Microsoft Word - 2013年10月度邦人安全対策協議会

2013年10月19日
ジャカルタ ジャパン クラブ
会
員
各
位
ジャカルタ ジャパン クラブ
邦人安全対策連絡協議会
本協議会から、最近の治安状況等についてお知らせいたします。会員各位ならびにご家族、また関
係のご出張者におかれましては治安状況等に十分ご留意いただき、掲載の事件・事故と同様の被害
に遭われないよう十分ご注意、ご周知ください。
*JJC邦人安全対策連絡協議会
TEL:315−0418
FAX:3192−5902
*在インドネシア日本国大使館
TEL:3192−4308
1.大使館
10 月 4 日(金)∼8 日(火)、APECの閣僚会合と首脳会合があり大使館からも多数現地入りし
た。同エリアで通行パスを持っていないものは、弁当の配達でも出入りができずその場所まで取り
に行くなど、警備規制のため様々な場面で苦労が伴った。また、専用機で現地入りする各エコノミ
ー首脳への対応で、デンパサール国際空港にて一般の飛行機の離発着を止めなければならず、他の
便に影響が出た。それによりフライトのキャンセルなども起こり乗り継ぎ便で日本に帰国する予定
だった日本からの出張者の中には、予定通り帰れなかった人もいたようだ。ご参考までにお知らせ
させていただく。インドネシアの警備チェックは予想以上に厳しかったと感じた。
2.最近の政治・治安情勢
APEC関連では、私も現場にいたが担当者によって言い分が違うなど、様々なマイナートラブ
ルが起こっていたものの、厳重な警備体制により、これだけの大規模な国際会議でひとつのテロ未
遂事件も起こすことなく平和裏に終了できたのは、インドネシアの治安状況が良くなっていること
の証左ではないかと思っている。一部でデモ等もあったようだが、一連の会議の進行の妨げになる
こともなかった。APECは成功した部分に入ると考えている。
政治情勢では、当地の憲法裁判所長官が汚職撲滅委員会(KPK)に逮捕されるという、まさに
司法の信頼を根幹から揺るがす事案があった。容疑は中部カリマンタン州グヌンマス県知事選挙結
果への不服申し立てに絡み、当選した現職知事側から賄賂を受け取ったというものである。憲法裁
判所はスハルト体制崩壊後にできた機関のひとつで、KPKと並んで国民の支持率が高く、清廉潔
白であることがその理由であったのだが、今回,長官が逮捕されたことでその前提が根幹から崩れ
た。政治的インパクトとしては前長官は有力とは言えないものの、次期大統領候補のひとりとして
目されており、精錬なイメージがあったこと対しても傷が付いた可能性もある。今後の捜査につい
ても注視していきたい。
3.邦人に関わる最近の事件・事故報告
本月は邦人に関わる大きな事件・事故の報告は特になし。一方で金銭目的の犯罪が依然として発生
している。サリナデパート付近の横断歩道橋での恐喝事件や、子供が怪我をしたとして手術費用を
要求する振り込め詐欺、警察官が検問中に身分証明書を所持していない等から金銭を請求する等の
事案が大使館にも報告されているので引き続き御注意願いたい。
御参考までに、一般犯罪に関しては銃器使用の犯罪が増加している。報道によると過去3ヶ月間
で民間、あるいは警察官への銃撃事件は 22 件発生している。8 月にタンゲランで警察官を射殺した
犯人によれば、銃器の需要は非常に高く、密造業者が多くいるという報道があった。ジャカルタに
おいても先日、クニンガンのKPK前で警察官射殺される事件等が発生しているため、夜間に外出
される際は特に御注意願いたい。
また交通事故に関しては、無免許が多発しているとの調査結果が明らかになっている。オートバ
イを中心として未成年者も無免許で運転することが多い。犯罪だけでなく交通事故にも注意が必要
である。特に高速道路走行時は後部座席に乗る場合でもシートベルトを着用し、自分の身は自分で
守るということを意識していただきたい。
4.質疑応答、各社(団体)からの報告等
(報告)JJC運営委員長
9月27日(金)、国家警察の担当室長とJJC事務局長と私で「国家警察との対話」に向けての今
後の方向性について打合せを行った。国家警察の方では、デモについての認識はしている由。昨2
012年は2回、治安確立局長をはじめトップに参加していただき対話を実施したが,その際具体
的な事例を出すのではなく、抽象的な話になってしまったことからトップを交えた会議にするか、
実務担当者間の会議にするか、内部で検討させていただきたいとの話であった。工業団地等々であ
った事実関係やデータを提供していただければ対応しやすいと提案があった。会合の日時について
はこれから相談して決めることとなるので、具体的な予定は未定。昨年高速道路も封鎖された経済
活動に大きな影響のあったデモが発生したが、これは国家警察にも強い批判が集まり内部で再発さ
せないように細心の注意を払い、今後はそのような事態にならないようにしたいと、警察も深刻に
捉えている由。
(質問)
10 月 28 日から 3 日間、大規模デモが行われるという話を聞いている。実際に情報があれば教えてい
ただきたい。
(回答)
10 月下旬に行われるという話は情報として捉えている。
(報告)
自分の不注意でもあるが、ATMで現金を引き出した後にキャッシュカードを取り忘れて紛失して
しまった。1 年半の滞在期間で3度も同じ失敗をしており、何故かと考えたが、日本では先にカード
が出て来て後で現金が出てくるが、ここでは先にに現金がでてくるのでカードを取り忘れてその場
から離れてしまうことによると思う。幸い、これまでに不正利用されたことはないが、誰かに拾わ
れてデビッドカードとして利用される可能性もあるので、皆様もお気をつけていただきたい。
(報告)
10月6日(日)正午頃,スナヤンのゴルフ練習場からの帰り、近くの歩道橋を歩いていたところ
3人組が近づき、1 人に通路を塞がれ、1 人に足を掴まれ、もう一人がポケットに手を突っ込んでき
た。そのポケットに何も入れていなかったため、3人はすぐに立ち去った。幸い物的被害もなく3
人組は凶器を所持していなかったため結果として被害はなかった。以前から歩道橋の利用について
は注意喚起があったが、日中でもこのような事案が起きるということで、社内でも日本人駐在員に
はメールにて事案について配信し注意喚起を行ったところ、報告させていただく。
(報告)JJC
JJC会員から、空港で税関職員による金品の要求事案があったという報告を受けた。10 月初め、
国際線でジャカルタに戻り、ターミナル3で入国、税関を通過後の出口で複数の職員より戻るよう
に呼び止められた。スーツケースの中にレトルトパックの日本米があったのを見つけ別室に連行さ
れ、金銭を渡せばレトルト米を返却すると言われた。状況からすると税関職員がグルになって不当
な金銭を要求しているように思われる。1 時間弱、押し問答が続いた末、お金は渡さずにレトルト米
も返されて解放されたとのこと。
別件で、10月末の大規模デモについて、昨日の労働問題委員会で出た話では確かにそのような
情報は流れている。ただ大きな労働組合連盟のうち、一番強硬な金属労連がゼネストを主張してい
るが、昨今労働組合内部での分裂の情報も伝わってきており、実際に行われるかはまだ不透明であ
るとの話が出ていたところ,こちらで報告させていただく。
次回、海外邦人安全対策連絡協議会は、2013年11月12日(火)午前11時から。