定期報告

PMS Forum
基礎知識
治験薬概要書と情報提供
治験薬概要書
※当該被験薬の品質、有効性及び安全性に関する情
報等を記載した文書
 被験薬の化学名又は識別記号
 品質、毒性、薬理作用その他の被験薬に関する事項
 臨床試験が実施されている場合にあっては、その試験成
績に関する事項
 被験薬の品質、有効性及び安全性に関する事項その他
の治験を
 適正に行うために重要な情報を知ったときは、必要に応
じ、当該治験薬概要書を改訂
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
1
PMS Forum
基礎知識
情報提供
治験薬に係わる副作用情報
 治験薬に係わる当局へ報告した副作用情報
 外国で生じた治験薬に係わる副作用情報を
当局へ報告
治験施設大混乱


当該被験薬等の副作用情報
※当該被験薬又は外国で使用されている物であって当該被験薬と成分
が同一性を有すると認められるもの
 当該被験薬等の情報(緊急度別)
情報源別への配慮
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
2
PMS Forum
定期報告の対応
最新の情報を整理し、目前に控えた情報集積及び報
告方法につき理解し、報告資料作成、情報提供を如
何に実施していくかを検討する
1.最新発出通知について
2.情報集積期間
3.報告書作成上の留意点
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
3
PMS Forum
1.最新発出通知について







定期報告
治験のあり方に関する検討会 報告書H.19.9.19
治験の依頼等に係る統一書式についてH.19.12.21
薬事法施行規則の一部を改正する省令25号
医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令を一部改正する省令24号
GCP省令の施行について薬食発第0229007
薬物に係る治験の計画の届出及び治験に関する副作用等の報告に係る
薬事法施行規則の一部を改正する省令の施行について薬食発第0229007
「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」の運用について薬食発第
1001001




薬物に係る治験の計画の届出及び治験に関する副作用等の報告に係る
薬事法施行規則の一部を改正する省令の施行等に関する留意事項につ
いて薬食審査発第1001005
「市販後副作用等報告及び治験副作用等報告について」の一部改正につ
いて薬食審査発第1001009、薬食安発第1001001
「治験の依頼等に係る統一書式について」の一部改正についてH.21.2.6
治験副作用等の定期報告及び治験審査委員会の会議の記録の概要の
作成等に関するQ&Aについて事務連絡H.21.2.25
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
4
PMS Forum
治験薬重篤副作用等症例定期報告書
治験成分記号
成分名
分量及び剤型
初回届出年月日
国際誕生日
販
売
名
承認年月日
報告起算日
予定される
効能又は効果
予定される
用法及び用量
調査単位期間
報告回数
開発の相
重篤副作用等
症例発現状況
集積評価を踏
まえた見解及
び安全対策
備考
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
5
PMS Forum
2.情報集積 ‐報告起算日‐
定期報告
初回治験届と実施期間の開始日
 4月1日後と4月1日前
 未承認と既承認

基本は最初から6ヵ月サイクル
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
6
PMS Forum
6ヵ月サイクル
初回治験届
ア
4月1日
期間終了後2ヵ月
初回治験届
●
イ
●
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
7
PMS Forum
追加適応(一変)申請の時
4月1日
治験届
承
認
ウ
初回治験届
(初回)治験届日
(初回)実施時期の開始日
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
8
PMS Forum
2.情報集積 ‐報告義務期間‐
定期報告
開発中止届と開発中止の申出
 4月1日後と4月1日前
 未承認と既承認

基本は報告起算日から
承認又は中止まで
承認
承認
●
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
9
PMS Forum
2.情報集積 ‐報告中断等‐
定期報告
治験薬副作用・感染症症例報告保留申出書
 治験薬副作用・感染症症例報告保留解除申
出書
 未承認と既承認

