2015年度学校評価(慶應義塾湘南藤沢中・高等部) 本校の 教育理念 創立者福澤諭吉が唱えた「独立自尊」を教育理念とし、社会の先導者の育成を目指している。 本校は1992 年に開校した中高一貫6年制の男女共学校である。情操豊かで、創造力に富み、思 いやりが深く、広い視野に立って物事を判断し、社会に貢献できる人、知性・感性・体力にバラ ンスのとれた教養人の育成を教育目標としている。 本校の特色 基礎を確実に身につける、きめ細かな指導を基本とし、語学と情報リテラシー教育に力を注ぎ、 「異文化交流」と「情報教育」を教育における大きな柱としている。 本校では、帰国生入試を経て入学してきた生徒が中等部では約20%、高等部では約25%という高い 割合を占めており、異文化の交流が自然な形で学校の中で生まれている。 二人担任制を導入し、きめ細かい生徒対応を目指している。 2015年度総括 1.教科教育活動について 各教科の教育活動に対する評価内容をみると、本校生徒の特徴の1つとして、学習成果を表現する能力が高い ことが分かる。これは各教科が、基礎知識の習得に留まらず、レポートの作成や、プレゼンテーションを頻繁 に行い、多彩で高度な表現方法を習得している事が要因であると考えられ、基礎学力を高める事によって、更 なる成果が期待できると予測される。 問題点として、入学時点での学力差、異なる文化的背景による知識の差が複数教科で挙げられている。これに 対し、補習や課題を課す事で、解決している教科が多くある事も確認された。 中高6年間、学習意欲を持続的なものにするためには、学年に応じた様々な仕掛けを設ける事が、重要な課題 である事も分かった。 学年や教科の横断的な連携は、引き続きの課題である。 ICT環境の有効利用についても、一層の改善が必要である。 2019年度の初等部受け入れに向け、各教科カリキュラムの見直しや、設備の拡充を計っている。 2.委員会活動について 各委員会は、本校の教育目標が達成されるよう設置され、全ての教員が参画している。毎年各々が管轄する教 育場面において、生徒の安全や、教育効果を検証し評価している。 今年度の各委員会の報告書を見ると、旅行について、3つの学年で改善が必要であるとしている。要因として は、行程の改良、事前学習の充実、荒天時の対応、などがあがっている。 各学年の旅行について、2019年度の生徒人数増に対応するため、移動手段や宿泊施設の検討をしている学年が ある事が分かった。 他の改善を必要とする項目の中には、生徒係、論文実習、国際交流、年会誌等、時代変化による、問題の多様 化や、社会に求められる人材像の変化を考慮し、変革を目指している事が分かる。昨年同様、施設やクラブ運 営などハード面での改善、拡充を問題点としている委員会では、引き続き要望を出していることが報告され た。 「初等部受け入れ委員会」では、より具体的な施策を進めている事が報告された。 3.保護者からの評価について(保護者会アンケートより) 2015年10月に実施された保護者会において、「学校全体に対する満足度」を調査した。結果は以下の通りであ る。 【満足51%/やや満足40%/どちらでもない7%/やや不満2%/不満0%】 6年生保護者の回答をみると、満足が69%、やや満足が28%と、在籍期間を通して、本校の教育活動にご理解頂 いている方が多い事が分かる。 自由記述の回答内容を見ると、各学年の研修旅行や、論理的思考を育む、自由な教育内容には満足頂いている 一方、授業参観の実施や、施設の充実、課外活動についての要望などを、ご指摘頂いている。 「どちらでもない」が7%(前年11%)、「やや不満」「不満」が2%(前年4%)と若干改善しているが、更に調 査分析し、より良い教育活動の実施が出来るよう、検討していく必要があると考える。
© Copyright 2024 ExpyDoc