注意すべきことは正確な情報に基づいて書く ことと、タイミングを逃さないことである。又、 見舞い状や挨拶状は謹んで其の真摯な心情 を示すものであるから、文末に「草草」や「怱 怱」等を使用するのは避けるべきである。又、 時間的に遅くなってしまったお見舞い状の場 合は、文面の最初にその遅くなった理由を率 直に弁明しておくことが望ましい。 悔やみ状作成要領 悔やみ状は取引先などの関係者がなくなった場合、 なくなった方の冥福をお祈り、遺族へのお悔やみを 励ましの言葉を述べる文書である。一般に冒頭語は 省き、前文の挨拶も省略し、結び語は「合掌」または 「敬具」とする。又、忌み言葉は避け、手書きで作成 する。この場合の忌み言葉は「返す・またまた・重ね て」等、不幸が続くことを連想させる言葉である。 作成要領として次の点に注意しなければならない。 1)純白の要旨に、薄墨でかくこと 2)悲しみを率直に述べること 3)故人を偲ぶ言葉を添えること 4)遺族・関係者への慰めと励ましの言 葉を添えること 第十八課 感謝と祝賀 1.コラム:情けは人のためならず2.感謝要旨 と礼状作成要領・祝賀要旨と祝い状作成要 領3.例文:1)新製品受注お礼2)営業所開設 祝賀会参会お礼3)新製品拡販協力お礼4) 会葬お礼5)就任祝賀6)創業記念祝賀 7)支 店開店祝賀4.対外貿易政策 1.コラム 情けは人のためならず 日本には「情けは人のためならず」と言う諺 があります。つまり、人に情けをかけておけば それに相応しいだけの良い報いがあるという ことです。この諺は日本人の「恩返し」と言う考 え方を反映しているように思います。 感謝要旨と礼状作成要領 相手の好意や尽力に対して、又、相手に 世話になったことに対する感謝の気持を表す 書状が礼状である。内容には贈り物に対する お礼、祝いに対するお礼、協力してくれたこと に対するお礼、招待に対するお礼などがある。 礼状は通常以下の要領で作成する。 礼状は通常以下の要領で作成する。 1)お世話になったら、結果に関係なくタイミングを 逃さないように礼状を送ること 2)先ず、感謝の気持を率直に述べること 3)お礼を述べる内容を明確にし、他の用件は書か ないこと 4)相手のその行為が自分にどのようなメリットを齎 したかを述べること 5)文末に再度相手に感謝の言葉を述べること 祝賀要旨と祝い状作成要領 個人の場合と同様に、取引先の関係者に慶事(昇進・栄転・ 受賞・開店・新築・長寿・結婚・出産など)があった場合に、祝 い状を送る。更に、実際に出向いて、直接お祝いの言葉を述 べることがより望ましい。 又、お祝い状は相手の慶事やおめでたいことに対する心か らなる祝賀の気持を表明する文書である。従って、この種の 文書では以下の点に注意すべきである。 1)タイムリーな礼状を心がけること。相手の慶事に対して その機を逃すことなくお祝いの気持が届くようにする。時機 が過ぎてしまっては逆効果を招く場合すらある。タイミングが この種の文書の最重要事項である。 2)縁起の良くない言葉を避けること。祝いの文書で あるから、相手に不快感を与えないように不吉な意 味を持っていたり、不吉な連想をさせる忌み言葉を 避ける配慮が必要である。例えば、結婚の場合には 「去る・散る・戻る・破れる・切れる」など、開業・新築 などの場合には「倒れる・散る・傾く・焼ける・崩れ る・」などの語句を使ってはいけない。 3)素朴で親身になって喜びあふれる表現を心が けること。行過ぎた外交辞令や過度の美辞麗句は 上辺のみで実のない口先だけのお祝い言葉と言う 感じを抱かせることがある。 4.対外貿易政策 Ⅰ 対外貿易政策の目的・構成・種類 対外貿易政策は各国が一定の期間内に輸出入貿易に対して取る政策 のことであり、各国の経済政策の一部である。対外貿易政策は各国の経 済発展や対外貿易政策に役立っている。 1)目的:①外国製品の攻勢から本国市場を保護する。①本国製品の外 国市場での販路を開拓する。③本国産業の構造の改善を刺激する。④ 資本などの蓄積を拡大する。⑤自国の対外政治経済を維持する。 2)構成:①対外貿易政策。②商品の輸出入政策。③告別の対外貿易政 策。 3)種類:①自由貿易総政策。②保護貿易政策。 (更に超自由貿易政策と貿易管理政策がある。) Ⅱ 対外貿易政策の実施措置 各国は対外貿易政策を実行貫徹するために、特に 保護貿易政策を実行し、所期の目的実現に向け、そ れぞれの政策を実施している。これらの措置は一般 に二種に分けられる。 1)輸入制限措置:関税と非関税障壁についての措 置 関税措置: 関税は輸出入商品が国境を通過する際、国境に 設置された税関が輸出者から徴収する税金のこと である。税金の種類にはいろいろあるが、例えば:輸 入税・輸出税・通関税-輸入付加税-差額税-特恵税・ 従量税・従価税などである。 非関税障壁措置: 輸入割当制度(絶対割当制度と関税割当制度を含 める)は、一定の期間内の輸入品数量や金額を直 接制限するもので、輸入数量制限の重要な手段で ある。 「自動」輸出割当制度は「自動」輸出制限とも言える。 輸出国は輸入国の要求や圧力によって、一定期間 内においてある商品の輸出数量「自動」的に規制し、 オーバー部分の輸出を禁止する制度である。 輸入許可証(ライセンス)制度は政府が輸入許可証 を発給し、これがなければ輸入できない制度である。 封鎖為替制度は政府が外貨の取り引きや国 際貿易決済を管理することより、国際収支の バランスを維持し、国の貨幣相場を守るもの である。 他に、輸出入の国家独占、差別的政府購入政 策、各種国内税、輸入商品の最低価格制、輸 入保証金制度、輸入制限の非関税障壁措置 がある。 2)輸出奨励と輸出規制措置 輸出信用貸付金。②輸出信用貸付金国家担 保制度。③輸出補助。④商品ダンピング。⑤ 為替ダンピング。⑥輸出促進組織。 3)貿易条約と協定 主な貿易条約は通商航海条約で、協定に は貿易協定と支払協定がある。
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