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NSCLC
制作:
RAML-P008(R0)
2016年6月作成
〒651-0086 神戸市中央区磯上通7丁目1番5号
監修:兵庫県立がんセンター化学療法担当部長兼呼吸器内科部長
里内 美弥子 先生
サイラムザ+ドセタキセル療法をお受けになる患者さんとご家族へ
この冊子では、非小細胞肺がんの治療をお受けになる方を対象とし
て、サイラムザの作用、治療方法、副作用、治療中のすごし方などにつ
いてご紹介しています。
治療開始前に治療への理解を深めていただき、また、治療中に気にな
る症状が出たときに、ぜひ手にとってご覧ください。
なお、冊子の最後に治療ダイアリーと緊急時連絡カードを収載してい
ます。日々の体調や症状を記録し、受診時には担当の医師にみせて、
ご自身の状態を伝える冊子としてご活用ください。
わからないことや、不安に思うことがありましたら、担当の医師や看護
師、または薬剤師に遠慮なくご相談ください。
もくじ
薬物治療のながれ
4
薬物治療の種類
5
サイラムザとは?
6
サイラムザ+ドセタキセル療法について
8
治療を始める前にご確認いただきたいこと
10
サイラムザ+ドセタキセル療法の副作用について
12
サイラムザ+ドセタキセル療法によっておきる
里内 美弥子
2
可能性のある症状
14
あらわれやすい副作用は?
16
頻度は高くないが、注意が必要な重大な副作用は?
24
治療中のすごし方
29
治療ダイアリー
30
病院へ連絡が必要な症状
42
緊急時の連絡先
43
3
薬物治療のながれ
薬物治療の種類
さつ さい ぼう せい
ぶん し ひょうてき
非小細胞肺がんの薬物治療(抗がん剤治療)では、組織診断や遺伝子
薬物治療で使用される薬は、殺細胞性抗がん剤、分子標的薬、免疫療
検査を行った後、患者さんの年齢や全身状態を考えて、使用する抗が
法薬の3つに大きく分けられます。がんのタイプや患者さんの状態を
ん剤を決定します。はじめて行う薬物治療を
「1次治療」
と呼び、治療の
みて、これらを組み合わせたり、単独で使用したりします。
効果が得られず、がんが大きくなってしまった場合は、次の「2次治療」
に移ります。同じように、
「 2次治療」の後に行うのが、
「 3次治療」
です。
薬の作用
薬の分類
がんが細胞分裂を活発に繰り返して増え
組織診断
さつ さい ぼうせい
殺細胞性抗がん剤
(化学療法とも呼びます)
ひ へんぺいじょう ひ
非扁平上皮がん
る過程にはたらきかけ、がん細胞を死滅
させようとする薬です。がん細胞だけで
なく正常な細胞にも作用し、副作用があ
らわれます。
へんぺいじょう ひ
がんに関わる特定の分子を狙って作用
扁平上皮がん
遺伝子検査
ぶん し ひょうてき
分子標的薬
し、がん細胞を死滅させたり増えるのを
抑える薬です。正常な細胞に与える悪影
響は少ないとされていますが、副作用が
まったくみられないわけではありません。
1次治療
2次治療
分子標的薬の一種です。がんは大きくなる
薬物治療
血管新生
阻害剤
ために、新しい血管をつくって栄養や酸素を
得ようとします。この新しい血管をつくれな
くすることで、がんの成長を抑える薬です。
(抗がん剤治療)
がん細胞が免疫による排除を逃れるた
3次治療
免疫療法薬
めに、免疫細胞の攻撃に対してかけてい
る「ブレーキ」
を解除し、がん細胞に対す
る免疫の攻撃を回復させる薬です。
4
5
サイラムザとは?
