130218_コミュニティ・フォレストリー勉強会

コミュニティフォレストリープロジェクトの分析からみえること
1.森林保全と住民インセンティブの両立
プロジェクトでの事例:
① エコツーリズムを生計向上活動の一環として実施
(マレーシア、ボルネオ生物多様性・生態系保全プログラム)
② 短期間で収益が見込める生計向上活動が住民のモチベーションを高める機会と
なった。(家畜飼育、果樹栽培等)
(カンボジア、森林分野人材育成計画プロジェクト)
・近視眼的なプロジェクト設計にならないこと
(お金がもらえれば誰でもうれしい)
・モチベーション向上策は森林保全活動とリンクすること
(森林保全活動が実施されない可能性あり)
・住民の意向を鵜呑みするとプロジェクト目標と乖離する危険性も。
(プロジェクト目標・活動内容・スケジュール等も意識したファシリテーションは必
須。)
・プロジェクト参加住民が利益を実感しやすいコンポーネントの導入
Point
(活動によるメリットの明確化、インセンティブづけ)
・短期的・中長期的に成果の出る活動の組み合わせ
(成果が見えないと住民の意欲が減退する)
2.持続性を強化するためには?コミュニティフォレストリープロジェクトの分析からみえること
技術・普及手法の確立
技術・普及手法の拡大
<受容される技術・普及手法>
①慣習・能力・リソースへの配慮
②短期・中長期のインセンティブ
<財源・物的資源の確保>
持続可能な①資源の供給源
②活動への資源の投入量
<人材・組織のCD・定着>
①活動・CD拠点の形成
②人材・組織・業務の安定化
<面的展開>
①面的に拡大する動機づけ
②チャネル構築・制度化
(1)
政策
に対する
アプローチ
【制度・政策支援(土地所有制度、コ
ミュニティ外からの伐採者対策、マー
ケット整備等)】
①②モデル村落にて公園内違法耕
作を合法化(インドネシア・GHSNP)
②マーケティング支援(インド・タミー
ルなど)
【C/Pへの(恒常的な)予算配賦】
①(面的展開)ネパール政府の
独自予算を活用しつつ、対象地
域がプロジェクト実施中の2郡か
ら11郡へ拡大(ネパール・
SABIHAA)
【組織・活動の政策・法的支援】
①②対象6県における自立発展
性委員会の設置ならびに行動
計画策定(ラオス・FORCOM)
【国家戦略への打込み】
②政策提言(フィリピン・CBFMP)
【政府関係者への発信】
①政府関係者が手法の有用性
を理解せず(セネガル・PRODEFI)
①C/Pがフォーラムで社会林業
に関し発信(ケニア・社会林業)
(2)
行政組織・
C/P機関
に対する
アプローチ
【適正技術の利用とインセンティブ】
①流域管理に係る技術の現地レベ
ルへの適合(ネパール・SABIHAA)
②研修により日常業務に応用可能
な技術を習得できることがインセン
ティブに(カンボジア・CBFS)
【C/P機関による活動資源負担】
①C/P予算がドナー資金に依存。
【普及・モニタリング体制確立】
①普及センター・モニタリング設
備設立(インド・タミールナド)
②活動を所掌するセクションの
新設・TORの明確化(ケニア・社
会林業)
②C/P機関によるプロジェクトス
タッフの正規職員化(パナマ・
PROCAPA)
【活動の組織制度化】
①②自立発展委員会での行動
計画策定(ラオス・FORCOM)
②既存枠組みへの内部化を通
じた成果の制度化(ラオス・
FORCOM)
②住民活動の制度的な保証(イ
ンドネシア・GHSNP)
(3)
コミュニ
ティー
に対する
アプローチ
【慣習・土地所有への配慮】
①村人を研修講師とし、水平伝播が
難しい村落の住民全員に対するト
レーニング(セネガル・PRODEFI)
【森林・活動による便益の実感】
②換金性の高い苗木生産、果樹植
林(ケニア・社会林業)、REDD+(ラオ
ス・PAREDD)、薪炭材・輪番放牧・有
機農業やMF・グリーンキャンペーン
との連携(エチオピア・ラスタ郡)
②参加型学習のプロセス(ケニア・社
会林業)
【住民が供給するメカニズム】
【ローカルリソースの活用】
①溜池等の受益者負担システ
ムの構築(研修による維持)(エ
チオピア・ラリベラ)
①苗木を住民が用意(インドネシ
ア・GHSNP)
②リボルビングシステム(ラオ
ス・FORCOM、インド・タミールナ
ド)
【住民グループのルール制定
(活動規則・モニタリング制度・
利益配分等)】
①②共同組合を住民自身が運
営(インドネシア・GHSNP)
①建設した作業小屋・見張り台
が住民グループの拠点となり活
動を促進(フィリピン・CBFMP)
②年次末に住民自己評価の実
施(ネパール・SABIHAA)
②森林局とのCF同意書の締結
(カンボジア・CBFS)
【対象村落外への発信】
①②同様の問題を抱える他の
住民グループとの交流・相互学
