平成26年度愛知県農薬管理指導士 認定試験(2回)解答集 配点:1問2点、合格点:60点以上(正解数30問以上) 平成27年1月 愛知県農林水産部農業経営課 (平成26年度愛知県農薬管理指導士認定試験 解答) (解答記入欄) 番号 解答欄 番号 解答欄 番号 解答欄 番号 解答欄 番号 解答欄 1 ○ 11 × 21 ○ 31 ○ 41 × 2 × 12 × 22 × 32 × 42 ○ 3 × 13 ○ 23 × 33 ○ 43 × 4 × 14 × 24 × 34 ○ 44 ○ 5 ○ 15 × 25 ○ 35 ○ 45 × 6 × 16 ○ 26 ○ 36 × 46 ○ 7 × 17 ○ 27 ○ 37 × 47 × 8 × 18 × 28 ○ 38 ○ 48 ○ 9 ○ 19 × 29 ○ 39 ○ 49 ○ 10 ○ 20 ○ 30 ○ 40 ○ 50 × 1 発生予察情報のうち、警報とは重要な病害虫が大発生することが予想され、すぐ にも防除する必要があるときに発表される。 解答:○ 解説:農薬概説(2014)(以下「テキスト」という。)P18 を参照。 2 農薬登録に係る検査は、農林水産省のみにおいて実施され、他機関は一切関与し ない。 解答:× 解説:テキスト P33 を参照。 3 都道府県ではなく国が、農薬の指導的役割を果たすべき者を農薬管理指導士とし て、認定している。 解答:× 解説:テキスト P39 を参照。 農薬管理指導士は都道府県が認定している。 4 農薬管理指導士は、農薬取締法など関係法規、農薬の特性や適正使用方法、病害 虫・雑草の発生生態や防除に関することなど、農薬全般に関する一般的な事項につ いても十分な知識を有することが求められるが、都道府県や関係団体が主催する研 修会などへの参加、農薬に関する情報収集などによって自らの資質を向上させよう とする姿勢は必要でない。 解答:× 解説:テキスト P40 を参照。 5 農薬を無償で譲渡する場合も販売者の届出は必要である。 解答:○ 解説:テキストP55~56を参照。 販売者は、販売所ごとに必要な事項を販売所の所在する都道府県知事に届 け出なければならないとされている。 販売者とは農薬を販売する者とされ、販売には無償の譲渡である授与を含 むとされている。 6 使用者が農薬の使用方法を十分理解している場合、農薬の販売者は、製造者がつ けた容器又は包装の表示を省略・変更して販売することができる。 解答:× 解説:テキストP56~57を参照。 製造者等が法に基づいて農薬の容器や包装にした表示が、 そのままの形で、 最終需要者である農薬の使用者に渡ることを確保するために、販売者は容器 等に製造業者がつけた表示のある農薬及び特定農薬以外の農薬を販売しては ならないと定められている。 7 農薬登録のない除草剤でも、登録された農薬と同じ成分を含んでいれば、農作物 等を害する雑草の除草に用いることができる。 解答:× 解説:テキスト P59 を参照。 何人も、農林水産大臣の登録を受けた農薬又は特定農薬以外の農薬は使用 してはならないとされており、農薬登録のない除草剤は、農薬として農作物 等に使用することはできない。 なお、除草剤の販売者は除草剤を農薬として使用することができない旨表 示することが義務づけられている。 8 農家が、農作物に使用する目的で劇物に該当する農薬を貯蔵する場合は、その貯 蔵設備に「医薬用外劇物」の表示をしなくてもよい。 解答:× 解説:テキストP68を参照。 毒物及び劇物取締法第12条第3項において、毒物又は劇物を貯蔵する場 所に、 「医薬用外」の文字及び毒物については「毒物」 、劇物については「劇 物」の文字を表示しなければならないと定められており、これは、同法第2 2条第5項により農家など業務上取扱者にも準用される。 9 毒物劇物販売業者は、十八歳未満の者又は麻薬、大麻、あへん並びに覚せい剤の 中毒者に毒物又は劇物を交付してはならない。 解答:○ 解説:テキストP69を参照。 毒物及び劇物取締法第15条第1項で交付が制限されている。 