状況から推定されるユビキタスサービス起動のための即興セレクタ

状況から推定されるユビキタスサー
ビス起動のための即興セレクタ
立命館大学
理工学部 情報学科
データ工学研究室
◎相馬孝宣 島川博光
2006/09/06
研究背景
近年、ユビキタス環境では携帯端末の操作によりさ
まざまなサービスを受けることができる.
 以下のような困難が生じる
・目的にあった適切なサービスの選択
・携帯端末によるサービス起動までの複雑な操作
さまざまなサービスのうちユーザの状況に応じたサー
ビスを容易に起動できる即興セレクタを提案する.
Tagged World
外出時のユーザの「ふるまい」
RFIDタグ
どのようなものに触れたか
どのような順序でものに触れたか
「人間の行動を認識する」
RFIDリーダー
センサーネットワークにより
エリアの状態を取得
「ものの状態を取得」
エリアの「状態」
電気ON
ユーザのふるまい + ものの状態
ユーザの状況を認識
テレビON
認識した状況によりサービス提供のための
即興セレクタを起動する
状況判断により選定されるサービス
ECAルールによるサービスの選定.
数あるサービスの中から取得する状況に応じた
サービス.
提供サービスの
絞込み
2階の
リビング 窓を
の電気を 閉める
消す
状況
テレビを
消す
ものの
状態
ユーザの
ふるまい
火の元を
確認する
リビング
の電気を
消す
テレビを
消す
ユーザの近辺物体
玄関
サービスと近辺物体の
対応付け.
スイッチとなる近辺物体.
その場でのサービス起
動.
固定されないサービスと
近辺物体の対応付け.
提供サービスの
絞込み
近辺物体
リビング
の電気を
消す
テレビを
消す
2階の
窓を
閉める
火の元を
確認する
アナウンス機能
 ユーザに提供するサービス内容
とサービスが対応している近辺
物体の通知.
電気がONの状態です!
消すなら傘に触れて下さい
アナウンス
 サービス内容を音声通知にする
ことにより、ユーザは携帯端末に
触れずにサービス内容を把握で
きる.
テレビがONの状態です!
消すなら靴箱に触れて下さ
い
近辺物体
電気がONの状態です!消す
なら傘に触れて下さい
リビングの
電気が消える
アナウンス
ユーザ
テレビがONの状態です!
消すなら靴箱に触れて下さ
い
状況
ユーザのふるまい
提供サービスの
絞込み
リビング 2階の
の電気を 窓を
消す 閉める
火の元を
テレビを
確認する
消す
外出時のものの状態
電気ON
テレビON
即興セレクタ
アナウンス
の通知
エリアの
状態
ユーザの
ふるまい
サービス内
容
状況
外出時の
サービス
電気を
消す
テレビを
消す
対応付ける
対応付ける
傘
靴箱
提供される
サービス群
食事の支度時
のサービス
就寝時の 外出時の
サービス サービス
ユーザの
位置情報
アナウンス
傘のタグ
靴箱のタ
グ
ポケット
アシスタント
ユーザの位置する
エリアの近辺物体
即興セレクタ
帰宅時の
サービス
ユーザ
傘のタグに
触れた
絞り込まれた
サービス
ユーザ位置管理機能
近辺物体管理機能
既存研究との比較
 既存研究 ※1
• ユーザがサービスを視覚的に理解できる
シンボルを付随したRFIDタグ使用.
• RFIDタグを特定のエリアに配置する.
• RFIDリーダを装着したユーザがタグに触
れることで関連する情報を携帯端末に表
示する.
本研究
既存研究
その場でのサービス起動
○
×
適切なサービスの選択
○
×
通知されるサービスの正確な理解
×
○
※1 : Jukka Riekki, et al., Requesting Pervasive Services by Touching RFID Tags, IEEE PERVASIVE COMPUTING, Vol5, No1, pp.40-46, 2006
まとめ
近辺物体に触れることでいつでもどこでもその場で
サービスを選択し享受できる.
ユビキタス環境における多数のサービスからユーザ
の状況に鑑みたサービスを提供できる.
IT機器を使いこなしてサービスを起動する必要がな
い.
 今後の課題
 ユーザに近辺物体とサービス内容の対応関係を正確に
把握させるアナウンス内容を考案し検証実験を行なう.