外食消費の経時的変化 に関する一考察 ~中食産業の成長と今後の展望~ 学籍番号 zwei 1 目次 第1章 外食産業の歴史 1-1.外食産業の現状 1-1-1:2003年の市場状況 1-1-2:外食不況の背景と展望 1-2.外食産業の歴史 1-2-1:外食の産業化 1-2-2:高度経済成長と外食の普及 1-2-3:バブルの崩壊と外食の不振 1-3.中食産業の成長と背景 1-3-1:中食の歴史と現状 1-3-2:中食成長の背景 1-3-3:中食市場の展望 1-4.(広義の)外食産業が抱える問題点と問題提起 1-4-1:(広義の)外食産業が抱える問題点 1-4-2:問題提起 第2章 既存研究のレビュー 2-1.ライフスタイル研究について 2-1-1:ライフスタイル研究のはじまり 2-1-2:さまざまなライフスタイルアプローチの手法と用例 2-1-3:わが国におけるライフスタイルアプローチ 2-1-4:新時代のライフスタイルアプローチ 2-2.コウホートホート分析について 2-2-1:コウホート分析の系譜 2-2-2:標準コウホート表と純粋効果 2-2-3:識別問題とコウホートモデル 第3章 研究の枠組み、及び仮説の提示 3-1.問題の所在 3-2.研究の意義 3-3.研究の枠組み 3-4.仮説の提示 第4章 実証分析 4-1.コウホート分析 4-1-1:データの概観 4-1-2:パラメータ推定 4-2.補完調査・分析 4-2-1:アンケート結果の分析 4-2-2:コウホート分析の解釈 第5章 インプリケーション 第6章 本研究の限界 おわりに 参考文献 2 研究の目的 • 1970年の産業化以来、順調に成長してきた外食産業が ここ数年不振に陥り、一方で中食の市場が内食・外食か らシェアを奪っているが、その(成長)要因は何か? ⇒食のシフトの要因を「年齢・時代・世代」の視点から探る • 現在、中食市場は単身者、主婦、高齢者などを中心に支 持されているが、少子高齢化が進むこれからの時代、 (広義の)外食産業はどのような方向に進んでいくだろう か? ⇒食市場の今後の動向に迫る 3 外食産業とは • 外食⇒レストランや食堂など、 外で作ったものを外で食べる 食事形態のことを指す。 • 学校給食や病院などの施設、 レストランや飲食店などから なる給食主体部門と居酒屋、 バー、料亭などからなる飲食 主体部門、料理品小売業の 3部門から構成されている。 • 外食が産業化されたのは 1970年頃(第二次外国資本 自由化や大阪万博の影響 大)で、以後各外食チェーン 店による出店競争に発展し ていく。 第一号店 開店年 チェーン名 業態 日本提携企業名 ケンタッキー・フラ イドチキン フライドチキン 1970 三菱商事 東食ウインビー ハンバーガー 1970 東食 マクドナルド ハンバーガー 1971 藤田商店 ダンキンドーナツ ドーナツ 1971 レストラン西武 ミスタードーナツ ドーナツ 1971 ダスキン ディッパーダン アイスクリーム 1972 ダイエー A&Wハンバーガー ハンバーガー 1972 明治製菓 デイリークイーン アイスクリーム 1972 丸紅 ピザ・イン ピザ 1973 伊藤万、住友石油 シェーキーズ ピザ 1973 三菱商事、キリン ビール ピザハット ピザ 1973 アサヒビール、住 友商事 アンナミラーズ コーヒーショップ 1973 井村屋製菓 バーニー・インズ ステーキ 1973 三菱商事、日本ハ ム サーティーワン・ア イスクリーム アイスクリーム 1974 不二家 デニーズ ファミリーレストラン 1974 イトーヨーカドー 表:1970年前後に日本市場に参入した外資系外食業 4 (参考:土井利雄「21世紀に向っての外食ビジョン」) 外食産業の現状と不振 •高度経済成長に後押しされて右肩上がりの成長を遂げていったが、1990年頃 のバブル崩壊頃から成長に翳りがみられる。 •オイルショック・90年代前半の経済不況期は低価格化やメニューの充実などに よって売り上げを維持・拡大に成功したが、ここ数年は低迷。 •1997年の29兆円をピークに1998年より6年連続で縮小、2003年の市場規 模は約25兆円となっている。 