習の機会を作る。(インドネシア・
GHSNP)
②プロジェクトHPの現地住民か
らのアクセス(ケニア・社会林業)
(4)
他ドナー等
に対する
アプローチ
【現地ドナーの技術の活用】
②森林局が雇用したNGOによる生計
向上活動における技術的支援(イン
ド・タミールナド)
【外部ソースの活用】
①NGOの継続的原材料提供・生
産物購入(インド・タミールナド)
①基金や観光庁からの外部資
金獲得(パナマ・アラフエラ)
【活動・研修に関する協定締結】
②JICA事務所とRECOFTC間で連
携協力協定(MoU)の締結、研
修の提供(カンボジア・CBFS)
【他ドナーへの売り込み】
②FFSの手法がAfD植林事業に
活用(ケニア・社会林業)
②PRODEFI手法がUNDP/GEF事
業に活用(セネガル・PRODEFI)
治安上、予算執行機関が機能
停止状態。(ネパール・
SABIHAA)
①共有基金を設立し協同組合に
対する融資制度を構築(インド・
タミールナド)
2.持続性を強化するためには?コミュニティフォレストリープロジェクトの分析からみえること
技術・普及手法の確立
技術・普及手法の拡大
<受容される技術・普及手法>
①慣習・能力・リソースへの配慮
②短期・中長期のインセンティブ
<財源・物的資源の確保>
持続可能な①資源の供給源
②活動への資源の投入量
<人材・組織のCD・定着>
①活動・CD拠点の形成
②人材・組織・業務の安定化
<面的展開>
①面的に拡大する動機づけ
②チャネル構築・制度化
(1)
政策
に対する
アプローチ
【制度・政策支援(土地所有制度、コ
ミュニティ外からの伐採者対策、マー
ケット整備等)】
①②モデル村落にて公園内違法耕
作を合法化(インドネシア・GHSNP)
②マーケティング支援(インド・タミー
ルなど)
【C/Pへの(恒常的な)予算配賦】
①(面的展開)ネパール政府の
独自予算を活用しつつ、対象地
域がプロジェクト実施中の2郡か
ら11郡へ拡大(ネパール・
SABIHAA)
【組織・活動の政策・法的支援】
①②対象6県における自立発展
性委員会の設置ならびに行動
計画策定(ラオス・FORCOM)
【国家戦略への打込み】
②政策提言(フィリピン・CBFMP)
【政府関係者への発信】
①政府関係者が手法の有用性
を理解せず(セネガル・PRODEFI)
①C/Pがフォーラムで社会林業
に関し発信(ケニア・社会林業)
(2)
行政組織・
C/P機関
に対する
アプローチ
【適正技術の利用とインセンティブ】
①流域管理に係る技術の現地レベ
ルへの適合(ネパール・SABIHAA)
②研修により日常業務に応用可能
な技術を習得できることがインセン
ティブに(カンボジア・CBFS)
【C/P機関による活動資源負担】
①C/P予算がドナー資金に依存。
【普及・モニタリング体制確立】
①普及センター・モニタリング設
備設立(インド・タミールナド)
②活動を所掌するセクションの
新設・TORの明確化(ケニア・社
会林業)
②C/P機関によるプロジェクトス
タッフの正規職員化(パナマ・
PROCAPA)
【活動の組織制度化】
①②自立発展委員会での行動
計画策定(ラオス・FORCOM)
②既存枠組みへの内部化を通
じた成果の制度化(ラオス・
FORCOM)
②住民活動の制度的な保証(イ
ンドネシア・GHSNP)
(3)
コミュニ
ティー
に対する
アプローチ
【慣習・土地所有への配慮】
①村人を研修講師とし、水平伝播が
難しい村落の住民全員に対するト
レーニング(セネガル・PRODEFI)
【森林・活動による便益の実感】
②換金性の高い苗木生産、果樹植
林(ケニア・社会林業)、REDD+(ラオ
ス・PAREDD)、薪炭材・輪番放牧・有
機農業やMF・グリーンキャンペーン
との連携(エチオピア・ラスタ郡)
②参加型学習のプロセス(ケニア・社
会林業)
【住民が供給するメカニズム】
【ローカルリソースの活用】
①溜池等の受益者負担システ
ムの構築(研修による維持)(エ
チオピア・ラリベラ)
①苗木を住民が用意(インドネシ
ア・GHSNP)
②リボルビングシステム(ラオ
ス・FORCOM、インド・タミールナ
ド)
【住民グループのルール制定
(活動規則・モニタリング制度・
利益配分等)】
①②共同組合を住民自身が運
営(インドネシア・GHSNP)
①建設した作業小屋・見張り台
が住民グループの拠点となり活
動を促進(フィリピン・CBFMP)
②年次末に住民自己評価の実
施(ネパール・SABIHAA)
②森林局とのCF同意書の締結
(カンボジア・CBFS)
【対象村落外への発信】
①②同様の問題を抱える他の
住民グループとの交流・相互学
習の機会を作る。(インドネシア・
GHSNP)
②プロジェクトHPの現地住民か
らのアクセス(ケニア・社会林業)
