IPv6ネットワーク上の ピアツーピア型オーバレイ マルチキャストの研究 情報学研究科知能情報学専攻 D1 大平 健司 1 概要 目的 – いつでもどこでも誰でも多数相手でも映像ストリームを リアルタイムに送信(放送)するためのアーキテクチャ構築 背景 – インターネット接続回線の広帯域化 – 無線LAN技術の発達 将来期待される、社会への貢献 – 電話・テレビなどの情報社会 インフラをインターネット上に一元化 – 次世代ネットワーク技術による情報 流通基盤・社会情報システム Internet 2 従来研究 IPマルチキャスト (PIM-SM, MBGP, MSDP) – 利点: 各アプリケーションでグループ管理しなくてよい – 欠点: 全ルータの対応が必要 アプリケーションマルチキャスト – 利点: 特殊なネットワーク設定不要 – 欠点: 各アプリケーションごとにグループ管理 XCAST (eXplicit multiCAST) – 利点: グループ管理不要 – 欠点: 大規模展開できない 3 課題と方針 課題 – 従来のIPレイヤMCでは導入初期コストが高い • 導入が遅々として進んでいない – 従来のアプリMCでは個別の配送設計 • アプリケーションが増える毎に対応が必要 • 配送効率がよくない 方針 – 段階的な導入ができる汎用アーキテクチャ – どの段階でも配送の重複を避ける • ネットワークが自己組織化できるようなアーキテクチャ 4 アーキテクチャ (1/2) トンネリング (ピアツーピア型) – 送受信当事者ノード以外の 特別な対応不要 – 真の意味での最適経路と 異なってくる可能性 – 段階的な導入が可能 • ピアツーピアネットワークに 途中のルータが参加する ことで経路がより適切なものに 5 アーキテクチャ (2/2) 仮想インタフェース (オーバレイ化) – アプリケーション非依存 – IP拡張ヘッダを使わない – オーバレイネットワーク 設定をユーザから隠蔽 • 設定の自動化により ユーザの手間を減らす – Peering設定 – パラメータ調整 – 回線品質情報… 6 プロジェクトの構成 アーキテクチャの研究 – マルチキャスト一般の課題 • 実装・展開・運用・効率に関連する課題 • ピアツーピア型オーバレイ化で解決を図る – ピアツーピア型オーバレイ化により発生する課題 • アルゴリズム・プロトコル (次ページ) ルータへの実装 – PC-UNIX、特注ボード 7 解決すべき問題 隣接ノード探索 ユニキャスト経路切替の際の配送木の構成 変化の最小化 グループに対するマルチキャストアドレスの 自動割当 帯域・ノードの安定性等の実効回線品質情報 の配送木構築への自動反映 8 研究計画 ~6月 既存プロトコル・アーキテクチャ調査 ~8月 プロトコル・アーキテクチャ研究・開発 ~9月 試作ルータ仕様策定 ~11月 試作ルータの実地利用試験 ~12月 試験結果取りまとめ ~1月 論文作成 9 支出計画 消耗品 – 既存ルータの購入費(調査): 50千円×6 備品 – 試作ルータ用基礎ボードの購入費: 200千円 – 試作ルータ開発用PCの購入費: 100千円 旅費 – 国内: 100千円×2、 海外: 200千円×1 その他 – 試作ルータ開発(実装)の外部委託費: 500千円 10
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