スポーツ文化

スポーツ文化
第8回(第11回)
現代社会とスポーツ
日本体育協会 公認スポーツ指導者養成テキスト共通科目Ⅱ
1.社会の中のスポーツ
1. 現代社会とスポーツ
2. スポーツの産業化と発展
3. 地域生活とスポーツ
コミュニティ
日本体育協会 公認スポーツ指導者養成テキスト共通科目Ⅱ
2.我が国のスポーツプロモーション
(促進策)
1.
2.
3.
4.
グローバリゼーションと日本のスポーツ
諸外国のスポーツプロモーション
日本のスポーツプロモーション
スポーツプロモーションの課題と展望
スポーツ振興基本計画
2000年9月に告示。(文部省)
(2000年8月.保健体育審議会答申)
スポーツ振興投票くじ(toto)に対する付帯決議
スポーツ振興法(第7条) 文部大臣は、スポーツ
振興基本計画を策定するものとする。
スポーツ振興基本計画
スポーツ立国戦略
スポーツ基本法
2000年9月
2010年8月26日
2011年6月17日 成立
スポーツ振興基本計画
2000年9月に告示。(文部省)
(2000年8月.保健体育審議会答申)
スポーツ振興投票くじ(toto)に対する付帯決議
スポーツ振興法(第7条) 文部大臣は、スポーツ
振興基本計画を策定するものとする。
Ⅰ.総論
1.スポーツの意義
ア.青少年の健全育成
イ.地域における連帯感の醸成
ウ.国民経済に寄与する
エ.国際的な友好と親善
スポーツをみて楽しむこと
スポーツの支援
日本体育学会
スポーツ振興基本計画
特別委員会 中間まとめ
「スポーツ振興基本計画のあり方
について(提言)」 平成22年6月
①国民のスポーツライフ・スポーツ認識をめぐる問題群
②スポーツ振興のシステムや組織に関わる問題群
③政策のマネジメント(政策立案-遂行-評価)に関わ
る問題群
④スポーツ振興に必要な諸資源に関わる問題群
1.国民のスポーツライフ・
スポーツ認識(アウトカム)
をめぐる問題
以下は、委員会の議論において指摘された
国民のスポーツライフ・スポーツ認識をめぐ
る問題のリストである。
1. スポーツは人々の生活内容・生活課題とし
て低く位置づけられている
2. 普及度、参加人口、参加率ともに、総じて減
少している(1999→2007「レジャー白書」より)
3. 運動・スポーツ無縁者(過去に年間に一度も
運動・スポーツをしない者)の微増(社会生活基本
調査より)と健康問題の深刻化
4. 運動やスポーツの効果があらわれるような
実施のあり方(スポーツ実施の質)を問題に
すると、さらに深刻
5. 運動・スポーツへの参加意向(スポーツへの
要求)と実態とのズレ(生涯学習に関する世論調査より)
6. スポーツ享受における機会の不平等(人
間格差・地域格差・学校格差・家庭格差等)
(したくてもできない人、したくもない人と富める人との格差)
① 経済的貧困(特に、幼・少年期において深刻)
文部科学省「子どもの学習費調査」平成18年度 、ベネッセ教育研究開発センター
「学校外活動に関する調査」2007
② 時間的貧困(20-40代の実施率の低さ、ス
ポーツをしない理由:時間がない)
③ 身体的貧困 体力に自身がない人ほど運動を
しない
④ 能力的貧困
⑤ 心理的・欲求的貧困
7. スポーツにおける技術主義の強化
(技術によるスポーツマン評価)
→スポーツにおける楽しみの特定化
→業績-技術主義に基づく階層性-権力関係
→強者による支配と資源の独占(ピラミッド神
話の悪弊):例)学校開放利用率の低さ
8. クラブ加入率の低さ(総合型も含めて)・
スポーツ種目間格差の拡大-集団ス
ポーツ愛好者の減少(社会生活基本調査より)
→個人主義的スポーツ志向・スポーツにおける
社会交流の衰退
9. 日常的ボランティアの量的・質的問題
(ボランティア軽視・ボランタリズムや自治意
識・能力の低さ)
10.アスリートや競技集団の問題行動(不祥事)
-スポーツ倫理・モラルに関わる問題-
ドーピング・大麻・猥褻・暴力・体罰・セクハ
ラ・パワハラ
11.運動・スポーツおよびその振興施策に
関する教養・知識・情報(スポーツ)の
貧困さ
例)自分に適した運動量・運動頻度・運動プログラム
例)総合型や学校開放等の理念・趣旨、特徴、存在、
関与の仕方など
例)スポーツの社会的便益・機能(特に、地域コミュニ
ティの形成)に対する認識
12.国民の行政依存・団体依存体質、ス
ポーツ振興に対する当事者意識の希
薄さ
13.障害者スポーツ(特に生活スポーツ)
におけるノーマライゼーション・インク
ルージョンの立ち遅れ→少ない障害者
スポーツ人口
14.スポーツ空間と生活空間の分断、身近
な生活集団と切り離されたスポーツ活
動(見られなくなった親子でキャッチボール)
15.子どものスポーツ(組織的スポーツ)を
めぐる問題
子ども観の近代が導く、大人による「遊び」環
境の破壊→遊びの貧困化
① 金が不必要で大人の関与のない運動遊び
(遊び社会)の衰退
② 一方でスポーツ漬けの子どもたち(他の全て
を犠牲にして打ち込まなければ勝てない)→
スポーツに偏った生活・能力
③ 遊び(プレイ)から逸脱したスポーツ
→スポーツの仕事化→遊びのもつ創造的機能
の喪失
④ 幼年期の運動生活の貧困さ(保育・幼稚園
による格差、地域格差)
⑤ 変わらぬスポーツ風土(精神主義・勝利至上
主義・非科学的・非民主的・精神主義的・規律
訓練的・ゲスト主義的性格等々)
⑥ スポーツをするほど、スポーツマンシップは
後退してスポーツ活動は低質化
→教育的価値と矛盾し、逸脱する人間形成
日本(国) ・ 世界 として
競技力偏重
国威発揚
- ワールドカップ・オリンピック
スポーツの商業化(商業主義)
- スポーツビジネスの台頭
スポーツの産業化・地域密着
個人のレベルでは
健康ブーム(健康不安)
子どもの体力低下
- 3間の欠如
時間
空間
仲間