水溶液とイオン

化学変化とイオン
・「イオン」って何だろう?
・・・・アルカリイオン飲料
・・・・マイナスイオンで健康に
・「化学変化」とはどういう関係?
・一章:水溶液とイオン
・二章:化学変化と電池
・三章:酸、アルカリとイオン
電気パンを作ろう
水は電流を流すか?

水の電気分解
?
水 → 水素
+
 ?2H2O → ?2H2
?
酸素
+ ? O2

HO
H O
H
H
H
O
O

実験する前に水に何を加えた?

水酸化ナトリウム
なぜ?

H
H
H





<実験1>水溶液と電流
<目的>いろいろな水溶液に
電流が流れるか調べる
<方法>水道水,天然水、食塩水、砂糖水、ポン
ジュース、エタノール、ソーダ(炭酸水),ポカリ
などを用意する
どれに電流が流れるか予想する。
電源装置(3V)、電極、豆電球、電流計を直列に
水溶液 水道水 天然水 食塩水
砂糖水
つなぎ回路を作り、流れる電流を測定する。
電流
5mA
流れる
少し流れる
流れる
水道水,天然水、食塩水、砂糖水、ソーダ(
少し流れる
流れる
炭酸水)、エタノール、果汁,ポカリ
流れる
電流が流れるものと流れない物があった。
流れるものは電極に変化が見られたもの
があった。(食塩水→黄色になった)
なぜ、電流が流れたり、流れなかったりす
るのだろう?
なぜ電極が変化するのだろうか?
塩化銅(CuCl2)水溶液について詳しく調
べてみよう
水溶液に電流が流れるときどんな変
化が起こったのだろう










<目的>
塩化銅(CuCl2)水溶液に電流を流したときの変
化を調べ、発生した物質を推測する。
<方法>
塩化銅5gに水45gを加え、10%の塩化銅水
溶液50gを作る
炭素棒の電極を入れ、5Vで電流を流す
陰極(-)、陽極(+)での変化を観察する
物質が炭素棒に付着したら、
ろ紙にとり、こする
気体が発生したら、においを
かいでみる。
実験結果から考えよう




①観察した+極、-極、その
他の変化
②それはどんな物質?
③なぜそのような物質が出
るの?
④電流が流れる水溶液はど
うなっているの?

・・・以上のことを、ビーカーの原
子・分子のモデルで説明してみよ
う

<ヒント> 塩化銅 : CuCl2
電源装置
+
-
-
+
Cl
Cu Cl
塩化銅水溶液の変化









陰極(-)の変化
赤色の物質、こすると光沢、十円玉のにおい
・・・・・・銅(Cu)
陽極(+)の変化
気体が発生、プールのにおい
・・・・・・塩素(Cl2)
CuCl2 → Cu + Cl2
塩酸(HCl)に電流を流した時発生したのは何?
2HCl → H2 + Cl2
なぜそのような変化が起きるの?







なぜ銅は陰極(-)に集まるの?
+の電気を帯びているから
-
→銅イオン(Cu2+) +
Cl-
陽極(+)に集まった塩素は?
Cu Cl
Cl-
ーの電気を帯びている
Cl Cu
→塩化物イオン(Cl-)
塩化銅水溶液: CuCl2 →Cu2+ +2Cl-
2+
Cl Cu Cl
Cu2+
Cl-
Cl-
なぜ原子が電気を持つの?

<原子の成り立ち>

原子は原子核(+の電気)と、電子(-の電気)
からできている。
物質によってその数は決まっている。水素(H):
1個、ヘリウム(He):2個、炭素(C):6個
原子核(+)と電子(-)のもつ電気の量は同じ・
・・・・原子は全体として中性
+6ー6=0
ところが、原子が電子を余分にもつと
+6-7=-1
-(マイナス)の電気を持つ・・・陰イオン
逆に原子が電子を失うと・・・・・・・
+6-5=+1
+(プラス)の電気を持つ・・・陽イオン









-
上に
少し小さく
イオンのでき方

ナトリウム原子 Na
Na →
Na+


Mg →
塩素原子
+
Cl
Cl +
Mg2+
e-
+
+
-
Mg +
-
Mg

+
-
Na+
Na

+
Na
+
+
Cl
-
e- →
Cl
Cl-
2 e-
電子配置でみるイオンの成り立ち

NaCl→Na+ + Cl-

・・・なぜナトリウムは+イオン
、塩素はーイオンになるの?
電子殻・・・・電子の入る位置(
軌道)が決まっている
内側から2個、8個、8個・・・・
Na は原子番号11番
・・1個電子を離すと安定 Na+
Cl は原子番号17番
・・1個電子を離すと安定 Cl-






