宅地の保全等について 宅地造成工事規制区域内における宅地の保全等について、参考として述べる。 1 宅地の維持管理 宅地造成工事規制区域内の宅地の土地所有者等は、許可を取得した擁壁であるか否か に関わらず、災害が生じないよう、その宅地を常時安全な状態に維持すること。(法第 16条) なお、維持管理が行われない宅地であって、災害のおそれがあると認められるときは、 市長は、、当該宅地の土地所有者等、造成主又は工事施行者に対して、災害の防止のた めの必要な措置をとるよう勧告することができる。(法第16条第2項) 2 不適合擁壁 法の許可を得て検査済証を取得した擁壁であっても、次のような行為をした場合は、 法の技術基準に適合しないものとなるため、検査済証の効力を失うものとして扱う。 (1)増積み擁壁 擁壁の上部にブロック等を積み、その部分に土圧が生じているもの。 埋土 排水溝 増積み擁壁のイメージ図(我が家のチェックシート(案)から引用) 193 (2)二段擁壁(第1編第6章12(3)の検討を行っていないもの) 下部擁壁に対して、上部擁壁の荷重がかかっているもの。 排水溝 二段擁壁のイメージ図(我が家のチェックシート(案)から引用) (3)張出し床版付擁壁 張出し床版の支柱を擁壁の天端や基礎に据え、想定外の荷重をかけているもの。 排水溝 張出し床版付擁壁イメージ図(我が家のチェックシート(案)から引用) 3 擁壁の状態確認 擁壁は、時間の経過とともに老朽化したり、雨や地震によりひびが入ったり、傾いた りするが、その危険度の程度は市民の方が容易に判断するのは困難です。専門家等に依 頼し、詳細な調査をしてもらうよう努めてください。 また、おおまかな危険度のチェックができるよう、国土交通省から『我が家の擁壁チ ェックシート(案)』(http://www.mlit.go.jp/crd/web/jogen/check.htm)がインター ネットよりダウンロードできますので、ご自分の住宅地の擁壁の安全性について、関心 を持っていただき、宅地の保全等に努めてください。 194
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