10 食品衛生法により、厚生労働大臣は、公衆衛生の見地から、薬事・食品衛生審議 会の意見を聴いて、販売の用に供する食品若しくは添加物の製造、加工、使用、調 理若しくは保存の方法につき基準を定め、又は販売の用に供する食品若しくは添加 物の成分につき規格を定めることができる。 解答:○ 解説:テキスト P75 を参照。 (条文第11条) 11 食品衛生法により、農林水産大臣は、農薬等の成分である物質の量の限度を定め るときには、厚生労働大臣に対し、農薬等の成分に関する資料の提供その他必要な 協力を求めることができる。 解答:× 解説:テキスト P75 を参照。 (条文第12条) 厚生労働大臣は、農薬等の成分である物質の量の限度を定めるときには、 農林水産大臣に対し、農薬等の成分に関する資料の提供等の協力を求めるこ とができる。 12 食品衛生法によるポジティブリスト制度では、 残留基準の設定されていない農薬、 動物用医薬品及び飼料添加物については、一切含んではならない。 解答:× 解説:テキストP76 を参照。 (条文第11条) 残留基準が設定されていない農薬については、一切含んではならないとい うことにせずに、農薬の成分である物質が「人に健康を損なうおそれがない と認められる量として薬事・食品審議会の意見を聴いて定める量」 (一律基準 0.01ppm)が定められている。 13 消防法で定める危険物とは、消防法別表に掲げる物品で、その特性により 第1類から第6類までの6つの類に分類されている。 解答:○ 解説:P85~86 の表 4-6 及び講義資料の図を参照。 消防法で定める危険物とは、消防法別表に掲げる物品で、その特性により 第1類から第6類までの6つの類に分類されている。 14 危険物の取扱い及び貯蔵については、その数量の多少に関わらず消防法に より規制を受ける。 解答:× 解説:P85 の 8 行目~87 の 2 行目及び講義資料の図を参照。 指定数量未満の危険物の取扱い及び貯蔵については、市町村の火災 予防条例の規制を受け、指定数量の1/5以上の場合は少量危険物の届出 が必要となる 15 ドライフロアブルは、水溶性の粉状、粒状などの個体の製剤であって、水に溶解 して用いるので水溶剤である。 解答:× 解説:テキスト P94~95 参照。 ドライフロアブルは、水和剤の慣用的名称の一つである。問題文は「水溶 剤」の説明である。 16 新農薬を開発するのに必要とする経費は 40~50 億円といわれる。そのため、ある 程度の販売額が継続的に見込めるものでなければ、開発が難しくなってきている。 解答:○ 解説:テキスト P103 を参照。 17 粒剤は、水田除草剤を主体に増加し、製剤別生産量では、トップを占めている。 解答:○ 解説:テキスト P105 を参照。 18 我が国の農薬の流通は、系統ルートと商系ルートの2つに大別され、系統は、メ ーカー→全農→県本部→JA(総合農協)のルートで流通しているが、総合農協で は、このルートのみを扱っている。 解答:× 解説:テキスト P106、107 を参照。 19 散布粒子の大きさは、効力、作物への付着、到達距離、漂流飛散(ドリフト)な どとは全く関係ない。 解答:× 解説:テキスト P108 を参照。 散布粒子の大きさは、効力、作物への付着、到達距離、漂流飛散(ドリフ ト)などと密接な関係がある。 20 雨は薬剤散布の障害となるため、降雨が予想される時には散布を控えるのが原則 である。 解答:○ 解説:テキスト P110 を参照。 21 スピードスプレーヤ(SS)は、主として果樹園での防除に使用されるもので、立 木仕立のリンゴをはじめとして、棚仕立のブドウやナシなど多くの果樹に広く利用 されている。 解答:○ 解説:テキスト P111 を参照。 22 残留基準を設定する際には、大気や水からの農薬摂取も考慮して、食品からの残 留農薬の摂取量の総計が、この農薬の ADI の 7 割以内となることを確認している。 解答:× 解説:テキスト P122 を参照。 