PowerPoint プレゼンテーション

がん治療法
 外科療法
 放射線療法
 化学療法
 免疫療法
 温熱療法
 IVR(Interventional
 内視鏡治療
 遺伝子治療
Radiology)
放射線治療
 利点
– 機能、形態を残せる
– 高齢者、合併症のある患者にも対応できる
– 体のどの部位でも狙い打ちできる
 欠点
– 放射線による副作用のリスク
– 放射線治療が利きにくい癌がある
放射線の殺細胞効果
 放射線のターゲットは、細胞の核内に存在
するDNA
 細胞を効率良く殺せる
– 致死量の放射線エネルギーではコーヒ1杯
しか沸かせない
がん細胞にも正常細胞にも
DNAは存在する
放射線治療の目指すもの
 がんに対する選択的損傷
– 生物学的アプローチ
同じ線量が当たっても癌だけが損傷される
– 物理工学的アプローチ
 癌に放射線を集中させる
 放射線感受性の予測(テーラメイド医療)
– 組織、細胞(酸素分圧、DNA損傷)
– ゲノム(マイクロアレー・SNPs)

急性障害
照射中あるいは照射後2ヶ月以内に起こる反応
 閾値がある
 放射線感受性の高い(細胞増殖の速い)組織

– 消化管(特に小腸)→下痢
– 骨髄→白血球減少(特にリンパ球)貧血
– 皮膚→紅斑、びらん

局所照射と全身照射で異なる(容積効果)
– 放射線を余分なところに照射しない
晩発障害
治療後数カ月以降に発症し、臨床的に重要
 臓器の障害(多くは1-2年に発症)

– 白内障、脳壊死、放射線直腸炎、
放射線膀胱炎、放射線肺臓炎
– 非可逆的

放射線発癌
–
–
–
–
10年以上
照射野内に出現
組織型が異なる(肉腫が多い)
治療の適応に影響は与えない
放射線治療における線量ー効果曲線
なぜ放射線で癌が治療できるのか
癌細胞の放射線感受性が
周囲の正常細胞より高い
正常細胞が生存できる線量
で癌細胞は死滅
放射線治療が行いにくい癌
正常細胞と癌細胞が同じ放
射線感受性を持つ
放射線治療の効果を高めるには
癌細胞の防具を取る
正常細胞に防具を着せる
低酸素細胞増感剤
放射線防護剤
抗がん剤との併用
放射線治療の効果を高めるには
弾丸の威力を増す
高LET放射線
– 速中性子
– 重粒子線
– π中間子
放射線治療の効果を高めるには
癌細胞だけを狙い打ち
する
小線源治療、術中照射
ラジオサージャリー
強度変調放射線治療
陽子線、重粒子線
放射線治療の効果を高める
ためには
 癌の放射線感受性を高める
あるいは
正常組織の放射線抵抗性を高める
 より効果の強い放射線を使う
 癌病巣のみに放射線を集中する
新しい生物学的アプローチ
 分子標的に基づく放射線増感
 ストレス(放射線・温熱・低酸素)
応答遺伝子を用いた遺伝子治療
 低酸素領域に到達し、低酸素細胞を選択
的に損傷する融合蛋白製剤
 血管新生の修飾剤
Survival Signals
RTK
EGFR
LY294002
PI3K
Genistein
AG1478
Grb2
Sos
Ras
Raf
AKT/PKB
MAPKK
Caspase-9
PD98059
Bad
P42/p44 ERK
c-Myc
Sap
Elk
Enhancement ratios of Radiosenseitivity
by various Survival Signal inhibitors
TE-1 cells
TE-2 cells
Genistein
3.2
2.2
AG1478
1.1
1.5
PD98059
1.2
2.5
LY294002
1.3
1.9
Enhancement ratio: Do (Radiation alone) / Do (Radiation+Inhibitor)
物理工学的アプローチ

