石徹白マイクロ水力発電 調査実験事業

小水力利用普及 全国シンポジウム in 石徹白
今なぜマイクロ水力か
石徹白地域再生の試み
駒宮博男
特定非営利活動法人ぎふNPOセンター理事長代行
名城大学大学院経営学研究科客員教授
渋澤さんの代役ですみません!
お見舞いに行ってきました!!
おれも宮本常一さんが通った石徹白に
行きたかった!
石徹白の方々ごめんなさい!
先ずは皆さんご存知
地球温暖化とは?
アラスカ・コロンビア氷河の後退
『不都合な真実』(アル・ゴア、2007年)
グリーンランドの氷解
(グリーンランドの全て、または半分+南極の半分の氷が解けると、5~6m水位上昇)
『不都合な真実』(アル・ゴア、2007年)
チャド湖の縮小(1963~2001年)
『不都合な真実』(アル・ゴア、2007年)
永久凍土の氷解
『不都合な真実』(アル・ゴア、2007年)
これからどうしたら良いか
IPCCシナリオの概略
最悪のシナリオ
経済優先
A1
A2
地域優先
グローバル優先
B2
B1
環境優先
地球の過去の気温変化とシナリオ選択
単位の違いに注意
NPO法人地球の未来作成
どの位CO2を削減したら良いか?
一番緩くても
50%削減
(2375年)
82%削減
(2090年)
82%削減ライン
2006年1月、小池環境大臣、英国環境担当大臣が会談し、2050年に50%削
減するための日英共同研究を開始することを合意
2008洞爺湖サミットでは、80%削減を提唱か!!
バックキャストとフォーキャスト(“ナチュラルステップ的思考)
例 : 食料自給率5%アップ
例 : 食料自給率100%を目指す!
誰がこうした問題(持続不能問題)の決定権を握るべきか?
1.政治家は?
: 所詮4年後の選挙のこと!
2.行政・自治体は? : 基本的には「単年度主義」(1年!)
3.企業人は?
: 四半期ごとの成績に怯える?(3ヶ月??)
4.お百姓さんは?
: 基本は1年?篤農家は10年?
5.林業家は?
: 短くて100年、長い人は200年?
*どんなに頑張っても、「気候変動終結」までおよそ100年
*2050年にCO2排出削減50%?80%???
(「私のお墓の前で・・・・・そこに私はいません・・・・・)
*2050年に生きている人が2050年の決定権を持つ!!!
*今生きている人は、我々の子ども、そしてその子どもの為に重大な責任を持っ
ている
日本社会はどうなってるか
1.食とエネルギー自給率の低さ : 間近に迫る食糧危機
(国家の存立基盤が余りにも脆弱)
2.一次産品の高騰(石油、食糧、金属、リン鉱石)
3.都市と郡部の格差拡大 : 二極化社会
4.人口減少に伴う経済縮小(今後100年は続く見込み)
5.リーダーシップの不在
何を基礎として考えるか
(こんなときだからこそ、ちゃんと考えよう!!)
・エコロジカルフットプリント(EF)から見る都市と郡部
都市のEF > 10?
日本のEF > 4
郡部のEF ≦ 1
*EF > 1 :持続不能
・持続可能な小地域が集まって、社会全体が持続可能に
『食糧危機』週間ダイアモンド 2007年7月21日
石徹白は今後どうなるか
石徹白の人口は今後どうなるか?
1200
1197
1166
1000
937
800
648
600
442
485
400
378
276
200
0
1950
220
170
1960
1970
1980
1990
2000
2010
2020
2030
出典:2007年 国勢調査・石徹白隼人氏
現在、70歳以上が100人以上!!
10年後 : 50人減?
20年後 : 100人減?
今後の目標は、今後10年以内で、50人+
解決策はあるか?
持続可能な石徹白再生のデザイン
地域資源を使った雇用をどれだけ生み出せるか!
(今後10年以内に12世帯分はどうやったら可能か?)
