第八課 <類語の学習> 4

第8課 企業内の聖人
第八課 <注釈>
 星新一(ほし しんいち、1926-1997 ):日本の小説家
、SF作家。本名・ 星 親一。東京生れ。東京大学農学
部卒。祖父は東京帝国大学名誉教授の人類学者、小
金井良精。祖母は森鴎外の実妹喜美子。父は星製薬
の設立者で星薬科大学の創立者である星一。1957年
、日本最初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊に参画し、シ
ョート・ショートという分野を開拓した。1001編を超す作
品を生み出したSF作家の第一人者。SF以外にも父・
星一や祖父・小金井良精とその時代を描いた伝記文
学などを執筆している。著書に『ボッコちゃん』『悪魔の
いる天国』『マイ国家』『ノックの音が』など多数。
第八課 <注釈>
 ショートショート( short short story)
短編小説よりも短い小説のこと。長さに規定はないが、一般的に
は原稿用紙10枚に満たない作品を指す。さらに短いものは掌編小
説と呼ばれるが、掌編小説とショートショートを区別しない場合もあ
る。ジャンルは、SF、ミステリー、ユーモア小説など様々。ワンアイ
デアの面白さを追求し、印象的なオチを持たせる傾向がある。ショ
ートショートは、1920年代中頃にアメリカの雑誌『コスモポリタン』で
考え出された形式である。日本では、都筑道夫によってショートショ
ートという言葉が持ち込まれ、星新一によってショートショート形式
が一般に広められた。
第八課 <注釈>
 星新一作品の特徴:
星の作品、特にショートショートは通俗性が出来る限り排除されていて、具体
的な地名・人名といった固有名詞が出てこない。例えば「100万円」とは書かず
に「大金」・「豪勢な食事を2回すれば消えてしまう額」などと表現するなど、地域
・社会環境・時代に関係なく読めるよう工夫されている。さらに機会あるごとに時
代にそぐわなくなった部分を手直し(「電子頭脳」を「コンピュータ」に、「ダイヤ
ルを回す」を「電話をかける」に直すなど)がされていて、星は晩年までこの作
業を続けていた。
第八課 <注釈>
 『未来いそっぷ』(1971年4月、新潮社)
「企業内の聖人」など、愉しい笑いと痛烈な風刺で別世界へご案内するショ
ート・ショート33編。
第八課 <新しい言葉>
1、ほかの入社志願者たちには、なんとなく抜け目の
なさみたいなものがある。
抜け目のない:
注意深く、やることに抜けたところがない。 また、自分の利益にな
りそうだと見れば、その機会を逃さない。
○主人公は、お金に関して抜け目のないケチなおばさんだ。
○状況逆手に取って世間にアピールせんとする抜け目のない選手
がチームに多い。
第八課 <新しい言葉>
2、社員が出かけていっても、うまくまるめこまれ、わず
かな集金で帰らざるをえないという、扱いにくい主人のいる店だ。
丸め込む:
①丸めて中に 入れる。また、丸める。
○たんすにセーターを丸め込む。
②巧妙に言いくるめて他人を自分の思う ように操る。だきこむ。
○母親を丸め込んでオートバイを買う。
第八課 <新しい言葉>
3、前任者たちがてこずっていた店から、売掛金のほと
んどを回収してきたのだ。
てこずる:【梃子摺る】
(テコで重い物を動かそうとしてもテコがずれてしまうこと)困る。もてあます。
○多くの子供に愛されたこの老作家は仲良しの小学生の絵文字・顔文字ずく
めのメールにてこずっている。ハテな、と首をかしげ、ようやく夕方に「あッそうか
」。するとその日のお酒がめっぽううまい。
第八課 <新しい言葉>
3、前任者たちがてこずっていた店から、売掛金のほと
んどを回収してきたのだ。
てこずる:【梃子摺る】
○難解なテクストにてこずっては勇気を失い、また気をとりなおして
読むという作業を、数えきれない年数にわたって繰りかえしている私
のような読者は、優れた伝記を通してジョイスの人間像を手に入れ
たことに、慰められる。
第八課 <新しい言葉>
