電気事業法第106条第3項の規定に基づく報告徴収に対する

電気使用量の確定通知の遅延等について(報告)
2016 年 6 月 17 日
東京電力パワーグリッド株式会社
報告徴収内容
1.本件の収束に向けた対策及びその効果としての遅延件数の推移に関すること
※全体のスケジュール及び体制を具体的に記載すること。
※システム不具合に係る対策については、発生原因パターンごとに対策を記載するこ
と。
※対策の効果としての遅延件数の推移については、需要データ・発電データ、特別高
圧・高圧・低圧、東京電力エナジーパートナー株式会社とその他小売電気事業者ごと
に報告すること。
(平成 28 年 6 月 8 日報告済)
2.小売電気事業者、電気の使用者及び発電を行う事業者に対するこれまでの対応に関
すること
・今回の問題により、影響を受けている小売電気事業者、電気の使用者及び発電を行う
事業者に対して生じている影響と、当該影響に対する認識
※例えば、小売電気事業
者等の財務への影響などの直接的な影響、電気の使用者から小売電気事業者に対する
信用などの間接的な影響等、個別具体的に記載すること。
・当該影響に対する認識に基づき、貴社として行ってきた対応
※時系列で対応を具体的に記載すること(特に事業者への周知、問合せ対応状況、料
金精算対応状況など)
。
※社内で対応部署を特定している場合には、当該部署も含めた管理体制を記載するこ
と。
(平成 28 年 6 月 8 日報告済)
3.小売電気事業者、電気の使用者及び発電を行う事業者に対する今後の対応に関する
こと
・通知遅延が継続している現状において、今後想定しうる影響及び当該影響に対する対
処方針
※例えば、小売電気事業者から電気の使用者への電気料金の複数月の一括請求、小売
電気事業者の倒産等に対する影響等、個別具体的に記載すること。
(平成 28 年 6 月 8 日報告済)
4.システム不具合解消に向けた取組に関すること
・平成28年5月20日付け20160520資第1号による報告徴収への回答におい
て記載のあった検針データ連けいの不具合の詳細
※体制及び原因究明の状況について具体的に記載すること。
※解消の見込みについてもできるだけ具体的に記載すること。
※その他不具合の新たな原因が判明した場合には、その点についても記載すること。
1
本書は、平成
成 28 年 6 月 3 日に受領 した「電気使
使用量の確定通知の遅
遅延等につい
いて」
(平成
成 28 年 6 月 3 日付 20
0160602 電委
委第 1 号、平
平成 28 年 6 月 3 日付 220160602 資第
資 18
号、
)に基づき、電気使用量
量の確定通知
知の遅延状況
況、今後の方針等につ
ついて報告す
するも
のです。
4.システム不
不具合解消に
に向けた取組
組に関するこ
こと
(55 月 31 日報
報告内容再掲
掲)
B’
:検
検針データ連
連けいの不整
整合

データがあるが、託送
検針値管理
理に全てのデ
送契約・料金
金にデータが
が一部
未連けい。
。
‧
原因に
については調
調査中。
※
※不具合のパ
パターンの内
内、A:検針デ
データの採録遅延、A’
:計
計器取替情報
報の登録遅延
延、B:
検針データ
タ処理の作業
業遅延について
ては、データ
タ登録・補完
完処理の遅延 自体を主因と
とする
ものであり
り、要員増強
強等により対応
応中。
○上記
記発生原因パターンB’(検針デー
ータ連けい不
不整合)の調査結果に
について

スイッチング申込成
成立後に計器
器取替があり
り、計器取替
替情報の連け
けいが契約開
開始日
以降となった場合、システム不
不具合により
り計器取替情
情報が託送契
契約・料金 DB に
反映されず※正しい検
検針期間が設
設定されなかったため
め、使用量通
通知作成処理
理が実
施できなかったことが原因。(下
下図)
※実際にはスマート
トメーターが
が設置されて
ているが、システム上
上旧型計器と
として
登録されていた場
場合に、正し
しい期間の検
検針データが
が取得できな
ない。
・旧型計器
器の検針期間
間:実際に検針
針を行う日(各月で異な
なる)から翌月
月検針日の前
前日ま
で
・スマート
トメーターの
の検針期間:毎
毎月固定の日
日から翌月固定日の前日ま
まで

