活性炭を用いたフタル酸類の測定 - 柴田科学株式会社

SIEJ ANNUAL MEETING 2005
C-02
13:15~13:30
活性炭を用いたフタル酸類の測定
鈴木義浩、小谷野道子※、斎藤恒生、小山博巳
(柴田科学株式会社、※国立保健医療科学院)
1
フタル酸エステル類分析の問題
室内環境汚染物質としてのフタル酸エステル類
の測定ついて溶媒脱着-ガスクロマト法にて測定
する場合、以下のような問題を有する。
 1)捕集剤の前処理が必要であること
 2)トラベルブランク等の問題
 3)1)に伴うブランク値の変動

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No.2
フタル酸類の代表的な捕集
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No.3
問題解決として
今回検討を行った項目
フタル酸測定のため、焼成処理を行なった活性
炭チューブ(低ブランク品:8015-0543)を作成し、
基本的な検討を行ったので報告する。
 本測定の目的は簡易に測定を実施する事とした
ため、窒素濃縮等の作業については実施せず、
分析測定はGC/FID(SPLIT-LESS)で実施してい
る。

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No.4
活性炭チューブ(低ブランク)
(8015-0543)
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No.5
抽出時の容器洗浄方法の検討
表-1 脱着、Autosampler用バイエル瓶洗浄試験
NEW(未使用品)
N
平均値
標準偏差
c.v.%
OLD (W+D)
3
5799
3168
55
NEW (W+D)
3
15720
8506
54
NEW (W+D+S1)
3
1327
713
54
NEW (W+D+S2)
3
3026
3410
113
NEW (W+D+US2)
5
5683
1433
25
W(水洗),D(洗剤),S(溶媒アセトン浸漬S1はセプタム
のみ未洗浄),US(超音波溶媒洗浄SIBATA SU-27TH)
平均値は総クロマト面積値(溶媒ブランクを除く)
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No.6
GC/FIDによる測定方法の検討
ガスクロマトグラフ分析条件
GC17A/FID
Col. PTE -5, L=30 m, I.d.=0.25 mm, t=0.25μm
Inj. 280℃ Det. 280℃
Splitless mode (hold 1 min after 1:40)
Inj. vol.2.0μL
Carrier gas He、1.16 mL/min,
Col.Temp. 100℃(2 min HOLD)
→20deg/min→180℃→8deg/min
→280℃(15 min HOLD)
TM
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No.7
標準物質のクロマトグラフ
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No.8
脱着溶媒の検討
脱着溶媒の種類
アセトン
:有害性少ない、極性物質も可能
多孔質剤からの脱着効率低い。
トルエン
:活性炭から比較的脱着効率良好
有害性、VOC測定
ジクロロメタン:脱着率良好、気化濃縮可能
廃液処理、地球温暖化
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No.9
脱着溶媒の結果(トルエン)
表-4
フタル酸エステルの添加結果(GC
DEP
DPP
DnBP
DnPP
DnHP
AREA)
BBP
DEHP
DCHP
0
0
3853
0
0
0
0
0
標準液
3456
3213
5291
2707
2292
1721
1235
2088
空BL
861
0
3065
0
0
0
0
113
石英 BL
769
0
2415
0
0
0
0
183
石英 1
1571
0
2712
376
277
250
312
489
石英 2
1206
0
2383
0
0
0
0
244
活性炭 BL
1327
0
2538
0
0
0
0
130
活性炭1
3319
2918
4956
2488
1912
1657
1391
1985
活性炭2
3535
3204
5156
3038
2241
1691
1643
2147
溶媒
石英:吸引側のものを単独で活性炭と同様に脱着したもの
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No.10
チャコールチューブ
低ブランク(8015-0543)
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No.11
通気時のフタル酸類の揮発影響
図-2 フタル酸類の移送
140.0
120.0
活性炭
石英
(%)
100.0
80.0
60.0
40.0
20.0
DE
P
DP
P
Dn
BP
Dn
PP
Dn
HP
BB
P
DE
HP
DC
H
P
0.0
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No.12
室内空気測定例
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300ml/min 24時間採取
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No.13
まとめとして
本測定手法が解決・提案すること
分析手順の簡易化 :前処理洗浄を必要としない
携帯性が良い
不活性ガス濃縮を用いない
低コスト
:1本あたり350円程度
ライフサイクルに合ったサンプリングが出来る
1週間サイクル測定に適している
問題点
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:吸引速度が多く取れない
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No.14