4、そんなことをされては、収支がつぐなわなくなる。
つぐなう:
①埋め合わせをする。特に、弁償する。
②罪やあやまちの埋め合わせをする。
○家賃も払い現業員の給料を払って収支償うようになるには、一日
平均延人員六百人のお客が無くてはならぬそうだ。
○検察側は「責任能力があり、罪を償うことが必要」と懲役5年を求
刑する。
○『贖罪』というタイトルには、善い行いをすることによって罪を償う
という想いが込められている。
第八課 <新しい言葉>
5、遊んでいたのでなく、その店に通いつめていたこと
が判明した。
通い詰める:
同じ所へ絶えず通っていく。熱心に何度も通う。
○夫妻は子供を学校へ行かせることに消極的だったが、通い詰め
る担任の先生の熱意に負けた。
○中学の時、落語家志望だった先生に「寄席はいいぞ」と薦められ
、通い詰めるようになった。
第八課 <新しい言葉>
6、社が支払う給料に見合っていない。
見合う:
対応する。釣り合う。
○経済成長に見合う文化の面での発信力を強めつつ、市民に広が
るインターネットなどのメディア管理は緩めない。
○“ティグレ(スペイン語で虎の意)”の愛称を持つファルカオは、昨
夏の移籍市場で推定4000万ユーロという移籍金によってポルトから
アトレティコに加入。現在までは、移籍金に見合う活躍を見せている
と言えそうだ。
○貧困からの脱却のための開発が抑えられることになりかねない途
上国は、目標に見合う資金援助の約束を求めている。
第八課 <新しい言葉>
7、彼は社の金を使っての、いわゆる社用族としての
飲食はしなかったが、必ずしも酒を飲まないというわけ
ではなかった。
社用族:〔「斜陽族」をもじった語〕社用と称し、会社の費用で遊興す
る人々。
○バブル景気の時代、東京では社用族たちが札束をちらつかせて深
夜タクシーを奪い合っていたという。
○10年前、台湾の豆乳チェーン店が海を渡った。最近、上海の新し
い観光名所ができる時、台北に本店を置く、高級海鮮レストランが
進出した。こちらも、社用族やセレブのマダムたちに評判である。
第八課 <新しい言葉>
8、同僚たちは、上役の棚卸しをさかなに酒を飲みた
い時には、その男を誘わなかった。
棚卸し:
①決算や毎月の損益計算などのため手持ちの商品・原材料・製品などの資産の
種類・数量・価額などを調査し、評価すること。
②他人の欠点をいちいち数え上げること。
○再就職を考える女性には、自分のキャリアを棚卸しすることを勧めています。
人間関係をはじめ、自分では気がついていない財産がたくさんある。
○大学院への進学を目指して勉強中の彼は、短期のアルバイトしかできないが
、書店の棚卸しを1日やっても5000円だった。
第八課 <新しい言葉>
9、その当人に、火のないところに煙をでっちあげ、上
役にむかっての彼に不利なつげ口はちょっとできない。
火のないところに煙をでっちあげ:
でっちあげとは、事実でないことを本当らしく作り上げること。 「火
のないところに煙は立たぬ」をもじった語。
火のないところに煙は立たぬ:
うわさが立つのも何かの理由があるということ。
○火のないところに煙は立たぬというから、あの二人が無関係という
ことはないだろう。
第八課 <新しい言葉>
9、その当人に、火のないところに煙をでっちあげ、
上役にむかっての彼に不利なつげ口はちょっとできない。
○昔から、「火のないところに煙は立たない」といわれる。この会社
は最近、オーナーが変わり、その他の多くのことも変化した。果たし
て、今後どう展開するか。
○関係者は真相究明の実現に疑いの視線を送りながらも、「死者の
手紙の内容が本当なら、びくびくしている人がいると思う。火のない
ところに煙は立たない」と話す。
第八課 <新しい言葉>
10、それにしても、足手まといであることはたしか
だった。
足手まとい:
【足手纏い】行動の自由を奪うもの、動きを妨げるもの。手足に纏
い付くもの。主に厄介者を指す表現。
○一般のボランティアは、現場で食事を調達できる程度まで復旧が進
