H28医学部発生学(8) 第7章【】

2016年6月13日
医学部発⽣生学(8)
医 学 系 研 究 科 附 属 創 ⽣生 応 ⽤用 医 学 研 究 セ ン タ ー
脳神経科学コアセンター
発 ⽣生 発 達 神 経 科 学 分 野 助 教
吉 川 貴 ⼦子
問題1
医師国家試験過去問データベースより
問題1の解答
医師国家試験過去問データベースより
問題2
医師国家試験過去問データベースより
問題2の解答
医師国家試験過去問データベースより
講義予定
  5/25(1):ガイダンス、序章
  5/25(2):第1章(配偶⼦子形成・受精・発⽣生第1週)
  5/25(3):第2章(発⽣生第2週:⼆二胚葉葉)
  6/1(4):第3章(三胚葉葉〜~軸形成)
  6/1(5):第4章(神経管形成・神経堤細胞)
  6/1(6):第5章(形態形成・動物モデル)
  6/8(7):第6章(胎盤・⽺羊⽔水)
  6/8(8):第7章(⽪皮膚・⽪皮膚付属器)
  6/8(9):特別講義「先天異異常」(安⽥田先⽣生)
第7章のまとめ
  ⽪皮膚=表⽪皮(外胚葉葉由来)+真⽪皮(中胚葉葉由来)
  表⽪皮 epidermis
¡ 
¡ 
¡ 
¡ 
基底層には幹細胞が含まれる
メラノサイト(神経堤由来)
メルケル細胞(神経堤由来)
ランゲルハンス細胞(⾻骨髄由来)
  真⽪皮 dermis
¡ 
⾎血管、神経、筋線維束、感覚装置等を含む
  表⽪皮腺(汗腺sweat gland、乳腺等mammary gland)
  ⻭歯⽛牙 tooth bud
¡ 
¡ 
エナメル質=外胚葉葉由来のエナメル芽細胞により産⽣生
象⽛牙質=神経堤由来の象⽛牙芽細胞により産⽣生
ここまでの発⽣生まとめ(板書)
受精卵卵〜~胚盤胞形成
A: 受精前の⼆二次卵卵⺟母細胞
B: 受精後
C: 2細胞期
D: 4細胞期
E: 8細胞期
F-‐‑‒G: 桑実胚
H-‐‑‒I: 胚盤胞
コンパクション
栄養膜
胎盤胞栄養膜
内部細胞塊
ラーセン⼈人体発⽣生学 図1-‐‑‒19
内部細胞塊
⼆二層性から三層性へ
⼆二層性胚盤
原始線条
上胚盤葉葉
下胚盤葉葉
内胚葉葉
ラーセン⼈人体発⽣生学 図3-‐‑‒6
中胚葉葉
内胚葉葉
三胚葉葉の形成
沿軸中胚葉葉
中間中胚葉葉
側板中胚葉葉
脊索索突起
ラーセン⼈人体発⽣生学 図3-‐‑‒15
壁側中胚葉葉
臓側中胚葉葉
体節
中間中胚葉葉
脊索索
⽪皮膚の組織画像
Wikipedia; Integumentary system ⽪皮膚 = 表⽪皮+真⽪皮
表⽪皮
(外胚葉葉由来)
真⽪皮
(中胚葉葉由来)
Wikipedia; Integumentary system ⽪皮膚 = 表⽪皮+真⽪皮
表⽪皮
(外胚葉葉由来)
真⽪皮
(中胚葉葉由来)
Wikipedia; Integumentary system 表⽪皮は外胚葉葉由来
脳科学辞典「神経管」
外胚葉葉から原始表⽪皮への分化
胎児表⽪皮
8週
基底層
胎児表⽪皮
中間層
胚芽層
7章 Time Line
11週
図7-‐‑‒2
P: 胎児表⽪皮、I: 中間層
B: 基底層(→胚芽層;幹細胞)
成熟した表⽪皮の分化
胎児表⽪皮が脱落落する
⾓角層
顆粒粒層
17週
有棘層
胚芽層
7章 Time Line
⾓角層
24週
顆粒粒層
有棘層
胚芽層
成⼈人
図7-‐‑‒4
図7-‐‑‒3 P: 胎児表⽪皮
表⽪皮の組織画像
あたらしい⽪皮膚科学 第2版 表⽪皮の基底層(胚芽層)に幹細胞が存在する
トランスフォーミング
増殖因⼦子(TGFα)
ケラチノサイト増殖因⼦子
(KGF), Wnt?
幹細胞
基底層細胞:約10%が
エッセンシャル発⽣生⽣生物学より
幹細胞はどうやって維持されるか?
