※ 上記「70歳まで働ける企業」の普及・促進に係るシンボルマーク及びキャッチフレーズは、みなさまからご応募い ただいたものから、審査の結果、決定したものです。 1.中小企業定年引上げ等奨励金(拡充) 2.70歳定年引上げ等モデル企業助成金(新設) 3.中小企業高年齢者雇用確保実現奨励金(新設) ① 定年引上げ等奨励金 (中小企業定年引上げ等奨励金) 「70歳まで働ける企業」の普及促進を図るため、「65歳以上への定年引上げ」又は 「定年の定めの廃止」の場合に加え、「希望者全員を対象とする70歳以上までの継続 雇用制度の導入」の場合にも支給される等拡充されます!!※ 赤字が拡充部分です。 平成20年度からの新制度(支給額(万円)) 平成20年度からの新制度(支給対象事業主) (1)60歳以上65歳未満の定年を定めている中小企業事業主 ① 65歳以上への定年の引上げ ② 定年の定めの廃止 ③ 希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入 (2)65歳以上70歳未満の定年を定めている中小企業事業主 ① 70歳以上への定年の引上げ ② 定年の定めの廃止 ③ 希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入 定年 年齢 60歳以上 65歳未満 拡充! ※ 図に示すと裏面のとおりとなります。 現行制度(支給対象事業主) 65歳以上 70歳未満 60歳以上65歳未満の定年を定めている中小企業事業主 ① 65歳以上への定年の引上げ ② 定年の定めの廃止 ② 企業 規模 (人) 定年の引上げ (65歳以上 70歳未満) 定年の引上げ (70歳以上) 又は定年の定 めの廃止 希望者全員を 対象とする70 歳以上までの 継続雇用制度 の導入 1∼9 40 80 40 10 ∼ 99 60 120 60 100 ∼ 300 80 160 80 1∼9 − 40 20 10 ∼ 99 − 60 30 100 ∼ 300 − 80 40 中小企業定年引上げ等奨励金の拡充に係る概念図 企業規模(人) 65歳∼69歳 年度実施分適用 平成 年度以降実施分適用 20 歳未満の定年を定めている事業主 平成 19 65 1∼9 10∼99 100∼300 支給額(万円) 【現行部分】 A 定年の引上げ 40 60 80 80 120 160 40 60 80 40 60 80 20 30 40 B 定年の引上げ・廃止 【拡充部分】 C 希望者全員継続雇用制度の導入 D 65歳以上70歳未満の定年を 定めている事業主 65歳以上70歳未満までの 希望者全員継続雇用制度を 導入している事業主 ※ 70歳以上 定年の引上げ・廃止 E 希望者全員継続雇用制度の導入 Aを実施後Dを実施した場合、AとEを同時に実施した場合及びAを実施後Eを実施した場合も支給対象となります。 ③ 定年引上げ等奨励金 (70歳定年引上げ等モデル企業助成金) 70歳以上まで働くことができる新たな職域の拡大等に係る計画の認定を受け、モデル 性や地域における波及効果のある取組を実施した事業主に対し、当該取組の実施に要し た費用の2分の1に相当する額が、500万円を限度として支給されます!! 職域の拡大等に関する計画の策定 提出 70歳以上まで働くことができる 新たな職域の拡大等を行うモデル的な取組 【第1期】 モデル事業の 実施計画の策定 認定 ○職域の拡大等に係るモデル事 業の実施のための市場調査、 プランニング 雇用開発協会 【第2期】 モデル事業の実施 ○新たな事業分野への進出や 職務の設計による職域の拡大 ○機械設備、作業方法、作業 環境の改善 地域企業への波及 歳未満の定年を定めている企業 70 70歳以上 支給対象 企業数 年間50社 支給対象 企業規模 不問 支給対象 期間 2年間以内 (第1期、第2期の 合計) 支給額 送付 認定 高障機構 ④ 支給対象経費の 2分の1 (500万円を上限。 ただし、事務所等 の賃借料、設備・ 備品の購入費等は 250万円を上限。) 