また、検針
針期間の設定
定誤りを簡便
便に解消す
する機能がシ
システムに具
具備されてい
いなか
ったため、解消に時
時間を要した
た。
2
○発生原因パターンB’
(検
検針データ連
連けい不整合
合)の解消見込み、対
対応体制につ
ついて

当面の対策として検
検針期間の設
設定誤りを修
修正するシス
ステム処理機
機能を整備済
済。

既に発
発生していたものにつ
ついては、上
上記の処理機
機能を適用し
し、本不具合
合に関
連する未通知を解消。

今後、
、新規に発生する不具
具合について
ては、上記の
の処理機能を
を 6 月 13 日検針
日
分以降
降、検針日毎に適用し
しており、設
設定誤りを修
修正する見込
込み。
※上記
記作業については、前
前回報告(6 月 8 日)の
の「(d)発生
生箇所B’に
に対す
るデー
ータ再連けい」におけ
けるパワーグ
グリッドサー
ービス部 20 名体制にて
て対応
中。

恒久対策として、検針期間の設
設定誤りが発
発生しないよ
よう、地点・
・計量器管理
理、検
針値管理、託送契約料
料金の各機能
能間で計器
器取替情報を
を同期できる
るようプログ
グラム
修正し(7 月末を目途
途に完了)
、 未通知発生
生の解消を目
目指す。
(下
下図)
3
○需要データ未通知解消に向けた状況
6 月 7 日時点
(対象検針日 4 月 4 日~6 月 2 日分)
(未通知/対象件数 遅延割合%)
特別高圧
東京電力エナジーパ
ートナー株式会社
者
低圧
20/157
110/8,143
9,084/320,103
12.7%
1.4%
2.8%
153/1,591
1,510/112,379
8,853/370,649
9.6%
1.3%
2.4%
*1
その他小売電気事業
高圧
*2
上記の他、当月検針日以降に、検針日以前に遡って異動申込みがあった場合で
未通知のものが 2,135 件あり。
6 月 16 日時点
(対象検針日 4 月 4 日~6 月 13 日分)
(未通知/対象件数 遅延割合%)
特別高圧
東京電力エナジーパ
ートナー株式会社
*1
その他小売電気事業
者
*2
高圧
低圧
4/157
19/8,143
9,857/515,447
2.5%
0.2%
1.9%
26/1,591
324/113,176
10,955/540,648
1.6%
0.3%
2.0%
上記の他、当月検針日以降に、検針日以前に遡って異動申込みがあった場合で
未通知のものが 854 件あり。
*1 託送業務システム管理分のみ
*2 本報告における「小売電気事業者」とは、託送供給等約款における「契約者」を指す
4
○発電データ未
未通知解消に
に向けた状況
況
6 月 7 日時
時点(未通知
知/対象件数
数 遅延割合%
%)
特別高圧
圧
東京電力エ
エナジーパ
高圧
高
41/78
*3
低圧
圧
354/676
*3
55,946/5,947
7
*4
ートナー株
株式会社*1
52.6%
52.4%
99.
.9%
*2
214/416
732/1,566
114,415/28,8
884
51.4 %
46.7%
49.
.9%
その他発電
電事業者
6 月 16 日時
時点(未通知/対象件数
数 遅延割合
合%)
特別高圧
圧
東京電力エ
エナジーパ
高圧
高
2/78
*3
低圧
圧
29/676
*3
55,380/6,365
5
*4
ートナー株
株式会社*1
2.6%
4.3%
84.
.5%
*2
106/416
72/1,566
221,696/38,4
488
25.5%
4.6%
56.
.4%
その他発電
電事業者
*1 託送業務
務システム管理
理分のみ
*2 本報告に
における「発電
電事業者」とは
は、託送供給等
等約款における
る「発電契約者
者」を指す
*3 本年 4 月以降に発電量
月
量調整供給契約
約の対象となっ
った遠隔検針等
等ができない発
発電所は除外
(30 分計
計量や遠隔検針
針ができない未
未検定計器であ
あり、出向検針
針やプロファイ
イリングが必要なた
め、発
発電量確定に時
時間を要する)
*4 本年 4 月以降に東電エ
月
エナジーパー トナーからその
の他小売電気事
事業者に供給者
者変更したものの、
業務システムで管理
引き続き東電エナジーパートナーに
に売電する 4,96
62 件について
て、新たに託送業
件数に含む
することとしたため件
○発電データの通知遅延に
に関する新た
たな原因と対
対策

