第七課 紅山桜 新しい単語 言葉の学習 類語の学習 新しい単語 生々しい 断固 合間 塗れる きっぱり すっきり 潜む しこり 落ち合う 追い立てる 縋る しげしげ 横殴り 飛沫 引っ掻く 生々しい 今できたばかりのようである。真新しい感じがする。 「―・い傷あと」「―・い事件の現場」 2 目の前に見ているような感じである。「記憶に ―・い」「―・い体験談」 3 生身(なまみ)である。生きている。 体験を生々しく描写する 彼はインドでの生活を生々しく話してくれた 断固 周囲の状況や意見に左右されない。態度などがきっぱ りとしているさま。「―として反対する」「―たる決 意」 〔きっぱり〕(副) ▽きっぱりと縁を切る ▽きっぱりやめた しぶとい 強情で臆するところがない。また、困難にあってもへ こたれずねばり強い。「―・い奴だ」 「まけそうになってもしぶとく立ち向かう」 くどい:同じようなことを繰り返して言ったり長々と続 けたりして、うんざりさせる。しつこくて、うるさい。 「表現が―・い」「―・い質問」 染みる 体言に付いて動詞をつくる。 1 それがしみついて汚くなる意を表す。「油―」 「垢 (あか) ―」 2 そういうようす・状態に感じられるという意を表 す。「年寄り―・みる」「ーじみた格好」 [補説]好ましくないことに言うことが多い。 塗れる その本はほこりにまみれていた その試合で一敗地にまみれた ほこり[泥]まみれの服 見とれる 見入る(みいる)/見とれる(みとれる)/見ほれる(み ほれる) [共通する意味] ★あるものに心を引き寄せられて、じっと見る。 [使い分け] 【1】「見入る」は、対象に集中して見る意。 【2】「見とれる」「見ほれる」は、美しいもの、 見事なものなどに心を奪われてうっとりして見る 意に使われる。「見とれる」の方が一般的。「見 ほれる」はやや古めかしい語。 花に…て垣にぶつかる 見とれる 見惚れる 見入る 晒す 1.日光・風に当てて干す。「布団を日に―・す」 2 風雨や日光の当たるままにしておく。「風雨に― された顔」 3漂白する。「布巾を―・す」 4 広く人目に触れるようにする。「恥を―・す」 5 避けることができないむずかしい事態に身を置く 。「危険に身を―・す しがみつく しっかりとつかんで放すまいとする。「子供が母親に ―・く」「社長のいすに―・く」 逸れる 連れの人を見失って離ればなれになる。「人込みで親 に―・れる」 2 その機会をのがす。「仕事に―・れる」 3 動詞の連用形に付いて、…する機会を失う意を表 す。…しそこなう。…しそびれる。「飯を食い―・れ る」「乗りはぐれる」 逸れる 連れの人を見失って離ればなれになる。「人込みで親 に―・れる」 2 その機会をのがす。「仕事に―・れる」 3 動詞の連用形に付いて、…する機会を失う意を表 す。…しそこなう。…しそびれる。「飯を食い―・れ る」「乗りはぐれる」 すがる 頼りとするものにつかまる「手すりに―・って歩く」 「すがる」と「頼る」 「すがる」は、苦しい状況、思わしくない状況の中で 、物や人の力などを唯一の頼みとして強くつかまる。 「頼る」よりも頼みにするという意味合いが強い。 「頼る」には、関係のある人に期待してその力や助け を借りるという意味もある。 しこり 肩にしこりができた 長年のしこりが解けた 彼の叱責はずっとあとまでしこりとなっ て残った 追い立てる 雑用に追い立てられている 警官がデモの学生を追い立てた 子供を追い立てて学校に行かせる 横殴り 雪は横殴りに吹きつけた 男の頭を横殴りにぶった 雨は横殴りに激しく降った 引っ掻く ひづめで地面をひっかく 引っ掻いたあとがみみずばれになった 私の机の表面には引っ掻いた傷があ る 言葉の学習 調子に乗る ~じみる ~ぞい 腰を据える しょせん 肩を落とす 体を張る ~なしの 調子に乗る:仕事などが調子よく進む;いい気 になって軽はずみな言動をする。 彼女は褒められると、すぐ調子に乗ってうわつ いたことをする 久しぶりのクラス会で、つい調子に乗って飲み すぎた 始めはうまく行ったものだから、つい調子に 乗っていい気になり、とうとう失敗してしまった。 ~じみる:それが染み付いて汚くなる様子や状態に感じられたり、 又「~らしく見える」「~のようになっていく」という意味を表したりする。 彼の部屋に入ってみると、いつも身につけて いた油じみた作業服は椅子においてあったが、 彼の姿はどこにも見当たらない。 