基本は6ヵ月サイクルで再開
それまでの情報を集積・評価
最新治験薬概要書・症例一覧表
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
10
PMS Forum
3.報告書作成上の留意点
定期報告
治験薬重篤副作用等症例定期報告書(別紙様式)について
(1)「治験成分記号」欄には、自社で定めた治験成分記号(アルファベット及
び数字の組み合わせで計20桁以内)を記載すること。
(2)「成分名」欄には、一般名(JAN又はINN)を記載(英名及び日本名)す
ること。一般名が決まっていない場合には、空欄とすること。
(3)「初回届出年月日」欄には、同一成分記号に係る初回の治験計画届書
を届け出た年月日を記載すること。
(4)「国際誕生日」欄には、国際誕生日があるものについては、我が国又は
外国で初めて製造又は販売が認められた日を記載すること。国際誕生
日がない場合には、空欄とすること。
(5)「販売名」欄には、一変治験にあっては、当該医薬品の販売名を記載す
ること。一変治験でない場合には、空欄とすること。
(6)「承認年月日」欄には、一変治験にあっては、当該医薬品が我が国で初
めて承認された年月日を記載すること。一変治験でない場合には、空欄
とすること。
(7)「分量及び剤型」欄には、剤型当たりの有効成分の含量が分かるように
記載すること。
(8)「報告起算日」欄には、当該被験薬の起算日を記載すること。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
11
PMS Forum
治験薬重篤副作用等症例定期報告書
自社で定めた治験成分記号
同一成分記号に係る初回の治験
計画届書を届け出た年月日
(アルファベット及び数字の組合せ計20桁以内
初回届出年月日
治験成分記号
国際誕生日
販
成分名
売
あれば記載、なければ空欄
名
承認年月日
分量及び剤型
一変時(他:空欄)
報告起算日
一変時に最初の承認日(他:空欄)
一般名(JAN又はINN)を記載
(英名及び日本名)
剤型当たりの有効成分の含量
決まっていない⇒空欄
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
12
PMS Forum
(9)「予定される効能又は効果」欄には、当該被験薬の予定される効能又は
効果の全てを記載すること。
(10)「予定される用法及び用量」欄には、当該被験薬の予定される用法及
び用量の全てを記載すること。
(11)「調査単位期間」欄には、当該報告書における、重篤副作用等症例を
集積した期間を記載すること。
(12)「報告回数」欄には、定期報告書の通算の提出回数を記載すること。
(13)「開発の相」欄には、当該治験の開発相を記載すること。また、当該治
験と同一の治験成分記号で他に治験を実施している場合には、治験ごと
にその予定される効能又は効果及び開発相を記載すること。
開発相は、当該被験薬の開発段階について、「臨床試験の一般指針に
ついて」(平成10年4月21日付け医薬審第380号厚生省医薬安全局審
査管理課長通知)に準じて、第Ⅰ相、第Ⅱ相等と記載すること。なお、後
発医薬品の生物学的同等性試験については、その旨記載すること。
(14)「重篤副作用等症例発現状況」欄には、「別添のとおり。」と記載のうえ、
本通知の別添様式に定める重篤副作用等症例の発現状況一覧を添付
すること。
また、別添様式の副作用等症例の集積方法(ブラインド症例の取扱い
など)について明記すること。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
13
PMS Forum
当該治験と同一の治験成分記号で他に治験を実施している場合
治験ごとにその予定される効能又は効果及び開発相を記載
予定される効能又は効果
の全てを記載
予定される
効能又は効果
予定される
用法及び用量
調査単位期間
開発の相
予定される用法及び用量
の全てを記載
報告回数
通算の提出回数を記載
当該報告書における、重篤副作
用等症例を集積した期間
当該治験の開発相を記載
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
PhⅠ、PhⅡ・・・
生物学的同等性試験
14
PMS Forum
重篤副作用等
症例発現状況
別添のとおり
集積評価を踏
まえた見解及
び安全対策
備考
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
15
PMS Forum
(15)「集積評価を踏まえた見解及び安全対策」欄には、当該調査単位期間
中に主に国内治験及び外国臨床試験で集積した重篤副作用等症例の集
積評価及び前回報告時までの集積評価を踏まえた報告企業の見解を記
載すること。
なお、外国市販後自発報告等で集積した重篤副作用等症例のうち特に注
意が必要と考えられるものについては、集積評価に反映させること。
報告企業の意見は、以下の内容を含むものであること。
① 報告企業が講じた安全確保措置の内容及び今後の安全対策について記載
すること。
また、当該調査単位期間中の個別副作用等症例を踏まえた安全確保措置及
び今後の安全対策についても記載すること。
② 治験の被験者に交付する説明文書の改訂、治験実施計画書の改訂、使用上
の注意の改訂、承認申請の資料概要(使用上の注意案等)の改訂などの処
置を行ったか、又は、今後行う予定があるか、その理由を含めて記載すること。
③ 外国情報の場合は、外国企業の対応ではなく、日本の報告企業の対応を記
載すること。
④ 当該調査単位期間中に得られた、治験実施上、重要と考えられる新たな副作
用等症例の有無
⑤ 直近の調査単位期間までに得られた当該被験薬の安全性情報に照らし、治
験実施上、重要な変更点の有無(因果関係、発現状況、転帰など)
⑥ 患者背景(小児、高齢者など)、投与量・投与期間、原疾患との関係等を踏ま
えて評価し、その概要を記載すること。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
16
PMS Forum
(16)「備考」欄について
① 担当者の氏名及び連絡先を記載すること。
② 当該治験以外に別の治験成分記号(当該治験の被験薬と同一成分のもの
に限る。)を用いて治験を実施している場合には、その治験の「治験成分記
号」「予定される効能又は効果」「予定される用法又は用量」を記載すること。
③ 承認又は開発中止により、当該定期報告が最終報告となる場合には、承認
日又は開発中止年月日を記載すること。
④ 定期報告を留保した場合であって、留保を解除し定期報告を再開する場合
にあっては、開発の再開後最初の定期報告書に留保解除申出書を機構審
査マネジメント部審査企画課に提出した年月日を記載すること。
⑤ その他特記事項があれば記載すること。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
17
PMS Forum
治験薬重篤副作用等症例定期報告書
治験成分記号
成分名
分量及び剤型
初回届出年月日
国際誕生日
販
売
名
承認年月日
報告起算日
予定される
効能又は効果
予定される
用法及び用量
調査単位期間
報告回数
開発の相
重篤副作用等
症例発現状況
集積評価を踏
まえた見解及
び安全対策
備考
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
18
PMS Forum
重篤副作用等症例の発現状況一覧
被験者数
登録被験者数
情報源
調査単位期間
区別
国内治験
当該調査
単位期間
外国臨床試験
累計
当該調査
単位期間
累計
外国市販後自発報告
当該調査
単位期間
累計
被験者概数
副作用等症例の種類
副作用等症例の種類別件数
器官別大分類
症例数
未知:
*
器官別大分類
基本語
件数
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
19
PMS Forum
改正後の規則の留意事項