70歳定年引上げ等モデル企業助成金の支給例 モデルケース ①(複数の中小企業が共同で高齢会社を設立) モデルケース ②(職務再設計と新たな事業部門を創設し高齢者を雇用) 1 1 経緯 製造業のA社は、高度な技術と経験が必要であり、若者への技能の伝承が課題。また、 従業員の高齢化が進行し、高齢者の雇用の場の確保が必要。そこで、市内の製造業の中 小企業が共同で新会社を設立し、各企業の定年退職者を雇い入れて事業を行うことによ り、若者への技能伝承と高齢者の雇用を実現し、業界の活性化を図った。 2 経緯 流通業界のB社では、高度経済成長時に大量採用した者が定年を迎えるなど、2007年 問題が深刻となる一方、少子高齢化による労働力不足の中で、新規採用による従業員補 充は困難な状態である。そこで、新たに事業部門としてインターネットなどを活用した 新たな部門を創設し、経験豊富な高齢者の活用を図った。 高齢者活用のための新会社の設立 2 職域拡大の計画の認定を受け、以下の取組を実施した。 【第1期事業】(10か月) ①モデル事業検討委員会(各企業の代表者及びコンサルタントにより構成)を開催し、 新会社設立の基本方針を決定 ②コンサルタント(中小企業診断士)を活用し、各企業の業務の分析、市場調査等を行 い、新会社設立のプラン(新たに設立する高齢者会社の事業計画、従業員の採用計画、 各種手続きのスケジュール等)を策定 【第2期事業】(1年2か月) ①事業所の確保(賃貸契約) ②事業に必要な設備、機器等の設置等 ③法人の設立による新たな職域の拡大 ・各企業からのアウトソーシング業務 ・技能伝承のための派遣業務 ④就業規則の整備 ・70歳定年制の導入 ・ワークシェアリングによる柔軟な勤務体系の導入 ⑤従業員の雇い入れ、新技術の知識習得と健康管理のための教育研修の実施 従業員構成 60歳以上が2/3、65歳以上が3名 3 経費(単位:千円) 総額 15,520 【第1期事業】 ①検討委員会開催費用 200(1/2相当額 100) 委員謝金及び旅費、資料作成費 ②コンサルタント費用 2,000(1/2相当額 1,000) 新規事業に係る相談・支援(販路拡大、営業戦略、人事等) 【第2期事業】 ①事業所の運営に係る費用 10,660(1/2相当額 5,330) 事務所借料、設備・機器の新規導入に係る経費、備品・車輌等の購入 ②法人の設立費用 110(1/2相当額 55) 登録免許税、代行手数料 ③就業規則の整備に係る費用 200(1/2相当額 100) 整備に係る助言・指導 ④訓練費用 2,350(1/2相当額 1,175) 新技術の知識習得、意識啓発(新技術の習得によるスキルアップ研修、健康管理セミ ナー)、技能訓練 4 助成額(単位:千円) 4,930 (内訳)第1期助成額 1,100(100+1,000) 第2期助成額 3,830(2,500+55+100+1,175) ※ 第2期事業の①の経費に係る1/2相当額は5,330であるが、上限額により、2,500となる。 高齢者活用のための新部門の創設 職域拡大の計画の認定を受け、以下の取組を実施した。 【第1期事業】(8か月) ①社内にプロジェクトチームを結成し、新部門創設の基本方針を決定 ②コンサルタント及び情報処理技術者を活用し、新分野開発相談・支援や営業戦略、資 金調達等の分析、市場調査等を行い、新部門の事業計画、各種技術開発のスケジュー ル等を策定 【第2期事業】(1年) ①コンサルタントを活用したシステム構築 仕様調整、コンテンツ管理システムの初期設定 ②事業に必要な機器、備品等の設置 ③新部門の創設による新たな職域の拡大 インターネットやフリーぺーパーなど新たな展開に対応するために新たな部門を創設 ④就業規則等の整備 65歳定年と70歳までの希望者全員を対象とする継続雇用制度の導入 ⑤新技術習得に係る導入教育の実施 3 経費(単位:千円) 【第1期事業】 ①コンサルタント費用 新分野開発及び資金調達に係る相談経費等 【第2期事業】 ①システム構築に係る作業 ②事業に必要な機器、備品等の設置 