ぶん し ひょうてき
サイラムザは、分子標的薬の
がん
一 種 で あ る「 血 管 新 生 阻 害
また、がんがつくりだした血管は異常な形をしているため、がんをやっ
つけるために薬を投与しても、がんまで届きにくくなっています。
剤」
と呼ばれる薬の1つです。
このような薬とサイラムザを一緒に使うと、サイラムザが異常な血管を
がんが 大きくなるためには、
整備して、一緒に使う薬をがんに届きやすくします。
たくさんの栄養や酸素を血液
血管
か ら 取り込 む 必 要 が ありま
す 。そこで 、が んはすでにあ
がんがつくりだした
異常な形の血管
がんがつくりだした新しい血管
る血 管を利 用し、が んにとっ
て 都 合 の よい 血 管を新 たに
つくりだします(血 管 新 生と
呼びます)。
新しい血管から栄養を
取り込み大きくなったがん
サイラムザは、がんが新しい
血管をつくる過程を遮断する
薬
ことで、が ん が 大きくなるの
サイラムザ
を抑えます。
血管が退縮し、
がんは栄養不足
サイラムザ
血管新生も
抑える
がんが大きくなるのを抑える
6
血管が整備され、薬が届きやすくなる
7
サイラムザ+ドセタキセル療法について
サイラムザは約60分かけて点滴します。サイラムザの点滴が完了し
対象となる方は?
てからドセタキセルを約60分かけて点滴します。また、副作用を軽減
非 小 細 胞 肺 がんと診 断され、手 術 がむずかしい 進 行または再 発の
させるため、サイラムザやドセタキセルを点滴する前に、ほかの薬を投
がん患者さんが対象となります。
与することもあります。
サイラムザ+ドセタキセル療法 投与日のスケジュール例
サイラムザと併用する薬は?
サイラムザはドセタキセルという薬と一緒に投与を始めます。
ドセタキセルとは?
がん細胞の分裂をくい止めることにより、がん細胞の増殖を
さつ さい ぼう せい
抑える薬です(殺細胞性抗がん剤、p.5)。
ジフェンヒドラミン
(抗ヒスタミン薬)
等
投与
サイラムザ点滴
(約60分)
ドセタキセル点滴
(約60分)
投与日は?
サイラムザとドセタキセルは、同じ日に投与します。3週間に1回、入院
または外来で投与します。
1週
2週
投与開始
3週
注意!
おう吐、めまい、発熱などの症状があらわれたときは、
すぐに担当の医師、看護師や薬剤師にお伝えください。
1週
2週
3週
2回目
薬の量は?
患者さんの体重や体表面積から必要な量を計算します。
8
点滴開始直後から点滴中にかけて、さむけ、呼吸困難、
1週
3回目
いつまで投与しますか?
通常、がんが大きくなったり、治療効果が乏しいと判断されるまで投
与を継続します。副作用や患者さんの状態をみて、薬の量を減らした
り、投与を中止することもあります。
9
治療を始める前にご確認いただきたいこと
該当する場合は、治療を始める前に、担当の医師、看護師や薬剤師
にお知らせください。
血を吐いたことはありませんか?
かっけつ
喀血をおこしたことのある方は、サイラムザの投与を慎重に行いま
す。また、過去に経験がない方でも、投与により喀血をおこすことがあ
ります(p.24)。
薬によってアレルギー症状があらわれたことはありませんか?
過去に薬によってアレルギー症状があらわれたことのある方は、サイ
ラムザの投与によっても、同じようにアレルギー症状がおこる可能性
がありますので注意が必要です。
血圧が高めではありませんか?
高血圧の方は、悪化することがあります(p.16)。
血が止まりにくい体質ではありませんか?
出血があらわれることがあります(p.17、18、24、
25)。
血を固まりにくくする薬を服用中ではありませんか?
出血があらわれることがあります(p.17、18、24、25)。
歯の治療などを予定していませんか?
抜歯など出血をともなう治療を行う場合、傷が治りにくくなることが
あります(p.26)。
手術の予定はありませんか?
手術などで出血をともなう場合、傷が治りにくくなることがあります
(p.26)。
血のかたまりができる病気になったことはありませんか?
こう そく
動脈や静脈に血のかたまりができやすく、心筋梗塞、脳血管障害、肺
胃潰瘍などではありませんか?
胃や腸に穴があいたりすることがあります(p.27)。
そく せん
塞栓症などがあらわれるおそれがあります(p.28)。
検査などでたんぱく尿を指摘されたことはありませんか?