原因 ①長引く経済不況 ②消費者の外食慣れ・低価格慣れ ③中食の台頭 ⇒戦後最大の試練を迎え、 今後も厳しい競争が予想される中、 外食産業の今後の動向が 注目されている。 単位:億円 350000 300000 250000 200000 150000 100000 50000 0 出展:某FRチェーン98年度メニュー 外食産業市場規模の推移 75 80 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 5 中食の台頭 • 中食⇒スーパーやデパートの総菜、コンビニのおにぎり、専門店の持ち帰り弁 当など、外で作ったものを家の中で食べる食事形態を指す。 • 1970年代は外食産業の一部として考えられていたが、1980年頃から一つ の分野として市場を拡大して続け、2003年における市場規模は6兆円にまで 成長した。 中食の成長要因 •中食の主な成長要因はなにか?またもっとも強く影響を与えたもの、企業が特 に注目すべき要因は何か? ⇒変化の要因を明らかにする分析手法が必要となる。 継続調査の分析手法としてコウホート分析があり、コウホート分析は社会変化 の構造を探るのに非常に有効である事がさまざまな研究者によって指摘されて きた(Glenn(1973),Greeberg(1950),中村(1985)など)。 ⇔これまで外食産業ではこういった視点での研究、市場・顧客分析はほとんどさ れてこなかった。 出展:http://www.hokkahokkatei.com/higashi/menu/index.html http://www.toshu.co.jp/origin/menu02.cgi?PageNum=2&LogNum=40 6 既存研究のレビュー • ライフスタイル研究について • 乳井(2002) 「食ライフスタイルの変化 これまでとこれから ~家族の変化が もたらす食ライフスタイルの変化~」 ⇒食生活に関する意識や態度を「食ライフスタイル」という概念でまとめ、その変遷 を見たもの。その中でライフコースによって食生活が異なる事、個食化が進む 事、一日三食の日本の伝統型食事形態が崩壊している事などを指摘している。 • コウホート分析について • コウホート分析とは、継続調査の分析手法であり、「時代・年齢・世代」といった 3つの視点から分析する事で事象の経時的変化の要因を探る。 • 人口統計学の分野で死亡率、出生率を分析するのに用いられたのが始まりと され、以後生物学・発達心理学・社会学・政治学などの分野で広く用いられるよ うになった。 • 一時点における異なる年齢層からデータを収集する横断的研究や同じ年齢層 の異なる調査対象に継続的調査を行う定点観測的研究、一つのコウホートに ついて継続的にデータを収集する縦断的研究よりも幅広い視点を持つ事でより 優れた知見を得る事ができる。 7 標準コーホート表 調査時点1 調査時点2 同一年齢層の時点 間比較 調査時点3 調査時点4 世代1(20~29歳) 5 6 7 8 世代2(30~39歳) 4 5 6 7 世代3(40~49歳) 3 4 5 6 世代4(50~59歳) 2 3 4 5 世代5(60歳以上) 1 2 3 4 同一時点での年齢間比較 同一コーホート の経時比較 出展:「コーホート分析法」藤田英典 8 コウホート分析 標準コウホート表における調査年度tにおける 年齢層iの一世帯あたりの消費量をμとすると、 it i t k ti A P C i 1,2,, I ; t 1,2,, T ; k 1,2,, K (βA,βP,βC⇒年齢,時代,世代 効果のパラメータ ε⇒誤差) A,P,C各パラメータを求める事で、経時的変化の傾向、要因を探る事ができる。 年齢効果:社会構成員の意見や態度は年齢によってのみ変化するので長期間にわたって安定 している。 世代効果:社会構成員の個々の意見や態度は変わりにくいが、世代交代によって社会全体で の分布は緩やかに変化していく事が予測される。 