3次元カメラと全方位型ロボットによる滑走路のクラック検知システムの

■研究開発項目 :点検・モニタリング・診断技術の研究開発
■研究開発テーマ:3次元カメラと全方位型ロボットによる滑走路のクラック検知システムの研究開発
■研究責任者
:NTTアドバンステクノロジ株式会社 木村 康朗
研究開発の内容
研究開発の目的
3次元カメラと全方位型ロットを活用し、滑走路の巡回点検における目視検査を代替する点検システム
を開発し、巡回点検の高度化、効率化を実現する。
研究開発の内容
・全方位型ロボットによる滑走路の3次元画像の自動収集機能の開発(50mの線状クラックを10分程度)。
・撮影画像毎の解析表示機能、及び、クラックの幅、長さ、奥行、形状を求め、経時変化等を表示する
機能の開発。
システム構成
全方位型ロボット/3次元カメラ
3次元カメラ
(カメラ-プロジェクタ方式)
3次元カメラ
3次元カメラ搭載全
方位型ロボット
空港事務所
タブレット端末
3次元画像の確認
測定エリア1
ロボット本体
画像処理サーバ
測定エリア2
カメラ部
測定エリア3
無線ネットワーク
プロジェクタ部
撮影面
全方位型ロボット
幅 : 約750mm
長さ: 約800mm
高さ:約1000mm(カバー含まず)
次のエリアに
滑走路
1
指定した複数のエリアを
全方位型ロボットが巡回
して3次元画像を取得する。
画像結合→点群化処理クラックの抽出
現状の成果①
ロボットによる3次元画像の収集
全方位型ロボットによる3次元画像の取得
◆ロボットが直線移動して撮影した画像のマッピング
直線移動
画像結合
◆ロボットが直線移動/横移動して撮影した画像のマッピング
直線移動
横移動
直線移動
滑走路の撮影状況(羽田空港A滑走路)
画像
結合
解析処理(3次元表示)
クラックの幅
①
グルービング
クラックの深さ
クラック
滑走路の状態を3次元表示により
変状の確認が可能
①のラインの深さのグラフ表示
撮影した滑走路の3次元カラーマップ表示
2
現状の成果②
クラックの抽出機能の開発
画像収集からデータ処理までのフロー
3次元データの取得
端末で画像データの収集
3次元画像の手動確認
画像処理サーバで
画像データの収集
画像結合・クラック抽出
クラック注抽出
1画像:5分
画像処理サーバ
タブレット端末
3次元カメラ
5分/画像
(WiFi利用)
数時間
(公衆回線利用)
ロボット搭載PC
数値化結果
面積: ・・・
周長: ・・・
線長: ・・・
最大幅:・・・
最小幅:・・・
平均幅:・・・
最大深さ:・・・
画像毎の
3次元データ
処理/表示
クラック抽出のフロー
①3次元データ補正
②カラーマップ表示、点群データ抽出
カラーマップ表示
点群データ抽出
④抽出データの細線化、外郭抽出
細線化
Z軸方向のカラーマップを作成・表示。設定閾値以下の深さを持つ
点群データを抽出
③パターンマッチングによるグルービングの除去
⑤線分の結合(クラック抽出)
指定した条件により線分を結合して、クラックとして抽出する。
外郭抽出
⑥数値出力
数値化結果
・面積: ・・・
・線長: ・・・
・最小幅:・・・
・最大深さ:・・・
同一方向、同一間隔で存在する凹部をグルービングと判断し、
データから除外する。グルービング判定には下記条件を設定
条件:32mm間隔の同角度の直線 ・幅、深さ6mm以内
パターンマッチングにより抽出されたデータから、細線化(線分
データ)、と外郭抽出(線分の幅)を行う。
3
・周長: ・・・
・最大幅:・・・
・平均幅:・・・
選択されたクラックにおいて長さ、幅、深さの数値化結果を
csvデータ出力
最終目標
達成目標と達成度
実施項目
対応
状況
滑走路の巡回点検の支援
巡回点検Ⅰ
(徒歩目視)
対応内容
アスファル
ト舗装の
3次元画像
取得
△
課題
あり
・幅1mm以上の線状のひび割れ
→ 自動抽出対応済み。
・亀甲状クラック
→手動抽出対応済み。
自動抽出機能は平成28年度下期まで
に対応予定。
クラック注
抽出機能
の開発
△
課題
あり
・H27年度までにクラックの自動抽出機能
を開発済み。処理速度の高速化をH28
年度に実施予定。
モニタリン
グデータの
可視化
H28
開発
予定
・平成28年度上期にまでに対応予定
本技術の社会実装のイメージ
巡
回
点
検
Ⅰ
現状:目視点検
約2ヶ月後
巡
回
点
検
Ⅱ
現状:目視点検
巡
回
点
検
Ⅰ
ロボットによる
3次元画像収集
目視点検をロボットの3次元画像撮影に置き換えることで
巡回点検の高度化、効率化を目指す。
巡回点検方法(イメージ)
①滑走路の巡回点検業務への適用
①点検箇所を指定した測定 ②滑走路の全面探査
・巡回点検Ⅰ、Ⅱにおける目視検査の代替、及び、
(エリア指定探査)
(全方位型ロボットを複数台利用)
補完技術として活用する。
②滑走路クラック検知システムの販売、及び、レンタル
ロボット1
・滑走路の3次元画像取集ロボットの販売、及び、
指定したエリア
レンタル。
を画角サイズで
分割し、自動で
・クラック解析ソフトウェアの販売、及び、レンタル。
ロボット2
撮影する。
・システム一式での販売、及び、レンタル。
③現場への普及に向けた技術支援
複数台のロボットで
エリア毎に測定
・ロボット、及び、解析システムの操作に関する
測定エリア
技術支援を展開。
④計測業務の受託
4
・計測業務の受託サービスを展開。