制限(理論、実験) ・レプトンフレーバーを破る Higgs 崩壊

湯川相互作用による
レプトンフレーバーの破れ
津村浩二(大阪大学)太田俊彦、兼村晋哉、高杉英一
日本物理学会年次大会@東京理科大学
2005年3月24~27日
拡張されたHiggs sectorは、湯川相互作用に
よるレプトンフレーバーの破れを引き起こ
す。レプトンフレーバーを破るHiggs崩壊の
直接測定が拡張されたHiggs sectorを調べる
のに有効であることを報告する。
・拡張された Higgs sector
2HDM (2Higgs Doublet Model)
・制限(理論、実験)
・レプトンフレーバーを破る
Higgs 崩壊
Higgs ポテンシャル
停留条件を用いてHiggsの質量の基底でパラ
メータを書き直すと独立なパラメータは、
これらのパラメータを制限することが重要。
実験的制限 in 2HDM
・ρパラメータ
ゲージ場の2点関数の輻射補正が制限される。
津村浩二(大阪大学)
・b → sγ
Ciuchini et.al.(98), CLEO collablation(98)
軽い荷電 Higgs が禁止される。
理論的制限 in 2HDM
・摂動ユニタリティ
Lee Quigg and Thacker (77)
ゲージ場とHiggs場のS波弾性散乱振幅にユニ
タリティを要求。
・真空安定性
Deshpande et.al.(78), Nie and Sher (99)
ポテンシャルが負に落ち込まないことを要求。
津村浩二(大阪大学)
レプトンフレーバーの破れ
有効理論として
MSSM+νR
Zee-Model
軽いHiggsに関係するレプトンフレーバーの破れ
Kanemura Matsuda Ota Shindou Takasugi and K.T.(04), Assamagan(02)
軽いHiggsに注目
最初にできる @ LHC, LC
たくさん生成される
τ稀崩壊からκに制限をつける。
津村浩二(大阪大学)
τ稀崩壊からの制限
Br
Br
Br
Br
(τ
(τ
(τ
(τ
→
→
→
→
3μ) < 2.0×10^-7 BELLE(04)
μππ) < 8.2×10^-6 PDG(04)
μη) < 3.4×10^-7 BELLE(04)
μγ) < 6.8×10^-8 BaBar(05)
Dedes Ellis Raidal(02), Bringle Rossi(04), Sher(05)
・これらの過程は媒介するHiggsが
異なるので独立な情報を与える。
・τ→μηがパラメータ空間の広い領域
においてκ32に最も強い制限を与える。
津村浩二(大阪大学)
レプトンフレーバーを破る
Higgs崩壊
τ
注目する過程
h
μ
tanβが大きくなると分岐比は大きくなる。
(tanβの2乗で変化)
一方で、
τ→μηからの制限はそれより早い
tanβ依存性(6乗で変化)でゆるくなる。
津村浩二(大阪大学)
Br (h → τμ) の許され
る最大値
まとめ
tanβの小さな領域に大きなレプ
トンフレーバーの破れが許されて
いる。レプトンフレーバーを破る
Higgs崩壊の直接測定はその領域
を探索可能で拡張されたHiggs
sectorの手がかりを与える。
津村浩二(大阪大学)