Who decides what and how?

1)国際公共(政策)とは何か
International
+ Public/Publicness
+ Policy
国際社会における公共性
 国内社会における公共性
ref.齋藤純一『公共性』岩波書店
 国際社会における公共性
グローバル公共政策の時代
 (1) 政策とは何か
 グローバル公共政策
その目標
国際公共政策
(2) どうやって決まるのか、どうすれば
いいのか
Prisoner’s Dilemma 状態
議論の前提として
 主権国家体制(図あり)
 国家間の信頼は自然には醸成され
ない(後で説明)。
 次善に基づく協調には限界(後で説
明)
主権とは?
Sovereignty
主権
主権
協力as次善の選択
最善の選択を行おうとすると最悪の
結果に陥る場合がある。
これを回避するために、次善の選択
として協力する。
囚人のジレンマ (→プリント②)
Prisoner’s Dilemma
信頼が自然には醸成されない
 国際法は通常、強制力を伴わない。
→ルールに違反しても必ずsanction
を受けるわけではない。
1 地球公共財
 公共財とは(→プリント②)
非排他性
非競争性
 地球公共財
 地域公共財
 国際公共財
2 誰が公共財を提供するか
公共財のコストと
国益とのバランス
 覇権国 →単極システム
 国際機構(IO)
2 誰が公共財を提供するか
 覇権国
に代表される国家
*単極システム
誰が公共財を提供するか
・IO
3 誰が公共財を利用できるか
 世界全体
 特定の国(大国、先進国、発展
途上国など)
 世界の「人々」
恩恵を受ける集団と受けない集団
 国際公共政策決定過程(国際機
構と国際行政)
1 IO = We, They, or It
 IOは加盟国に応じて一様ではな
い
 we/theyの区分は固定的でない
(変化しうる)
 プリント⑥
IO = We, They, or It
 it) 国家間の関係をこえた、国際機
構そのものの存在もある
organization-as-actor
 →IOのどの機能やどの部分を問題
にするかを明確にする必要
by Inis Claude
2 State and IO?
States
 ①who established the IO
 ②member state of the IO
 ③state controlled by the IO
 ④state negotiating with the IO
ex. USとの協定 on UN本部、
IBRDが加盟国と結ぶ貸付協定
3 Who decides what and how?
 3.1 主権平等原理に基づく決定
3.1.1 全会一致制
Who decides what and how?
 国際連盟までの主流
 現在でも拘束力のある決議を採
択することの多い地域的 IOで
は、全会一致が少なくない。
 事実上全ての国に拒否権。
Who decides what and how?
3.1.2 多数決
自ら反対した決議でも尊重する
義務を負う。
ゆえに主権との問題が浮上。
 SCは五大国の全会一致+9/15
の多数決 →プリント
Who decides what and how?
3.1.3 コンセンサス方式
Who decides what and how?
 投票はしない。
 また、一国でも反対がある限り議
案を成立でも不成立でもない状
態に留めおく。
Who decides what and how?
 この方式が用いられるのは
問題が極めて論争的で、票決
=多数決となり、加盟国間の
亀裂を深める
票決にかけるまでもなく決議が
採択できる場合
Who decides what and how?
 結果的に多数決制を否定するこ
とにもなる(一国が多数意見を押
し切ることがあるから)。
Who decides what and how?
 CSCE(現在のOSCE)では
“consensus minus one” が導
入(1992年:民族紛争対処に際
して、ユーゴを想定して。但し
1974年段階でも構想あり)。
Who decides what and how?
Ex.
229/295(国連総会決
議,1994)がコンセンサス。
Who decides what and how?
 契機は1964年の国連総会において、
PKO経費支払いを拒否するソ連・フ
ランスなどいくつかの加盟国の分担
金滞納が増える。
 それらの国に憲章19条(総会での
投票権の停止)を適用するかどうか
で紛糾
Who decides what and how?
 事態収拾のために、事務総長によ
る協議の結果、総会では票決にか
けることなく同条不適用を決議。
 これが後にコンセンサス方式として
定着。
Who decides what and how?
3.2 power politics の制度化
>主権平等原理にもとづく決定
Who decides what and how?
加重票制
・IMF
・IBRD
(国際復興開発銀行)
プリント
Who decides what and how?
EU理事会
(単純多数決、全会一致、
特定多数決をテーマごとに
使用)
Who decides what and how?
*票数の根拠:人口と経済力
 ただしそれは全てではない。4大
国は同じ票数。
Who decides what and how?
意思決定方式における民主的正
統性
 ①主権平等にもとづく民主的正
統性
 ②個人平等にもとづく民主的正
統性
Who decides what and how?
 ②>”deficit of democracy”論
20C後半、国家の管轄が次第に
狭まる。
←globalism、参加型民主主義
→IO、自治体の権限が増大
Who decides what and how?
But
IOの発展は、従来の国家的な組
織原理を修正させていない!
ましてや、市民社会的な組織原
理ではない
Who decides what and how?
 ex. IOの構成員は、各国政府の
代表たる政治家、外交官、官僚、
であって、決して市民ではない。
Who decides what and how?
 UN事務局もEC委員会も、
国家の官僚制よりも
極端に
官僚的
プリント⑦
Who decides what and how?
 IOや多国間会議は、エリートに
よって担われ、
 現場から遠いGeneveや NYで
 Technocratic ruleに基づき、
 英語で運営される
Who decides what and how?
 国家と自治体の連繋→民主主義
を深化:直接民主制も
But 国家とIOの連繋→民主主義
を空洞化:
 国際組織を民主的に統制する手
段は存在していないか、貧弱。
Who decides what and how?
 この過程で失われる民主主義を
「民主主義の赤字」と呼ぶ
 民主主義は市民からますます遠
ざかる
 ガバナンスによって民主主義の
赤字を克服できる?
Week 7
国際公共政策決定過程
(外交政策)
Decision-making of foreign policy
introduction
現代では、国際環境と国内政治
の相互の産物。
 宮廷外交時代は、国内政治に
は無関係。
Decision-making of foreign policy
 WWⅠ以降、Wilsonの「民主
主義外交」
 Leninの「帝国主義外交批判」
→「人民外交」
Decision-making of foreign policy
 6.1 外交の歴史的変遷
 6.1.1. 外交官の誕生
(『外交政策』東大出版会)
Decision-making of foreign policy
 6.2 外交政策決定論
 6.2.1. 4つのモデル
G.A.Allison の
3つのモデル
(『決定の本質』)
Historical background
 1962 Cuban Crisis
cold war
 ①合理的選択理論→「合理的アク
ターモデル」:国家の立場
(プリント参照)
Decision-making of foreign policy
②組織過程モデル
:政府内のグループに焦点
③政治過程モデル(官僚政治モデ
ル)
:政府内の個人的アクターの動き
に焦点
Decision-making of foreign policy
これらとは別に
 ④認識過程モデル:人間の認識
プロセスに焦点
 by J.Steinbruner