部分主成分分析による顔画像認識 - 徳田・南角研究室

部分主成分分析による顔画像認識
名古屋工業大学 徳田・李研究室 樋口純司
1. はじめに
4.部分主成分分析における適切な固有空間抽出
部分空間法による顔画像認識
部分主成分分析による基底
• 部分空間法
– 各クラスを表現した固有空間を利用したパターン認識の一種
– 主成分分析などで得られた基底が張る固有空間にテストデータを射影して
認識
– 個人認証のための顔画像認識などで高い認識精度
x2
e1
e'1
x1
x1
主成分分析による基底
2分割した部分主成分分析による基底
1つのクラスをより多くの基底で表現
⇒ 様々な分割による基底の組合わせにより適切な固有空間を抽出可能
• 部分主成分分析
– 相関を取る際,近傍など相関の高い点のみに制限
⇒ 局所的な特徴を表現した基底の算出が可能
基底の組み合わせによる固有空間の抽出
目的
データ集合
表現する範囲を制限した基底を用いた固有空間の抽出

,
,
,
2. 主成分分析
主成分分析
• 対称行列 R の固有値分解によりクラスの基底を構築
• 顔画像では各固有ベクトルが固有顔となる
• R としては共分散行列や相関行列
O 
o1
R
,
oN

,
,

相関行列
o2
固有顔
,
学習する
クラスの数だけ存在
o1
e1
oNT
 oN
e2
,
,
e1

復元画像

,
直交化した
基底
,
eN
e2

部分空間法に
適用
,
,
• 保持しない基底による復元画像を利用することで一次独立性を保持
• 異なる部分基底の組合わせが可能
部分基底の組合わせにより適切な固有空間を抽出
eN
 a2   
 a1 
,
,
部分主成分分析
• 少量の基底の線形和で画像を表現
O
残りの基底で画像を復元
,
主成分分析
E 
基底を1つ保持
o1T
画像をラスタスキャンしたベクトル
固有顔

,
,
 aN
5. 顔画像認識実験
実験条件
• 画像内の全画素同士の相関を考慮
⇒ 余分な相関情報の可能性
実験結果
データベース
画像サイズ
階調数
学習データ
テストデータ
3. 部分主成分分析
主成分分析
• 全画素同士の相関を考慮
⇒ 相関の低い画素の情報も含む
Ex.人物と背景部分の変動要因は独立
92.5
XM2VTS
64×64
256,グレースケール
6枚×100人
2枚×100人
グラフでの表記
92.0
91.5
91.0
認識率
データ集合
e1
e'2
• 主成分分析
– データ集合の主成分を求める
– 共分散行列や相関行列などの固有値分解で基底を構築
⇒ すべての画素の相関を取るため人物と背景など相関の低い点も考慮
x2
O_m+D_n
90.5
90.0
89.5
部分主成分分析
0分割の基底m個
• 画像の相関を考慮する範囲を制限
⇒ 局所的な特徴をとらえた基底を構築
Ex.画像を区切ったブロック内の相関のみ考慮
n分割の基底全て
89.0
88.5
88.0
O_4+D_0
• 制限した基底の線形和で画像を表現
e1
O

e2
 b1 
6. むすび
ek
 b2   
まとめ
 bk
各基底が学習画像の局所的な特徴を表現
• 局所的な特徴を表現した基底の構築
⇒余分な情報の削減に期待
相関の高さを考慮した固有空間の抽出
• 部分空間法による顔画像認識
– 部分空間法
– 主成分分析
• 部分主成分分析を用いた適切な固有空間の抽出
⇒ 最大誤り改善率11.2%を達成
今後の予定
• 可変固有顔など確率モデルへの適用
• より適切な基底の制限法の検討
O_6+D_0
O_4+D_4
部分主成分分析による顔画像認識
名古屋工業大学 徳田・李研究室 樋口純司
1. はじめに
4. 部分主成分分析
主成分分析
部分空間法による顔画像認識
• 部分空間法
– 各クラスを表現した固有空間を利用したパターン認識の一種
– 主成分分析などで得られた基底が張る固有空間にテストデータを射影して
認識
– 個人認証のための顔画像認識などで高い認識精度
• 主成分分析
• 画像の全画素同士の相関を考慮
⇒ 相関の低い画素の情報も含んでいる
Ex.人物と背景は独立に変動
部分主成分分析
• 画像の相関を考慮する範囲を制限
⇒ 局所的な特徴をとらえた基底を構築
Ex.画像を区切ったブロック内の相関のみ考慮
– データ集合の主成分を求める
– 共分散行列や相関行列などの固有値分解で基底を構築
⇒ すべての画素の相関を取るため人物と背景など相関の低い点も考慮
• 部分主成分分析
– 相関を取る際,近傍など相関の高い点のみに制限
⇒ 局所的な特徴を表現した基底の算出が可能
目的
• 制限した基底の線形和で画像を表現
表現する範囲を制限した基底を用いた固有空間の抽出
e1
O
2. 部分空間法
• 各クラス毎に基底 (固有顔) を求める

x2

y'
y
e1
d
x1

d  y  y'
• テストデータを基底が張る固有空間内に射影
• 射影前後のデータの残差を尺度に認識
•局所的な特徴を表現した基底の構築
⇒余分な情報の削減に期待
2
相関の高さを考慮した固有空間の抽出
y : テストデータ
e1 , e2 : 基底
5. 顔画像認識実験
• 対称行列 R の固有値分解によりクラスの基底を構築
• 顔画像では各固有ベクトルが固有顔となる
• R としては共分散行列や相関行列
O 
o1
R
,
oN
,
,

相関行列
o2
 b2   

実験条件
学習する
クラスの数だけ存在
データベース
画像サイズ
階調数
学習データ
テストデータ
実験結果
XM2VTS
64×64
256,グレースケール
6枚×100人
2枚×100人
o1T
o1

oNT
 oN
画像をラスタスキャンしたベクトル
主成分分析
固有顔
E 
e1
e2
,
,
,
eN
R  OO


部分空間法に
適用
• 少量の基底の線形和で画像を表現
e1
O

e2
 a1 
eN
 a2   
• 画像内の全画素同士の相関を考慮
⇒ 余分な相関情報の可能性
 bk
各基底が学習画像の局所的な特徴を表現
3. 主成分分析
データ集合
 b1 
ek
e2
データ集合
基底
e2
 aN
6. むすび
まとめ
• 部分空間法による顔画像認識
– 部分空間法
– 主成分分析
• 部分主成分分析による適切な固有空間の抽出
⇒ 認識率の大幅な改善 (予定)
今後の予定
• 可変固有顔など確率モデルへの適用
• より適切な基底の制限法の検討