【本試験の概要】 試験課題名 NC-2600 第Ⅰ相臨床試験 対象疾患 末梢及び中枢神経の損傷に伴って発症する神経障害性疼痛 主要評価項目 健康な成人男性を対象に安全性、忍容性を確認 (ご参考:用語説明) ※1 神経障害性疼痛 神経障害性疼痛は、様々な原因によって起こる神経の損傷や機能異常によって生じる痛みです。神経損傷の原因 となる疾患が治っても痛みだけが慢性的に持続する難治性の疼痛で、神経の損傷部位により末梢性神経障害性疼 痛と中枢性神経障害性疼痛に分類することが出来ます。また、神経障害性疼痛は、病態や発症機序が複雑で多様な ため、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)などの鎮痛薬の効果がほとんど期待できないことが知られています。 ※2 P2X4 受容体 P2 受容体は ATP をリガンドとするプリン受容体の総称で、イオンチャネル型受容体である P2X 受容体と G たんぱく質共役型受容体である P2Y 受容体の 2 種類に大別されています。今回の標的である P2X4 受容体は P2X 受容体の 7 つのサブタイプ(P2X1~7)のうちの1つであり、中枢神経系において、神経障害性疼痛の発 症に大きく関与していることが知られています。 ※3 グリア細胞 中枢神経系には大きくわけて神経細胞とそれを支えるグリア細胞の 2 種類の細胞が存在しており、情報伝達を行 う神経細胞を支え栄養を与えるのがグリア細胞だといわれています。 グリア細胞は主に 3 種類あり、アストロサイト、 オリゴデンドロサイト、ミクログリアと呼ばれています。ミクログリアは脳内で何か異常が起これば直ちにそこに移動し、 形を大きく変化させ、病原体など異物を認識すれば排除しようとサイトカインなどを放出し、細胞が死んでしまえばそ れを食べて組織をきれいに保とうとする中枢神経系における免疫担当細胞のような働きをしています。 以上
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