まなければ、役に立ちたい一心で駆けつけてもむしろ足手まといに
なる。
○今はお年寄りが社会の足手まといだと思う人がいるかも知れません
が、実際お年寄りの方にお会いすると、知恵や生きる姿勢に学ばさ
れる。
第八課 <新しい言葉>
11、足を棒にして歩きまわり、詐欺団の一味を追い
かけ、なんとか製品をかえすか金を払うかしてくれと頼み、
交渉を重ね、飽きることなく続けるのだ。
足が棒になる:
疲労などのために足の筋肉がつっぱってしまうこと。
○古書店街を足が棒になるまで歩くのは実に楽しいものだが、最近
はネット書店や目録での販売を主とする古書店も流行っている。
○私は自分の足で、麓からから延々と足が棒になるほど泰山を登っ
た若い日のことが忘れられない。
第八課 <新しい言葉>
12、あいつに付き纏われていたら、一生を棒にふり
そうだ。
棒にふる:
それまでの努力や成果を無にする。ふいにする。
○この馬は昨年も右前脚を骨折し、今春のクラシック戦線を棒に振っ
た。
○この野球選手は左足小指の骨折で、高校2年の終わりから1年間を
棒に振った。
○このサッカー選手は、昨シーズンはケガで大半を棒に振ったものの
、今季はここまで9試合で5ゴールを挙げ、完全復活を遂げている。
第八課 <新しい言葉>
13、かくして問題は取締役会にしわ寄せされた。
しわ寄せ:
物事を行うにあたって生じた矛盾や不利な条件を、他に押し付け
ること。
○政府が「お盆までに」と言って工期が縮められ、現場に相当しわ
寄せがきているようだ。
○複数の米企業は、欧州債務危機によるしわ寄せが既に米企業の
業績に及んでいる可能性があると指摘している。
○アニメの制作現場は労働集約型となる。不景気で制作費が抑えら
れ、末端の若手にしわ寄せが来ている。経験を積んで技術を高める
時間がなくなっている。
第八課 <新しい言葉>
14、批判の口火を切ることはだれにもできない。
口火をきる:
物事を他に先がけて行って、きっかけをつくる。
○この外国人歌手は、何度も来日の経験があり、日本語も巧みだ。
「皆さん、こんにちは。」と明瞭な日本語の挨拶で口火を切ると、会
場から大きな拍手が起こった。
○これらの探査機は、2020年までに宇宙飛行士を再び月面に派遣
しようとするNASAの新たな計画の口火を切るものである。
第八課 <新しい言葉>
15、社員たちが連絡を取ってひそかにお膳立てをし、
社長はそれに判を押すだけ。
お膳立て:
①膳の上に食器・料理を並べること。また、膳を据え並べること。
②すぐにとりかかれるように準備をすること。また、その準備。
○もし、私に来世があったなら、すべてお膳立てされる人生がいいと日頃妄想
しているのですが、あくまで妄想で、そうなったら、どう感じるのかは、別のお話
です。
第八課 <新しい言葉>
15、社員たちが連絡を取ってひそかにお膳立てをし、
社長はそれに判を押すだけ。
お膳立て:
○今年開催されたEU首脳会議では、ドイツとフランとの両国が事
前に問題を提起して、解決に向けたお膳立てをしていたことがあっ
たとドイツ側は指摘した。
第八課 <新しい言葉>
16、とめどなく湧き出る愛社精神をもてあました。
持て余す:
取扱いに悩む。処置に困る。手にあます。もちあます。
○彼は大きな体を持て余すようにぎこちなく歩いて行った。
○文化施設もない退屈な場所で、好奇心旺盛な彼はエネルギーを
持て余す日々を送っています。
○甘い味付けというのは取っ掛かりは良いが、しばらく食べ続けると
持て余す。テーブルにある辛味噌をまぶしてみると、気分一新食べ
進める。
第八課 <新しい言葉>
17、非難しようにも、矛先がにぶる。
矛先:
①矛のきっさき。
②攻撃の方向。鋭い攻撃。言葉で人を責める時にもいう。
矛先がにぶる:
攻撃の勢いが弱まる。議論や非難に鋭さがなくなる。
第八課 <新しい言葉>
17、非難しようにも、矛先がにぶる。
○市民らの不満の矛先は当局の責任にも向けられ、一時は緊張し
た状況になった。