時代効果:社会構成員の年齢や世代によらず社会全体の意見は一定の方向に変化している ので流動的であり、ある時点を境に逆方向に転換する可能性も、ある時点を境に劇的に変化 9 する可能性もある 識別問題 • コーホートモデルにおける3変数がそれぞれ一次従属(線形)関係にあり、パラ メータを推定しても結果の解釈が一意に定まらない。 例1:年齢と時代がわかれば世代がわかる・世代と時代がわかれば年齢がわかる 例2:事象の変化が時代と世代の効果なのか、年齢の効果なのか判別できない。 年 度 年齢 1940 1950 1960 1970 20~29 60 50 40 30 30~39 62 52 42 32 40~49 66 56 46 36 50~59 72 62 52 42 60~69 80 70 60 50 10 識別問題への対応 ①3要素ではなく、2要素モデルとして解く(schaie, 1965)。 ②特定のパラメータを定数と仮定して推定すべきパラメータを減らす (Mason,1973)。 ③隣り合ったパラメータが漸進的に変化をするという制約をつける(中村,1982)。 ④各変数に01ダミーを当てはめた重回帰を行う(Heslop(1987) 、M.C.Grayら (2002)) 。 ⇒海外の文献で主に利用されているもので、本論文ではこの方法を採用。 • MICモデル(森ほか,1999) ⇒世帯主の年齢と平均世帯構成人数から10元連立方程式を作り、世帯構成員の 年齢を推定、各年齢ごとの消費量を求める。 ⇒世帯主の年齢しか記載されていない家計調査年報のデータから個人の消費量 を推定することに成功。 • 現在、識別問題を完全に回避する統計的手法は開発されておらず、マーケティ ング分野での適用例はほとんどないが、世代に目を向けることで新しい発見が できる分析としてコウホート分析は今後注目されると思われる。 11 研究の意義・目的 • 外食産業ではこれまでデータを用いた顧客の分析および市場の分析がなされ てこなかった。 ①情報化の遅れ:データ収集の困難さ ②時代背景と内向き発想 • マーケティングの分野ではコウホート分析はほとんど行われてこなかった。 ①識別問題の解釈困難性:絶対的モデルが未発達 ②標準コウホート表の特徴と継続的長期データの不足 • 以上の2点を問題意識とし、本研究では、 ①コウホート分析を用いて中食市場の成長要因を探り、それを基に(広義の)外食 産業の今後の市場動向に迫ること。 ②ターゲットとする世代、年齢層がどのような食意識・価値観を持っているかを明ら かにし、企業が適したサービス・商品を提供できるような示唆を与えること。 を最終的な目標として分析を進める。 12 事前知識 研究の枠組み 社会的要因 個人的要因 •少子高齢化 •ライフスタイルの変化 •女性の社会進出 •時間の価値増大 中食商品の消費データ(20年分) •技術革新 仮説 コウホート分析 調理食品 調査年度1 ~24歳 •食事量の減少 など など 調査年度2年齢ごとの特徴 調査年度3 20代 25~29歳 調査年度4 識別問題 30代 40代 50代 30~34歳 時代ごとの特徴 35~39歳 1984 1999 40~44歳 1994 45~49歳 1989 世代ごとの特徴 50~54歳 55~59歳 団塊世代 団塊ジュニア 60~64歳 新人類 65歳~ 研究の目的 将来の市場 動向の予測 補完調査 中食市場の 変化構造の把握 食意識・食生活に関するアンケート 13 中食商品に関するアンケート データの概要 • データソース:1984年~1999年まで(5年ごと)の「家計調査年報」 1世帯あたりの年 間平均消費量 • 「中食」という部門はないため、「外食」部門の「調理済み食品」のデータを代用(調理済 み食品:「調理パン」「コロッケ」など) • 年齢データは世帯主の年齢を適用 • 99年までは年齢区分は5歳、2000年からは10歳なので、2000年以降のデータは分 析から除外 1984年 1989年 1994年 1999年 ~24歳 45,048 61,743 63,085 74,372 25~29歳 46,671 58,720 72,031 71,861 30~34歳 53,899 64,989 80,616 82,126 35~39歳 56,695 72,903 92,209 97,735 ③外国人世帯 