サーバー借料、端末使用料、ソフトウエア使用料 ③就業規則の整備 整備に係る助言・指導 ④訓練費用 新技術習得に係る導入教育 4 ⑤ 総額 45,700 2,000(1/2相当額 1,000) 2,600(1/2相当額 1,300) 40,400(1/2相当額 20,200) 200(1/2相当額 100) 500(1/2相当額 250) 助成額(単位:千円) 5,000 (内訳)第1期助成額 1,000 第2期助成額 4,000 ※ 第2期事業の②の経費に係る1/2相当額は20,200であるが、上限額により、2,500となる。 また、第2期事業に係る1/2相当額は4,150(1,300+2,500+100+250)となるが、第2期 助成上限額4,000(総助成上限額5,000ー第1期助成額1,000)を超えるため、第2期助成額 は4,000となる。 定年引上げ等奨励金 (中小企業高年齢者雇用確保実現奨励金) ※ 当該奨励金は、平成22年度までに事業を開始した事業主団体に対して支給するものです。 65歳までの雇用機会の確保を図るため、傘下の中小企業事業主に対する高年齢者雇用確 保措置の導入その他必要な雇用環境の整備に係る相談・指導等を実施した事業主団体に対 し、当該取組に要した費用について、構成事業主の数、構成事業主における事業実施後の 高年齢者雇用確保措置の導入割合に応じて、最大300万円までの額が支給されます!! 【支給額】 事業は1年間とし、前期(6か月)・後期(6か月)に分けて支給されます。 ○前期支給額 前期の費用実績と前期支給上限額(総支給上限額の半額)のいずれか 少ない額 中小企業 事業主団体 等 事業計画 提出 事 業 実 施 65 】 傘下の小規模企業の個別事情に精通している 事業主団体が、以下の取組を行う。 ①傘下企業に対する確保措置導入状況等の調査 ②確保措置の導入等に関する説明会の開催 ③確保措置の導入等に関する相談・指導 ・確保措置の導入 ・確保措置の内容の充実(労使協定締結の促進、 希望者全員の制度への改善) ・65歳以上の確保措置の導入促進 ・賃金制度、人事処遇制度、職場環境の改善 認定 雇用開発協会 送付 【 歳までの 雇用安 定の確 保の実 現 傘下企業(雇用保険適 用事業主)の数が30 社以上、かつ、全体 に占める中小企業の 割合が2/3以上 ○商工会議所 ○商工会 ○商店街振興組合 ○事業協同組合 傘下企業 事業主団体の規模 (傘下企業数) 総支給上限額 (万円) 前期支給上限額 (万円) 30∼100 100 50 101∼200 200 100 201∼ 300 150 ○後期支給額(①+②) ①(年間費用実績ー前期支給上限額) ×事業実施後の確保措置導入割合に応じた助成率 ②前期支給上限額ー前期支給額 ○事業開始時導入割合80%未満の場合 事業実施後導入割合(%) 助成率 90∼ 4/5 85∼90未満 3/4 80∼85未満 2/3 ○事業開始時導入割合80%以上の場合 傘下企業 認定 高障機構 ⑥ 事業実施前後導入割合の差(%) 助成率 15∼ 3/4 10∼15未満 2/3 ∼10未満 1/2 中小企業高年齢者雇用確保実現奨励金の支給例 1 経緯 3 事業の経費(単位:千円) 年間費用実績 1,019 【前期(6か月)】 前期費用実績 342 (1)社会保険労務士との顧問契約(6ヶ月) 事業主団体内における確保措置の導入及び人材確保のための就業規則の作成方 法賃金・人事処遇制度の見直し、職場環境の改善等に係る相談及び指導 94 顧問契約料 (2)確保措置の導入状況等に係る調査 60 調査票印刷費、調査票発送・返信用封筒購入費、調査票発送及び回収費、臨 時作業員賃金 (3)確保措置の導入等事業主の義務に係る広報啓発 33 リーフレット印刷費 (4)確保措置の導入及び人材の確保に向けた雇用環境の整備に係るセミナーの開催 講師謝金(顧問契約料に含む)、資料、会場借料等 155 【後期(6か月)】 後期費用実績 677 (1)社会保険労務士との顧問契約(6ヶ月) 事業主団体内における確保措置の導入及び人材確保のための就業規則の作成方 法賃金・人事処遇制度の見直し、職場環境の改善等に係る相談及び指導 462 顧問契約料、就業規則原稿謝金 (2)確保措置の導入及び人材確保に向けた雇用環境の整備に係る好事例集の作成 原稿謝金、好事例集作成費 102 (3)確保措置の導入等に係るセミナーの開催 53 (4)確保措置の導入状況等に係る調査 60 A事業主団体は、業種・企業規模が異なる傘下企業100社(うち中小企業は、80 社)で構成されている。 