周期表
+イオン
になる
2+イオン
になる
イオン
-イオン
になる にならない
金属は
+イオン
になる
2つ以上の原子からできるイオン
-
+








アンモニウムイオン
H N H
NH4+
H H
水酸化物イオン
-
-
OH
-
O
硫酸イオン
O S O
SO42-
O
炭酸イオン
CO32-
-
O
H
-
O
C
O
O
-
電離とイオン式













電子:e-
Electron
(マイナスの電気)
原子が電子を失ったもの
+
-
++
H
Cu
+
2+
・・・陽イオン H 、Cu
Cu → 2e- + Cu2+
原子が電子を余分に持ったもの
Cl
・・・陰イオン Cl-、OH-
Cl + e- → Cl-
水に解けると陽イオンと陰イオンに分かれる(電離する)物質
H+ Cl -
塩酸 : HCl → H+ + Cl-
食塩 : NaCl → Na+ + Cl-
++
-
2+
-
Cu Cl -
Cl
塩化銅: CuCl2 →Cu
+ 2Cl
イオンができる物質・・電流を流す・・・・・・電解質
イオンができない物質(電流が流れない)
・・・・・・・・非電解質
電離式を書こう
<電気分解を式で表そう>
 塩化銅:CuCl2
→
+
 塩酸: 2HCl
→
+
 物質が陽イオンと陰イオンに分かれる式(電離式)を書こう
 塩酸(塩化水素) :
→
+
 食塩(塩化ナトリウム):
→
+
 塩化銅:
→
+
 <塩化銅の電気分解で陽極、陰極での変化を式で表そう>
 <陽極+>
2Cl- →
+
(電子は e-)
 <陰極-> Cu2+ +
→
 <亜鉛と銅でできる電池の陽極、陰極での変化を式で表そう>
 <陰極->
Zn →
+
(電子は e-)
 <陽極+> 2H+ +
→

水素 + 酸素 → 水 (燃料電池)を化学式で表そう


+
→
なぜ電気で分解できるの? 電源装置
+
-









電流が流れる水溶液の中はど
うなっているの?
なぜ+極から塩素、-極には銅
がでてきたの?
水溶液の中を原子分子のモデ
ルで説明してみよう
<ヒント>
塩化銅 : CuCl2
電流とは:電子の流れ
電子とは:―の電気をもつ
電流は+極→−極
電子は−極→+極
-
+
Cl
Cu Cl
なぜ電気で分解
できるの?



電流が流れる水
溶液の中はどうな
っているの?
なぜ+極から塩素
、-極には銅がで
てきたの?
水溶液の中を原
子分子のモデルで
説明してみよう
電源装置
+
-
-
+
Cl
Cu
Cl
(
)班
なぜ電流が流れるの?







電流とは何?
<電子の流れ>
電子は一から+へ
<ヒント>
+極からは銅
-極からは塩素
液の色が薄くなった
-
-
+極
-極
-
Cl
+
Cu+
-
Cl
電子:e-
Electron
(マイナスの電気)
水溶液の中で起こっていること







<陽極(+極)で起こる変化>
2個の塩化物イオンが電子を離して塩素分子
になる
2Cl-→2eー+Cl2
この電子が陰極(ー極)へ動く
<陰極での変化>
2個の電子を銅イオンがもらって銅が出る
Cu2++2eー→ Cu
イオンの発見






イオンがあるから電流が流れるの?
<水がイオンを作る>
・・・・アレニウス
電流を流すからイオンが生じるの?
<電気がイオンを作る>
+
-
・・・・ファラデー
Cl-
Cu2+ Cl-
原子は何からできているの?






原子は電子と原子核できている
原子核は陽子と中性子からできている
陽子は何から
クオーク(素粒子)
クオークには6種類ある
トップ、ボトム、・・・・・・
化学変化と電池






銅板とアルミ板
食塩水をつけたろ紙
人間が手でつなぐ
銅
アルミ
食塩水
食塩水
オルゴールが鳴る?
電地ができる?
2種類の金属を食塩水(電
解質)でつなぐと電池ができ
る!
電池を作ろう