B.4.k.19 「医薬品に関するその他の情報」欄
半角英字で「TIKEN」 と入力

予測できるとは、治験薬概要書に記載
 概要書の改訂とは、情報提供しその内容を保管し
てもらう
 別冊として追補する
改訂に該当
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
20
PMS Forum
報告期限等の変更一覧《当局》
改正前
予測性
未知
既知
重篤性
改正後
外国症例
国内
症例
外国
症例
国内
症例
新薬
一変
7
7
7
7
市販後
その他
15
15
15
15
市販後
死亡・おそれ
15
15
15
15
不要
不要
不要
不要
不要
不要
死亡・おそれ
その他
6ヵ月毎の定期報告
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
21
PMS Forum
報告期限等の変更一覧《依頼先》
改正前
予測性
未知
既知
重篤性
改正後
外国症例
国内
症例
外国
症例
国内
症例
新薬
一変
死亡・おそれ
直ち
直ち
直ち
直ち
直ち
その他
直ち
直ち
直ち
直ち
直ち
死亡・おそれ
直ち
直ち
定期
定期
定期
その他
不要
不要
不要
不要
不要
6ヵ月毎の定期報告
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
22
PMS Forum
1.治験中副作用等症例の規制当局への報告事項
(1)新有効成分、その他(2)以外の治験の場合
予測性
予測できない
(未知)
予測できる
(既知)
重篤性
国内症例(国内治験)
外国症例(外国臨床試験・外国市販後自発報告等)
死亡・死亡につながる恐れのある症例
個別( 7日以内)
・ 定期(半年ごと)
個別( 7日以内)
・ 定期(半年ごと)
その他重篤な症例
個別(15日以内)
・ 定期(半年ごと)
個別(15日以内)
・ 定期(半年ごと)
死亡・死亡につながる恐れのある症例
個別(15日以内)
・ 定期(半年ごと)
個別(15日以内)
・ 定期(半年ごと)
その他重篤な症例
-
・ 定期(半年ごと)
-
・ 定期(半年ごと)
(2)一変治験、その他(2)以外の治験の場合
予測性
予測できない
(未知)
予測できる
(既知)
重篤性
国内症例(国内治験)
外国症例(外国臨床試験・外国市販後自発報告等)
死亡・死亡につながる恐れのある症例
個別( 7日以内)
・ 定期(半年ごと)
市販後の情報活用
・ 定期(半年ごと)
その他重篤な症例
個別(15日以内)
・ 定期(半年ごと)
市販後の情報活用
・ 定期(半年ごと)
死亡・死亡につながる恐れのある症例
個別(15日以内)
・ 定期(半年ごと)
-
・ 定期(半年ごと)
・ 定期(半年ごと)
-
・ 定期(半年ごと)
その他重篤な症例
-
2.治験中副作用等症例の治験責任医師及び実施医療機関の長への通知事項
予測性
予測できない
(未知)
予測できる
(既知)
重篤性
国内症例(国内治験)
外国症例(外国臨床試験・外国市販後自発報告等)
死亡・死亡につながる恐れのある症例
個別(直ちに)
・ 定期(半年ごと)
個別(直ちに)
・ 定期(半年ごと)
その他重篤な症例
個別(直ちに)
・ 定期(半年ごと)
個別(直ちに)
・ 定期(半年ごと)
死亡・死亡につながる恐れのある症例
-
・ 定期(半年ごと)
-
・ 定期(半年ごと)
その他重篤な症例
-
・ 定期(半年ごと)
-
・ 定期(半年ごと)
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
23
PMS Forum
Ⅲ.DSUR対応の実際
PSUR作成時の留意点も参考にし、
如何に情報を集積し、
グローバルでの作業分担をしていくか、
業務の流れに沿って解説・検討する
1.ICH-E2Fの目的について
2.DSURガイドライン概略
3.作成上の留意点
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
24
PMS Forum
PSUR (定期的安全性最新報告)
PSUR
Periodic Safety Update Report

緒言
 ガイドラインの目的
 背景
 ガイドラインの範囲
 一般原則

PSURモデル例示
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
25
PMS Forum
緒言
PSUR
ガイドラインの目的
※承認後の特定期間における医薬品の全世界的な安
全性情報を提供





適切な情報源からの全ての関連する新しい安全性
情報を報告する
これらの情報と使用患者とを関連づける
各国における市販状況および安全性に関する全て
の重要な変更事項について要約する
全体的な安全性評価の機会を定期的に生み出す
製品の適正使用のために,製品情報を変更すべき
かどうか明らかにする
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
26
PMS Forum
PSURモデル例示










PSUR
緒言
世界各国における市販承認状況
措置についての最新情報
安全性参照情報の変更
使用患者数
個別症例記録に関する情報の提示
調査研究
その他の情報
安全性総合評価 結論
添付資料:企業中核データシート(CCDS)
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
27
PMS Forum
CTD
CTD=承認申請資料概要の構成
第1部(モジュール1)
1. 第一部目次
2. 承認申請書(写)
3. 証明書類
4. 特許状況
5. 起源又は発見の経緯及び開発の経緯
6. 外国における使用状況等に関する資料
7. 同種同効品一覧表
8. 添付文書案
9. 一般的名称に係る文書
10. 毒薬・劇薬等の指定審査資料のまとめ
11. 市販後調査計画書案
12. 添付資料一覧
13. その他
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
28
PMS Forum
資料の構成(2)

CTD
第2部(資料概要)〔モジュール2〕
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
CTD全体の目次
緒言
品質に関する概括資料
非臨床に関する概括評価
臨床に関する概括評価
非臨床概要
臨床概要
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
29
PMS Forum
2.5.臨床に関する概括評価
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
製品の開発の根拠
生物薬剤学に関する概括評価
臨床薬理に関する概括評価
有効性の概括評価
安全性の概括評価
ベネフィットとリスクに関する結論
参考文献
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
30
PMS Forum
2.7.臨床概要
1.
2.
3.
4.
5.
生物薬剤学及び関連する分析法の概要
臨床薬理の概要
臨床的有効性の概要
臨床的安全性の概要
個々の試験のまとめ
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
31
PMS Forum
資料の構成(3)