たんぱく尿があらわれることや悪化することがあります(p.20)。
10
11
サイラムザ+ドセタキセル療法の副作用につ いて
サイラムザ+ドセタキセル療法でみられる可能性のある副作用です。
気になる症状があらわれたとき、いつもと体の様子が違うと感じたと
副作用は人によってあらわれ方が異なりますが、正しく理解し対応す
きは、すぐに担当の医師、看護師や薬剤師にご相談ください。
ることで、症状を軽減させることもできます。
副作用によりあらわれる症状は様々です。
サイラムザ+ドセタキセル療
法によっておきる可能性のある症状は、p.14∼15をご参照ください。
副作用のあらわれやすい時期の目安
当日(投与中)
当日∼1週間前後
●インフュージョン
●吐き気、おう吐、食欲不振
リアクション※
●疲労
1週間前後∼数週間
数週間∼数ヵ月
●高血圧
●粘膜からの出血
(鼻血、歯肉出血など)
けっ たん
●たんぱく尿
ふ しゅ
●痰に血が混じる
(血痰)
●むくみ
(浮腫)
●白血球数・好中球数の減少
●爪の変化・変形
●下痢
●頭痛
●脱毛
●血を吐く
(喀血・吐血)
●口内炎
●消化管(胃や十二指腸)の出血
かっけつ
と けつ
(吐血・血便)
そうしょう ち ゆ
ち えん
●傷が治りにくくなる
(創傷治癒遅延)
せんこう
●胃や腸に穴があく
(消化管穿孔)
けっ せん そく せん
●動脈血栓塞栓症、
けっ せん そく せん
静脈血栓塞栓症
※点滴開始直後から点滴中にかけて、さむけ、呼吸困難、おう吐、めまい、発熱などの症状があ らわれること。
12
参考資料: 改訂版 がん化学療法副作用対策ハンドブック, 羊土社, 2015
13
サイラムザ +ドセタキセル療法によってお きる可能性のある症状
脳・神経の症状
出血症状
・鼻血、歯肉出血(p.17)
けっ たん
・血痰(p.18)
かっけつ
と けつ
・血を吐く
(喀血・吐血)
(p.24)
・消化管の出血(吐血・血便)
(p.25)
・傷が治りにくい(p.26)
顔部・皮膚の症状
・鼻血、歯肉出血(p.17)
・脱毛(p.22)
・頭痛(p.16、17、23)
・めまい(p.17、28)
・意識の低下、意識障害(p.28)
・判断力の低下(p.28)
・しゃべりにくい、ろれつが回らない、半身まひ(p.28)
胸部の症状(呼吸器・心臓)
・胸の痛み(p.28)
・せき(p.24、28) ・息苦しい(p.28) ・胸が締め付けられる(p.28)
・口内炎(p.22)
・爪の変化・変形(p.23)
・傷が治りにくい(p.26)
全身性の症状
・高血圧(p.16)
・全身のむくみ、体重の増加(p.20、23)
・体がだるい、疲れやすい、やる気が出ない(p.22)
腹部の症状(消化器・泌尿器)
・尿の泡立ち(p.20)
・下痢(p.21)
・腹痛(p.25、27)
・吐き気、おう吐(p.25、27)
・血便(血が混じった便、黒色便)
(p.25)
・脱毛(p.22)
14
・発熱(38℃以上)
(p.19、28)
詳しい説明は、
( )内のページをご確認ください。
・冷や汗(p.28)
青字:あらわれやすい副作用
赤字:頻度は高くないが、注意が必要な重大な副作用
15
あらわれやすい副作用は?