CTシミュレータ、MRシミュレータ
 原体照射
 定位放射線照射(頭蓋内)
 定位放射線照射(体幹部)
 強度変調放射線治療
 粒子線治療
 小線源治療・術中照射
小線源治療

線源として放射性同位元素(RI)を用いて病巣内
部/表面から治療する

非密封小線源治療
– 液状・コロイド状のRIを全身的・局所的に投与
– 例:甲状腺癌の131I治療

密封小線源治療
– 針状・粒状の白金カプセルに封入したRIを局所的に
使用
– 例:舌癌の137Cs組織内照射・子宮癌の192Ir腔内照射
RALS
(Remote Afterloading
System)
アプリケーターのみ留置
遠隔操作で線源を入れる
腫瘍
線源を
病巣に直接留置
術者の被曝あり
患者の隔離必要
腫瘍 術者の被曝なし
患者の隔離不要
脳幹・眼球・視交差(黄色・緑で表示) を避けてX線ビーム(紫・茶色)を配置
専用固定具の作成
患者さんは舟型の固定装置
の中に入る。固定装置の内面
には体の輪郭にぴったり沿うよ
うなしくみがあり毎回の治療の
間の体のずれを防ぐ
CTの撮影および毎回の治療
はこの固定装置を使って行う。
治療計画
治療計画は専用のワークステーションを用いる。多方向か
ら三次元的にビームを照射し、放射線を病変に集中させる。
照射
患者ベッド、ガントリーを
回転させ、病変に向かって
多方向から放射線を照射。
肺がんに対するSRTの局所制御率
報告者
局所制御率
Uematsu
96%(22/23)
観察期間
中間値
11month
Arimoto
92%(22/24)
24month
Blomgren
94%(16/17)
8month
Kyoto
94%(30/32)
11month
1期肺がんの放射線治療成績
(従来法)
Author
Dose
Stage
Cause-specific
3y
Graham
(1995)
Shipley
(1998)
Morita
(1997)
Hayakawa
(1998)
60
(median)
64
(median)
55-74
IA
IB
IA
IB
IA+IB
60-80
IA+IB
5y
Overall survival
3y
5y
29%
5%
34%
22%
42%
23%
29%
30%
56%
39%
I 期肺がんに対する生存率
原病生存率
100
90
(%)
租生存率 ( 90%)
80
70
60
50
40
25例
中間観察期間 (11 カ月)
30
20
10
0
0
1
2
3
(年 )
放射線肺臓炎の頻度
症状を伴う肺臓炎 (Grade 2)

0/23 (0%)
 症状は無いが CT 変化有り (Grade 1)

21/23 (91%) (2-6 か月後)
 変化無し (Grade 0)

2/23 ( 9%)

IMRT
( Intensity Modulated Radiotherapy )
強度変調放射線治療
IMRT の概念図
従来の一様なビーム
IMRT における、強度に
変化のあるビーム
IMRT の概念図
単一強度の照射野
による線量分布
強度変調した照射野
による線量分布
強度変調
Multi-leaf
Collimator(MLC)
単一強度の照射野
強度変調した照射野
IMRT (前立腺が
前立腺がんのIMRT
64Gyから78Gyの増量で生存率が30から90%に上昇
The Goals of IMRT Planning
Targets and OARs

CTV = PTV


Kidney
Spinal cord
Duodenum / Jejunum

Liver

dose (Gy)
min
max
50% vol.
max
max
10% vol.
50% vol.
27
33
2
5
14
12
2
IMRT(似顔絵)
癌は似顔絵のように個性的
GTV
PTV
物理的標的容積
腫瘍負荷
• MRI
• MRS (choline/citrate)
腫瘍の増殖能
低酸素
• PET (IUDR)
• PET (F-miso)
+
GTV
生物的標的容積
PTV
+
放射線治療の役割
日本
米国
(1995) (1994)
 がんの患者数/年間(人)
450,000
1,200,000
 初回治療として放射線治療を受ける割合
15%
50%