天竜川流域の花崗岩類の特性とその防災対策

岩石類の風化特性
山地防災研究所
北澤秋司
岩石の風化過程
Weathering of granitic rocks
Hornfels
Pumice の混入
した Roam
Soil
Soil and roam
Roam
Soil
Roam
Fresh Pumice
hard roam
Weathered pumice
硬い花崗岩は, まったく孔隙を
持たない
露出した花崗岩の表面出の風化
が開始するのは, まったく緩慢
である
・ weathering
深層風化 deep weathering
温暖地方
2~3 feet
熱帯地方
10~100
極寒地方
50~100
15~150
非常に浅い
風化前線
・ 漸移
・
地形と深層風化
凹地形
DC
D C
B
A
B
A
・ 凸地形
weatherinng zone
Wilhelmy(1958)
1. 赤色ローム又は黄色ローム
2. 原位置における風化花崗岩
3. 丸い核岩をもつ変質花崗岩
4. 角ばって相互にかみ合った状態の
あまり風化していない塊
風化の程度
Ollier(1965)
1. 新鮮な岩石はハンマーを跳ね返す
2. ハンマーで容易に砕ける
3. 岩石は一蹴りで ( 長靴 ) 砕くこと
ができるか ,手では無理
4. 岩石が手でばらばらに砕けるか ,
水では分解しない
5. 水浸状態で崩れる軟岩
岩石の風化
Weathering of rocks
disintegration
Rocks
Decomposition
Rock
Gravel
Sand
clay(Clay minerals)
1.Phisical weathering
物理的 ( 機械的 ) 風化
2.Chemical weathering
化学的風化
3.Biological weathering
生物的風化
1)Phisical weathering
粒子
細粒化し数が増加
Internal area
粗砂 C oarse sand
2.0~0.2 ・
g/ ・
44.6
細砂 Fine sand
445.8
0.2~0.02
微砂 Silt
4,458.0
0.02~0.002
粘土 Clay
2,990,000.0
0.002~0.0001
膠質粘土 Colloid clay
0.0001~0.00000
9,890,000.0
1. 温熱の作用
岩石の熱伝導度
結晶軸方向の膨張収縮差
Joint
Onion structure
Loess(0.05~0.002
・)
に淘汰 ,主要鉱物は
Quartz
2. 大気の作用
wind abrasion
Wind erosion
風食
pillar
茸岩
Loess(0.05~0.002
・ ) に淘汰
主要鉱物は Quartz
Sand dune
最大粒径
0.02 ・
水平的に等大 ( 回転摩耗し陸成は丸い
○○○○○○○○○○
3. 水の作用
1)雨の作用
Rain washing 雨食
Sheet washing 層状雨
Gully washing 渓谷雨
Soil erosion
土壌侵食
2) 河流の作用
流水の運搬力
T=V
5
流水での砂粒の限界 0.1 ・微粒子でも稜角
を持っている
Alluvium 沖積層 :河川によってできた
岩屑層は ,ある場所では良く淘汰されて
はいるが全般に粒度範囲が広い
水に浸されている土壌
風化現象
氾濫源
河岸段丘上の沖積層 :排水され
酸化される
流動
風化生成物が溶液中
地下水 風化が急速
に運びさられる
停滞
沖積層は塁層を成し ,連続した地層は異なった構
造と鉱物組成を有する
3)氷河の作用
Glacial epoch 氷河期
Glacial period 氷河時代
Valley glacier 谷氷河
Continenntal glacier 大陸氷河
Ice erosion 氷河作用
Moraine 氷堆石
氷の厚さ:温度・傾斜・礫の
数・速度
浸食力の差
Till:漂レキ土
ほとんど淘汰されていない
広い粒度範囲
通常大量の粘土を含む