CTD
第3部(品質に関する文書)〔モジュール3〕
第4部(非臨床試験報告書)〔モジュール4〕
第5部(臨床試験報告書)〔モジュール5〕
目次
2. 臨床試験一覧
3. 臨床試験報告書及び関連情報
4. 参考文献
1.
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
32
PMS Forum
ISS 統合概括安全性情報
ISS
1.
2.
概要
様式/内容
a.
b.
c.
d.
e.
f.
g.
h.
i.
j.
k.
l.
m.
3.
調査・試験の一覧
全般的な暴露状況
試験対象集団における人口統計学的又はその他の特性
臨床試験における有害事象
臨床試験における臨床検査値異常
臨床試験以外の有害事象と臨床検査値異常
動物実験
副作用用量依存評価
薬物相互作用
薬物と人口統計学的又は疾病の相互作用
その他の薬理学的特性
長期投与
離脱症候
安全性最新情報
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
33
PMS Forum
1. 概要

ISS
全安全性情報の統合
情報の種類
動物実験、臨床薬理学試験、二重盲検試験、
非盲検試験、海外市販後使用情報、疫学試験
 検討項目
用量依存、血中濃度依存、相互作用、人口統
計学的特長、臨床的特長
 統合意義
サブセット群解析、稀発生重篤副作用評価

定期報告とDSUR(ダイジェスト)
34
PMS Forum
2. 様式/内容
a.
b.
c.
d.
e.
f.
g.
h.
i.
j.
k.
l.
m.
ISS
調査・試験の一覧
全般的な暴露状況
試験対象集団における人口統計学的又はその他の特性
臨床試験における有害事象
臨床試験における臨床検査値異常
臨床試験以外の有害事象と臨床検査値異常
動物実験
副作用用量依存評価
薬物相互作用
薬物と人口統計学的又は疾病の相互作用
その他の薬理学的特性
長期投与
離脱症候
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
35
PMS Forum
ICH-E2Fの背景
米国におけるIND年次報告
(IND Annual Report)
 EUにおける安全性年次報告
(Annual Safety Report)
 日本で予定されている治験薬定期報告

定期報告とDSUR(ダイジェスト)
36
PMS Forum
DSUR
1.ICH-E2Fの目的について
DSURの主要な目的は、1年間の調査対象期間中に収集され
た関連安全性情報のレビューと評価を提示して
(1)特定されたリスクおよび潜在的リスクに関する最新の情報
とリスク管理状況の要約
(2)臨床試験の被験者保護に影響を及ぼすおそれのある新し
い安全性上の問題を記述
(3)臨床試験の実施依頼者/実施責任者(以下、治験依頼者)
が調査対象期間中に入手した情報が当該製品のこれまでに
知られていた安全性情報と合致するかを検討
(4)臨床試験/臨床開発計画の状況に関する最新情報を提供
することにある。
DSURは簡潔で、治験依頼者が治験薬の安全性プロファイル
を適切に監視および評価していることを規制当局が確認できる
情報を提示する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
37
PMS Forum
情報の範囲



既承認か未承認かを問わず治験薬を使って実施さ
れる臨床試験、すなわち臨床薬理試験、探索的試
験および検証的試験(第I~III相試験)4
市販薬を使い既承認適応内で実施される臨床試験、
すなわち治療的使用試験(第IV相試験)
治験薬の臨床試験以外での治療的使用? 医薬品
の製造工程における変更の妥当性を確認するため
に実施される同等性試験
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
38
PMS Forum
2.DSURガイドライン概略
DSUR
2.1 DSURを作成すべき時期
2.2 作成頻度およびDSURデータロックポイント
2.3 DSURデータロックポイントの変更
2.4 臨床試験の中断または中止
2.5 最終DSUR
2.6 DSUR作成および提出の責任
2.7 複数成分が関わるDSUR
2.8 安全性参照情報
2.9 DSURの様式と表示
2.10 DSURの内容に関するガイダンス
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
39
PMS Forum
2.1 DSURを作成すべき時期
ダイダンス

可能な限り単一のデータロックポイント
(DLP)に基づく一つのDSURを作成

不可能な場合は、カバーレター中で説明
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
40
PMS Forum
2.2 作成頻度および
DSURデータロックポイント
ダイダンス

毎年規制当局に適切に提出
 当該治験薬を用いた臨床試験実施期間
 当該地域の規制要件で定める期間

倫理委員会、治験審査委員会、または治
験担当医師に定期的に提出することを求
めた場合
 エグゼクティブサマリーを提出
 重篤副作用のラインリストを必要に応じ添付
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
41
PMS Forum
2.2 作成頻度および
DSURデータロックポイント
ダイダンス

DSURのデータロックポイント
 世界のいずれかの国で治験依頼者が初めて
臨床試験実施の認可を受けた日に基づく
 開発国際誕生日(DIBD)と呼ぶ
 臨床試験実施の認可を受けた月の末日に指
定も可

DSURの提出
 DSURデータロックポイントから遅くとも60暦
日以内
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
42
PMS Forum
ダイダンス
2.3 DSURデータロックポイントの変更
承認を一つでも受けた薬剤の臨床試験時
 PSURおよびDSURの両方を作成
 DSURデータロックポイントを変更して国際
誕生日(IBD)に合わせる
承認
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
43
PMS Forum
ダイダンス
2.4 臨床試験の中断または中止
DSURを作成し、当該地域の規制当局
の指示に従って提出
 調査対象期間中に臨床開発計画に関係
する収集すべきデータがなかった場合

 その旨の書簡を以ってDSURに代える
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
44
PMS Forum
2.5 最終DSUR
ダイダンス
DSUR提出の必要がなくなった場合
最終のDSURである旨のカバーレター
 他地域での継続中の臨床試験の有無

定期報告とDSUR(ダイジェスト)
45
PMS Forum
ダイダンス
2.6 DSUR作成および提出の責任
1. 治験依頼者の責任

作成・内容・提出
2. 共同責任


覚書等で作成・提出の責任を明確化
CRO等への作成委託も明確化
3. 非営利的治験依頼者の責任
4. 複数の治験依頼者が正式な覚書等を交わし
た関係にある場合の責任


