「貸借対照表と損益計算書」・「簿記上の取引」 • 貸借対照表と損益計算書 – 資産・負債・純資産・収益・費用 • • • • 貸借対照表と損益計算書の関係 5つの要素の動きの関係 簿記上の取引 仕訳 貸借対照表と損益計算書(5要素) • 貸借対照表 – 資産 – 負債 – 純資産 財産計算 B/S 資産 純資産 • 損益計算書 – 収益 – 費用 残高試算表 損益計算 負債 費用 収益 P/L 貸借対照表(balance sheet)関係 資産(←「プラス」の財産) • 企業が所有している現金や商品などの財貨 – 現金・・・所有している紙幣・貨幣および現金等価物(小切手など) – 銀行預金・・・普通預金・当座預金・定期預金など – 売掛金・・・商品を「掛け」(後で支払を受ける約束)で販売して、 まだ代金を受け取っていない場合の請求権(債権) – 貸付金・・・他人にお金を貸して、まだ返してもらっていない場合 の請求権(債権) – 商品・・・販売する目的で他から仕入れた物品 – 器具・備品・・・机・いす・パソコンなど事業において使用する物品 – 車両運搬具・・・自動車・トラックなどの営業用・運搬用の車両 – 機械装置・・・工場などで使用する電動装置など – 土地・・・所有している土地 「減価償却」により費用化 負債(←「負」の財産) • 債務(借金・支払義務・債務) – 買掛金・・・商品を「掛け」で仕入れて、まだ代金を支払っていな い場合の支払義務(債務) – 借入金・・・銀行などからお金を借りている場合の返済義務(債務) 純資産 • 企業の資本主(店主・株主・出資者)が出資した分 (元入金・資本金・出資金)+営業活動を行って増 殖した分(期間利益) 純資産=正味財産(自己資本) [ もともとの出資(資本)+利益増加分(減少分) ] 資本等式(貸借対照表の基本構造) • 総資産(資産の総額)-総負債(負債の総額)=純資産 総負債 総資産 純資産 貸借対照表等式 ・・・ 総資産=総負債+純資産 実際の貸借対照表(例:平成21年4月30日現在の財政状態) 京都産業 資産 現 金 当座預金 商 品 売掛金 貸付金 建 物 器具・備品 車両運搬具 貸借対照表 平成21年4月30日現在 金額 150,000 100,000 200,000 300,000 120,000 200,000 130,000 220,000 1,420,000 負債および純資産 買掛金 借入金 資本金 (単位:円) 金額 250,000 400,000 770,000 1,420,000 損益計算書(income statement ・ profit and loss statement)関係 収益 • 企業に利益をもたらす要因 – 売上高(三分法の場合) ・商品売買益(または、商品販売益)(分記法の場合) – 受取手数料・・・他人の為に仕事をして受け取った手数料 – 受取利息・・・銀行にお金を預けて受け取った利息 – 受取家賃 – 雑収入 費用 • 利益獲得の為に要した経費 – 売上原価(期首棚卸高+当期仕入高ー期末棚卸高) – 給料 – 旅費交通費 – 広告費 – 支払家賃 – 支払利息 損益計算書等式(損益計算書の基本構造) • 収益総額-費用総額=当期純利益(または、当期純損失) 費用 純利益 収益 費用 収益 純損失 費用総額+当期純利益=総収益 実際の損益計算書(期間損益) (例:平成20年5月1日から平成21年4月30日の経営成績) 損益計算書 京都産業 費用 仕入高(売上原価) 給 料 広告費 旅費交通費 支払利息 当期純利益 平成20年5月1日から平成21年4月30日まで 金額 2,500,000 1,500,000 300,000 140,000 70,000 70,000 4,580,000 収益 売上高 受取手数料 受取利息 (単位:円) 金額 4,500,000 60,000 20,000 4,580,000 貸借対照表と損益計算書の関係 • 設例 – 期首純資産:2,000,000円 – 期間中の総収益額:5,000,000円 – 期間中の総費用額:4,500,000円 ・当期純利益の金額は? ・期末純資産の金額は? 貸借対照表 損益計算書 期末負債 費用 収益 2,000,000 4,500,000 5,000,000 当期純利益 500,000 当期純利益 500,000 期首純資産 期末資産 必ず一致する 期末純資産=2,500,000円 貸借対照表と損益計算書の当期利益の一致 (複式簿記の自己検証機能) • 貸借対照表の利益計算 – 期末純資産-期首純資産=当期純利益 • *期首から期末までに行われる企業活動の結果、純利益が生じていれ ば、その分だけ、純資産が増加する – 当期純利益=資本の増加分 • 損益計算書の利益計算 – 収益-費用=当期純利益 • 収益の増加は、資産を増加させるか、負債を減少させる→純資産の増加 • 費用の増加は、資産を減少させるか、負債を増加させる→純資産の減少 – *純資産の増減を相殺した純額が当期利益 – 当期純利益=純資産の増加分 5要素の動きの関係 • • • • • 資産の増減:(増加は左・減少は右) 負債の増減:(増加は右・減少は左) 純資産の増減:(増加は右・減少は左) 収益の増加(発生):(増加(発生)は右) 費用の増加(発生):(増加(発生)は左) 増加左グループ・・・資産・費用 増加右グループ・・・負債・純資産・収益 資産の増減(増加は左・減少は右) • 資産が増加ということは・・・ – – – – (他の)資産が減少 負債が増加 純資産が増加 収益が増加(発生) • 資産が減少ということは・・・ – – – – (他の)資産が増加 負債が減少 純資産が減少 費用が増加(発生) BOXで例示 負債の増減(増加は右・減少は左) • 負債の増加ということは・・・ – 資産が増加 – (他の)負債が減少 • 負債が減少ということは・・・ – 資産が減少 – (他の)負債が増加 純資産の増減(増加は右・減少は左) • 純資産が増加するということは・・・ – 資産が増加 • 純資産が減少するということは・・・ – 資産が減少 ありえない増減の例 • 資産の増加(左)⇔負債の減少(左) • 資産の減少(右)⇔負債の増加(右) × 複式簿記は左右の金額は一致する 収益の増加(発生)(増加(発生)は右) • 収益が増加するということは・・・ – 資産の増加 費用の増加(発生)(増加(発生)は左) • 費用が増加するということは・・・ – 資産が減少 簿記上の「取引」 transaction(取引)・event(出来事)・change in circumstance(状況の変化) 日常の用語としての取引 建物の焼失 商品売買 紛失・盗難など 現預金の出入 契約のみの締結 簿記上の取引 ・購入取引 ・販売取引 資産・負債・資本を増減させることがら ・資金取引 ・その他の取引 仕 訳 • 簿記上の取引を簿記言語で表現 • 5要素の中を左右ワンセットで数字が動く • 購入取引の例 – 商品20,000円を仕入れ、代金は掛とした 資産 負債 商品 買掛金 20,000 20,000 (借方) 商品 20,000 (貸方) 買掛金 20,000
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