第 2回

電子社会設計論 第2回
Electronic social design theory
中 貴俊
内容
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はじめに
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歴史を学ぶ3回分の講義内容説明
普及にいたるまでのPCの歴史
確認事項(メールによる課題提出について)
講義内レポート
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各自ルーズリーフのようなものを用意しておいてください
はじめに
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電子社会を知る上で
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電子社会とコンピュータの関係(第2回、第3回)
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情報を多量・高速に処理できるコンピュータは、従来相互の関連
性が明確でない情報も注目されるようになり様々な分野の電子社
会を構築する上で重要な役割を果たしている。
電子社会と通信技術の関係(第4回)
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様々な情報が電子化されたことにより、通信が容易なものとなり
電子社会発展の上ではかかせないものである。
PCの人間への歩み寄り
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電子社会=電子化された情報を利用した社会
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GUI (Graphical User Interface)
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社会を利用する上でPCは必要不可欠(携帯などの端末も
含む)
↑
↓
マウス操作などグラフィカルな支援で直感的に操作
CUI (Character User Interface)
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コンピュータに直接命令を指示する
命令を指示するコマンドに関する知識が必要不可欠
コンピュータ
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コンピュータ = 計算機
世界最初の計算機
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1649 パスカル 歯車式加減算機
補数を加えて引き算を実現するなどコンピュータの原理の
原点
世界最初の計算機(↓計算をサポートする役割)
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1942
アイオワ州立大学教授:ジョン・V・アタナソフ
大学院生:クリフォ-ド・ベリ-
ABCマシン
ソフトウェアの変遷 8ビット時代
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半導体・マイクロプロセッサ(MPU)
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個人向けPCの誕生
1974年に
個人向けPCは「マイコン」
BASIC言語:当時20歳前後のビルゲイツ
1977年には16ビットが開発されるが実際の搭載は1980
年前後
70年代のソフトウェア業界
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CP/M(OS)、プログラミング言語(Microsoft)、アプリケーション
(VisiCalc:表計算、WordStar:ワープロ)←個々の会社
1981年IBMのPC業界参画→激変
ソフトウェアの変遷 16ビット時代
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IBM-PC用のOS=Microsoft MS-DOS
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DOS:Disk Operating System
2大アプリケーションの急速な普及(ワープロ、表計
算)⇔ホビー用途でのプログラミング環境
代表アプリ
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1-2-3、WordPerfect:ロータス
ショートカットを覚える=PCが使える、仕事ができる
ライセンス契約
ソフトウェアの変遷 16ビット時代
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日本の状況1
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PC-88シリーズ
主流はBasic
日本は8ビットCPU開発で寄与 but 16ビットで遅れをとる
PC-98シリーズ
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ソフトウェアは依然Basic
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メモリの問題
新しい環境への抵抗
ビジネスソフト
MS-DOSの標準化
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早いPC-88
Basicの命令をMS-DOSで動く機械語に変換するコンパイラ
PC-98VM
一太郎
GUIの商品化
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PC-98VM+一太郎+ロータス1-2-3(80年代半ば)
同時代に米でGUIの商品化
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84年Macintosh
85年Windows1.0
日本の関係者
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GUIを子供あるいは素人向けと酷評(90年前半まで)
計算機械としてしか考えず
米、GUI開発社:ダグラス・エンゲルバード、アラン・ケイ
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コンピュータにより人間の知的能力を拡張したい=GUIのアイデ
ア
GUIの登場
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アラン・ケイ「ダイナブック」
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ヒッピー世代
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自然への回帰を主張し、伝統・制度など既成の価値観にしばられ
た社会生活を否定する青年集団。1960年代後半、アメリカの若者
の間に生まれ、世界中に流行した。
多くのコンピュータ研究者、起業家はこの世代
ダイナブック
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理想のコンピュータとして
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GUI搭載
A4サイズ程度
片手で持ち運び可能
子供でも扱える
低価格
文字・映像・音声を持つ「本」
⇔扱った人間の思考能力を高める存在
東芝ノートパソコン「ダイナブック」
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アラン・ケイの提唱したダイナブックから名付けられた
Alto
