情報処理の概念 #4 コンピュータの発展過程 / 2002 (春)

情報処理の概念
#4 コンピュータの発展過程 / 2002 (春)
一般教育研究センター 安田豊
計算機の構造と歴史
• 自動計算機械の歴史
– Pascalによる計算機械(17世紀)など源流をた
どれば極めて長い歴史を持つと言えるかも
しれない
– 現在の計算機の直系の祖先となる系列はお
そらく19 世紀初頭のジャカード織機までか
•
参考:
元日本IBM内山氏(現東京理科大)のコレクションが東京理科大近代科学
資料館に
ジャカード織機
• 19世紀のジャカード(Joseph-Marie Jacquard)織機
– パンチカードによって自動的に模様を織る
•
(一般的)コンピュータとの類似
– 自動制御機械=動作指示書+処理装置である、と
いう構成は全く同じ
– 単純な処理装置を組み合わせ、順序立てて繰り返
し処理させることによって複雑な処理を実現する
•
注意:これは現在主流とも言える一般的コンピュータの特性であって、
そうではない自動計算機械はあり得る
ジャカードからIBMへ
• 織機からコンピュータへ
– 現代の典型的なコンピュータ、情報処理のスタイ
ルはこの自動処理機械からまっすぐ発展した結果
ではない
• 1890 年、ホレリス (Herman Hollerith)
– アメリカの国勢調査の統計処理をパンチカードを
利用した加算器で行なう
– パンチカードがコンピュータにとって決定的な意
味をもった
• それ以外の多様な技術の進歩
– それ無しではコンピュータにならなかった
通史としてのコンピュータ開
発史
• 計算機の起源
– 計算の需要は古く、多くの器具が作られた
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考古学と呼ばれるような時代から現代まで
そろばん(中国起源)、計算尺(17世紀ごろから)
竹の合板の精度が高く、(主としてヘンミ製)世界を席巻
まったくのアナログ計算機
– 自動計算機械として
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手続きを知れば計算ができないものにでも答を出せる
1642 (仏)Pascalの歯車式加減算器(パスカリーヌ)
必要な桁の歯車を必要な数だけ回せば加算、減算可能
桁の繰り上がり処理を自動化できた点が重要
アーキテクチャの発展
素子技術の発展
パスカリーヌ
ジャカード織機
棒、歯車
パンチカード
階差機関・解析機関
電気駆動
リレー
真空管
ENIAC
トランジスタ
ストアド・プログラム
情報理論
集積回路
IBM360
大型計算機
現代のコンピュータ
電力供給
1900
ホレリスのPCS
半導体理論
電子計算機の時代
モールスの電信
オドネル型
機械式計算機の時代
1800
1950
1970
電卓・マイクロプロセッサ
1980
マイコン
パソコン
小型計算機
1990