<目的>
①薄い塩酸の水溶液に2種類の金属を
入れると電圧が生じることを確かめる。
②2種類の金属と圧の大きさの関係を調べる。
<方法>
銅(Cu)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)の中から2
つの金属を選ぶ
選んだ金属を、塩酸に入れて得られる電圧を測定する。(モー
ターや電子オルゴールをつないでもよい)
金属の種類を替えて繰り返す。
<考察>
どういう金属の組み合わせが高い電圧が得られる?
どういう金属が+(-)極になりやすい?
なぜ電流ができるか考える
結果一覧
電極①
+-
電極②
+-
Cu Cu
+
Fe Zn
-
電圧
0.6V
オルゴール
鳴っ
た
モーター
回ら
ない
Cu
Fe
Fe
Zn
Mg
Zn
Mg Mg
<実験結果>
電極①
電極②
Cu Cu
+
+
Fe Zn
Cu
+ Fe
+
Mg Zn
電圧
0.7
1.5
0.8
0.6
Fe
+
Zn
+
Mg Mg
1.4
0.9
オルゴール
モーター
問い:+になりやすい順は?
Cu>Fe>Zn>Mg
問い:電圧が一番大きいのは?CuとMg・・・・+,-になりやすさと関係
-極になりやすい
金属にはイオンになりやすさに違いが
ある・・・・・イオン化傾向
 Mg>Al>Zn>Fe>Pb>Cu
 イオンになりやすい方が
 電子を放出して
 Zn+→2e- + Zn2+
 -極になる




木炭電池
電極 「アルミニウム(Al)」と「木炭(C)」
電解質 食塩水 ( Nacl → Na++ Cl- )
Al → 2e- + Al2+
Alが-極になる
木炭
C
アルミニウム
Al
-
食塩水
NaCl→
Na+ Cl-
なぜ電池ができるの?










電流とは何?
<電子の流れ>
電子は一から+へ
電子はどこから
きてどこにいく?
<ヒント>
気体が+極から発生
この気体は何?
水素(H2)
-極

種類の違う金属を電解質につけると電流が生じる
どうして? (銅と亜鉛で説明してみよう)
Zn
Cu
Zn
Cu
+
H
-
Cl
なぜ電池ができるの?










電流とは何?
<電子の流れ>
電子は一から+へ
電子はどこから
きてどこにいく?
<ヒント>
気体が+極から発生
この気体は何?
水素(H2)
-極

種類の違う金属を電解質につけると電流が生じる
どうして? (銅と亜鉛で説明してみよう)
-
Zn
Cu
Zn
Cu
+
H
-
Cl
亜鉛+塩酸→水素
の理由
Zn
-
-
Zn
+
H
++
+
H
起こっ
ている
こと
Zn
Cu
-
-
Zn
+
H
++
+
H
電子:e-
Electron
(マイナスの電気)
電池の中で起こっていること







<陰極(ー極)で起こる変化>
亜鉛が塩酸に溶けてイオンになる
Zn→2eー+Zn2+
この電子が陽極(+極)へ動く
<陽極での変化>
電子を水素イオン(H+)がもらって水素が発生
2H++2eー→ H2
身の周りの電池

電池でなぜ電気ができるの?

乾電池のしくみ
マンガン電池、アルカリ電池、リチウム電池、
水銀電池・・
・・・・1次電池(充電できない)
2種類の金属と、電解質は
+極:炭素棒(二酸化マンガンが作用)
-極:亜鉛
電解質:塩化亜鉛水溶液を
二酸化マンガンでねった粉末







鉛蓄電池(バッテリー)








蓄電池(バッテリー)
・・・・二次電池(充電できる)
+極:酸化鉛
-極:鉛
電解質:うすい硫酸 (H2SO4)
<その他の二次電池>
ニッケル水素電池・・・充電できる乾
電池(エネループ、エボルタ)
リチウムイオン電池・・・携帯、パソコ
ン、デジカメ
電池の種類と特徴
燃料電池とは



水素+酸素→水
↓電気エネルギー
2H2 + O2 → 2H2O
H
+

H



H
H
O
O
→
H
できるものが水だけ
環境にやさしい
電気自動車
H
O
O
H
H
燃料電池
木炭電極と食塩水
 さいしょに充電する
 水の電気分解で水素
と酸素が木炭の間にたま
る

電池の歴史







ガルバノ電池 (動物電気)
・・ほんとにカエルが発電?
ボルタの電池
・・発生した水素がじゃま
ダニエル電池
・・電解質の液体がじゃま
ガスナーの乾電池
食塩水電池・人間電池




塩水とスプーン・アルミホイルで簡単な電池
を作り、音楽を鳴らしてみよう。
アルミホイルを短冊にして、スプーンと反対
側にコップの内側にセロテープで固定しま
す。
スプーンとアルミをリード線でつなぎ、端の
スプーンと電子メロディーの赤い線、端のア
ルミと電子メロディーの黒い線をつなぎ、食
塩水をコップに入れます。
スプーンと、アルミホイルをコップからはず
し、左手にアルミ、右手にスプーンを持ちま
す。(このとき、てをぬらしておく方がいいで
す。)何人かが輪になってから、隣同士をリ
ード線でつなぎます。