子供が汗じみた姿で家に駆け込み、まっすぐ におじいさんのところに行った。 ~ぞい:名詞について長く続いているものに離 れずに並行して進むことを表す。 家の近くに小川があって、毎日夕食の後私は 川ぞいに散歩をする 国道ぞいの小さな村を、いくつか過ぎていまし た。やがて、大きな谷間のところに来た。 腰を据える どっしり構える。落ち着いて事をする。 今度の交渉はしっかり腰を据えてかからな いといけない。 入試まで、あと半月あるから、しっかり腰 を据えて勉強するつもりだ。 腰(こし)を下ろ・す 腰を掛ける しょせん:どんな条件がよくなっても結果は予想 どおり好ましくない様子を表す。 大学の学長になるなんてしょせん、かなわぬ 夢だと諦めて、彼女はこのごろジムのようなと ころに通い始めた。 しょせんは助からない命だから、食べたいもの を食べさせ、行きたいところには行かせたほう がいいかもしれない。 肩を落とす:力が抜け両肩が下がった姿にな る。ひどく落胆しているさま。 落第した彼は肩を落としているだろうと思った ら、結構いい調子でカラオケを楽しんでいる様 子だった。 ヨーロッパ旅行のビザ申請が不許可と決まり、 肩を落として溜息をついた。 体を張る:一身を投げ出して行動する。 サッカーの試合で、体を張って相手の攻撃を 防いだ。 ~なしの:「体言+なしの+体言」という連体修飾の形 で、「~がない~」という意味を表す表現である。 この世の中で悩みなしの生活よりありがたい ものはあるのだろうか。 予定なしの旅も悪くないと思う。勝手気ままに なれるから。 これではまさに文句なしの仕事だ。入社したば かりの若僧がしたなんて感心したもんだ。 類語の学習 【とりわけ】【特に】【殊に】 【もどかしい】【歯がゆい】 とりわけ: 多くのものの中で、特にそのものに注目する様子。 なかなかの好青年なので、注目の的となって いるが、とりわけ彼女は誰よりも熱い視線を彼 に注いだ。 私は本来戦争が嫌いだが、とりわけ今度のイ ラク戦争は、どこか根本的に間違っているもの があるだろうと思った。 彼は飲み物の中でも、とりわけコーヒーが好き で、家にはいろいろなコーヒーが揃っている。 特に:普通と違って際立っているさま。他からはっ きりと区別されるさま。 応募者がたくさんいるが、大勢の中から特に 君を選んだから、今度ぜひ頑張ってほしい。 今のところ特に問題がないが、何かあったら 直ちに連絡するので、安心して帰りなさい。 山奥だから夜道が暗いのだ。それにしても、 あの日は月も星もなく、特に暗かったのを記 憶している。 殊に: 物事の程度が他と比べて一段と高いという意 ここしばらく殊に忙しい日が続いた。毎日、一 日三食と夜寝る時間以外は、机に向かったま まだった。 昨日大劇場でロシアのバレーを見たが、主役 の少女の演技が殊に光っていた。 彼は数学少年だが、殊に微積は得意中の得 意だ。 もどかしい:早く実現したいのになかなかでき ない、それに耐えられない様子 明日、必ずみんなに自分の気持ちを伝えよう と思ったにもかかわらず、いざみんなの前に いると自分の気持ちをうまく伝えられなくても どかしい。 電話で父が危篤という知らせを聞いて、彼は 上着を着るのももどかしく、部屋を飛び出して、 タクシーを拾って実家に向かった。 部下のテロリストには、この慎重さがもどかし く思われるほどであった。 歯がゆい:物事が思うように進まない、どうす ることもできず、嫌になる様子。 いたずらに時間だけぐるぐる回っているような 歯がゆいスプランプ状態が続いていた。 今度は奨学金もちゃんと出るし、しかも名門 校で勉強できるのに、みんな行きたがらない。 せっかくのチャンスをふいにするなんて、歯が ゆい。 こんなやさしい計算もできないとは、この子は 歯がゆいね。 ニュアンス: 【もどかしい】 待ちきれない気持ち(時 間的な焦り); 「…するのも~」の型が多 い 【歯がゆい】 いらいらする気がもめる 感じ(心理的な焦り) ふたりが桜に対する気持ち 【作者】 ①旅館でぬくぬくと畳の 上に寝る ②花はいつ見ても花 ③桜を近づいてみると、 紅色が剥げているとい う自然と戦った跡が見 えた。それは桜の生命 力 【高波】 ①愛用のワゴンの中で 寝る ②一年のうちの一日、 一日のうちのいっとき ③桜は高波に生命力を 与えた。
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