Madagascar Forest
住宅雑記帳
玄関のニッチ
Surviving after collegeより
表⽪皮の幹細胞「ニッチ」
TGFα
KGF
エッセンシャル発⽣生⽣生物学より
表⽪皮の分化
⾓角層
顆粒粒層
有棘層
分化
胚芽層
(基底層)
基底膜
未分化、増殖
ラーセン⼈人体発⽣生学 図7-‐‑‒4
上⽪皮構造のいろいろ(組織学の復復習)
腸の内膜
単層上皮
円柱上皮
立方上皮
皮膚
重層上皮
扁平上皮
Essential Cell Biologyより
上⽪皮細胞の極性
外表面
頂端部
接着装置
基底部
Essential Cell Biologyより
表⽪皮の接着装置
あたらしい⽪皮膚科学 第2版 表⽪皮における特異異化細胞
メラノサイト
:神経堤細胞由来
メルケル細胞
:神経堤細胞由来
ランゲルハンス細胞
:⾻骨髄由来
図7-‐‑‒2
M: メラノサイト
L: ランゲルハンス細胞
⽪皮膚 = 表⽪皮+真⽪皮
表⽪皮
(外胚葉葉由来)
真⽪皮
(中胚葉葉由来)
Wikipedia; Integumentary system 体節の分化
体節の領域化
椎板と皮筋板
皮筋板は皮板と筋板へ
筋板からは真皮が派生
ラーセン⼈人体発⽣生学 図8-‐‑‒4
真⽪皮
⾎血管
神経
筋繊維束
感覚装置
を含む
真⽪皮
乳頭層
網状層
ラーセン⼈人体発⽣生学 図7-‐‑‒8
⽪皮膚に由来する構造物
・⽪皮脂腺
・⽑毛髪
・汗腺
・⻭歯
・唾液腺
・涙腺
・乳腺
⽑毛幹
汗腺
⽑毛胞
ラーセン⼈人体発⽣生学 図7-‐‑‒8
⽪皮膚に由来する構造物の発⽣生 -‐‑‒⽑毛胞を例例に-‐‑‒
上⽪皮間葉葉相互作⽤用
表⽪皮
真⽪皮
第⼀一の間葉葉のシグナル
真⽪皮乳頭
第⼆二の間葉葉のシグナル
真⽪皮の凝集
表⽪皮のシグナル
⽑毛と⽑毛根の構造
⾓角質層
⽑毛幹
外⽑毛根鞘
⽪皮脂腺
内⽑毛根鞘
隆起
真⽪皮鞘
⽴立立⽑毛筋
前⽪皮質細胞
基質細胞
真⽪皮乳頭
⽑毛球
エッセンシャル発⽣生⽣生物学より
発⽑毛サイクル
成⻑⾧長期
退⾏行行期
休⽌止期
エッセンシャル発⽣生⽣生物学より
⽑毛胞における幹細胞の存在証明(1)
脂腺領領域
in vivoで
分裂裂活性
が低い
in vitroで
コロニー形成性
が⾼高い
in vivoで
分裂裂活性
が⾼高い
in vitroで
コロニー形成性
が低い
隆起領領域
中間領領域
⽑毛球領領域
エッセンシャル発⽣生⽣生物学より
⽑毛胞における幹細胞の存在証明(2)
E14.5⽇日野⽣生型の胚の
⼦子宮における移植
⽣生後5⽇日
ヌードマウスへの移植
⽣生後7⽇日
エッセンシャル発⽣生⽣生物学より
外胚葉葉由来の⽪皮膚付属器いろいろ
上⽪皮ー間葉葉相互作⽤用!
メカニズムの理理解から治療療へ
  遺伝性の外胚葉葉異異形成症
¡  ⻭歯の⽋欠如
¡  その他形成異異常
 ⽑毛髪
 汗腺
 唾液腺
 涙腺
モデルマウスTabbyの発⾒見見
モデルマウスを⽤用いた実験
Gaide & Schneider, Nat Med, 2003
メカニズムの理理解から治療療へ!
患者
治療療法の開発
原因遺伝⼦子の同定
原因遺伝⼦子
の機能解明
iPS細胞から⽪皮膚付属器官を備えた
「⽪皮膚器官系」を再⽣生
理理研CDB 器官誘導研究チーム 辻孝先⽣生 プレスリリースより iPS細胞から⽪皮膚付属器官を備えた
「⽪皮膚器官系」を再⽣生
理理研CDB 器官誘導研究チーム 辻孝先⽣生 プレスリリースより 「ミケ」のクローンは作れるか?
「X染⾊色体不不活性化」の意義
北北海道⼤大学 分⼦子細胞⽣生物学教室HPより
三⽑毛猫は雌のみ!
北北海道⼤大学 分⼦子細胞⽣生物学教室HPより
X染色体の不活性化
初期胚の細胞
Xp
Xm
Xp
Xp:⽗父⽅方由来のX染⾊色体
Xm:⺟母⽅方由来のX染⾊色体
ランダムに選ばれたX染⾊色体の凝縮
Xm
Xm
Xp
染⾊色体凝縮パターンを直接受け継ぐ
染⾊色体凝縮パターンを直接受け継ぐ
細胞の分⼦子⽣生物学 第5版
先週の復習
ガードンの実験(1950年代)
核移植
2nの核を移植
核の中に
遺伝情報の元がある!
John Gurdon(1933-)
三⽑毛猫は雌のみ!
北北海道⼤大学 分⼦子細胞⽣生物学教室HPより