高血圧
粘膜からの出血(鼻血、歯肉出血など)
高血圧は自覚症状が少ないため、定期的に血圧を測定することが大
鼻や歯肉の粘膜が傷つき、出血がみられることがあります。鼻血など
切です。高血圧は、心臓や血管などに影響を与える場合もあるので、
の症状があらわれた場合は、圧迫するなどしてしばらく様子をみてく
降圧薬を使って血圧をコントロールすることもあります。
ださい。
自宅でも、できるだけ毎日、血圧を測定し、記録しましょう。
血圧測定のポイント
●同じ時間に測定しましょう。
●測定ごとに2∼3回測り、平均値を
記録しましょう。
●喫煙、運動、食事、入浴の前後は
避けて測定しましょう。
鼻を強くかんだり、歯を強く磨かないように気をつけましょ
う。ただし、口のなかを清潔に保つことは大切ですので、柔ら
かい歯ブラシを使ってケアしましょう。
止血のポイント
●安静にしましょう。
●鼻血が出たときは、小鼻を圧迫して止血しましょう。
●出血部位は清潔に保ちましょう。
次のような場合は、すぐに担当の医 師 、
次のような場 合は、すぐに担 当の医 師 、
看護師や薬剤師に連絡してください 。
看 護 師や薬 剤 師に連 絡してください 。
・安静時、繰り返し測定しても最高血圧が180mmHgまたは
最低血圧が120mmHgを超える
・出血がなかなか止まらない
・頭痛、めまい、ふらつきなどの貧血症状がある
・強い頭痛がある
・吐き気がする
16
17
あらわれやすい副作用は?
けっ たん
痰に血が混じる
(血痰)
白血球数・好中球数の減少
気道粘膜が傷ついて出血し、痰に血が混じることがあります。また、
体に侵入してきた細菌やウイルスなどから体を守る白血球・好中球の
鼻 血や口 のなかの 出 血(p . 1 7)が 原 因で、痰に血 が 混じることもあ
数が減少することがあります。薬の影響で白血球・好中球が減少する
ります。
と、細菌やウイルスに対する抵抗力が低下し、感染症にかかりやすく
なります。
鼻や口のなかに出血はないか確認しましょう。また、混じった
血液の量や色などを観察しましょう
(p.24)。
治療中は定期的に血液検査を行います。
感染症予防のポイント
次のような場合は、すぐに担当の医 師 、
看護師や薬剤師に連絡してください 。
・血痰の量が増える
●帰宅時には手洗い、
うがいをしましょう。
●人ごみは避けましょう。
●外出時はマスクを着用しましょう。
●十分な睡眠と休息をとりましょう。
・血痰が続く
A
次のような場 合は、すぐに担 当の医 師 、
看 護 師や薬 剤 師に連 絡してください 。
・38℃以上の発熱
18
19
あらわれやすい副作用は?
たんぱく尿
下痢
尿のなかにたんぱく質が混じることがあります。
消化管の粘膜が傷つき、下痢を生じることがあります。整腸剤や下痢
止めを使うことがあります。
治療中は定期的に検査を行います。
下痢がおこったときは、脱水症状に気をつけましょう。
たんぱく尿のサイン
●むくみ
下痢が生じたときのポイント
●体重の増加
●尿の泡立ち
このようなサインがみられたときは、
担当の医師、看護師や薬剤師にご相談ください。
●1回の食事量を減らす
●こまめにスポーツドリンクや
スープなどで水分補給をする
ひどい 下痢が長く続くときは、担当の医師、看護師や薬剤
師にご相談ください。
20
21
あらわれやすい副作用は?
ふ しゅ
脱毛
むくみ(浮腫)
治療を始めて2週目ぐらいから脱毛がおこります。髪だけでなく、まつ
水分が体内に貯まることでおこります。自然に治ることもありますが、
げやまゆげをはじめ全身の体毛でもみられます。
まれに靴が履けなくなったり、肺や心臓に負担をかけることもあるの
で、注意が必要です。
治療を始める前に、髪を短くしたり、カツラや帽子、
スカーフなどを準備しておくとよいでしょう。
むくみが出たり、体重が増加したときは、
担当の医師、看護師や薬剤師にご相談ください。
疲労
「だるい」
「 疲れやすい」
「 やる気が出ない」などといった身体的・精神的
な疲れが生じることがあります。
頭痛
高血圧により生じることもありますが、ほかの副作用により生じること
治療中は、無理せず十分に
休息をとるように心がけましょう。
もあります。
爪の変化・変形
かん おう
特に投与を長く続けている方でよくみられます。陥凹(へこみ)、色素
口内炎
口内炎ができることがあります。歯みがき、うがいなどで口のなかを
そうしょうはく り
沈着、炎症、爪床剥離(爪がはがれてくる状態)などがおこります。爪を
短く切って清潔に保つことが予防につながります。
清潔に保つことが予防につながります。
22
23
頻度は高くないが、注意が必要な重 大な副 作用は?
