第五課 木の葉の魚 新しい単語 かげん おまけに つくづく 見詰める 飛び切り 拵える せっせと 丹精 見抜く 諂う 閉じこもる さらりと 無気味 めりめり 空耳 押し寄せる 見惚れる 加減 「名詞」 1 加えることと減らすこと。数学で、加法と減法。 2 適度に調節すること。程よくすること。「暖房を―する」「―して 採点する」 3 物事の状態・程度。物のぐあい。「風の―で波の音が聞こえる」「 湯の―をみる」 4 からだのぐあい。健康状態。「お―はいかが」「―が悪い」 [接尾]動詞の連用形や状態を表す名詞に付く。 1 ぐあい・程度の意を表す。「焼き―」「塩―」 2 ちょうどよい程度の意を表す。「ちょうど食べ―のメロン」「入り ―の湯」 おまけに おまけ: 1 商品を値引きすること。値引きの代わりに、景品を添えたりするこ と。また、その景品。「―のキャラメル」 2 ある事に付け加えること。また、そのもの。「話に―がつく」 おまけに[接]それに加えて。その上。さらに。「今日は寒くて、― 雨が降っている」 養う と 育てる 「育てる」と「養う」の共通点: 手をかけて、人間や動植物の成長を助けるという意味では二つ言葉も ある。 「育てる」と「養う」の違い: 二語が共通点のうちに「養う」は食物や衣服などを与えて、生存さ せ、生活の面倒を見てやるという意味が強く、しかも植物や文化など には使わない。「病気を養う」は「療養する」という意味を表す。 「育てる」は人間、動物、植物から、「日本の文化を育てる」のよう に、抽象的なものまで広く用いられる。「子供を育てる」はただ子供 を生かすだけでなく、子供を立派なものにするために、教養や情操や 思想などの面における面倒の見るというところに重点がある。 補充: 育てる=教育・ご飯・しつけの全てを含む 養う=ご飯をあげる。生きていくために必要な最低限のものを与える つくづく 1物事を、静かに深く考えたり、注意深く観察したりする 様子。よくよく。じっくり。「寝た子の顔を―(と)眺め る」「―(と)将来を考える」 2 物事を痛切に感じる。しんから。しみじみ。「―(と) 自分が嫌になる」「社会の厳しさを―(と)感じる」 「しみじみ」には、「しみじみとした…」の形があるが、「つくづく」に はない。「しみじみとした気持ちで」 「つくづく思うに…」という言い方は、よくよく思えばやはりそうなんだ という気持ちだ。 「つくづく嫌になる」は、何回も嫌になるような事柄があって、最終的に 心の底から嫌になった状態。 3 もの寂しく、ぼんやりしている様子。 とっとき 取って置きの略した言い方: いざという時のために、大切にしまっておくこと 。また、そのもの。とっとき。「―のウイスキー 」「―のいい話」 見詰める 対象から目をそらさずにじっと見つづ ける。凝視する。 「顔をじっと―・める」「現実を―・ める」 ささやく 1 小さな声で話す。ひそひそと話す。かすかな音を立てる 「耳もとで―・く」「愛を―・く」 「 呟く」、小さな声でひとりごとを言う意。聞き手は必要 としない。 「囁く」は、周囲に聞こえぬよう、相手だけに小さな声で 話す意。 風呂敷 風呂敷は物を包み持ち運んだり収納したりするための正方形に近い形 の布 どっしり いかにも重みのある様子。ずっしり。 「―(と)重い袋」 2 落ち着きがあって重々しいさま。「 ―(と)した態度」 せっせと 熱心に物事をするさま。 黙ってせっせと働く。 他の者が遊んでいる暇に彼はせっせと 勉強した。 丹精 1まごころ。誠意。丹心。「―を尽くす」「―を 込める」 2 心を込めて物事をすること。「母の―になる手 料理」「―して盆栽を育てる」 この絵は私の丹精の作品です。 丹精込めてバラを育てている。 おどおど 緊張・不安や恐怖心で落ち着かない さま。「人前ではいつも―している」 諂う(へつらう) 人の気に入るように振る舞う。また、お世辞を言 う。 彼は目上の人にへつらってばかりいる。 君にへつらうつもりはない。 くすぐる 1皮膚の敏感な部分を軽く刺激し、むずむずして 笑いたくなるような感じを起こさせる。