全体解説

学校におけるネットワークの運用と技術
兵庫県立伊丹北高等学校
佐藤 勝彦
第1部 ネットワークの導入を考え
る前に
• はじめにLANありきではなく
• LANは諸刃の刃
– 共有の利便性と共有の危険性
– どこまで開きどこまで閉じるか
• 扱う情報の認識から
学校におけるネットワークの形態
①コンピュータ教室内のLAN(生徒用)
②成績処理用の校内LAN(教師用)
③インターネットに接続するための校内LAN
伊丹北高の3種のネットワーク
ネットワークで結ぶメリット
• フロッピーディスクなどを使わなくともデー
タの受け渡しができる。
• インターネットのウェブが見られる。
• 電子メールが送れる。
• どのパソコンからでもデータが取り出せる。
• 情報を蓄積できる
ネットワークで結ぶデメリット
•
•
•
•
•
データを他人に覗かれるかもしれない。
ウィルスに感染するかもしれない。
ハッカーに侵入されるかもしれない。
データが流出するかもしれない。
データが改竄されるかもしれない。
ネットワークで結ぶ
メリットとデメリット
データを共有できる利便性
表裏一体
データの流出や改竄の危険性
学校にある情報とセキュリティ
①悪意を持った侵入者からも絶対に守らなければならない
情報 (金庫)
②最大限の配慮は必要だが悪意を持った者から守りきれな
くともやむを得ない情報 (鍵のかかるロッカー)
③目に付くところに放置してはいけないが見られてもかまわ
ない情報 (机の引出し)
④校内であれば人の目に触れてもかまわない情報 (机
上)
⑤校内だけには積極的に知らせたい情報 (校内の掲示
板)
⑥校外へも積極的に知らせたい情報 (校外の掲示板)
守るレベル
ア 見られることすらいけない情報
イ 見られてもかまわないが改竄されてはい
けない情報
ウ 書きかえられてもかまわない情報
誰から守るか
A 外部に対して守らなければならない情報
B 生徒からも守らなければならない情報
C 職員からも守らなければならない情報
演
習
テキストP85の問1の情報はどの程度のセ
キュリティを要する情報かを考えてみましょ
う。
(1)生徒の住所
(2)生徒名簿
(3)生徒の作品
(4)生徒の個人写真 (5)個人が特定できる行事のスナップ写真
(6)考査の成績
(7)行事予定
(8)評価評定
(9)職員会議資料
(10)学年だより
(11)個人が特定できない行事のスナップ写真
(12)生徒の実習用アカウントとパスワード
(13)教師のアカウントとパスワード
内部からの攻撃への備え
• 内部からの侵入には弱い
• 生徒は内部か外部か
• 内部からの攻撃から情報を守る重要性
社会的責任
• 漏洩して困る情報を置かなければ安全か
• 踏み台にされる危険性
• セキュリティの甘いサーバは社会の迷惑
– 家の前の道に刃物を放置してあるようなもの
• 社会的責任の認識が必要
第2部 ネットワークの技術
• 情報を守るべき度合いにふさわしい扱いを
– すべてを最高機密扱いするのはナンセンス
• 目的を達成するための技術を
– 最新技術に振り回されないで
• 本質の理解に重点を
– 技術の詳細をすべて理解するのは不可能
演
習
• 様々なテーマでディスカッションしましょう
• P86~P88の16個のテーマについて考
えましょう。
• すでに高度な知識をお持ちの方は初心者
の方の思考を刺激するような書き込みをお
願いします。
• わからない言葉は用語集を見てください。