魂のいちばんおいしいところ • • • • • • • 神様が大地と水と太陽をくれた 大地と水と太陽がりんごの木をくれた りんごの木が真っ赤なりんごの実をくれた そのりんごをあなたが私にくれた やわらかいふたつのてのひらに包んで まるで世界の初まりのような 朝の光といっしょに • • • • • • • • • • 何ひとつ言葉はなくとも あなたは私に今日をくれた 失われることのない時をくれた りんごを実らせた人々の微笑みと歌をくれた もしかすると悲しみも 私たちの上にひろがる青空にひそむ あのあてのないものに逆らって そうしてあなたは自分でも気づかずに あなたの魂のいちばんおいしいところを 私にくれた 灵魂最甜美的地方 • 神给了大地、水和太阳 大地、水和太阳给了苹果树 苹果树给了赤红的苹果 你给了我那颗苹果 捧在柔软的两个手掌心之中 有如世界之初那样 和晨曦一起 • 即使没有任何一句话 你给了我今天 给了我不会失去的时光 给了我让苹果结实的人们的 微笑和歌声 说不定悲伤也 隐藏在横跨我们之上的蓝空 抗拒那毫无目标的东西 还有连你自己也没有察觉的 给了我 你灵魂最甜美的地方 桐壷 • かぎりとて別るる道の悲しきにいかまほしき は命なりけり • 桐壺更衣 • 限りある 命だけれど どうしても 今は生き たい あなたのために • 与君相逢,乃思长生 • 故郷の訛り懐かし停車場の人込みの中にそを聞き に行く。 (ふるさとの なまりなつかし ていしゃばの ひとごみ のなかに そをききにゆく) ――石川啄木 • ふるさとの方言が懐かしくてたまらない。私は、その 方言が聞きたくて、停車場の人ごみの中にわざわざ 出かけていくのだ。 • • • • 某人博文中的翻译 故乡的口音可怀念啊 到车站的人群中去 为的是听那口音 • 另一种译本 • 故鄉的口音令人眷戀 我特意置身在車站的人潮中 傾耳靜聽 • たはむれに母を背負(せお)ひて そのあまり軽(かろ)きに泣きて 三歩あゆまず • 玩耍着背了母亲, 觉得太轻了,哭了起来, 没有走上三步。 秋風(あきかぜ)に たなびく雲(くも)の 絶間(たえま)よ り もれ出(い)づる月(つき)の 影(かげ)のさやけさ • 歌意:秋風に吹かれて、たなびいている雲のとぎれた切れ 間から、もれ出てくる月の光は、なんという澄みきった明るさ であろう。 • 大意:秋风吹开云彩,从云彩背后露出的月亮,是多么的 皎洁美丽呀! • 这是一首平易直白的状景和歌,容易给人除了状景之外, 没有说出什么的印象。但这首和歌却是显辅吟咏的和歌当 中,受到藤原定家较高评价的一首。之所以如此,是因为 和歌中营造出的意境平明清澄、自然高雅。它咏出了古往 今来人们仰望明月时的自然感受。宋诗有“楼头夜半风吹 断,月在浮云浅处明”,与这首和歌可谓异曲同工。 • 汉译:秋风断纤云,明月泻流光。幢幢弄清影,皎皎万里 霜。 村雨(むらさめ)の 露(つゆ)もまだひぬ まきの葉(は) に 霧(きり)たちのぼる 秋(あき)のゆふぐれ • 村雨がひとしきり降り過ぎて、まだその露も乾かない真木の 葉のあたりには、もはや夕霧が立ち上がっている。ああ秋の 夕暮れとなったことよ。 • 大意:骤雨过后,雨露尚未干尽的罗汉松的枝叶上雾气升 腾。啊,这寂寞深秋的黄昏! • “作者将宛如日本画般的美丽风景,轻松巧妙地用三十 一个音节描绘出来。淡淡的诗句营造出幽寂的意境。” (安田章生评)这首和歌表面状景,实为述怀。精细的自 然观察通过诗人细致的笔触流淌出来。无论从状景的技巧 上,还是在意境的营造上,该诗都是描写秋之黄昏的千古 名篇。 • 汉译:匆匆秋雨过,白露曳青松。霭霭升薄雾,漠漠黄昏 中。 玉(たま)の緒(お)よ 絶(たえ)なば絶(たえ)ね ながら へば 忍(しの)ぶることの よはりもぞする 式子内親王(出自《新古今集》) • 歌意:私の命よ。絶えるなら絶えてしまえ。生 き長らえていると、忍ふこともできなくなり、心 が外に現れるかもしれないのだから。 • 大意:我的生命呀,要是断的话,就断了吧。 我担心如果再长久地活下去,我将无法掩饰 自己对那个人的感情。 • 汉译:命绝我不惜,绝命遂我意。命不断, 情不了,叫我如何藏心事? 梓弓(あずさゆみ) • 伊勢物語 第二十三段 あらたまのとしのみとせを まちわびてただ今宵こそ新枕すれ • 現代語訳 • 離れて三年、帰ってこないあなたを待ちわびてちょう ど今晩別の人と結婚するのです • • • • • 三年を 君にささげて まちわびて 今夜打たれる はずのピリオド あづさ弓ま弓つき弓年を経て わがせ しがごとうるはしみせよ 年を経て私がしたように相手を大事にしなさい • • • • • 梓弓 ま弓つき弓 これからは 我と思って 彼を愛せよ
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