仕様書 - 量子科学技術研究開発機構

マルチチャンネルX線計測器用プログラミング
作業仕様書
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
量子ビーム科学研究部門
関西光科学研究所
光量子科学研究部
高強度レーザー科学研究グループ
1
1.目的
本仕様書は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(以下「量研機構」という)
光量子科学研究部
高強度レーザー科学研究グループにて開発した、高出力レーザーを用
いたレーザー電子加速実験で発生するベータトロン X 線を計測するための、マルチチャン
ネル X 線計測器のデータ取得、解析表示のプログラミングを行うための仕様について定め
たものである。
2.契約範囲
レーザー電子加速実験で発生するベータトロン X 線計測器のプログラミング
(1)スペクトル計測モード
(2)空間分布計測モード
(3)調整モード
なお、本作業のプログラミングにあたっては、データ取得時に、実験担当者立ち会いの
もとで実験室に入室し、機器の調整、プログラムの調整を行えることとする。また、プロ
グラミングにあたっては、量研機構の関西光科学研究所内に設置されている量研機構が指
定するパソコンを用いて実施すること。
3.実施場所
受注者社内及び量研機構内下記作業場所
〒619-0215
京都府木津川市梅美台八丁目 1 番地 7
量研機構 量子ビーム科学研究部門 関西光科学研究所 実験棟、研究棟
ただし、必要がある場合は上記に定める場所以外であっても業務を実施することが
ある。
4.作業内容
本プログラムは、すでにプロトタイプデータ取得プログラム(Linux, C)を Graphical User
Interface (GUI)ベースに対応させ、解析表示をほぼリアルタイムで行えるようにするもの
である。
マルチチャンネル X 線計測器は、シンチレータと光電子増倍管の信号を波形デジタイザ
(CAEN 製 DT5740D 2台、合計 64ch)で USB ケーブルを通して PC に保存・解析・表示を行
うものである。64ch の信号は、1次元的に並べたスペクトルモードと、2次元的に配置し
た空間分布モードの2つのモードで使用する。また、信号調整用に波形表示などを行える
調整モードも必要である。これらの詳細は以下でモードごとに記載する。
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共通仕様
・外部トリガ(最大 10Hz〜シングルショット)に同期してデータ取得できること。上記デジ
タイザはこれに対応している。
・波形の関心領域(ROI)をソフトウェアで設定できること。
・バックグラウンドの取得を行い、信号からの差し引きができること。
・データを PC のディスクに自動でファイル名を与え保存できること。
・保存したデータを開き、表示できること。
(1) スペクトル計測モード

