レーザーパルス時間・位相計測装置の更新作業 仕様書

レーザーパルス時間・位相計測装置の更新作業
仕様書
平成28年5月
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
光量子科学研究部
高強度レーザー科学研究グループ
1
1.目的
本仕様書は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(以下「量研機構」という)
光量子科学研究部
高強度レーザー科学研究グループにて開発したレーザーパルス計測装
置を更新し、解析ソフトウェアのプログラミングを行うための仕様について定めたもので
ある。
2.契約範囲
レーザーパルス計測装置の更新と解析ソフトウェアのプログラミング
(1) レーザーパルス計測装置へのステージと分光器の取り付け作業
(2) レーザーパルス幅計測装置の調整作業
(3) パルス幅計測装置のデータ取得、解析プログラミング作業
なお、レーザーパルス幅計測装置の調整作業を行うにあたって必要があれば、量研機構
の所有する機器を用いて、配置等の確認を行えることとする。量研機構の所有する実験機
器は以下に示す。また、プログラミングにあたっては、量研機構の関西光科学研究所内に
設置されている量研機構が指定するパソコンを用いて実施すること。
○量研機構所有実験機器一式
•
JLITE-X レーザー装置
•
既存レーザーパルス幅計測装置(TG-FROG 方式)
•
光学部品(ミラー、レンズ、マウント等)
•
CCD カメラ
•
自動ステージ等
•
分光器
3.実施場所
受注者社内及び量研機構内下記作業場所
〒619-0215
京都府木津川市梅美台八丁目 1 番地 7
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門
関西光科学研究所 実験棟、研究棟ただし、必要がある場合は上記に定める場所
以外であっても業務を実施することがある。
4.作業内容
(1) レーザーパルス計測装置へのステージと分光器の取り付け作業
本レーザー計測装置は、Transient Grating Frequency Resolved Optical Gating
(TG-FROG)法を用いた、1 ps から 10fs 以下のレーザーパルス幅を計測できる時間ス
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キャン型の装置である。現状では、直線ステージ駆動機構が老朽化していることか
ら、パルス幅の短いレーザー光を計測できるように分光器の交換を考えている。本
作業では、これらの直線ステージ及び分光器を交換し、既存装置に組み込む。
(2) レーザーパルス幅計測装置の調整作業
(1)の作業後、実際に短パルスレーザー光を計測装置に導入し、パルス幅計測が
行えることを確認する。この段階では、プログラミングは完成していなくてもよく、
ステージをマニュアルで動かし、分光器にてデータを取得し、既存の解析プログラ
ムにてパルス幅が計測できることを確認する。
(3) パルス幅計測装置のデータ取得、解析プログラミング作業
本作業では、Graphical User Interface とデータ取得をほぼ自動化するためのプ
ログラミングを行う。ステップとして、パルス幅計測装置の直線ステージを駆動
し、指定された時間範囲内と時間ステップで、Transient Grating によって回折さ
れた光のスペクトルを取得し、FROG データとして保存するものである。このとき、
以下の機能を満たすこと。
・バックグラウンドの取得、除去機能及び必要なノイズリダクション機能
・外部トリガ(最大 10Hz)に同期させたデータを取得
・ ディレイラインを自動で掃引できること
・ 分光器で取得したスペクトルを PC に保存すること
・ バックグラウンドを差し引きできること
・ アライメントモードを有し、リアルタイムでスペクトル、レーザービーム位置
を表示できる機能を有すること
なお、
(1)
、
(2)及び(3)を実施するに当たり、必要に応じ既存の装置及び実験室を
受注者に使用させることとする。
5.納期
平成28年9月16日(金)
6.業務に必要な資格等
(1) 放射線作業従事者(実験室 C113 が放射線管理区域のため)
(2) 当該業務について必要な高強度レーザーに関する知識、光学の知識について、実
務経験又はそれと同等の知見及び技術力を有すること。
(3) コンピュータを用いて C などのプログラミング言語を用いて解析が行える知見及
び技術力を有すること。
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7.支給品及び貸与品等