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XEROX、バルアルト研究所在籍中のケイ
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暫定ダイナブック=Alto
後の「Lisa」:スティーブジョブス
Macintoshへ(とWindowsへ)
研究テーマにはARPAネットに関するものも
WYSIWYG:ディスプレイでみたままを印刷出力
マルチウィンドウを含むGUI画面のプログラムする言語
SmallTalk
MacintoshとMicrosoft
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AppleII
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1970年代にある程度のシェア
S・ジョブス
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AltoをみてSmallTalkの開発者を引き抜き(ケイも後に)
QuickDraw(GUIを展開させるための言語)
新しいGUI・PCのためのプログラム言語とアプリ開発を、
ビル・ゲイツに依頼
→Macintosh:1984年
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実はLisaを1年前に発売したが失敗
日本語対応には2年かかる
性能的にはそれほど高くなかった
MacintoshとMicrosoft
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マイクロソフト
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Macintosh用のBASICと表計算アプリを開発
→Macintosh対応のナンバーワンソフトウェアメーカ
ゲイツ:自社製のGUI・OSとしてMS-Windowsの開発を急
がせる(Macintosh発売から1年10ヶ月で完成)
1985年11月 Microsoft Windows1.0
しかし、対応アプリが後に続かない
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MS-DOSアプリを立ち上げるだけ
色が貧弱、動作がのろい
V2.0発売後もMacintoshに似ていることで酷評->告訴
Macintoshと、Windowsの限界
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Windows3.1まではMacintoshに追いつかない
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1992年
Macintosh=GUI・PCの代名詞
でも、PC業界のシェアを奪うに至っていない
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DTP、デザイン・アプリの開拓
ネットワーク対応の遅れ
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16ビットCPUにはGUIは荷が重すぎた
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1993年からのマルチメディア・ブームには32ビット
おさらい
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普及までの経緯
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価格を一般化(機能削減等による個人向けPC)
目的の多様化(ビジネスソフト等)
機能の認知(使用シェアの拡大)
ターゲットユーザの拡大(GUI)
様々なデータを取り扱うことが可能
インターネットの登場(メールやウェブ)
近年の状況
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日本の市場に出ている独自規格パソコン
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ほとんどがPC/AT互換機
高性能なCPUの搭載
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Macintosh
Pentiumシリーズ・PowerPC・XScaleなど
高速化
エミュレーション
VM
使用目的を限定した「ネットブック」
提出状況 : 13:05 (金)
金曜 4時限
D09102 △
D09104
D09111
D09113 △
D09114
D09127
D09137 △
D09139
D09140 △
D09142(no file)
成績評価
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平常点
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出席状況
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全講義回数15回のうち4回以上欠席で失格
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レポート提出で出席に代える場合あり
講義内レポート
受講態度
課題
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レポート提出
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数回(3~4回)出題します
提出はレポートファイルを添付しメールで行う
課題の提出について
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提出用メールアドレス
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[email protected]
表題 電子社会設計論:学籍番号:氏名
Wordなどで作成したレポートのファイルを添付
ファイル名:学籍番号_出題番号
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例) *****_01.doc
講義内レポート
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今後電子社会を構成する中心となる機器(PCや携
帯電話など)がどのように進化・発展するか、各自の
独断の考えでよいので述べてください
ウォークマン,カメラ,時計などの機能を携帯電話が
所持してしまっているように,新たにPCや携帯電話
を超えるアイテムを想像してもよい
歴史なんかも考慮するとよりGOOD
学籍番号と名前をお忘れなく
提出課題
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以下の問いについて2つ選び,自分なりに考えて意
見を述べてください.
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おサイフケータイなど決済端末の利点と欠点について述
べてください .
mixiを代表とするSNSの人気の理由は何だと思います
か?自分の意見,客観的な意見を併せて述べてください.
インターネットの匿名性について,自分の意見を述べてく
ださい.
ソフトウェアのコピーについてどう思いますか?理由も併
せて述べてください.
初期のWindows
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日本語版Windows3.0
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CPUパワーを費やす(日本語処理)
NECのディスプレイサイズとの違い(640x400)
≠640x480
Windows3.1(日本語版)93年