(4)
他ドナー等
に対する
アプローチ
【現地ドナーの技術の活用】
②森林局が雇用したNGOによる生計
向上活動における技術的支援(イン
ド・タミールナド)
【外部ソースの活用】
①NGOの継続的原材料提供・生
産物購入(インド・タミールナド)
①基金や観光庁からの外部資
金獲得(パナマ・アラフエラ)
【活動・研修に関する協定締結】
②JICA事務所とRECOFTC間で連
携協力協定(MoU)の締結、研
修の提供(カンボジア・CBFS)
【他ドナーへの売り込み】
②FFSの手法がAfD植林事業に
活用(ケニア・社会林業)
②PRODEFI手法がUNDP/GEF事
業に活用(セネガル・PRODEFI)
治安上、予算執行機関が機能
停止状態。(ネパール・
SABIHAA)
2.持続性を強化するためには?コミュニティフォレストリープロジェクトの分析からみえること
技術・普及手法の確立
技術・普及手法の拡大
<受容される技術・普及手法>
①慣習・能力・リソースへの配慮
②短期・中長期のインセンティブ
<財源・物的資源の確保>
持続可能な①資源の供給源
②活動への資源の投入量
<人材・組織のCD・定着>
①活動・CD拠点の形成
②人材・組織・業務の安定化
(1)
政策
に対する
アプローチ
【制度・政策支援(土地所有制度、コ
ミュニティ外からの伐採者対策、マー
ケット整備等)】
【C/Pへの(恒常的な)予算配賦】
【組織・活動の政策・法的支援】
【国家戦略への打込み】
①自立発展性委員会を通じた
県・郡レベルでの活動予算の確
保
①②自立発展性委員会での行
動計画策定
【政府関係者への発信】
(2)
行政組織・
C/P機関
に対する
アプローチ
【適正技術の利用とインセンティブ】
【C/P機関による活動資源負担】
【普及・モニタリング体制確立】
【活動の組織制度化】
①C/P機関が設立間もないため
プロジェクト活動に集中的に従
事
②普及担当員に対する技術研
修実施
②プロジェクトで構築した普及シ
ステムを、既存の普及枠組みへ
の内部化し、成果を制度化
(3)
コミュニ
ティー
に対する
アプローチ
【慣習・土地所有への配慮】
【住民が供給するメカニズム】
【ローカルリソースの活用】
【住民グループのルール制定
(活動規則・モニタリング制度・
利益配分等)】
【対象村落外への発信】
【森林・活動による便益の実感】
②リボルビングシステム
(4)
他ドナー等
に対する
アプローチ
【現地機関・他ドナーの技術の活用】
①住民グループの組織化
②住民グループ自らが活動計
画を策定
②豚・ヤギ飼育、魚の養殖、アグロ
フォレストリー、果樹栽培の実施。特
に短期間での資本回収可能な養豚
の収入が効果的であった。但し焼畑
抑制へのインパクトは不明。
①スイスの支援により整備された普
及システムを応用
①農林業研究局との連携
<面的展開>
①面的に拡大する動機づけ
②チャネル構築・制度化
【外部ソースの活用】
【活動・研修に関する協定締結】
【他ドナーへの売り込み】
2.持続性を強化するためには?コミュニティフォレストリープロジェクトの分析からみえること
■ 持続性の確保に向けたバランスのとれたデザインの必要性
 見落としがちな視点
- 技術・普及手法面
住民による水平伝播を前提とした成果の普及が実現しない可能性
- 財源・物的資源の確保
プロジェクト予算以外の財源を確保する仕組み構築
限られた投入を有効活用できる回転資金等の仕組み構築
- 人材・組織のCD・定着
活動の順応的管理を可能とするプラットフォームの整備
- 面的展開
早期から発信・連携の機会について確認し、戦略を立案する必要
■ Question


導入したメカニズムが機能しなくなるケース
相手国の法令・制度に関する要件に対処するのは困難か
(土地所有制度・外部者による違法伐採対策)
コミュニティフォレストリープロジェクトの分析からみえること
3.課題と提言
1) 住民参加について
 森林保全活動は住民の短期的インセンティブと繋がりにくい
→森林保全と住民のインセンティブとの組み合わせ
生計向上支援、REDD+等
→林産物・農産物の販売を活動に組み込む場合、
マーケティングが必要
 土地所有/利用の権限が不明確な場合、森林保全によるメ
リットを住民が享受しにくい
→土地所有/利用の権利の確認と明確化
コミュニティフォレストリープロジェクトの分析からみえること
3.課題と提言
2) 実施体制について
 実施機関(森林局、林業局など)の体制が脆弱
→行政支援に依存しない体制作り
→実施機関以外の関連部局との連携強化
3) 自立発展性について
 森林保全は成果が出るまでに時間がかかる
→長期的な協力の実施
→中央政府関係者への打ち込み
→国家政策・開発計画との関連性強化
4) その他
 他国プロジェクトへの成果の展開