血を吐く
消化管(胃や十二指腸)の出血
かっけつ
気道や肺からの出血で血を吐く場合(喀血)
と、胃や十二指腸からの出
治療により、胃や十二指腸から出血することがあります。便に血が混
血で血を吐く場合(吐血)があります。喀血と吐血には次のような違い
じったり、血を吐いたり
(p.24)
と、出血の場所や量によって症状が異
があります。
なるので注意が必要です。
と けつ
かっけつ
と けつ
喀血
吐血
気道や肺からの出血
胃や十二指腸からの出血
主な症状
と けつ
●血を吐く
(吐血)
●吐き気
鮮やかな紅色で泡状
暗い赤色でかたまり
せき込むことがある
食べたものが混じることがある
また、気道からの出血で痰に血が混じることもあります(p.18)。
●おう吐
●腹痛
●血が混じった便
●黒色便
次のような場合は、すぐに担当の医 師 、
次のような場 合は、すぐに担 当の医 師 、
看護師や薬剤師に連絡してください 。
看 護 師や薬 剤 師に連 絡してください 。
・血を吐く
吐いた血の色や性状、量なども伝えてください。
色
性状
鮮やか、暗いなど
・激しい腹痛
・血を吐く
泡状、かたまり、食べたものまたは痰が混じる、
せきと一緒に吐いた、など
24
25
頻度は高くないが、注意が必要な重 大な副 作用は?
そう しょう ち
ゆ
ち えん
せん こう
傷が治りにくくなる
(創傷治癒遅延)
胃や腸に穴があく
(消化管穿孔)
治癒していない傷が治りにくくなる場合があります。大きなけがや手
胃や腸など消化管のどこかに穴があき
(穿孔)、内容物がもれ出ること
術をした方は注意が必要です。
があります。緊急手術が必要になる場合もあります。
次のような場合は、すぐに担当の医 師 、
看護師や薬剤師に連絡してください 。
・傷から出血が続く
せん こう
主な症状
●吐き気 ●おう吐 ●激しい腹痛
・傷口が開く
次のような場 合は、すぐに担 当の医 師 、
看 護 師や薬 剤 師に連 絡してください 。
・突然、激しい腹痛がおきる
26
27
頻度は高くないが、注意が必要な重大な副作用は?
けっ せん そく せん
治療中のすごし方
けっ せん そく せん
動脈血栓塞栓症、静脈血栓塞栓症
動脈や静脈に血栓(血のかたまり)ができ、心臓や脳、肺の動脈を塞
長時間にわたり同じ姿勢を続けないように
ぐことがあります。
しましょう。ストレッチなどをすると血栓の
予防になります。
主な症状
こう そく
心臓(心筋梗塞)の場合
●冷や汗 ●息苦しい ●胸が締め付けられる
脳(脳血管障害)の場合
●めまい
●意識がうすれる
●おう吐
●半身まひ ●しゃべりにくい
●判断力の低下
食事、運動など日常生活に
特に制限はありません。
規則正しい生活を心がけましょう。
肺(肺塞栓症)の場合
●発熱 ●息苦しい
●意識の低下
●せき 点滴をした日も、
●胸の痛み
入浴していただけます。
A
次のような場合は、すぐに担当の医 師 、
看護師や薬剤師に連絡してください 。
・吐き気
市販の薬を服用する場合や健康食品・サプリメントの摂取につ
いては、担当の医師に相談しましょう。
・胸が締め付けられる
・胸の痛み
・ろれつが回らない
28
質問や心配なことがあれば、いつでも担当の医師、看護師や薬剤師に
ご相談ください。
29
治療ダイアリー
日々の体調や症状を記録することは、健康状態を把握し、最適な治療
・毎日決まった時間に体温、体重、血圧を測定し、記録しましょう。
を受けていただくうえでとても大切です。受診時には担当の医師にみ
・受診時に医師に伝えたいこと、気になったことなどを自由にメモして
せて、ご自身の状態を伝える冊子としてご活用ください。
記入例
日付(月/日)
8
1
8
ください。
2
8
3
8
4
⃝
治療
体温(℃)
