組込みデバイOS WindowsCE 江藤 潔 Visual Basic Users Group Japan 慶應義塾大学SFC研究所 有限会社江藤ソフトオフィス copyright kiyoshi eto 1 WinCE(WindowsCE)とは デバイスへの組込みを念頭においたポータブ ルなOS 現在、日本ではμiTronが大きなシェアを持っ ている マイクロソフトの目指すものはCPUを使用する すべてにOSを供給すること GUIは重要ではない copyright kiyoshi eto 2 WinCEの誕生 1980年代後半から取り組んでいたWinPad やWindows3.xの成功で始まったAtWorks は世に出ることは無かったがこの経験を元に 当時ヒットしたWindows95のUIやAPIを元 に新規に設計しコードが書かれている 詳しい話はマイクロソフトプレスの「インサイド WindowsCE」が読み物としても面白い copyright kiyoshi eto 3 WinCEとWin9x/NTとの連携 ActiveSync機能により電子メールや特定フォ ルダー内のファイルの同期が取られる Office系も使えるがファイルはコンバートされ ポケットシリーズの最小限の機能しか残されな い PowerPointは内容の変更すらできない ファイルの共有は可能、Winターミナルのクラ イアントとして最適 copyright kiyoshi eto 4 開発環境 WindowsNT上でWinCEのエミュレータが動 作する ただし、特定CPUのエミュレーションではなく i86コードによるWinCEのバーチャルマシンで の動作となる Win9x上でも開発はできるがエミュレータは 動作しない copyright kiyoshi eto 5 WinCEプログラミング Windows CE Tool Kit for Visual C++ Ver 6 VC用とVB用が別々に用意されている Ver5からサポートされている 今回からCOM対応となりActiveXが作成可能となる Visual Basic Ver6 今回初登場となる CE専用のActiveXコントロールが多数用意されている copyright kiyoshi eto 6 Win32APIの互換性 100%の互換は無い 使用頻度の高いAPIもEx系(拡張版)のみの サポートが多い WinCEではユニコードのみをサポートしてい る OS自体マルチタスク、マルチスレッドだが当然 のことながら通常のPCよりも能力が低いので 設計に注意する copyright kiyoshi eto 7 WindowsCEマシン ベンダー ハード Victor,Casio,HP,NEC,Hitachi,Fujitsu,etc PPC:Palm Size PC 240*320 HPC:Handheld PC 640*240 HPC Pro: 800*600,640*480 CPU VR4111,VR4121 SH3,SH4 TX copyright kiyoshi eto 8 Ver1とVer2の違い Comがサポートされたことが大きい これにより、ActiveXコントロールが乗ること となった また、VBでもアプリケーション開発も実質的 に可能となった Ver2.Proではより大きな画面がサポートさ れた copyright kiyoshi eto 9 Verの数え方 WinCEマシンに表記されているバージョンはそのマ シン向けの世代バージョンを示している 現在販売されているバージョン 意味 WinCE HPC Ver2.0 HPCとして2番目のOS WinCE HPC Pro Ver3.01 HPCとして3番目のOS WinCE PPC Ver1.0(Color 1.2) PPCとして最初のOS OSのシステムバージョンは2.11で共通です。また、 WinCE ディスクトップサービスは2.21が最新で上 記すべてをサポートしている copyright kiyoshi eto 10 VBの対応 VBと同じ開発環境を提供しているが制限ある VBAはサポートされずサブセットのVBScript のサポートとなっている APIの呼出も可能だがユーザー定義が使えな いので直接呼べないAPIがある コントロールの配列かができない 生産性が低下するので注意要 copyright kiyoshi eto 11 サンプル SDKサンプルを見ます copyright kiyoshi eto 12 機能限界 使っていての感覚 ウィンドウを開くのに時間がかかる Editコントロールが遅い ランタイムが約1MByte ROMに入っていれば配布も楽だが セットアップの細かい設定が出来ない CABファイルを簡単に扱えるツールは必須 copyright kiyoshi eto 13 ActiveXの利用 シリアルポート WinSock テスト段階でデータの受信が出来なかった 順調に動作する ただ、使用しているAPI自体が同期型なので注意 が必要 イメージやピクチャー コントロール自体に画像を取込めないので注意 copyright kiyoshi eto 14 VCとの併用 ユーザー定義ができない、つまり構造体が使 えない 構造体が必要なAPIはVCに頼るしかない 必要に応じてVCでDLLを作成しVBで扱える データタイプに変換するなどの対処が必要 copyright kiyoshi eto 15 実際の組込みシステム ドリームキャスト セキュリティシステム 本体ROMにWinCEはない 供給されるゲームに最新のWinCEのカーネルを含めて供 給される 某タッチパネルのシステムは旧Verが使われている Windowsターミナルサーバーのクライアント利用 WinCEでフル機能のOffice製品を利用 ただし、オフラインの場合は通常の機能 copyright kiyoshi eto 16 将来性 米国でのWinCEのシェアは10%程度と言わ れている トップは3ComのPalm で40%程度 copyright kiyoshi eto 17 利用ポイント Windowsで慣れたUI 原点に戻ったようなポケットOffice 使いこなしているユーザーのポイントはディスクトップとの 同期よりも単独で利用する事が多い サブセットなので互換に期待しすぎると失敗する MSとしては次期バージョン以降では全体的な見直し をしたいと発言 WindowsCE Developers Conference99 にて MSNへの接続はできないのでHotMailで copyright kiyoshi eto 18 視点 サポートすべき点が多くある ActiveXコントロールはまだ少数 アラン・ケイは子供向けのPCを「ダイナブック」 と命名した タッチパネルが付いた業務向のハードに比べ て極端に安い バーコードの接続も可能 copyright kiyoshi eto 19 MSは何を考えているのか set-top box : Web TV set-top box 2 : Web Companion Windows CE embeded NT Office online copyright kiyoshi eto 20
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