施設における感染対 策 内容 法的根拠 主な感染症 標準予防策 トピック:多剤耐性菌(CRE) 法的根拠 大阪府 設備及び運営に関する基準を定める条例 施設において感染症又は食中毒が発生し、又はまん延しないように 、次に掲げる措置を講じなければならない。 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針整備 職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のため の研修を定期的に実施 入院治療を必要とする入所者のために、あらかじめ、医療機関と の間に協力体制を整備しておかなければならない。 ほか規則で定める措置 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検 討する委員会をおおむね三月に一回以上開催するとともに、その 結果について、支援員その他の職員に周知徹底を図る。 二感染症又は食中毒の発生が疑われる際の対処等に関し知事 が別に定める手順に沿った対応を行うこと。 高齢者介護施設における感染対策マニュアル 社会福祉施設における感染症及び食中毒対応マニュアル 報告様式及び記載内容例 はマニュアルを参照 平成18年 主な感染症 入所者及び職員にも感染が起こり、集団感染を 起こす可能性がある感染症 インフルエンザ、感染性胃腸炎(ノロウイル ス感染症等)、腸管出血性大腸菌感染症、痂 皮型疥癬、結核など その他 血液、体液を介して感染する感染症 肝炎(B型、C型)、HIV感染症など 薬剤耐性菌による感染症 MRSA、緑膿菌感染症、CREなど 主な感染経路と原因微生物 標準予防策とは 全ての人が何かの病原体をもっていることを前提にして対 応する考え方:手指衛生と個人防護具の使用 ・血液・体液・排泄物・(粘膜)に触るときには手袋をする ・手袋を外したあとは手を洗う ・血液・体液・排泄物で衣服が汚染される可能性がある場 はエプロン・ガウン等の個人防護具を使用する 手指衛生 注意するタイミング おむつの交換時 排便、排尿介助 汚物の処理中 吐物の処理中 経管栄養器具の洗浄時 下着の交換時 入浴介助 大阪大学朝野先生資料より 厚生省HP ノロウイルスによる 感染性胃腸炎ついて ・接触感染(経口感染とその他の接触感染) ・潜伏期間 1~2日 ・下痢・嘔吐・腹痛等 感染性胃腸炎患者発生状況 11月~3月の冬季を中心に高齢者や乳幼児に集団で多発する胃腸炎の 主な原因。潜伏期1~2日で、下痢・嘔吐・腹痛が1~3日あり回復すること が多い。強い感染力を持つ。 集団感染の兆候が見られたときの対応 標準予防策 ・手指衛生 ・個人防護具 塩素系消毒剤で消毒 ・トイレ・ドアノブ ・手すり・スイッチ ・汚物処理した洗面所 インフルエンザ ・飛沫感染と接触感染 ・潜伏期間 1~3日 ・感染期間 発症直前から、発病後3日程度までが感染力 が特に強いとされる ・急な発熱で発症 頭痛・筋肉痛・全身倦怠感・咽頭痛等 インフルエンザ患者発生状況 12月~3月で1月末~2月上旬がピーク。潜伏期間1~3日、基礎 疾患のあるものでは脳炎や肺炎、死亡例もある。 安静、水分補給のほか、ワクチン接種と予防内服を行う。 集団感染の兆候が見られたときの対応 受診し、診断と予防投与について 検討します。 基本的には個室対応ですが、個室 が足りない場合には、同じ症状の 人を同室とします。 ケアや処置をする場合には、職員 はサージカルマスクを着用します。 罹患した入所者が部屋を出る場合 は、マスクをします。 掲示による周知啓 発 必要時は面会制限 標準予防策 ・手指衛生 ・個人防護具 厚生省HP 結 核 ・空気感染、飛沫感染 ・ 結核罹患率 (人口10万人あたりの新登録患者数) 2週間以上続く咳では結核を疑う。 高齢者では、発熱・食欲低下のみの場合も。 疑わしい患者では、喀痰検査の実施を。 結核に係る健康診断の実施と報告 根拠法令 実施義務者 感染症の予防及び感染症の患者に関する法律 対象者 定期・実施回数 事業者 介護老人保健施設 社会福祉施設の従事者 毎年度に1回 施設の長 社会福祉施設に 入所している者 65歳に達する日の属する年 度以降は毎年度1回 定期健康診断の実施(第53条の2) 管轄する保健所に報告(第53条の7) 社会福祉施設:養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽 費老人ホーム(社会福祉法第2条第2項第1号及び第3号から 第6号までに規定する施設) 多剤耐性菌 CRE カルバペネム耐性腸内細菌科細菌 CREとは CREとは カルバペネム系の抗菌薬(抗生物質)に耐性をもつ腸内 細菌科の細菌。 CREはどんな病気を引き起こすの? 肺炎などの呼吸器感染症、尿路感染症、手術部位や外傷部 位の感染症、カテーテル関連血流感染症、敗血症、髄膜炎 その他多様な感染症を起こすことがある。無症状で腸管等 に保菌されることも多い。 どんな時に感染するの? 接触感染のため、おむつ交換や経管栄養の管の管理など には注意が必要。 標準予防策の徹底が重要 多剤耐性菌(CRE)対策 標準予防策の徹底 ・血液・体液・排泄物・粘膜面に素手で触らない ・それらに触るときには手袋をする ・手袋を外したら手を洗う ・衣服が汚染される場合は エプロン・ガウンを着用する 血液 注意するタイミング おむつの交換時 排便、排尿介助・汚物の処理中 吐物の処理中 経管栄養器具の洗浄時 下着の交換時 入浴介助 便 イラスト:大阪大学朝野先生資料より
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