当日発表資料(PDFファイル:776KB)

ナノ多孔がカプセルとして開閉できる
樹脂フィルムおよび繊維
岐阜大学 工学部 化学・生命工学科 武野明義
Periodic craze
(PMMA)
100μm
100μm
クレージングが起こる樹脂の例
PET
クレーズ処理装置
PS
PP
PMMA
PLA
PVDF
Crazing device
Crazing blade
1
クレーズ複合高分子材料の視界制御性
Fiber
Winding
roller
Feed roller
Fiber
You see ?
You see ?
(Crazed PVDF )
(Crazed PVDF )
Crazed film
Crazed film
Blade
正面から観察
Normal view(⊥)
高分子ナノ多孔ファイバー製造装置
斜め方向から観察
Tilted view(∠ 60°)
クレーズによる電池セパレータ試作
さまざまな異方光透過特性
10000
2032
70
+
PMMA2
正面
50
PS
30
PMMA
Ray
10
Ray
PVDF
-40
-20
0
20
40
Incident angle / deg.
60
1
2032*1 coin cell
Cathode
NCM*2
100
80
Anode
Graphite
Electrolyte
EC*3 : EMC*4 (= 3 : 7)
1.2M LiPF6*5
Voltage
2.7 – 4.2V
*1 φ=20 mm, t=3.2 mm
*2 NCM (Ni-Co-Mn alloy)
*3 EC (Ethylene Carbonate)
*4 EMC (Ethyl Methyl Carbonate)
*5 Lithium hexafluorophosphate
0
-60
10
Type
20
256.1
100
Composition of battery
PET
40
Li-ion cell
斜め方向
異方色フィルム
3336.3
1000
Celgard 2500
Capasity ratio [%]
Transmittance / %
60
Galey [sec/100 cc]
Battery
Crazed film (Best)
60
40
Crazed film (Best)
20
Celgard 2500
0
0
1
2
3
4
5
C-rate
マイクロバブルの発生
泡直径 100 nm => 内圧 30 atm
10 nm => 270 atm
本技術による多孔フィルム
2
ナノ多孔高分子フィルムの多孔性
ナノトンネルの作成
分子の固定
ポリプロピレン(PP)
機能薬剤
融点
断面図
約160℃
Cross-section
Particle
Craze region
界面のクレーズ
クレーズのヒーリング温度 約60℃?
孔
クレーズ内に導入
Craze I
貫通したクレーズ
TiO2 粒子
10μm
ヒーリングによる閉じ込め
Crazed TiO2 /PET フィルム
(LSM Image)
Craze II
未処理
100℃45min
クレーズ処理面
クレーズ処理面
10μm
10μm
500nm
クレーズ
処理面
中間
500nm
クレーズ
処理面
クレーズ
処理反対面
ポリプロピレンを後染めする
中間
クレーズ
処理反対面
リパーゼ複合
熱処理温度
クレーズ処理
40℃
・クレージングにより後染
めが可能になる。
・洗濯しても落ちない。
50℃
60℃
PET繊維
放出領域
PP繊維
放出領域
70℃
徐放領域
ボイド収縮開始
ボイド収縮開始
徐放領域
80℃
固定領域
90℃
閉鎖領域
固定領域
20μm
クレーズ処理後の繊維、多孔質
化した部分が明るく写っている。
標準的な染色と洗浄過程を経ている。同じP
P繊維だが、中央部のみクレージング処理を
施している(岐阜県産業技術センター)。
3
本技術の特徴
•
•
•
•
•
•
•
•
•
単純で環境負荷の大きなプロセスを含まない。
コスト面での優位性が高く、既存設備のほとんどを生かせる。
コーティングのように後から処理できる。
練り込みのように内部にまで薬剤が浸透し、活用できる。
後染めが可能になるため、衣料品として用途展開できる。
薬剤の浸透後に、放出量を制御できる。
薬剤の放出を防ぐことも可能。洗濯しても落ちない。
酵素など熱に弱い材料を取り込める。
樹脂内部の薬剤にまでパスが形成され、機能を生かせる。
4