40~44歳 64,319 84,308 106,045 118,067 ④世帯主が長期間不在 など 45~49歳 67,242 86,387 103,591 122,629 50~54歳 64,225 76,208 93,199 111,564 55~59歳 56,505 69,678 89,308 100,273 60~64歳 53,357 65,342 77,777 91,834 65歳~ 48,144 59,639 73,361 88,357 調理済み食品 家計調査年報から除外される 世帯 ①学生単身者 ②飲食店や旅館経営 出展: http://www.hokkahokkatei.com/higashi/menu/index.html 標 準 コ ウ ホ ー ト 表 14 仮説の提示 • 仮説1:時代効果は3効果の中で最も強く、調査時期が新しいほど世帯当たりの 中食商品の消費量は多くなる(プラスの時代効果が存在する)。 • 仮説2:年齢効果は若年層(20~30代)の世帯主よりも中年層(40~50代)の 世帯主の方が強く、高齢者層の世帯主になるにつれて減少していく(中年を頂 点にマイナスの年齢効果が存在する)。 • 仮説3:世帯主が新しい世代ほど、同一年齢層における世帯当たりの消費量が 多くなる(プラスのコウホート効果)。 推定方法 • ダミー変数を用いた回帰分析でパラメータ推定を行った。 • ダミー変数を用いた回帰分析は識別問題の回避方法として海外の文献では もっとも頻繁に利用されている(Heslop(1987) 、M.C.Grayら(2002)など)。 • 具体的なパラメータについては次スライド参照 15 パラメータについて y1(1:1989年 0:それ以外) 時代効果⇒ y2(1:1994年 0:それ以外) y3(1:1999年 0:それ以外) a1(1:25歳~29歳のとき 0:それ以外) 年齢効果⇒ a2(1:30歳~34歳のとき 0:それ以外) ・・・ a9(1:65歳以上のとき 0:それ以外) g1(1:第1世代 0:それ以外) 世代効果⇒ g2(1:第2世代 0:それ以外) ・・・ g12(1:第12世代 0:それ以外) なお、「1984年」「~24歳」「第13世代」は、パラメータ推定 の基準とするために推定されない。 16 推定結果 ↓年齢効果 parameter parameter age effect 1.00 0.90 ↓世代効果 cohort effect 1.00 0.90 •年齢効果は中年層を頂点に山型 •50~54年生まれ世代をピークに、新しい世代 ほど世代効果は減少 ⇒新しい世代ほど中食消費は減る?(検討の必要 あり) 注:30~34歳の年齢効果および70~74年生ま れの世代効果が非有意 れ 19年 生ま れ 15~ 生ま れ 24年 20~ 29年 生ま れ 生ま 34年 30~ 25~ れ 生ま れ 39年 35~ 44年 生ま れ 生ま 49年 40~ れ 45~ 54年 生ま れ parameter 50~ 生ま 59年 生ま れ 55~ 64年 生ま れ 60~ 70~ 64 歳 60 ~ 59 歳 55 ~ 54 歳 50 ~ 49 歳 45 ~ 44 歳 40 ~ 39 歳 35 ~ 34 歳 30 ~ 29 歳 25 ~ •もっとも強いのは時代効果 時代効果→ 69年 0.00 -0.10 65~ 0.00 -0.10 74年 0.20 0.10 0.40 0.30 0.20 0.10 0.40 0.30 生ま 0.60 0.50 れ 0.80 0.70 0.60 0.50 0.80 0.70 period effect 1.00 0.90 0.80 0.70 0.60 0.50 0.40 0.30 0.20 0.10 0.00 -0.10 1989年 1994年 1999年 17 コウホート分析の補完調査の分析 • 「中食商品について」「食生活・価 値観」についてのアンケートを実 施。 • 世代ごとに集計されたアンケート 結果を分散分析にかけ、世代間 の中食商品に対する意識の違 い・食生活の違いを探る。 • 便宜サンプル数:403(男:125 名、女:278名) • 10・20代⇒若年層 • 30・40代⇒中年層 • 50代~⇒高齢者層 男, 125, 31% 女, 278, 69% 男 女 10代, 64, 16% 60代, 59, 15% 50代, 56, 14% 20代, 102, 25% 40代, 85, 21% 10代 30代, 37, 9% 20代 30代 40代 50代 60代 18 アンケートの分析結果から • 若年層ほど中食商品に対してポジティブなイメージを持っており、また中食を利用 する機会の多そうな食生活、価値観を持っている。 ⇒世帯構成員数の減少・単身世帯の増加・晩婚化などの結果、世帯主が若い家計 の世帯あたりの中食消費量が減少し、世代効果のパラメータが小さくなった。 • どちらのアンケートにおいても中年層と高齢者層の間には大きな違いはみられな かった。 コウホート分析の最終的な解釈 • 中食の消費には時代の影響が最も強い。 • 年齢効果は中年層(40代)を頂点に高齢者になると減少していく。また、20代、 30代は世帯の規模が小さく、子供の年齢が低いため中年層ほど消費量は多くな いことが原因で年齢効果が低くなったと考えられる。 • 世代効果は1950年代生まれがピークで、新しい世代ほど世帯構成員数の減少・ 単身者世帯の増加の影響で低くなっている。⇔新しい世代ほど中食の消費量が 減るという可能性も否定できないので、この世代へのアプローチが重要である。 19 インプリケーション • コウホート分析は横断的研究や縦断的研究だけではとらえることのできない 「世代」という概念を分析に取り入れることによって新しい知識を与えてくれるの で、マーケティングの分野で利用することによって市場に関する新しい発見の 可能性も高まってくる。 • 中食市場はこれまでは非常に順調に成長してきた。しかし、その伸び率は年々 落ち着いてきており、さらに新しい世代ほど消費量が減少する可能性があるこ とは否定できないので、今後は新しい世代に対して強くアピールしていくことが 重要である。 • 中食の成長は主に時代の影響によるものが大きい。時代効果はある時点を境 に突然流れが変わる可能性もあるので、社会情勢をにらみつつ、的確なサー ビス、商品提供を心がけていかなくてはならない。 • 現在の消費者の嗜好は「健康」「無添加」など、体にやさしいことを重要視する 傾向にある。近年、食品に関するさまざまな問題が明るみになり、売り手は大 きな損失をこうむる事になったことも踏まえ、今後は失ってしまった信頼を取り 戻すために特にこの点については配慮していかなくてはならない。 20 研究の限界 • コウホート分析に(識別問題解決の)絶対的なモデルがないため、結果の解釈が 恣意的である。 • データについて ①「中食」に対する定義があいまいでその領域を正確に把握できるような資料がな い(例:ファストフードの持ち帰りやスナック菓子) ②コウホート分析に使えるデータが「家計調査年報」しかなく、世帯主の年齢、平均 世帯構成員数しか把握できていないため、今回の分析だけでは個人の消費量や 年齢層ごとの消費量は把握できない。 • アンケートについて ①同一時点における年齢間比較を行っているに過ぎず、この結果を世代効果の解 釈の補完として扱うことが本当に適しているかどうかは疑問が残る。 ②個人に対して行ったものであり、世帯の分析結果に対する補完として用いる事が 本当に適しているかどうかは疑問が残る。 ③調査対象(10~20代)のほとんどが世帯主ではないため、実際に食事の準備をす る側に立ったときも中食に対する前向きなイメージを持ち続けられるか疑問が残 る。 21 参考文献・資料 • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • • 森宏、 稲葉敏夫 (1996)「果物消費の停滞と年齢要因」 「食料消費のコウホート分析 : 年齢・世代・時代」専修大学出版局 森宏 (1997) 「各種食肉消費と年齢」 「食料消費のコウホート分析 : 年齢・世代・時代」専修大学出版局 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