チャンネル毎に、関心領域でのピーク値や積分値を求め(信号値と呼ぶ)
、
それらを1次元グラフとして表示できること。

チャネルを別途指示する関係式を用いて X 線エネルギーに変換して表示
できること。

任意の領域を拡大表示できる機能を有すること。

グラフにはカーソルを表示・非表示させ、そこでのエネルギー(チャン
ネル)
、信号値を表示させること。
(2) 空間分布計測モード

チャンネル毎に、関心領域でのピーク値や積分値を求め(信号値と呼ぶ)
、
それらを2次元画像データとして表示できること。

チャネルを別途指示する関係式を用いて空間座標に変換して表示できる
こと。

画像データの強度スケール(カラースケール)は、別途指示するカラー
マップから選択できるようにすること。

カラースケールの範囲を変更する機能を有すること。

グラフにはカーソルを表示・非表示させ、そこでの座標値と信号値を表
示できること。

任意の領域を拡大表示できる機能を有すること。

保存したデータを開き、表示できること。
(3) 調整モード

指定したチャンネルの波形をグラフとして表示する機能(横軸:時間、
縦軸:ADC の値)
。

上記波形グラフは4チャンネル程度同時に表示できること。
5.納期
平成 29 年 3 月 10 日(金)
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6.業務に必要な資格等
(1) 放射線作業従事者(実験室 C113 が放射線管理区域のため)
(2) 当該業務について必要な放射線計測器に関する知識について、実務経験又はそれ
と同等の知見及び技術力を有すること。
(3) コンピュータを用いて C などのプログラミング言語を用いて解析が行える知見及
び技術力を有すること。
7.支給品及び貸与品等
(1)支給品
1)電気、水(無償)
2)記録用紙(無償)
3)放射線防護資材(無償)
(2)貸与品等
1)控室 研究棟 B217 号室(無償)
2)机、椅子、ロッカー、クリーンウェア(無償)
3)計算機(無償)
4)工具類(無償)
5)個人線量計(無償)
6)マニュアル及び参考図書(無償)
7)プログラミング用パソコン(無償)
8.提出書類
書類名
指定様式
提出期限
部数
備考
1
実施要領書
指定なし
契約後速やかに
3部
要確認
2
管理区域作業従事者名簿
指定なし
契約後速やかに
1部
3
作業報告書
指定なし
作業終了後速やかに
1部
4
その他量研機構が必要と
詳細は
する書類
別途協議
(提出場所)
量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 関西光科学研究所
光量子科学研究部 高強度レーザー科学研究グループ
9.検収条件
作業終了後、作業報告書の確認をもって検収とする。
4
10.グリーン購入法の推進
(1) 本契約において、グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関す
る法律)に適合する環境物品(事務用品、OA機器等)が発生する場合は、これ
を採用するものとする。
(2) 本仕様書に定める提出図書(納入印刷物)については、グリーン購入法の基本方
針に定める「紙類」の基準を満たしたものであること。
11.特記事項
(1) 受注者は、量研機構が光量子に関する研究・開発を行う機関であるため、高い技
術力及び高い信頼性を社会的に求められていることを認識し、量研機構の規程等
を遵守し安全性に配慮し業務を遂行しうる能力を有する者を従事させること。
(2) 受注者は、業務を実施することにより取得した当該業務及び作業に関する各デー
タ、技術情報、成果その他のすべての資料及び情報を量研機構の施設外に持ち出
して発表若しくは公開し、又は特定の第三者に対価を受け、若しくは無償で提供
することはできない。ただし、あらかじめ書面により量研機構の承認を受けた場
合はこの限りではない。
(3) 受注者は、業務の実施に当たって、次に掲げる関係法令及び所内規程を遵守する
ものとし、量研機構が安全確保の為の指示を行ったときは、その指示に従うもの
とする。
1)放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律
2)労働安全衛生法(以下「労安法」という。) 電離放射線障害防止規則
3)電気事業法
4)関西光科学研究所 放射線障害予防規程
5)放射線安全取扱手引
6)関西地区 安全衛生管理規則
7)関西光科学研究所 電気工作物保安規程
8)関西光科学研究所木津地域 レーザー安全取扱手引
9)その他、量研機構が定める規定、規則等
(4) 受注者は、異常事態等が発生した場合、量研機構の指示に従い行動するものとす
る。
(5) 受注者は、従事者に関しては労働基準法、労安法その他の法令上の責任及び従事
者の規律秩序及び風紀の維持に関する責任を全て負うものとする。
(6) 受注者は、従事者に関して、必要な健康診断等を行わせるものとする。
(7) その他仕様書に定めのない事項及び疑義を生じた事項については、量研機構と受
注者が協議の上決定する。
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(要求者)
部課(室)名:関西光科学研究所 光量子科学研究部
高強度レーザー科学研究グループ
氏
名:神門 正城
以
6
上
別紙
技術証明項目
本件に関し入札を希望する場合には、入札仕様書とともに、技術証明資料として、以下
に示した内容を証明する資料を提出すること。なお、必要に応じて入札希望者に対して説
明を求める場合がある。
① 放射線計測器を取り扱うのに必要な知見・技術力を有することを証明すること。
② 放射線施設における管理区域内作業に要求される知見・技術力を有することを証明する
こと。
③ 高出力レーザーにおけるプログラムを取り扱うのに必要な知見・技術力を有することを
証明すること。
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