仕様書 材料・ナノテクノロジー部 1.件名 マテリアルズ・インフォマティクス等に関する周辺動向調査 2.背景及び目的 近年の最先端製品は機能性材料がもたらす付加価値によって製品全体の差別化が図られ ていることが多い。従来の機能性材料開発は、これまで蓄積してきた多くの組成、構造、物 性データをもとに「勘と経験」に基づく仮説をたてて、それを実験によって検証するといっ たプロセスを繰り返すことで最適な組成、構造を導き出してきた。 そのため多くの試作回数、 長い開発期間を要してきた。このような非効率な開発プロセスを刷新し、高速な材料開発基 盤技術を構築することが我が国素材産業の提案力の高度化、 ひいては産業全体の競争力強化 につながる。 このような背景から、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下 「NEDO」という。 )では平成28年度から「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」 を実施している。このプロジェクトは量子力学、粗視化分子動力学、有限要素法などを活用 してナノスケールからマクロスケールまでの材料設計を信頼性高く予測可能なマルチスケ ールシミュレーション手法等を開発し、従来の材料開発と比較して試作回数・開発期間を1/ 20に短縮することを目指すものである。 本調査事業は、日進月歩で進捗がある計算科学分野における技術動向、各国の政策動向 の最新情報を調査し、 その結果をプロジェクト方針に反映させることでプロジェクト成果を 最大化させることを目的とする。 3.調査内容 (1) 「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」にて取り組むマテリアルズ・インフォ マティクス分野の周辺動向調査を行う。得られた調査結果はプロジェクトのポジショ ン分析及び方針見直し等に活用するため、現在のプロジェクトとの比較を行うことに より整理する。 調査項目は以下の通りとする。 ①マテリアルズ・インフォマティクスに関する国家プロジェクトの動向調査 米国・欧州・中国・韓国等が進めている国家プロジェクトの期間、費用、開発ターゲッ ト、成果(スタートアップ企業含む)などを整理し、 「超先端材料超高速開発基盤技術 プロジェクト」をはじめとした日本の国家プロジェクトと比較し、その位置づけを明 確にする。 ②マテリアルズ・インフォマティクス分野における研究動向調査 ・マルチスケール・シミュレーション(順問題) ・データ駆動型材料設計技術(逆問題) 1 ・AI活用による材料開発 研究動向をまとめるとともに国内外の研究機関、研究テーマ、研究者の整理を行う。 (2)NEDOから要請があった場合は、協議の上、可能な限り反映する。 4.調査期間 NEDOが指定する日から平成29年3月10日まで。 5.予算額 1,000万円以内 6.報告書 提出期限:平成29年3月10日まで。 調査終了時には成果報告書の電子ファイル(PDFファイル形式)をCD-R等の不揮 発性媒体に記録し、1枚を所定の期日までに提出。 提出方法:「成果報告書・中間年報の電子ファイル提出の手引き」に従って提出のこと。 http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html 7.報告会等の開催 NEDOの求めに応じ、進捗状況の報告を行う。 委託期間中あるいは委託期間終了後に、 成果報告会及び関連する委員会等での報告を依頼 することがある。 2
© Copyright 2024 ExpyDoc