1つのDSURを作成できるように、安全性データの交換方
法を覚書等に定める
独立したDSURを作成することを覚書等で合意する
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
46
PMS Forum
2.7 複数成分が関わるDSUR
ダイダンス
配合剤の臨床試験は1つのDSURを作成
 配合剤ではなく、複数の薬剤が使用される
臨床試験の場合

 独立したDSURの作成が適切
 多剤併用レジメンの臨床試験に関する情報を、
レジメンを構成する、1つの治験薬または各々
の治験薬のDSURに含める方法もある
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
47
PMS Forum
2.8 安全性参照情報

ダイダンス
当該調査対象期間の開始時点で使用さ
れていた治験薬概要書(IB)
 使用されたIBの版番号と日付を明記
 改訂版が未提出の場合、改訂版を1部添付

IBが必要ない臨床試験では、製品情報
又は他の適切な文書
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
48
PMS Forum
2.9
DSURの様式と表示
1.
様式

2.
ダイダンス
目次に従い簡潔に提示
目次
表紙
エグゼクティブサマリー
目次
1. 緒言
2. 世界各国における販売承認状況
3. 安全性上の理由で調査対象期間内にとられた措置につ
いての最新情報
4. 安全性参照情報の変更
5. 調査対象期間中に継続および終了した臨床試験の状況
6. 推定使用者数
6.1 臨床試験(第I~IV相)の累積使用被験者数
6.2 販売データに基づく使用患者数
7. 臨床試験からの安全性データの提示
7.1 一般的注意事項
7.2 調査対象期間中の重篤な副作用(SARs)ラインリスト
7.3 累積サマリーテーブル
7.4 調査対象期間中の死亡例
7.5 調査対象期間中の有害事象による脱落例
8. 調査対象期間中に臨床試験でみられた重大な知見
8.1 終了した臨床試験および中間解析
8.2 継続中の臨床試験
8.3 治験薬の臨床試験以外での治療的使用
8.4 配合剤/併用療法に関連する新たな安
全性データ
9. 非介入試験からの関連情報
10 他の臨床試験からの関連情報
11. 市販後の使用経験からの安全性情報
12. その他の情報
12.1 非臨床データ
12.2 長期追跡結果
12.3 文献
12.4. 他のDSUR
12.5 製造上の重大な変更
12.6 有効性の欠如
12.7 第I相治験実施計画書の変更
13. データロックポイント後に入手した情報
14. 安全性総合評価
14.1. リスク評価
14.2 ベネフィット-リスクの検討
14.3 結論
15. 重要なリスクの要約
DSUR添付資料
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
49
PMS Forum
ダイダンス
2.10 DSURの内容に関するガイダンス
表紙
DSURの 表紙には以下の情報を記載する







DSUR 番号(報告書に連続番号を付ける)
治験薬名
調査対象期間
報告日
治験依頼者の名前および所在地
秘密保持についての記述
DSUR中に盲検解除情報が含まれることに関
する注記
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
50
PMS Forum
DSUR
3.DSUR作成上の留意点
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
51
PMS Forum
エグゼクティブサマリー
ダイダンス
本報告書の重要な情報を簡潔に要約
各国の規制で倫理委員会等への提出が必要な場合は、
このエグゼクティブサマリーを「独立した」文書として表
紙と共に提出
エグゼクティブサマリーには以下の情報を含める:








緒言-報告書の版番号と調査対象期間
治験薬-作用機序、薬効分類、適応症、用量、投与経路
推定される累積使用被験者数
販売承認の有無-既承認の場合は、承認国の数
安全性総合評価の要約
重要なリスクの要約(当該DSURの第15項に基づく)
安全性上の理由でとられた措置(IBの重大な変更など)
結論
※すべての項目について記載し、該当する情報がない場合にはその旨を述べる。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
52
PMS Forum
ダイダンス
1. 緒言






報告書の調査対象期間および連続番号
薬剤の簡単な記述(例:薬効分類,作用機序,投与経路,剤型)
本DSURが臨床開発計画全体を対象とするか、1つの臨床
試験を対象とするかについて述べる。
ここでは報告書の対象になる臨床試験の範囲についても言
及しなければならない(同一治験薬に関するすべての臨床
試験を対象、または、ある適応症に関する臨床試験のみを
対象、等)。
試験対象となった適応症および被験者群についての簡単な
記述
本報告書に含まれていない情報についての簡単な記述およ
び説明(例:パートナー企業との覚書等ですべての安全性
データの交換が定められていない場合)
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
53
PMS Forum
ダイダンス
2. 世界各国における販売承認状況

ここに記述するのは、当該製品の販売承認
申請が1つ以上の国/地域で提出されている
場合に限られる。可能な範囲で累積情報を、
各申請の状況を示す表にして通常提示する。
この表の内容と様式は、ICH E2Cの表1で
PSUR用に推奨されているものと同じもので
ある。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
54
PMS Forum
3. 措置についての最新情報
ダイダンス
※安全性上の理由で調査対象期間内にとられた



治験依頼者、規制当局、データ・安全性モニタリング
委員会(Data and Safety Monitoring Boards)、ま
たは独立倫理委員会(independent ethics
committee)がとった、特定の臨床試験の実施また
は臨床開発計画全体に影響を及ぼすおそれのある
重大な安全性関連措置を記述する。
過去にとられた措置に関連する新たな情報もここで
要約する。
治験薬概要書の変更については「安全性参照情報
の変更」で別途論じる。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
55
PMS Forum
ダイダンス
記載すべき安全性上の問題に関係した重大な措置の例
 倫理上または安全性上の理由による臨床試験認可の拒否
 有効性の欠如または安全性上の問題を理由とした、臨床試験の部分的8 もしく
は全体の一時
 的中断、または臨床試験の早期打ち切り
 一時的中断後の臨床試験の再開
 試験対象適応症についての販売承認取得の失敗
 次のようなリスク管理活動:








安全性または有効性に関する懸念を理由とした治験実施計画書の変更(例:用量変更、
被験者選択・除外基準の変更、モニタリングの強化)
被験者群または適応症の制限
安全性上の問題に関係したインフォームドコンセント文書の変更
安全性上の理由による剤型変更
特別な報告要件の追加
治験担当医師または医療専門家への連絡文書の発行
新しい安全性試験の計画
安全性上の理由で規制当局からなされた、開発への制約を含む重要な具体的
助言(例:長期臨床試験開始前の長期動物試験の要求、第III相臨床試験前の綿
密な(thorough)QT/QTc試験の要求)。さらに規制当局からの助言を累積して表
にまとめ、添付資料として提供する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
56
PMS Forum
ダイダンス
※販売承認を得ている薬剤については、安全性上の理
由による以下の例も重大な措置にあたる。
 販売承認の更新の失敗
 安全性上の理由による販売承認取消または中断
 次のようなリスク管理活動:
 重大な流通制限またはリスク最小化策の導入
 開発計画に影響を及ぼすおそれのある製品表示の重大な
変更(適応症もしくは対象患者の制限または新たな警告)
 上記措置の結果としての医療専門家への連絡文書の発行
 当該地域の規制当局が課した新しい製造販売後試験
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
57
PMS Forum
ダイダンス
4. 安全性参照情報の変更

調査対象期間中にIBにおける重要な安全性
に関わる変更を記載する。
 禁忌、警告、使用上の注意、重篤な副作用、特に
注目すべき副作用、相互作用、および非臨床試
験(がん原性試験など)からの重要な知見に関連
した情報が含まれる。
 当該DSURの適切な項でこれらの変更に関する
具体的な情報を提供する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
58
PMS Forum
ダイダンス
5. 調査対象期間中に継続および終了
した臨床試験の状況



DSUR添付資料として作成する調査対象期間中に
継続中であった臨床試験および終了した臨床試験
のリストについて述べる。
適切と考えられる場合は、適応症、剤型、および被
験者群ごとの表を作成することもできる。
さらに当該地域の規制当局が求める場合には、調
査対象期間中に治験薬が臨床試験以外で治療的
に使用された場合(コンパッショネート・ユースまた
は治験薬拡大利用(expanded access))に関する
情報も同様に提供する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
59
PMS Forum
※表には臨床試験ごとに以下の情報を含める:
 治験実施計画書番号または他の治験識別記号
 試験相(I、II、IIIまたはIV)
 状況:
継続中(臨床試験が開始された;開始された臨床試験が中断している;臨床試験が終
了したが臨床試験の最終総括報告書がまだ完成していない)
 終了(臨床試験の最終総括報告書が完成している)










当該治験実施計画書に基づく臨床試験に参加している治験実施施設が少なくと
も1箇所ある国/地域
臨床試験の略称
試験デザイン(非比較、比較、非盲検、単盲検、二重盲検、並行、交差比較など。
設けた治療割付群を記述する)
治験薬および比較対照薬の用量およびレジメン
必要に応じて被験者集団(年齢;性別;適応症;特別な患者集団[腎機能障害患
者を対象にした試験や治療抵抗性の患者を対象にした試験など])
最初の患者の初回来院日
登録予定被験者数
各群の推定される累積使用被験者数(確認可能な場合)。非盲検試験または終
了試験については登録被験者実数、盲検試験については無作為化計画に基づく
推定数を提示する。
このリストの見出し例を表1に示す。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
60
PMS Forum
6. 推定使用者数
ダイダンス
6.1 臨床開発計画中の累積使用被験者数
 治験薬およびプラセボ/実薬対照が投与された被験者数のデータを記
載する。DSURには、当該DSURのデータロックポイント時点における全
体的な使用被験者数の推定値を、臨床試験に参加した被験者の人数、
または被験者・時間のいずれかを適宜サマリーテーブルで提示する。
 当該臨床開発計画の累積使用者数データを提示する際、可能であれば
年齢層、性別、および民族別にその内訳も明らかにする。第III相ピボタ
ル試験などの特に重要な臨床試験については、その臨床試験に関する
人口学的特性を示した表が有用であろう。
 こうした表の例については表2を参照のこと。
 これらの使用者数の表は重篤な有害事象(SAE)の累積サマリーテーブ
ル を解釈する際の基になる。したがってサマリーテーブルを適応症別に
する場合は、使用者数データも可能な限り適応別に提示する。
6.2 市販後の使用経験に由来する使用患者数
 治験薬が市販されている場合、営利的治験依頼者は当該製品を市販薬
として使用した推定患者数を、当該製品のPSURまたはそれ以外の適切
なデータに基づいて提示する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
61
PMS Forum
ダイダンス
7. 臨床試験からの安全性データの提示
7.1 一般的注意事項

コード化に使用した辞書(MedDRA等)の版、ならびに、当該地域の規制当局が求める場
合にはサマリーテーブルで予測性を特定する際に使用した安全性参照情報の資料および
その版について記載する。
7.2 期間中の重篤な副作用(SARs)のラインリスト

ラインリストの内容に関する全般的な情報およびリスト組み入れ基準を提示し、適切な添付
資料の参照番号を記載する。
7.3 累積サマリーテーブル

表の内容に関する全般的な情報および表組み入れ基準を提示し、適切な添付資料の参照
番号を記載する。
7.4 調査対象期間中の死亡例

当該地域の規制当局が求める場合には、臨床試験参加中に死亡した被験者のリストを
DSURの添付資料として提供する。そのリストには少なくとも、症例番号、割付群(まだ盲検
解除前の場合もある)、および死因を含める。
7.5 調査対象期間中の有害事象による脱落例