「わきの 下を―・る」 2 人の心を軽く刺激し、そわそわさせたり、いい 気持ちにさせたりする。「母性本能を―・る ひしめく 大勢の人が1か所にすきまなく集まる。 また、集まって騒ぎたてる。 「観衆が―・く」 言葉の学習 ~といったら ~一つ 願ったりかなったり やたらに(と) ~たて ~につき まだしも それからというもの ~といったら 名詞について、話し手の主観的な見方を表し、話題に なる事柄の程度が極端であることを強調するのに使わ れる。ややマイナスの評価の表現である。 あの子の賢さといったら、大人も思いつかないところに 目をつけるのだ。 一人暮らしの寂しさといったら、言葉で言い表せるよう なものではない。 子供が苦労する姿を見る時の母親のつらさといったら、 代わってやれるなら、死んでも代わってやりたいと思う ものである。 一つ~できない(可能動詞の否定形) 本来ならできるはずの簡単なことができないことを強調するの に使う。それ以上のことは勿論できないことを示して、話し手の不 満や批判など否定的な気持ちを表すことが多い。 近頃の子供は雑巾一つ満足に絞れない。 女優のくせに、歌一つ歌えない。 この頃の若いやつは、挨拶一つ満足にできな い。 願ったりかなったり こちらの望んでいることと、相手の条件がうまく合って、物事が 希望通りに実現すること。すっかり思い通りになることを表す。 へえ、ただでホームステイをさせてくれるのか、 これを願ったりかなったりの話じゃないか。 あんな立派なマンションを半値で売ってくれる のは願ったりかなったりの話だと思うが、ただ 一括現金では出せないので、諦めるしかない ねえ。 そうしていただければ、こちらとしては願ったり かなったりです。 やたらに(と) 程度が激しかったり、秩序がない様子を表す。 今日はやたらに忙しい一日だった。 最近やたらにのどが渇く。何か病気かもしれない。 彼は女子学生を見るとやたらに話しかけては嫌われ ているようだ。 「みだり」「むやみ」「やたら」 「□に庭の花を折るな」 「みだり」は、許しもなく勝手に、という意味合いが強く、 「むやみ」は、どれこれかまわず無差別に、という気持ちが強い。 「やたら」は、必要もないのにたくさんという意味合いをもつ。 【2】「やたらに眠い」「むやみに高い」などのように、度を越えて いたりする状態についても使われるが、「みだり」は、人の行動につ いてしか使われず、ほとんどの場合、そのことを禁止する表現を伴う 。 ~たて 動詞の連用形を受けて、「…したばかり」の意味を 表す。使える動詞は限られている。 牛乳は搾りたてが一番美味しいよ。 焼き芋、焼きたてのほやほや。 ペンキ塗りたてですから、触らないでください。 ~につき (Ⅰ) 名詞を受けて「その理由で」の意を表す。改まった手 紙などに用いられる。 改装中につきしばらくお休みさせていただきま す。 父は高齢につき参加をとりやめさせていただき ます。 ~につき (Ⅱ) 「名詞+数量詞」について「その単位に応じて」「ごと に」「あたり」という割り当てなどを言い表す。 生徒二十五人につき、先生が一人つくという形 で勉強させている。 当駐車場の使用量は一時間につき、200円徴 収いたします。 まだしも :積極的な評価を表すニュアンスではなく、XもYもどちら も好ましくないが、XのほうがYよりましだという比較を表すニュアンスになる。 主体が冷静に判断して選択している暗示がある。 中国では乾燥してほこりっぽいのはまだしも我慢でき るが、風呂がない生活は私には我慢できない。 それからというもの 「その出来事をきっかけとして」「そのことがあってから は」という意味だが、事情がそれ以前に比べて180度変 化した場合に使ったりする表現である。 留学していたころ、病気でとても困っていた時見知ら ぬ外国人に助けられたことがある。それからというも の、私は困った人に会うと、どこの国の人間であろうと、 できるだけ助けてあげることにしたのだ。
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