アメリカ ( ネバネバしたもの
:gumbotil)
Great interglacial 大間氷期 :厚い
gumbotil
4)湖海の波浪
寄せ波
引き波
砂粒 ○ ○ ○○ ○○○
大
○○○○ ○○○○ ○○○○ ○ ○ ○ ○○○
小
2.Chemical weathering
雨水 :酸を含む
水のイオンの作用
Space-latice
( 結晶の空間格子 )
疎解破壊
Feldspar
Mica
Amphibole
Pykoxene
粉砕
不安定
安定
Cl
Na
岩塩
Cl
Cl
Na
Na
Cl
・ Hydration 水和作用
容積 増加
無水物 含水物
質 柔軟
( 例 ) 金属酸化が多い
Fe 2 O
3
Hematite 赤鉄鉱
2Fe 2 O 3 ・ 3H 2 O
Limonite 褐鉄鉱
Ca S O
Ca S O 4 ・ 2H 2 O
4
Anhydrite 硬石膏
角
Gypsum
K
陵
H
+
Ca
+
Na
鉱物破片
細片化
石膏
O
H
+
角陵増加
水和作用点増加
・ Oxydation 酸化作用
Reduction
還元
大気の組成
N2:78%
Fe
2価
酸化第一鉄
O2:21%
その他 :1%
熱
酸化
4FeO+O
2
3価
酸化第二鉄
2Fe 2 O 3
水酸化第二鉄
水酸化第一鉄
2Fe(OH)
4FeCO
2
3
+H
+6H
2
O+O
2
O+O
2Fe(OH)
2
3
2
4Fe(OH)
3
+4CO
Olivine
2Fe 2 SiO 4 +6H 2 O+O 2
4Fe(OH) 3 +2SiO 2
(Fe 2 O 2 ・ nH 2 O)
2
Pyrite
2FeS 2 +7O
4FeSO
2FeSO
+2H
O
2
2
2FeSo 4 +2H
+O
+2H
O
4
2
2
4Fe(OH) SO
+H
S
O
+O
4
2
4
2
Fe 2 (So 4 )3 +H
SO
2
4
O
2
4
Limestone
CaCO
+H
3
SO
2
CaSIO
Gypsum
Ca 3 (PO 4 )+2H
4
+H
4
SO
2
O+CO
2
2
4
第三りん酸石灰
2CaSO
+Ca(H
4
P
O
)
2
4 2
第一りん酸石灰
3)Carbonatization
炭酸塩化作用
CO
炭酸ガス
0.03%
2
土壌中 0.30~1.00%
深くなるほど増加
CO
水に溶解
2
遊離
作用
等容の水に溶解 14℃
増加
強力
温度
上昇
H2CO3
-
+
--
H+HCO3
H2CO3
CO
+
2H+CO2
+H
2
O
2
H 2 CO
3
Ca
石灰
Mg
苦土
Fe
鉄
Na
曹達
炭酸水に溶解する
アルカリ塩
岩石の成分
作用
Orthoclase
K 2 Al 2 Si6 O 16 +2H 2 O+CO 2
炭酸水
(2KAlSi3 O 8 )
H 4 Al 2 Si2 O 9 +4SiO
2
+K
2
CO
3
陶土
炭酸加里
鍾乳洞 Limestone cave
石筍 Stalagmite 鍾乳石 Stalactite
石灰石柱 Limestone column
CaCO
3
+CO 2 +H 2 O
重炭酸石灰
Ca(HCO
MgCO
3
+CO
2
+H
2
)
3 2
O
Mg(HCO
)
3 2
鍾乳石
FeCO
3
+CO
Fe(OH)
2
2
+H
+2CO
2
2
O
Fe(HCO
)
3 2
+
Fe(HCO
2Fe(HCO
3
)+O
2
+H
2
)
3 2
O
2Fe(OH)
3
+4CO
2
水酸化第二鉄
有機物含量の多い水湿地 :ゲル
4)Hydrolysis 加水分解
+
H+OH
H 2O
NaCO 3
アルカリ性
CuSO 4
酸性
3.Biological weathering
呼吸作用
細菌
CO
2
日本の地質構造
糸魚川ー静岡構造線
中央構造線
酒田
東北日本
棚倉構造線
内帯
那珂湊
西南日本
外帯
領家花崗岩類
柏崎-銚子線
フォッサ・マグナ
日本の地質別面積
第三紀
火山岩
6.0%
第四系
10.5%
第三系