現地当局が求める場合には、脱落例情報の表およびリストをDSURの添付資料として提供
する。

これらの治験参加中止例の検討により明らかにされた安全性上の問題があれば、簡潔に
記述する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
62
PMS Forum
ダイダンス
8. 調査対象期間中に臨床試験でみられ
た重大な知見
8.1 終了した臨床試験および中間解析

調査対象期間中に終了したすべての臨床試験の最終総括報告書および同期間中に実施された中間解
析において認められた臨床的に重要な安全性情報を簡潔に要約する。ここでは情報を叙述してもよく、
またはCIOMS Working Group VII の報告の添付資料 5に提示されているシノプシス様式を採用しても
よい。
8.2 継続中の臨床試験

DSURには継続中の臨床試験からの予備的な安全性情報を簡潔に要約する。これには、すでに明らか
になっている安全性上の問題と同じか類似する問題、および臨床的に重大な新たな安全性上のシグナ
ルを示唆するエビデンスを含む。
8.3 治験薬の臨床試験以外での治療的使用

治験薬拡大利用プログラム、コンパッショネート・ユースプログラムおよび治験薬有償利用制度
(treatment INDs)はそれぞれに特定の実施計画に従うことから、これらに由来する安全性情報をここに
提示する。
8.4 配合剤/併用療法に関連する新たな安全性データ

治験依頼者が当該DSURの対象となる1種類の治験薬を含む多剤併用レジメンまたは配合剤について
別にDSURを作成している場合は、そのDSURに由来する関連情報をここで要約する。

逆に当該DSURが多剤併用レジメンまたは配合剤を対象にしている場合は、個々の成分に関する臨床
試験に由来する重要な安全性情報をここで簡潔に要約する。

別の方法として、配合剤/併用療法に特異的な情報については、当該配合剤/併用療法の個々の成
分または各々の成分に関するDSUR中の別の項に組み入れることも可能である。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
63
PMS Forum
ダイダンス
9. 非介入試験からの関連情報

ここでは、調査対象期間中に非介入試験
(例:観察試験、登録制度(registries)、積極
的サーベイランスプログラム(active
surveillance programme)、または疫学研
究)から明らかになった関連安全性情報を要
約する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
64
PMS Forum
ダイダンス
10. 他の情報源からの関連情報

DSURでは、それ以外の情報源(例:無作為
化臨床試験の併合解析またはメタアナリシス
の結果、罹病率/死亡率の高い疾患を対象
にした臨床試験およびワクチン臨床試験にお
ける有効性の欠如)からの関連安全性情報
についても考察する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
65
PMS Forum
ダイダンス
11. 市販後の使用経験からの安全性情報
治験薬がどこかの国で販売承認を受けている
場合、以下につき簡潔に記載
 市販経験に由来する重要な安全性情報
 特に当該製品の製品情報の変更
 リスク管理計画の改訂につながった知見
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
66
PMS Forum
12. その他の情報
ダイダンス
12.1 非臨床データ
12.2 長期追跡結果
12.3 文献
12.4 他のDSUR
12.5 製造上の重大な変更
12.6 有効性の欠如
12.7 第I相治験実施計画書の変更
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
67
PMS Forum
ダイダンス
13. データロックポイント後に入手した情報
データロックポイント後、DSUR作成中に入手
した重要な安全性の知見となり得る情報を本
項に提示 ⇒ 緊急措置等が必要な事項
 臨床的に重大な新しい症例報告
 重要な追跡データ
 臨床に関連する毒性所見
 安全対策上の措置
 治験依頼者、データ・安全性モニタリング委員会、
または規制当局による
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
68
PMS Forum
14. 安全性総合評価


ダイダンス
安全性総合評価は、調査対象期間中に入手したす
べての新しい臨床情報、前臨床情報および疫学情
報を、これまでに知られていた当該治験薬の情報と
比較した、簡潔かつ包括的な評価である。
当該DSURのそれまでの項目で提示した情報の要
約や繰り返しではなく、これらの情報を解釈し、これ
が臨床試験の被験者にとってどのような意味を有す
るかを述べる。適切な場合は、疾患領域および/ま
たは適応症ごとに分けて評価を提示することができ
る。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
69
PMS Forum
ダイダンス
14.1 リスク評価
既に特定されている副作用における重要な変化(例:頻度または
重症度の上昇、転帰、特異的なリスクを有する患者群)
 新たに特定された安全性上の問題(副作用の詳細な記述;関
連する臨床検査値;危険因子;用量、投与期間および治療の
時間経過との関係;可逆性;副作用の予測または予防に有用
と考えられる因子)
 新たに特定されたか、あるいは既に特定されている臨床的に
重大な以下の毒性等の症状、徴候、および臨床検査値につ
いては、特に重点的に述べる:







肝毒性
心血管作用(QT間隔の延長および綿密な(thorough)QT/QTc試験結
果など)
骨髄毒性
腎毒性
中枢神経系毒性
免疫原性および過敏症
活性代謝物
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
70
PMS Forum
ダイダンス