(1)支給品
1)電気、水(無償)
2)ミラー、レンズ等の光学部品(無償)
3)補修用部品(無償)
4)薬品、油脂(無償)
5)記録用紙(無償)
6)放射線防護資材(無償)
(2)貸与品等
1)控室 研究棟 B217 号室(無償)
2)机、椅子、ロッカー、クリーンウェア(無償)
3)測定器及び計算機(無償)
4)工具類(無償)
5)個人線量計(無償)
6)マニュアル及び参考図書(無償)
7)プログラミング用パソコン(無償)
8)配置確認用実験機器(無償)
8.提出書類
書類名
指定様式
提出期限
部数
備考
1
実施要領書
指定なし
契約後速やかに
3部
要確認
2
管理区域作業従事者名簿
指定なし
契約後速やかに
1部
3
終了届
量研機構
作業終了翌月7日まで
1部
作業終了後速やかに
1部
の様式
4
作業報告書
指定なし
5
その他量研機構が必要と
詳細は
する書類
別途協議
(提出場所)
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門関西光科学研究所
光量子科学研究部 高強度レーザー科学研究グループ
9.検収
作業終了後、作業報告書の確認をもって検収とする。
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10.グリーン購入法の推進
(1) 本契約において、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関す
る法律)に適合する環境物品(事務用品、OA機器等)が発生する場合は、これ
を採用するものとする。
(2) 本仕様書に定める提出図書(納入印刷物)については、グリーン購入法の基本方
針に定める「紙類」の基準を満たしたものであること。
11.特記事項
(1) 受注者は、量研機構が光量子に関する研究・開発を行う機関であるため、高い技
術力及び高い信頼性を社会的に求められていることを認識し、量研機構の規程等
を遵守し安全性に配慮し業務を遂行しうる能力を有する者を従事させること。
(2) 受注者は、業務を実施することにより取得した当該業務及び作業に関する各デー
タ、技術情報、成果その他のすべての資料及び情報を量研機構の施設外に持ち出
して発表若しくは公開し、又は特定の第三者に対価を受け、若しくは無償で提供
することはできない。ただし、あらかじめ書面により量研機構の承認を受けた場
合はこの限りではない。
(3) 受注者は、業務の実施に当たって、次に掲げる関係法令及び所内規程を遵守する
ものとし、量研機構が安全確保の為の指示を行ったときは、その指示に従うもの
とする。
1)放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律
2)労働安全衛生法(以下「労安法」という。) 電離放射線障害防止規則
3)電気事業法
4)関西光科学研究所 放射線障害予防規程
5)放射線安全取扱手引
6)関西地区 安全衛生管理規則
7)関西光科学研究所 電気工作物保安規程
8)関西光科学研究所木津地域 レーザー安全取扱手引
9)その他、量研機構が定める規定、規則等
(4) 受注者は、異常事態等が発生した場合、量研機構の指示に従い行動するものとす
る。
(5) 受注者は、従事者に関しては労働基準法、労安法その他の法令上の責任及び従事
者の規律秩序及び風紀の維持に関する責任を全て負うものとする。
(6) 受注者は、従事者に関して、必要な健康診断等を行わせるものとする。
(7) その他仕様書に定めのない事項及び疑義を生じた事項については、量研機構と受
注者が協議の上決定する。
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(要求者)
部課(室)名:量子ビーム科学研究部門関西光科学研究所
光量子科学研究部高強度レーザー科学研究グループ
氏
名:神門 正城
以
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上
別紙
技術証明項目
本件に関し入札を希望する場合には、入札仕様書とともに、技術証明資料として、以下
に示した内容を証明する資料を提出すること。なお、必要に応じて入札希望者に対して説
明を求める場合がある。
① 高出力レーザーを取り扱うのに必要な知見・技術力を有することを証明すること。
② 放射線施設における管理区域内作業に要求される知見・技術力を有することを証明する
こと。
③ 高出力レーザーにおけるプログラムを取り扱うのに必要な知見・技術力を有することを
証明すること。
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