○記者が取材したところ、専門家の多くが今回の事故に対する驚き
を隠せない様子で、その矛先を設備の品質と管理に向け、事故は「
人災」によるものだと見ていた。
第八課 <新しい言葉>
18、この社を救うために、神がつかわされた救世主
じゃなかったのかな、あの人。
遣わす:
[動サ五(四)]《連語「つか(使)わす」の意味が発展して一語化し
たものという。
①目上の人が目下の者に対して人などを行かせる。やる。派遣する。
②目上の人が目下の者に物などを与える。賜う。下賜する。
第八課 <新しい言葉>
18、この社を救うために、神がつかわされた救世主
じゃなかったのかな、あの人。
遣わす:
○「府中」とは、古代以来諸国に遣わされた国司の役所である國衙(こく・が)の
所在地をさし、国府ともよばれたところである。
○歌舞伎十八番「鳴神(なるかみ)」は、雨の神を封じ込めて日照りを起こした
鳴神上人(しょうにん)を、帝の密命で遣わされた雲の絶間姫(たえまひめ)が誘
惑する。雨の神が解き放たれて、だまされたと知った鳴神は怒り狂う。
第八課 <言葉の学習>
1、始末が悪い
設問:本文中(「それだけに、始末が悪いのだ。」)の「始末が悪い」
について、これらの言葉を本文中と同じ意味で使っている文として最もふさわしい
ものを、次の㋐~㋔の中から一つずつ選び、記号で答えなさい。
㋐ずっと晴れていたのに、試合当日だけ雨が降るとは、始末が悪い。
㋑宿題を一つもやって来なかったことがばれてしまい、始末が悪い。
㋒よりによってなかなか落ちないペンキで落書きとは、始末が悪い。
㋓一周目は一位だったのに、ゴールしたのは最後とは、始末が悪い。
㋔演劇鑑賞会の座席が担任の先生の隣になってしまい、始末が悪い。
第八課 <言葉の学習>
1、始末が悪い
回答:
「始末が悪い」→ウ。
「始末が悪い」は“処理や対応に手を焼く”ことである。
第八課 <言葉の学習>
2、おさまる
【収まる/納まる】
①一定の範囲の中にきちんと入る。
○押し入れに―・る。
○予算の範囲に―・る。
第八課 <言葉の学習>
2、おさまる
【収まる/納まる】
② その場所に落ち着く。
㋐受け入れられた状態になる。
○食べた物が胃に―・る。
○元の鞘(さや)に―・る。
㋑当然と思われる所に身を置いて落ち着く。
○猫がいすの上に―・っている。
㋒その地位・境遇などに、満足したようすで落ち着く。
○社長のいすに―・る。
第八課 <言葉の学習>
2、おさまる
【収まる/納まる】
③落ち着いて、穏やかな状態になる。争いや動揺がしずまる。治まる。
○インフレが―・る。
○ごたごたが丸く―・る。
④金品が受け取るべき所に入る。納入される。
○会費が―・っていない。
○国庫に―・る。
⑤承服する。納得する。
○とことん話してやっと―・る。
第八課 <言葉の学習>
2、おさまる
【治まる】
①「収まる③」に同じ。
○内乱が―・る。
○騒ぎが―・る。
○風が―・る。 ○このままでは気持ちが―・らない。
② 政治の秩序が行き渡る。
○国が―・る。
③ 痛みや、症状などがしずまる。
○腹痛が―・る。
○せきが―・る。
第八課 <言葉の学習>
2、おさまる
【修まる】
行いがよくなる。まともな状態になる。
○彼の品行はなかなか修まらない。
第八課 <言葉の学習>
2、おさまる
設問:本文中の下記の「おさまる」の意味を説明しなさい。
㋐祭り上げ。それができれば、いちばんいいのだがなあ。すべて丸く
おさまる。
㋑祭り上げられるべき人物が、それにふさわしい地位におさまったの
だから。
㋒炎は燃え上がらず、丸くおさまらざるをえなかった。
第八課 <言葉の学習>
3、動詞の連用形+かける
「新聞がそれを取り上げかけていた。」
他の動詞の連用形のあとに付いて用いる。
①…しはじめる、途中まで…する、今にも…しそうになるという意を表
す。
○娘や息子と外で落ち合う約束をすると、適当すぎて驚かされる。「
あの駅の南口降りて、洋服やの角を曲がったところの……」と私が言
いかけると、うるさそうに「いいよ、駅着いたら電話かけるから」ですま
