JavaによるCAI学習ソフトウェアの開発

JavaによるCAI学習ソフトウェアの開発
石原耕平
1.はじめに
CAI(Computer Aided Instruction)とは、コンピュー
タを教育に用いることで多人数を同時に教えながら、
個人の能力に応じた個別教育も行えるシステムまた
はソフトウェアのことである。今あるソフトウェアは任
意で問題の変更ができないものが多い。
そこで、本研究では作成する問題をテキスト形式
(txtファイル)で簡単に編集できる選択問題CAIの開
発を目指す。
2.ソフトウェア概要
2-1 開発環境及び実行環境

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開発環境
OS :Windows XP
言語:Java (JDK ver.1.6.0_04)
コンパイル・実行
コマンドプロンプト
2-2 ソフトウェア構成
ログイン画面
(ユーザID、パスワード入力)
格納
問題ファイル
確認
学習画面
(学習をサイクル)
学習終了
学習ファイルに保存
学習ファイル
(ログイン、学習状況)
2-3 問題ファイルの作成に関して
テキスト形式(.txt)の問題ファイルを作成する上で、ルールを設定
1.テスト文章中で正解を含んだ解答群となる部分を全角の括弧で囲む
2.一つのテストの表示行数を最大20行とする
3.一つのテストの括弧問題の数は最大10問とする
4.一つのテストの解答群の数は最大20個とする
5.一つのテストの終わりには、全角のスラッシュだけの行を設定する
正解
■ 次の10進小数のうち,8進数に変換したときに
有限小数になるものはどれか。
( 0.5, 0.3, 0.4, 0.8)
/
■ 正規表現 [A-Z] + [0-9] * ~~~省略~~~
ここで,正規表現は次の規則に従う。
( ABCDEF, 456789, ABC99*, ABC+99)
問題の区切り
解答群
[A-Z] は,英字1文字を表す。
[0-9] は,数字1文字を表す。
* は,直前の正規表現の0回以上の繰り返しを表す。
+ は,直前の正規表現の1回以上の繰り返しを表す。
/
~~~以下略~~~
3.学習アルゴリズム
問題1~10
1
2
学習状況1~10
3
4
5
6
7
8
9
10
1
2
3
4
5
6
7
8
学習テーブル
1
2
3
4
5
(例)3番が学習修了した場合
1
2
4
3
5
6
1
2
4
5
9
10
4.動作確認
ログイン画面
学習画面
5.検討・考察
問題ファイルのルールが5つという少ない設定に
することで、より簡易な問題編集ができるように目指
したが、問題内容によって表示しきれないものが
あった。また図や表を含んだ問題に対応することが
できなかった。これらは設定を増やしたり、変更して
改良できると考えられる。
6.まとめと今後の課題


今回、目標だったテキスト形式(.txt)ファイルを取り込んで
学習していく選択問題CAIを完成させることはできたが、
問題内容によって表示に偏りがあった。また、このCAIは
問題を理解させるという点で改善が必要であると感じた。
今後の課題として、問題ファイルのルール改定、問題表
示がテキストのみなので図や表などを含めること、正解率
の低い問題を集め復習できる復習部の作成、問題の解説
や語句の説明などの表示が挙げられる。