように重要
な意味を持つようになる
– 今世紀のイノベーションは、技術面にとどまらず
社会面において多く見られる
– 依然として変化に対する抵抗に悩まされている現
実
– 変化は機会である
新しい現実
• マネジメントの主要な任務は、知識を生産的
なものにすること
– 知識労働者の生産性とは質である
– 科学的管理法を肉体労働に適用することによっ
て工場を生じた変化に比すべき劇的な変化を仕
事・研究の構造・昇進・組織に関して生じさせる
新しい現実
• マネジメントは概念や原則は存在する
– マネジメントは文化であり、価値観と信条の体系
– マネジメントとはそれぞれの社会が自らの価値観
と信条を生産的なものとする手段
– 共通の目的のために、個人コミュニティ・社会の
価値観と意欲と伝統を生産的なものにする
技術と科学
• 技術の概念の変化
– 概念による技術の体系化の過程
– 科学は、自然哲学から社会的機関へと変わった
• 科学の概念の変化
– 人の心に焦点を当てる「理解」から、技術の応用
に焦点を当てる「制御」へ変わった
• 今までは科学と技術が関係あるものと思われ
ていなかった
50年前までの技術と科学
科学
・哲学の一分野
・普遍的なものを対象
技術
・利用することに焦点
・具体的なものを対象
科学と技術の両者に類似があったとしても、
それはまったくの偶然であった
今日の技術
• 技術すなわち物的な道具に対する体系的な・
組織的な働きかけとしての技術がこの時代に
生まれる
• 技術は、既存の知識を集めて体系化し、それ
らの知識を組織的に適用し、それを公にする
ことによって生まれた
• 学習と教授の可能な体系原理としての技術
の確立
「技術」のもつ重要な意味
• 技術そのもののプロセスに内在するダイナミ
ズムを問題にしなければならないのか?
• 技術は行動の世界と知識の世界を結びつけ
るもの、人類の歴史を結びつけるものとなっ
ている
• したがって散らばっていたに過ぎない技術が
いかにして中心に位置付けられるようになっ
たのかという問題こそ、今日解明され、完全
に研究され、報告されるべきである
過去が教えてくれるもの
• 技術の大きな変化は、社会と政治のイノベー
ションを必要不可欠とする
– 技術の大きな変化はそれまでの制度的な仕組み
を腐らす
– コミュニティ・社会・政治のための新しい制度を要
求する
過去が教えてくれるもの
• 技術の大きな変化はそれぞれ一定の社会
的・政治的イノベーションをもたらす
– 新しい制度は新しい必要性に合致した適切なも
のでなければならない