そうとする。
第八課 <言葉の学習>
3、動詞の連用形+かける
②他へ働きを仕向ける意を表す。
「仲間に呼び―・ける」 「押し―・ける」
○警察庁は、容疑者の顔写真や身体的特徴を紹介するDVDを全国の警察に
配布し、広く情報提供を呼びかける。
○皇帝のひとり娘で絶世の美女、トゥーランドット姫は求婚に押しかける王子た
ちに謎をかける。
○映画『ガラスの動物園』は、かつて家を捨てた息子トムが、観客に向けて過去
の出来事を語りかける、“追憶の芝居”という形で進行する。
第八課 <類語の学習>
1、「陥れる」と「陥る」
「聖人を陥れる第一歩は、まず堕落させることだ。」
【陥れる/落(と)し入れる】
①計略にかけて人をだます。罪を着せて失脚させる。「罪に陥れる」
②攻め落とす。陥落させる。「城を陥れる」
③落として、中へはいらせる。「公衆電話に硬貨を陥れる」
第八課 <類語の学習>
1、「陥れる」と「陥る」
「聖人を陥れる第一歩は、まず堕落させることだ。」
【陥れる/落(と)し入れる】
○物語は感情を揺さぶり、そうすることで人を癒やすのに対して、物語から離れた
小説は読者をときに不安に陥れる。
○この本は、「宝くじに当たる確率は隕石(いんせき)に当たる確率よりも小さい」と
題した一部読者を絶望に陥れる文章で始まる。 一等を夢見ても、それは錯覚
に過ぎないというのである。
○ギリシャについては、今後の行方は予測が難しく、ユーロ圏を危機に陥れる可
能性もあるとの指摘だ。
第八課 <類語の学習>
1、「陥れる」と「陥る」
【陥る/落(ち)入る】
①へこんだところに落ちて中にはいる。「穴に陥る」
②計略にひっかかる。「敵の術中に陥る」「悪巧みに陥る」
③よくない状態になる。「危篤に陥る」「ジレンマに陥る」
第八課 <類語の学習>
1、「陥れる」と「陥る」
【陥る/落(ち)入る】
○アジアの新興経済大国の景気減速がアジア太平洋圏に影響を及ぼし始め、他
の国のなかには景気後退に陥るところが出てくる。
○認知症の方は非常に不安感を抱かれることが多く、そこから興奮状態に陥った
り、思考の混乱に陥ったりする方がいる。
○予想外の厳冬が訪れたり、火力発電所がトラブルで停止したりすれば供給不
足に陥る恐れもある。

第八課 <類語の学習>
2、「一味(いちみ)」と「一味(ひとあじ)」
「足を棒にして歩きまわり、詐欺団の一味を追いかけ、なんとか
製品をかえすか金を払うかしてくれと頼み、交渉を重ね、飽きることなく続けるのだ。」
いちみ:【一味】
①一定の目的をもった仲間に加わること。また、その仲間。一党。
〔「一身」が原義。現代では悪事や謀反を企てる集団に関して用いられる〕
○彼たちは思わぬ事態に巻き込まれ、銀行強盗一味と間違えられた。
○地元の警察は、暴力団一味を、あっと言う間に片付けてしまった。
第八課 <類語の学習>
2、「一味(いちみ)」と「一味(ひとあじ)」
「足を棒にして歩きまわり、詐欺団の一味を追いかけ、なんとか
製品をかえすか金を払うかしてくれと頼み、交渉を重ね、飽きることなく続けるのだ。」
ひとあじ: 【一味】他とは区別される趣や性質。
○誕生日やクリスマスとはまた一味違う、さり気ないけど特別な贈り物としてチョコレー
トに添えて、最愛の人と思い出に残るバレンタインを過ごしてみてはいかがでしょう
か。
○海外旅行に行くと、自国では見られないような絶景や、自国の街とは一味違った街
並みなどを見かける機会が多くあり、それらが忘れられない思い出になると考える人
は多いようです。
第八課 <類語の学習>
3、「音を上げる」と「声を上げる」
「ついに詐欺団たちも音をあげ、人事部に泣きついてきた。」
音を上げる:もう無理だ、限界だ、といった弱音を吐く。
声を上げる:
①声に出して主張すること。
②より大きな声を出すこと。声を張り上げる。
第八課 <類語の学習>
3、「音を上げる」と「声を上げる」
○いまどきの子供は訓練がきついとすぐ音をあげる。
○絶景を求めた参加者の中に、足元が鉄格子状になっている通路に一歩踏み出し
