近江八幡市安寧のまちづくり基本構想 ~近江八幡市生涯活躍のまち(日本版 CCRC)構想~ 近江八幡市では、昨年 10 月に策定した「近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略」において、日本版 CCRC に取 組むこととし、その推進に向け、現在、「近江八幡市安寧のまちづくり基本構想」を策定しています。 「安寧のまちづくり」は、安心でおだやかな地域づくりをめざすという意味であり、「近江八幡市版 CCRC」のプロジェ クト名です。 1.「近江八幡市安寧のまちづくり基本構想」が目指すもの 「近江八幡市安寧のまちづくり基本構想」では、次の4つの点を基本方向としています。 「近江八幡市安寧のまちづくり基本構想」が目指す基本方向 ① 安心して暮らせる場の提供 近江八幡市の地域特性の優位性を前面に掲げ、移住の希望を持つ方たちが不安なく暮らせる地域共同体 の場として提供し、地域の活性化を推進します。 ② 生きがいややりがいの創出 健康な東京居住者の4割強が移住を希望しており、移住の条件として、地方に豊富にある自然環境、地方 ならではの安心感、生きがいややりがいが持てる「誇り・価値・生き欲」の存在が重要となります。 ③ 移住前の経験を活用した暮らしの実現 移住希望者がこれまでに蓄積してきた「知能・技・人的ネットワーク・資産」等の知的財産や経済力を背景 に、より多くの経済活動や近江八幡市の特徴を活かした商品開発、さらに地域における消費活動や地域サ ービスの消費が期待されます。 ④ 多様な年齢層の誘致 移住希望者が生きがいややりがいを持ち、アクティブな暮らしを実現していく上で、多世代間の協働が重要 となります。アクティブな高齢者をはじめ、多様な年齢層の誘致(移住あるいは二地域居住)を促進します。 2.事業コンセプト 本構想は、主に東京や他の大都市圏のリタイアメントした中高年層の方が移住して来て、永年の夢をかなえ、 若い世代とも交流しつつ第2の人生を楽しみながら、生涯暮らし続けられる近江八幡ならではの「まち」を、地域住 民、市民、世界中の支援者とともにつくる「まちづくり」プロジェクトです。 つまり、このプロジェクトは、単なる老人福祉施設やサービス付き高齢者向け住宅をつくるという話ではありませ ん。貧困と施設不足のため、東京圏で暮らせなくなった要介護寸前の高齢者を受け入れる高齢者向け住宅や、高 齢者施設をつくるのでは、といった誤った憶測を払拭する必要があります。 今後、2030年までには、日本中のあらゆる地域で、健康自立寿命を延ばし、また、心身が弱ってきても、物的空 間的支援環境とミニマムな人的ケアに支えられて、ぎりぎり最後まで、できるだけ自立的に、自宅や住み慣れた地域 社会の中で暮らし続けられるような、地域社会の社会的・空間的環境を整える必要があります。 近江八幡市の CCRC プロジェクトは、こうした新しい日本の、超高齢社会対応の地域社会(コミュニティ)づくりを 先導するモデルとなるべきものであり、この開発をテコにして、近江八幡市全体の居住環境を超高齢社会に適合し たものに、つくりかえていく(リモデリングする)ことが、その真の目的です。 3.移住者像 中高年齢期における早めの住み替えや、移住する地域での活躍を念頭に、40代以上を中心とします。移 住者を特定の年齢に偏らずに幅広い年齢構成とすることで、移住後ある時期にケアが一斉に必要となる事態 を避けることができるなど、コミュニティの持続的安定性が望まれます。 また、肥沃な土壌と豊かな水環境を活かした農業や、近江八幡の古いまちなみなどに残る空き家の活用、 代々受け継がれてきた近江商人の「三方よし」の精神などを活かし、近江八幡市で新たな事業を展開したい方 や、起業やNPO、ボランティアなどで積極的に地域を活性化させる意欲がある方の移住を主に想定していま す。現役世代のみならず、これまで培ってきた技術やノウハウをリタイア後の第二の人生に活かしたい高齢 者も想定しています。 4.開発イメージ 以下のような5タイプの個性的な魅力を備えた、各50戸~200戸の住区の分散的な開発を想定します。各住区 にはあわせて多目的集会施設等を設置し、住区外の一般地域を含む、基礎的生活圏(コミュニティ)の交流とサポ ートの「小さな拠点」とします。 ①まちなかの古民家で暮らす 重要伝統的建造物群保存地区に指定されているエリアでの情緒ある暮らしを 送ります。空き町屋を活用し、景観保全や観光地域づくりの活動を通して、地域 交流を深めていきます。 ②静かな水辺で暮らす ①まちなかの古民家で暮らす 西の湖や安土城に近接するエリアで、歴史に ふれながら、ゆったりとした暮らしを送ります。 ③晴耕雨読の暮らし 豊かな自然環境の中で、広大な農地を活用し、 農ある暮らしや、「食」を土台とした様々な産 業の育成・雇用の創出、趣味等の生きがいを楽 しむ暮らしを送ります。 ②静かな水辺で暮らす ③晴耕雨読の暮らし ④レイクサイドの暮らし ⑤新世代アーバンビレジで 暮らす ④レイクサイドの暮らし 豊かで美しい自然環境の広がる琵琶湖のほ とりで、悠々自適な暮らしを送ります。 ⑤新世代アーバンビレジで暮らす 生活・交通利便性の高い市街地周辺エリアに おける新世代アーバンビレジの暮らし。 ※写真はイメージ
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