植物防疫法施行規則の一部改正案及びカナダから発送されるとうがらし

(資料 1)
植物防疫法施行規則の一部改正案及びカナダから発送されるとうがらしの生果
実に係る農林水産大臣が定める基準案の概要
平 成 2 8 年 6 月
消費・安全局植物防疫課
1 現行制度の概要
(1)植物防疫法(昭和25年法律第151号。以下「法」という。)第7条第1項においては、
何人も、同項に規定する輸入禁止品を輸入してはならない旨を規定しており、具体的
な輸入禁止品として、同項第1号において、農林水産省令で定める地域から発送され、
又は当該地域を経由した植物で、農林水産省令で定めるものを規定している。
(2)当該規定を受け、植物防疫法施行規則(昭和25年農林省令第73号。以下「規則」と
いう。)第9条第1号においては、輸入禁止の対象となる具体的な地域及び植物を規
則別表2のとおり定める旨を規定している。
現在、カナダ産とうがらしの生果実等については、規則別表2の12の項において輸
入禁止品として位置付けている。
2 改正の趣旨
(1)カナダは、平成元年に我が国に対し、とうがらしの生果実の輸入解禁を要請すると
ともに、平成11年に、ブリティッシュ・コロンビア州ではタバコべと病(以下「TB
M」という。)の発生がないことから、我が国向けのとうがらしの生果実は当該地域
で生産されたものに限定する旨を主張してきた。
(2)これについて我が国で検討及び現地調査を実施したところ、当該地域の一部におい
てはTBMの発生が確認されなかったことから、指定地域(TBMが発生していない
こと、タバコべと病菌に侵された植物等の移入につき厳重な規制が行われていること
等の要件を満たしているとしてカナダ植物防疫機関が指定した地区をいう。以下同
じ。)内に所在するものであって、当該施設外からのタバコべと病菌の寄主植物(タ
バコ属植物に限る。)の移入につき厳重な規制が行われている施設(以下「指定栽培
施設」という。)の中で生産されること等を条件とするのであれば、カナダ産とうが
らしの生果実の輸入を解禁しても、TBMが我が国に侵入する可能性は無視できると
の結論に至った。
3 改正案等の主な内容
(1)規則の一部改正
輸入禁止品から一定の基準に適合するカナダ産とうがらしの生果実を除くため、規
則別表2に付表として「カナダから発送され、他の地域を経由しないで輸入されると
うがらしの生果実であつて農林水産大臣が定める基準に適合しているもの」を追加す
る等の所要の改正を行う。
(2)告示の制定
(1)の改正に伴い、輸入禁止品から除くカナダ産とうがらしの生果実に係る基準
を新たに制定する(その主な内容は以下に掲げるとおり)。
<主な内容>
① 指定地域において、タバコべと病菌の寄主植物の生茎葉等の調査を行うこと。
② ①の調査の結果、指定地域及び当該地域内に所在する指定栽培施設のいずれにお
いてもTBMの発生が確認されないこと。
③ 当該生果実は指定地域内でこん包等されたものであること。
④ 当該生果実がタバコべと病菌に侵されていないものであること及び①~③につい
て、カナダ植物防疫機関による検査及び証明が行われること。
4
今後のスケジュール
パブリックコメント:平成28年6月下旬~7月下旬
公聴会:平成28年7月中旬~下旬
改正規則及び告示の公布・施行:平成28年8月中旬~下旬(公布日施行)