ただけで、「もう無理です」と音を上げる人もまれにいる。
○米国では患者が声を上げることによって「遺伝情報差別禁止法」が制定されたそう
だ
○労働者側が積極的に環境・待遇改善に声を上げるケースが増える一方で、事業主
である医療機関側に対応できる体制が整っていない現状が問題となってきている。
○試合前の円陣では記録員のマネジャーも加わり、全員で声を上げる。
○名前を呼ばれた新入生が元気に「ハイ」と声を上げる姿を、校長は目を細めて見守
った。
第八課 <類語の学習>
4、「背負う」(せおう)と「背負う」(しょう)
「社会的な責任を一身にしょって、天下に罪を謝すための覚悟
の自殺をした高潔な人物にみえる。」
「背負う」(しょう):《「せおう」の音変化》東京の下町(江戸っ子)言葉である。
①背中に担ぐ。せおう。○荷物をしょって歩く。
②厄介なこと、迷惑なことなどを引き受ける。
○重大な責任をしょわされた。○母と三人の妹をしょっている。
③(「しょってる」の形で用いて)思い上がる。うぬぼれる。
○ハンサムだと思うなんて、しょってるね。
第八課 <類語の学習>
4、「背負う」(せおう)と「背負う」(しょう)
「社会的な責任を一身にしょって、天下に罪を謝すための覚悟
の自殺をした高潔な人物にみえる。」
「背負う」(せおう)
①背中にのせる。しょう。
○子供は大きなリュックサックをせおっていた。
②負担になることや重い責任のあることを引き受ける。しょう。
○やっかいな問題をせおわされる。
○結婚したら、人生の重荷を二人でせおうことになる。
第八課 <練習>
一、次の文の下線部を辞書で引いて日本語で説明した上、
全文を中国語に訳しなさい。
1、「花の都」と呼ばれ、ヨーロッパの芸術・文化の中心として多くの文人たちの憧れの的とな
った都市パリ。しかし、19世紀前半、とくに下層労働者たちの住む街区において、この都市
がどのような状態であったのかを知れば、多くの人は肝をつぶすにちがいない。
2、自宅で取れたジャガイモを売り歩いていた女性(57)は35歳になる長男の結婚に頭を悩
ます。
3、新年の挨拶もそこそこに、対局開始のブザーが鳴って、両者の表情が引き締まる。
4、警察側は作業工程に何らかの落ち度があった疑いもあるとみて、業務上過失致傷容疑も
視野に入れ捜査する方針だ。
5、真面目に勤務している彼は、望んだわけでもないのに様々な委員を務め、委員長に祭り
上げられた。
第八課 <練習>
二、次の下線部の意味が、例文と最も近い意味で使われている
文を①、②、③、④から一つ選びなさい。
1、あんな熱意のかたまりのような人はいない。
①特に、菌がついているかもしれない肉のかたまりの表面を削(けず)り落とすの
がルールだ。
②小鍋にみそのかたまりを入れ、日本酒を注ぎ、はちみつか砂糖を加えて弱火に
かけます。
③子供は可能性のかたまりなので、一緒にいるとパワーをもらえる。
④教会は四角い岩のかたまりが連なるように描かれているため、大地から生えてき
たかのように見える。
第八課 <練習>
二、次の下線部の意味が、例文と最も近い意味で使われている
文を①、②、③、④から一つ選びなさい。
2、同僚たちは、上役の棚卸しをさかなに酒を飲みたい時には、その男を誘わなか
った。
①美味なるイカをさかなに一杯といきたいところだが、この店先に酒はない。
②御膳は刺し身や揚げ物など、旬のさかなを中心に据えたセットメニューです。
③夕方になるとサラリーマンたちが酒を求め、ホーム端で上司の愚痴をさかなに盛
り上がった。
④地元で採れた新鮮な山菜を塩漬けし、そのまま刻んでご飯のおかずや酒のさか
なに最高の逸品だ。
第八課 <練習>
二、次の下線部の意味が、例文と最も近い意味で使われている
文を①、②、③、④から一つ選びなさい。
3、巧妙に彼をわなにかけ、それをたねに首にするのだ。
①梅干しのたねを除き、果肉を包丁で細かくたたき、梅肉にする。
②小さな出来事や身の回りのモノから丁寧に俳句のたねを見つけ出す。