残留基準を設定する際には、大気や水からの農薬摂取も考慮して、食品か らの残留農薬の摂取量の総計が、この農薬の ADI の8割以内となることを確 認している。 23 体重1kg当たりの一日摂取許容量とは、その農薬をヒトが一週間に渡って、毎 日摂取し続けたとしても健康に影響を及ばさないと見なせる量のことである。 解答:× 解説:テキスト P122 を参照。 体重1kg当たりの一日摂取許容量とは、その農薬をヒトが「一生涯」に 渡って、毎日摂取し続けたとしても健康に影響を及ばさないと見なせる量の ことである。 24 残留農薬基準の設定に必要な毒性評価(ADIの設定、変更)は、厚生労働省で 行われている。 解答:× 解説:テキスト P123 を参照。 残留農薬基準の設定に必要な毒性評価(ADIの設定、変更)は、食品安 全委員会で行われている。 25 残留基準及び一律基準を超えて農薬などが残留した販売食品などは、廃棄その他 の必要な措置を適確かつ迅速に講ずるよう努めなければならないとされている。 解答:○ 解説:テキスト P124 を参照。 26 蚕毒試験は、今日では、養蚕地帯は激減したが、農薬の安全使用において重要な ため試験が要求されている。 解答:○ 解説:テキスト P128 を参照。 27 洗浄・調理により一般的に残留農薬量は減少する。 解答:○ 解説:テキスト P130 を参照。 28 農薬を使用する者には、農林水産省・環境省令第5号(平成 15 年)により農作物 等に害を及ぼさないようにすること等、6つの責務が定められている。 解答:○ 解説:テキストP134 を参照。 29 農薬使用者は、農薬の容器・包装のラベルに表示されている最終有効年月を過ぎ た農薬は、使用しないように努めなければならない。 解答:○ 解説:テキストP137 を参照。 最終有効年月を過ぎた農薬は、品質の保証ができないことから使用しない よう努める必要がある。 30 使用済み農薬の空容器は、他の用途には絶対に使わず、処分にあたっては、産業 廃棄物処理業者に委託するなど、基準に適合した処分を行う。 解答:○ 解説:テキスト P138 を参照。 31 農薬容器には必要な防護装備等を記載した「使用上の注意事項」が表示されてい るので、農薬はこれらの注意事項を守って使用する。 解答:○ 解説:テキスト P138 を参照。 32 農薬の散布時には、専用のマスクを使用する必要があるが、農薬用のマスクは使 用後水洗いして数回使用することができる。 解答:× 解説:テキスト P144 を参照。 使い捨てが原則。マスクは不織布でできているため、洗うと変形して効果 がなくなる。 33 農薬による中毒事故は、 農薬の保管管理や作業管理の不良によるものが多いため、 使い慣れた農薬でもラベルの記載事項を守り、必要な保護具を着用して散布する。 解答:○ 解説:テキスト P149~151 を参照。 34 農薬の保管は法令にしたがって毒物・劇物に該当する農薬はもちろん、それ以外 のものでも保管庫に鍵を掛けて保管する。 解答:○ 解説:テキスト P151 を参照。 35 住宅地やその周辺等で農薬を使用する場合は、周辺の住民に対して、事前に、農 薬使用の目的、散布日時、使用農薬の種類等について、回覧板やチラシなどを利用 して十分周知する必要がある。 解答:○ 解説:テキストP152~153 を参照。 36 子どもや通行人が近寄るおそれのある公園、街路樹等の防除では、事前に周知を 行っていれば、立て札・立て看板等の表示、立入制限範囲の設定等、農薬使用者以 外の者が散布区域内に立ち入らないよう配慮する必要はない。 解答:× 解説:テキストP152~153 を参照。 見張り役を置いたり、立て札・立て看板等の表示、立入制限範囲の設定等 により、散布時や散布直後に、農薬使用者以外の者が散布区域内に立ち入ら ないよう最大限の配慮を行う必要がある。 37 ミツバチに対して毒性が比較的強い農薬を使用する場合、蜜を集めるための農作 物や周辺の植物が開花期間中も、特に注意は必要ない。 