御 修 復 の あ ゆ み

 現在、阿弥陀堂屋根面では、最
す。あの勇壮で繊細な造 形の獅子
阿弥陀堂獅子口瓦の組上げ
阿弥陀堂御修復では、屋根改修
口瓦は、完成まで気の遠くなるほ
むな づ
ご協力お願いします。
くだりむね
上部の大棟や降棟などの棟積み作
どの調整を重ねているのです。
※阿弥陀堂・御影堂門御修復懇志につきましても募集しておりますので、あわせて
おお むね
をはじめ、錺金物、左官などの外
業に入り、大棟の南北両端にある
そして、仮組を行って調整され
し ぐち がわら
仮組して瓦を調整しています
かざりかな もの
部にかかる工事が、順調に進捗し
﹁獅 子 口 瓦﹂の 組 上 げ が 慎 重 に 行
し
ています。特に屋根改修工事では、
われています。
ンで大棟まで引き上げられまし
た瓦は組上げ順に応じて、クレー
この夏、すべての瓦の葺き上げを
大棟の獅子口は、御影堂と違っ
た。
ます。
て傷みが激しいため、新たに製作
全国の有縁の皆様より尊いご懇念を賜りますよう、何卒ご奨励、ご協力をお願いいたし
の有縁の皆様より尊いご懇念を賜りますよう 何卒ご奨励 ご協力をお願い
することになりました。この製作
たる き ばなかざりかなもの
にあたっては、粘土を焼成してい
100 万円)
と垂木鼻 錺 金物(1,240口:1口5 万円)を対象とした指定寄付を募集しております。
円)
を対象とした指定寄付を募集してお
く過程で収縮などの変形が予測さ
れるため、あらかじめ含水率や焼
成温度から収縮率などが計算され
阿弥陀堂の御修復に伴い、
「工事」並びに「仏具」を対象とした指定寄付(174 口
口:1 口
陀堂の御修復に伴い、
獅子口瓦を組む前の台座
獅子口瓦の組上げ
ます。しかし、それでも完成段階
では数ミリの誤差が生じ、そのま
まの組上げでは歪みや内部への影
響が懸念されるため、最終的に現
場での仮組み中にわずかな誤差を
グラインダー︵研削盤︶で削りな
が ら 調 整 す る 作 業 を 必 要 と しま
どの加工が施されています。そし
阿弥陀堂御修復「指定寄付のお願い」
目指して急ピッチで仕上げの作業
が進められています。
調整を終えた瓦は、組上げ作業
に際しても、勢い良く瓦を合わせ
ると互いに傷む可能性があるの
で、組合せの瞬間まで、ゆっくり
線などでしっかりと固定していき
そして、重ねられた瓦を銅線や番
と 慎 重 に 瓦 を 合 わ せ て い き ま す。
獅子口瓦製作の様子
ま す。続 い て 瓦 が 葺 き 終 わ る と、
合わせ目などを中心に漆喰を塗り
こんでいく作業が行われます。瓦
の表面には漆喰をしっかりと塗り
込めるように表面に凹凸がつけら
れるとともに、荒縄が巻かれるな
て、下塗り、中塗り、上塗りと塗
り込み作業と乾燥を繰り返しなが
中塗りまで済んだ獅子口瓦
ら、じっくりと仕上げていきます。
これにより、燻し瓦の色と漆喰の
白色とのコントラストの美しい外
観に仕上がっていくのです。
このたびの獅子口瓦の葺き上げ
作業をはじめとして、御修復工事
の中では現代の機械を用いて作業
を進めていますが、明治の再建時
には重機もない中でどのように作
業がなされていたのか、不思議と
いうほかありません。
修復後の垂木鼻錺金物
修復前の垂木鼻錺金物
御
修
復
の
あ
ゆ
み
漆喰を塗りこむ左官工事
106
2014年
(平成26年)7 月
真 宗
真 宗
107 2014年(平成26年)7 月