36.5
36.6
36.6
36.6
体重(kg)
58
58
57
57
上の血圧
128
130
125
128
下の血圧
80
76
76
76
血圧
(mmHg)
鼻血や歯肉出血
疲労感
0:なし 1:少し
2:中くらい 3:強い
下痢(回)
消化器
吐き気
症状
おう吐(回)
⃝
1
0
2
0
1
1
0
0
⃝
⃝
0
1
0
0
1
2
2
0
食事
0:通常 1:やや少ない
2:通常の1/2以下
3:ほとんど食べられない
コメント(1週間の体調や担当の医師に伝えたいことなどを自由に記入してください)
食欲がない
30
31
日付(月/日)
治療
体温(℃)
体重(kg)
血圧
(mmHg)
上の血圧
下の血圧
鼻血や歯肉出血
疲労感
0:なし 1:少し
2:中くらい 3:強い
下痢(回)
消化器
吐き気
症状
おう吐(回)
食事
0:通常 1:やや少ない
2:通常の1/2以下
3:ほとんど食べられない
コメント(1週間の体調や担当の医師に伝えたいことなどを自由に記入してください)
32
33
日付(月/日)
治療
体温(℃)
体重(kg)
血圧
(mmHg)
上の血圧
下の血圧
鼻血や歯肉出血
疲労感
0:なし 1:少し
2:中くらい 3:強い
下痢(回)
消化器
吐き気
症状
おう吐(回)
食事
0:通常 1:やや少ない
2:通常の1/2以下
3:ほとんど食べられない
コメント(1週間の体調や担当の医師に伝えたいことなどを自由に記入してください)
34
35
日付(月/日)
治療
体温(℃)
体重(kg)
血圧
(mmHg)
上の血圧
下の血圧
鼻血や歯肉出血
疲労感
0:なし 1:少し
2:中くらい 3:強い
下痢(回)
消化器
吐き気
症状
おう吐(回)
食事
0:通常 1:やや少ない
2:通常の1/2以下
3:ほとんど食べられない
コメント(1週間の体調や担当の医師に伝えたいことなどを自由に記入してください)
36
37
日付(月/日)
治療
体温(℃)
体重(kg)
血圧
(mmHg)
上の血圧
下の血圧
鼻血や歯肉出血
疲労感
0:なし 1:少し
2:中くらい 3:強い
下痢(回)
消化器
吐き気
症状
おう吐(回)
食事
0:通常 1:やや少ない
2:通常の1/2以下
3:ほとんど食べられない
コメント(1週間の体調や担当の医師に伝えたいことなどを自由に記入してください)
38
39
日付(月/日)
治療
体温(℃)
体重(kg)
血圧
(mmHg)
上の血圧
下の血圧
鼻血や歯肉出血
疲労感
0:なし 1:少し
2:中くらい 3:強い
下痢(回)
消化器
吐き気
症状
おう吐(回)
食事
0:通常 1:やや少ない
2:通常の1/2以下
3:ほとんど食べられない
コメント(1週間の体調や担当の医師に伝えたいことなどを自由に記入してください)
40
41
病院へ連絡が必要な症状
緊急時の連絡先
次のような症状があらわれたら、すぐに担当の医師、看護師や薬剤師
外出時は、緊急時連絡カードを携帯するよう心がけてください。冊子
に連絡してください。
から取り外して、必要事項を記入してください。
●38℃以上の発熱
●激しい頭痛
●激しい腹痛
●血を吐く
●出血が止まらず、吐き気・貧血がある
●血便(血が混じった便、黒色便)
●ろれつが回らない、半身まひ
医療機関名
診 療 科 名
担当医師名
電 話 番 号
●胸の痛み、胸が締め付けられる
症状に応じた治療、処置を行います。
緊急時連絡カード
緊 急時に電話で連絡するときは
緊急時連絡カードに記載した項目のほか、
いつから、どのような症状があらわれたか
を伝えてください。
42
患者さんは抗悪性腫瘍剤サイラムザ、ドセタキセル
による治 療を受けています。
医療機関名
診 療 科 名
担当医師名
電 話 番 号
43