③先生が超能力のトリックのたねを明かしてしまうまで、客席は騒然としたままだった。
④春節の帰省で、電車の切符の手配や人付き合いにかかる出費などが悩みのたね
である。
第八課 <練習>
三、次の文中の
収まる
部分に入れるのに最も適切なものを選びなさい。
納まる
収まる
1、誰でもおいしいものを食べると、気持ちが治まるものだ。
キッチンで会話し、キッチンで笑い、キッチンで怒り、また笑う。キッチンは家の中で
一番大切な部分なのだ。
2、吃音症状が自然に治まることもあるが、原因ははっきりせず、根本的な治療方
法は確立していない。
3、城跡から出土した県指定文化財の鬼瓦にある「天下泰平」の銘は築城の際、戦
乱が治まるようにという願いを込めたといわれる。
第八課 <練習>
三、次の文中の
収まる
部分に入れるのに最も適切なものを選びなさい。
納まる
収まる
4、2人は新婚当初から住んでいる1LDKのアパートで暮らし、
そこに納まる現代アート作品を自分たちの給料で買える範囲でコツコツと集めてい
きます。
5、モノがスッキリきれいに納まる場所が決まっていれば、散らかしたとしても元に戻
す習慣をつけることがきます。
6、市長は「事業費が予定内で納まるのが望ましい。しかし、道路整備は必要なた
め仕方ない」と話す。
第八課 <練習>
三、次の文中の
収まる
部分に入れるのに最も適切なものを選びなさい。
納まる
収まる
7、気象庁によると、寒気は弱まりながら東に進み、来週初めにかけて収まるとみら
れる。
8、今年は自分で車を運転して帰省する。高速道路で約600キロ、100キロあたり
のガソリン消費を7リットルとして計算し、費用は500元以内に収まる。
9、事態がどんどん激しくなり収まる見通しが立たないなか、町村長や住民は焦りを
募らせている。
第八課 <練習>
四、次の中国語を日本語に訳しなさい。
1、活跃在20世纪上半叶的法国女哲学家西蒙娜·薇依为后世
留下了众多名言,其中有一句是“勇气的背后肯定有希望”。也就是说,无论置于
何种状况,只要拥有希望,人就能活下去。
(20世紀の前半に活躍したフラスンの女性哲学者シモーヌ・ヴェイユが後世に多く
の名言を残している。「勇気の背後には、必ず希望が存在している」というのがあ
る。すなわち、いかなる状況においても、希望を持ち続ければ、人間は生きてい
けるというのである)。
第八課 <練習>
四、次の中国語を日本語に訳しなさい。
2、他在大学3年级时就开始了求职活动,对于毕业后是就职
还是考研这一问题一直都很迷惑。他父母也担心地说“经济
不景气,明年景况会更严峻。”他考虑来考虑去,最终决定考研。
(大学3年生で就職活動を始めた彼は、卒業後、就職しようか、大学院かとずっと迷
い続いている。
両親も「不況だから、状況は来年の方がもっと厳しくなるぞ」と心配している。ア
レコレ考えたあげく、大学院を受けることにした)。
第八課 <練習>
四、次の中国語を日本語に訳しなさい。
3、从活熊的胆囊中抽取胆汁是极其残酷的事情,动物爱护
团体通过因特网呼吁禁止使用添加有熊胆汁的药品、化妆品、茶饮料等。
(生きたままの熊の胆嚢から胆汁を絞り取るなんて、残虐極まることである。動物愛
護団体では、インターネットによって熊の胆汁を入れた薬・化粧品・お茶などの使
用禁止を呼びかけた)。
第八課 <練習>
四、次の中国語を日本語に訳しなさい。
4、尽管说不结婚而选择工作的职业女性在增多,然而在世俗
的印象中,“不结婚=剩女”这一看法成了未婚女性烦恼的原因。
(結婚より仕事を選ぶキャリアウーマンが増えてきたとはいえ、やはり世間のイメー
ジは「 結婚しない=売れ残り女」でしかなく、未婚女性の悩みの種となっている)。
第八課 <練習>
四、次の中国語を日本語に訳しなさい。
5、前几天与近20年没见面的4位朋友一起喝酒。足球的话题、
故乡的话题、孩子的成长等,聊个没完。
(先日、20年近く会っていなかった友人4人と酒を飲んだ。サッカーの話、故郷の
話、子どもの成長と、会話はとめどなく続く)。