解答:× 解説:テキストP154 を参照。 ミツバチは農業上、花の交配をする重要な昆虫であり、蜜を集めるための 農作物や周辺の植物が開花期間中の場合には、十分注意が必要である。 38 水産動植物への配慮として、農薬を使用するに当たっては、水田では決められた 「止水日数」を守り、水系への流出を防ぐことが大切である。 解答:○ 解説:テキストP155 を参照。 39 ウイルスは核タンパク質で、他の生物のように細胞を持たない。また、細菌は単 細胞の2分裂増殖する原核生物である。両者とも、自らの力で宿主植物体に侵入す る機能を持っていない。 解答:○ 解説:テキスト P164、166、167 を参照。 40 的確な防除対策を講ずるためには、 正しい診断を行うことがきわめて重要である。 診断は、罹病植物個体について病徴から調べる植物診断と発生地での被害状況の観 察や聞き取り調査による圃場診断とによって行われる。 解答:○ 解説:テキスト P175 を参照。 41 病気は主因(病原体) ・素因(宿主) ・誘因(環境)の三要因が重なってはじめて 成立し、理論的には、これらの要因のいずれかを除去して病気が成立しないように することで防除できる。実際に、いずれかの要因を完全に除去することは可能であ る。 解答:× 解説:テキスト P175 を参照。 三要因のいずれの要因も、完全に除去することは困難である。 42 化学合成された薬剤による防除は、病気を防ぐには最も効率的な方法である。し かし、ウイルスやファイトプラズマを直接不活化する実用的な薬剤はないので、こ れらによる病害は殺虫剤による媒介虫の駆除によって防除する。 解答:○ 解説:テキスト P175-176 を参照。 43 ハダニ、サビダニ、コナダニなどのダニ類は昆虫の仲間なので、足は 6 本である。 解答:× 解説:テキスト P189 を参照。 ダニ類はクモの仲間で足は 8 本(原則)である。 44 キチン合成阻害剤や幼若・脱皮ホルモン様活性剤は昆虫幼虫の成育を阻害するこ とによって死亡させるので、昆虫成長制御剤(IGR 剤)と呼ばれている。 解答:○ 解説:テキスト P193 を参照。 45 寄生蜂のオンシツツヤコバチ製剤は施設野菜等の害虫であるアザミウマ類を対象 とした天敵製剤である。 解答:× 解説:テキスト P198 を参照 オンシツツヤコバチ製剤は、施設野菜等の害虫であるコナジラミ類の天敵 製剤である。 46 性フェロモン剤による交信かく乱法は従来の殺虫剤が虫を殺して防除するという 方式と違って、成虫の交尾・産卵を少なくして次世代の発生密度を抑えようとする ものである。 解答:○ 解説:テキスト P201 を参照。 47 除草剤は雑草の種類によってそれぞれの適用時期が決まっており、その時期の目 安として雑草の葉齢を用いる。葉齢の指標として使われているノビエ、メヒシバな どは最初にでる子葉鞘(鞘葉)を 1 葉期として数える。 解答:× 解説:ノビエ、メヒシバは最初にでる。子葉鞘(鞘葉)を除いて数える。テキ スト P216 を参照。 48 播種あるいは植え付け後に一定期間雑草の発生を抑えておくと、その後は作物の 繁茂により光を遮り、雑草の発生や生育が抑えられ、雑草害がでない。この播種あ るいは植え付け後の一定期間を除草必要期間と呼んでいる。 解答:○ 解説:テキスト P218 を参照 49 植物成長調整剤の使用目的は、生育促進ばかりでなく、生育の抑制、開花期や熟 期の調整、収穫物の品質保持や調整など多岐にわたる。 解答:○ 解説 テキストP225参照。 50 植物ホルモンのオーキシン作用を持つ 4-CPA(トマトトーン)は、トマト果実の 着色を良くするために用いられる。 解答:× 解説:テキスト P227 を参照 4-CPA ( ト マ ト ト ー ン ) は 、 ト マ ト や ナ ス な ど の 開 花 期 の 散 布 で、落花や落果を防ぎ、着果を増進し、果実肥大を促進する。
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