21.1%
白亜系6.9%
先第四紀
火山岩6.9%
花崗岩8.2%
第四紀
火山岩
7.7%
二畳系12.7%
完新統
19.9%
岩石表面の亀裂
約10倍
花崗岩の
偏光顕微鏡写真
(%)
領家花崗岩類の比重と色指数
30
色
③
①
22
⑩ ⑨
④ 23
⑤
⑯
⑳
⑰ 21 ⑭
25
⑲ ⑮ ⑬
⑧ ⑱
⑪
⑫
指 20
数
10
24
(Cx)
⑥
②
n=25
r=0.772
Cx=93.11ρ-236.16
⑦
0
2.6
2.7
比
重
2.8
(ρ)
花崗岩の風化分帯
A
B
風化分帯
C
D
領家花崗岩類の相互関係(領家研究グループ1972)
三河ー東濃
新
期
花
崗
岩
類
恵那山ー天竜峡
小渋川ー高遠
上松花崗岩
苗木花崗岩
落合花崗岩=高遠花崗岩=木曽駒花崗岩
武節花崗岩=門島花崗岩
伊奈川花崗岩
小原花崗岩
清内路花崗岩=市田花崗岩
伊奈川花崗岩
摺古木花崗岩
濃飛流紋岩
濃飛流紋岩
三橋花崗岩
古
期
花
崗
岩
類
木曽山地
生田花崗岩
清崎花崗岩
新城石英閃緑岩
勝間石英閃緑岩
天竜峡花崗岩=南向花崗岩
神原石英閃緑岩
非持石英閃緑岩
古期岩類
新期花崗岩類
01
神
原
1
粗粒
02
非
持
1
中粒
03
天竜峡Ⅰ
2
粗粒
04
天竜峡Ⅱ
2
粗粒
05
南
向
2
粗粒
06
勝
間
3
粗粒
07
滝
沢
3
粗粒
08
生
田
4
粗粒
09
日曽利
4
中粒
10
落
合
4
粗粒
11
赤
木
4
細粒
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
伊奈川
清内路
市 田
武 節
門 島
太田切Ⅰ
太田切Ⅱ
摺古木
高 遠Ⅰ
高 遠Ⅱ
木曽駒Ⅰ
木曽駒Ⅱ
上 松
北 葛
5
6
6
7
7
7
7
7
8
8
8
8
9
9
粗粒
中粒
中粒
中粒
細粒
細粒
細粒
細粒
中粒
中粒
中粒
中粒
粗粒
粗粒
2)屋外放置試験 (自然の条件)
平型試験片
平型試験片の研磨
水中に放置
空中に放置 (木曽駒ヶ岳標
高 2,750m)
3)岩石の力学試験
一軸圧縮試験及びひ
ずみ試験
圧裂引張試験
一軸圧縮強度測定後
水中重量の測定
圧裂引張強度測定後
木曽駒ヶ岳2750m地点の気温
℃
25.0
(1994年6月8日〜1995年10月17日)
20.0
15.0
10.0
気 5.0
温 0.0
-5.0
-10.0
-15.0
-20.0
-25.0
6/8 7/7 8/6 9/5 10/5 11/512/41/3 2/2 3/4 4/3 5/5 6/2 7/2 8/1 8/31 9/30
1994
1995
木曽駒ヶ岳2750m地点
に設置してある岩石試験
片の表面温度
温
℃
50.0
40.0
30.0
20.0
度 10.0
(1994年7月8日〜1995年 0.0
-10.0
10月21日)
-20.0
7/7 8/6 9/5 10/5 11/5 12/4 1/3 2/2 3/4 4/3 5/5 6/2
1994
1995
7/2 8/1 8/31 9/30 10/28
×102 ㎏f/㎠
13
12
㎏f/㎠
2.0
1.5
1.0
0.5
-5
-10
-15
氷の温度と圧力曲線
-20
●:B帯
①▲ ⑤
▲⑥
④
▲ ▲
●⑭
11
2.5
▲:A帯
⑭
▲
一 10
軸
9
圧
縮 8
強
度 7
6
◆:C帯
③
▲
⑥ ④
●●
⑪ ⑦▲ ⑤
▲ ⑦●
⑪●
● ⑭
◆
⑦ ◆ ①
③●
●
④
5
⑤
⑪
◆
③◆
4
0
0
1
2
◆
◆
⑥
◆
①
◆
3
有効間隙率
4
×10
ー2
●12
10
9
8
7
風
化
係
数
6
5
●22,23
●19
●15,16
●1,2
●13,14
4
3
●20
●6
●3,5
●10
●7
2
1
●9
●17,18
0
細
中
粗
(造岩鉱物の粒度)
グラフ内数字は岩石番号
風化速度
A
p
B
有
効
間
隙
率
C
時間
t
風化分帯と崩壊型
風化分帯
崩壊型
浸透水型
渓岸浸食型
破砕帯型
地表浸食型
A帯
B帯
C帯
D帯