副作用の転帰としての死亡
安全性上の理由による臨床試験中止例
高齢者、小児、肝もしくは腎障害を有する患者、およびそれ以外のリスク
を有する患者群(代謝が遅いまたは速い患者など)など、特別な集団
(special populations)に特異的な安全性上の問題
妊娠中または授乳中に影響がなかった、あるいは影響があった
過量投与およびその治療
薬剤の誤用および濫用
長期投与経験
治験実施計画書に定められている手技(治験薬の投与および診断手技
など)に関連するリスク
臨床的に重大な投与過誤のエビデンス
同一系統の別の薬剤で特定された新しい重大な安全性上の問題の潜在
的影響
薬物-薬物相互作用およびその他の相互作用
非臨床研究、製造上の問題、有効性の欠如および患者コンプライアンス
の欠如といった他の関連情報があれば、それも安全性総合評価の項で
考察する。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
71
PMS Forum
ダイダンス
14.2 ベネフィット-リスクの検討
完全なベネフィット-リスク評価を行う必要はなく、
論理上のベネフィットと特定されたリスクとのバラン
スについて、特に前回のDSURからこのバランスに
変化があったか否かに焦点をあてて、簡潔に述べ
る。変化があった場合、治験依頼者はそれが当該
臨床開発計画に及ぼす影響を評価する
14.3 結論
前回のDSUR以降に入手した情報が、これまでに
知られた当該治験薬の安全性およびリスクに対して
もたらした変化に言及しながら、簡潔に結論を述べ
る。最後に、臨床試験中にリスクをどのように管理し
てきたかを説明し、新たに生じた安全性上の問題に
対処するための追加的な措置を記述する
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
72
PMS Forum
15. 重要なリスクの要約


ダイダンス
重要な特定されたリスクおよび潜在的リスク(例:製
品情報中の警告、禁忌、またはその他の注意事項
につながるおそれのあるリスク)に関する簡潔で累
積的なリストを提示する。
ここに示す情報はリスク管理計画の安全性検討事
項(ICH E2E)の基礎になる。このリストはDSUR作
成毎に継続的に評価、更新され、今後更なる評価を
要するリスクに加え、すでに十分な取り組みが行わ
れた、または解決した安全性上の懸念も含める。
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
73
PMS Forum
DSUR 添付資料
ダイダンス
DSURの添付資料としては以下が考えられる:
1 治験薬概要書(必要に応じて)
2 規制当局からの重要な助言に関する累積一覧表
3 継続中の臨床試験および終了した臨床試験の状況
4 人口学的データの累積サマリーテーブル
5 重篤な副作用(SARs)のラインリスト
6 重篤な有害事象(SAEs)の累積サマリーテーブル
7 論文の抄録(必要に応じ)
 当該地域用添付資料(当該地域の規制当局が求める場合)
1 有害事象関連の脱落例
2 死亡例
3 重篤な副作用のサマリーテーブル

定期報告とDSUR(ダイジェスト)
74
PMS Forum
ダイダンス
表1-臨床試験の状況一覧表の見出し例
継続中の臨床試験および終了した臨床試験の状況
継続中の[治験薬名]試験の概要
臨床試験
ID
試験相
国
試験名
試験デザイン
投与レジメ
ン
被験者集
団
FVFP*
登録予定
被験者数
使用被験者数**
* FVFP=最初の患者の初回来院日
** [日付]時点で臨床試験に組み込まれ、無作為化された患者総数に基づく
継続中の[治験薬名]試験の概要
臨床試験
ID
試験相
国
試験名
試験デザイン
投与レジメ
ン
被験者集団
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
被験者数/投与群別使用
被験者数(男/女)
75
PMS Forum
表2-人口学的データに関する表の例
ダイダンス
人口学的データ累積サマリーテーブル
臨床試験において[治験薬名]が投与された被験者の年齢別、性別、推定
累積使用被験者数*
被験者数
年齢(歳)
男性
女性
計
<16
16~25
26~35
36~45
46~55
56~65
66~75
>75
計
*[日付]時点で終了している試
験のデータ
全臨床試験において[治験薬名]が投与
された被験者の民族別推定累積使
用被験者数*
民族
被験者数
白人
黒人
東洋人
その他
計
*[日付]時点で終了している試験のデー
タ
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
76
PMS Forum
ダイダンス
表3-期間中の重篤な副作用(SARs)ラインリストの見出し例
期間中の重篤な副作用(SARs)ラインリスト
試験ID
EudraCT
番号
症例ID/
被験者番号
*
国
性
年齢
--------
-----
重篤な
副作用
転帰
--------
-----
-
-
発現日**
発現までの時間
**
被疑
--------
-----
1日用量
薬 投与経路
剤型
投与日
投与期間
コメント
--------
--------
--------
-
* 試験/施設/患者
** 「主要」SADRのみ
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
77
PMS Forum
その他の留意点
如何に対処すべきかにつき部内で意見交換
し、
社としての方針を決定し、SOPを定める
1.情報提供と治験薬概要書の改訂
2.Q&A
3.その他
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
78
PMS Forum
DSUR
1.情報提供と治験薬概要書の改訂
 情報提供の方法
 情報提供の内容
 治験薬概要書の改訂時期
臨床試験進捗時
重大な安全対策上の措置実施時
定期報告結果・・・?
 最低1年に1回は見直し・・・・が
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
79
PMS Forum
DSUR
2.Q&A
3.その他
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
80
PMS Forum
DSURへの対応とは
治験実施上の安全確保対策における
「質の確保・妥当性」を維持し 日常的に
 最新情報の確保に取り組んでいること
 その情報が適正に情報提供できること
 常に新たな視点で監測していること
行政当局等の提出資料作成だけや、
当該試験の対応だけではない!
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
81
PMS Forum
Input
学会
論文
被
験
者
治
験
医
師
Output
市販後情報
学会
論文
製薬会社
PV
モニター
モニター
厚労省
治験薬
概要書
海外情報
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
治
験
医
師
被
験
者
厚労省
82
PMS Forum
“社内教育用として
ご使用ください”
PMS Forum
PMSフォーラム 主宰 草間 承吉
E-mail :[email protected]
http://www.geocities.jp/pms_forum
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
83
PMS Forum
定期報告とDSUR(ダイジェスト)
84