収入
■地域内エネルギー事業
地域内電力売電(20円/kwh)
1,200万円
北陸電力への売電(4.5円/kwh)
1,000万円
マイクロ水力リース(10万円/基)
300万円
■林業再生事業(日産15㎥、200日稼動)
柱材(日産10㎥、単価7万円/㎥)
14,000万円
板材(日産5㎥、単価7万円/㎥)
7,000万円
端材(日産10㎥、単価0.8万円/㎥) 1,600万円
――――――――――――――――――――――――――――――
(小計) 25,100万円
■想定CO2排出量クレジット
地域内エネルギー事業
480万円
林業再生事業
720万円
――――――――――――――――――――――――――――――
(小計) 1,200万円
――――――――――――――――――――――――――――――
(合計) 26,300万円
■その他
間伐補助金
支出
■地域内エネルギー事業
管理費用
????
3,000万円
■林業再生事業
伐採・乾燥・製材
管理費用
■返済
15,000万円
3,000万円
4,000万円
――――――――――――――――――――――――――――――
(合計)25,000万円
※水力発電のライフサイクルCO2排出量
岐阜県は、水資源No.1!!
発電技術
ライフサイクルCO2排出量
(g-CO2/kWh:発電端)
岐阜県は、森林資源No.?
石炭火力
957.2
石油火力
742.1
LNG汽力
607.6
LNG複合
518.8
太陽光
53.4
風
29.5
力
原子力(BWR)
地域資源を使った雇用創出は
どれだけ可能か!!
しかも、持続可能社会に向け
た雇用創出はどれだけ可能か
・工場誘致、一時的な観光
は??
・四国のお婆さんが唯一の成功
モデル????
23.64
地
熱
15
水
力
11.3
ここから始まった! マイクロ水力計画(2007年夏!)
石徹白マイクロ水力発電
調査実験事業について
2008/5/24~25 石徹白小学校
岐阜・小水力発電シンポジウム
ぎふNPOセンター
1、実施体制
専門家集団
石徹白地区
自治会
土木・河川専門家
森と水辺の技術研究会
協力
協力依頼
地元NPO
やすらぎの里いとしろ
事業主体
ぎふNPOセンター
協働体制
発電機のアドバイス
株式会社イズミ
螺旋型水車研究・製造
名古屋大学大学院
篠田製作所
助成金
社会的事業への助成
平成19年度愛・地球博成
果継承発展助成事業
出資金
返済
東海地方のNPOバンク
コミュニティ・ユース・バンク
momo
地球の未来
+(設置)
地元の土建屋さん
製鉄屋さん
水道管屋さん
3、マイクロ水力発電システムの導入
①螺旋型水車
現在、250Wまで出力
(想定は最大450W)
螺旋型水車の特徴
■設置に適した場所
・1m以上直線の用水路
・1m以下の落差がある地点
●長所
・落差があまりない地域でも発電可
・ゴミ詰まりがなく落ち葉対策などが必要ない
・戦前に砺波平野を中心に全国1万機程普及していた
●短所
・試験機なので今の時点で確実なデータがない
・効率を高めるため今後、改良が必要となる
3、マイクロ水力発電システムの導入
②縦軸型
500Wの発電
機を設置
縦軸型の特徴
■設置に適した場所
・水量が多い水路
・1.5m程度の落差がある地点
●長所
・落差があまりない地域でも発電可
・構造が単純なので専門家がいなくて設置は可能
●短所
・ゴミ詰まりに弱い:落ち葉対策が必要
・一定の水量を保つ必要がある:水量調整が必要
3、マイクロ水力発電システムの導入
②落差利用型
1kWの発電機
を設置
落差利用型の特徴
■設置に適した場所
・8m以上の落差がある地点
・水量が比較的少ない地域
●長所
・水量が少なくても落差があれば効率的な発電ができる
・取水管を利用するため、取水口で効果的にゴミ対策がで
きれば安定的な発電が可能である
●短所
・落差が必要なので高低差のある地域でしか使えない
4、調査実験・分析内容
<調査内容>
• 3機の発電システムによる発電量
• 石徹白内の水資源によるエネルギー賦存量
• 石徹白内で使われている電力量
→3種類の調査を経て、石徹白地域で水資源に
よってどのくらいの電力をまかなうことができ
るかが分かる
地域内におけるエネルギー自給可能性が算出される
5、持続可能な石徹白地域に向けて