傘下企業からは、少子高齢化により人材の確保が困難となってきているとの相談 が多く寄せられており、現在雇用している高齢者の活用を図っていく必要を感じて いるが、ほとんどの傘下企業においては、このためのノウハウを有していない状況 である。 このため、中小企業高年齢者雇用確保実現奨励金を活用し、傘下企業に対する65 歳までの雇用の安定の確保の実現に向けた相談・指導等を実施し、地域の中小企業 の経営基盤の強化を図った。 2 事業の実施内容 事業計画の認定を受け、以下の取組を1年間実施した。 (1)社会保険労務士との間に顧問契約を結んだ。 (2)確保措置の導入状況等に係る調査(第1回目の調査) (第1回目の調査) 当該事業実施前における、傘下企業に対する確保措置の導入状況及び雇用環境の 整備状況等の把握を目的として、実施状況調査を実施したところ、雇用確保措置済 みの企業割合は、79%であった。 (3)確保措置の導入等事業主の義務に係る広報啓発 (1)の調査と併せて、確保措置の導入等の事業主の義務についてのリーフレット を配布し、啓発を行った。 (4)確保措置の導入及び人材確保に向けた雇用環境の整備に係るセミナーの開催 (第1回目のセミナー) すべての傘下企業を招集し、地区内の会議施設において社会保険労務士((1)で 契約した者。以下同じ)を講師とする確保措置導入及び人材確保に向けた雇 用環境の整備に係るセミナーを実施した。 (5)確保措置の導入及び人材確保のための就業規則の作成方法賃金・人事処遇制度の 見直し、職場環境の改善等に係る相談及び指導(月に1回実施) 事業主団体内の施設において社会保険労務士を活用し、確保措置未導入及び人材 の確保が困難となっている傘下企業に対する、相談・助言・指導を行った。 (6)確保措置の導入及び人材確保に向けた雇用環境の整備に係る好事例集の作成 既に確保措置導入済みの傘下企業や人材確保が図られている傘下企業の取組みに ついて事例収集し、好事例集を社会保険労務士の協力を得ながら作成するとともに 傘下企業に配布し、効率的及び効果的な確保措置の導入や人材確保に係る啓発を図 った。 (7)確保措置未導入の傘下企業に対する確保措置の導入等に係るセミナーの開催 (第2回目のセミナー) (8)確保措置の導入状況等に係る調査(第2回目の調査) 実施終了時点における、確保措置の導入状況及び雇用環境の整備状況に係る調査 を実施したところ、雇用確保措置済みの企業割合は、95%であった。また、傘下企 業において、雇用環境の整備の結果、大企業を定年退職した経験豊富な人材を確保 すること等により経営基盤の強化が図られた。また、定年引き上げを実施した企業 で要件に合致するところは、「中小企業定年引上げ等奨励金」を受給した。 4 支給額(単位:千円) 915 <支給額の算定方法> ○前期支給額 342(前期費用実績) ≦ 500(前期支給上限額) より、 前期支給額は、342となる。 ○後期支給額 ① ( 1,019(年間費用実績) − 500(前期支給上限額) ) × 4/5(事業開始時導入割合79%、事業実施後導入割合95%の場合の助成率)〕 ② 500(前期支給上限額) ー 342(前期支給額) ①415 + ②158 より、 後期支給額は、573となる。 ○総支給額 342(前期支給額) + 573(後期支給額) = 915 915 ≦ 1,000(傘下企業数100社の場合の総支給上限額) より、 総支給額は、915となる。 ⑦
© Copyright 2024 ExpyDoc