地盤改良の種類と内容

地盤改良工法概要(液状化対策工法を含む)
分野
工法
目的
技術内容
(より良いものを・より目的に合致したものを)
工期
(より早く)
工費
(より安く)
除去・
置換
置換工法
表層部の支
持力
容易・軟弱土の除去と良質土(粗粒土)による置換
3m以下。短期間
最も安い
圧密・
排水
プレロード工法
沈下抑制・支
持力
将来載る荷重以上の盛土を事前に載荷して圧密を進行させ、盛土除去し、
所定の荷重での建設後の沈下を抑制
地盤の圧密速度による(数
年)
最も安い
地下水低下工法
圧密促進・支
持力
地下水位を低下させて有効応力を増加させ、圧密を促進。8m以深では揚
水困難
地盤の透水係数と圧密速度
による
安い
バーチカルドレーン工法
圧密促進・支
持力
鉛直のドレーンを打込み、排水距離を短縮して盛土載荷による圧密促進。
サンドマットを敷設。ドレーンの材料により、サンド・ファイバー・ペーパー・
プラスチックドレーンがある。大水深・大深度
ドレーン間距離により調整、
通常は1年程度で圧密終了、
中位に位置
中位に位置する
生石灰杭工法
圧密促進・支
持力
生石灰による杭打設後、水和反応により吸水し消石灰となり含水比を
低下させる。熱が発生。
中位
石灰分高い
サンドコンパクション工法
(SCP)
液状化・圧密
促進・支持力
砂質地盤では砂杭による置換と現地盤の振動締固め。粘性土地盤では砂
杭による置換と砂杭圧入による現地盤の圧密。振動式と打撃式がある。ど
んな地盤でも適用でき確実性が高いのでオールマイテイ。 大水深・大深度
中位
やや高価
ロッドコンパクション工法
(振動棒工法)
液状化・圧密
促進・支持力
振動棒による砂地盤の締固め。パイプライン・通信ケーブル埋戻し土の締
固めなど狭隘部に適用し小規模
小規模。短期間
安い
バイブロフローテーション工法
液状化・圧密
促進・支持力
バイブロフロット先端に取り付けた水ジェットによる掘削とフロットの振動に
より砂地盤の締固め。SCPに比べ中規模
早い
中位
動圧密工法
(重錘落下工法)
液状化・強制
圧縮・沈下抑
制・支持力
10~25tfの錘をクレ-ンで10~30mの高さから自由落下させ突固め。表
層10-20mの改良。岩砕、砂礫、砂、廃棄物(ゴミ)などN=10-20を目標。
原理が簡単
早い
地盤改良の中で
は最も経済的
表層混合処理工法
表層支持力(ト
ラフィカビリテイの
改善)
セメント・石灰による表層土の混合と固化。セメント改良土など。事前混合
処理工法も含まれる。
早い
深層混合処理工法
液状化・鉛直
支持力・ヒービ
ング・斜面
セメント・石灰による地中土の混合と固化。従前は柱の築造による鉛直支
持力の改善が主な目的であったが、ブロック式によりせん断強度増大が目
的になることがある。早期改良と高い信頼性により多く適用
中位
高価格
薬液注入工法
ヒービング・湧水
水ガラスなどの薬液を注入し、浸透よりも圧力増加させ地盤を破壊すること
によって注入・固化。トンネル発進坑や地盤掘削時の湧水や補強。砂礫地
盤
中位
高価格
凍結工法
圧密促進・支
持力
液化窒素ガスにより地盤を凍結し、強度増大させて掘削などを施工。トンネ
ル発進坑・地盤掘削など。施工後に融解するので沈下対策が必要。他に
対策がないときの最後の手段
凍結・融解に時間がかかる
最も高価格
締固め
固結