上記*4 で示した
で
4,9
962 件につ いては、管
管理を既存シ
システムから
ら託送業務シ
システ
ム上へ移
移行すること
ととしたため
め、託送業務
務システム上へのマス
スター登録(対応
20 名)お
および、シス
ステムによる
る連けい処理
理が必要とな
なった。
(下
下図)

6 月までの
の発電量通知
知は、供給 のみスイッチングが発
発生した場合
合に作成され
れる対
ーターや旧型計器それ
象リストをもとに、スマートメ
ス
れぞれに対応
応した方法で
で採録
した指針から発電電
電力量を算定
定し、全面自由化以前の
の運行スケジ
ジュールに沿
沿った
形で、原則として、検針日の翌
翌日以降 20 日目までを目途に発電
電電力量を通
通知。

今後は、託送業務シ
システムへの
のマスター登
登録、連けい
い処理を進め
め、7 月以降
降はシ
ステムにより通知予
予定。
5
○発電データ・需要データ通知遅延(
(発生原因A
A、A’、B、
、B’)に関
関する原因と
と対応
【原
原因①】
・ 運用開始
始当初は、シ
システム性能
能が悪くシ
システム処理
理時間が長く
くなる問題な
などが
発生し通
通知遅延が発
発生。
【対
対策①】
・ 原因①へ
への対応として、人手 の処理による対応およびシステム
ム設定の最適
適化や
見直し等の対策を実施
システム
ム運行スケジ
ジュールの見
施し、処理時
時間を短縮。
増加に向けて、以下の
・ また、今
今後の処理対
対象件数の増
の優先順位で
で対策を検討
討。
(1)
)複数のシス
ステム処理 の並行実施
施
(2)
)ソフトウェ
ェアの処理見
見直し
(3)
)ハードウェ
ェアの増強
【原
原因②】
・ 発生原因
因パターンA
A、A’、B
B、B’に共
共通する要因
因として、旧
旧型計器のま
ままの
スイッチ
チングが想定
定より多く 、旧型計器
器からの検針
針値の取扱い
いや、月間使
使用量
のプロフ
ファイリング
グ処理等、十
十分な業務
務応動を行うための、シ
システム支援
援、要
員確保の
の面での準備
備が十分で はなかった。
【対
対策②】
・ 上記につ
ついては以下
下の対策を実
実施している。
(1)未
未通知発生原
原因特定を効
効率的に行
行うための簡
簡易プログラ
ラムの実行
(2)発
発生箇所に対
対する個別対
対策
(a
a)現場出向
向に伴う検針
針データの採録遅延分
分につき再出
出向依頼
(b
b)委託の追
追加により、
、スマートメーターへ
への計器取替
替情報が正し
しく
登録されて
ていない場合
合のデータ補完
(c
c)システム
ム処理によ りスマートメーター分
分のリモート
ト検針による
る
欠測値の再
再収集、リモ
モート検針にて補完で
できない欠測
測値に対して
て
人手処理で
でデータ補完
完
(d)システム処理によ り検針値管
管理から託送
送契約・料金
金へ検針デー
ータの
再連けい
6
○上記対策を踏まえた今後の見通しについて
・ 目標処理日数である 4 営業日(需要データ)
・5 営業日(発電データ)までの通
知は、現在のシステム処理と人手による業務応動プロセスの組み合わせでは達
成が困難。
・ 現時点で、人手で対応している業務へのサポートとして、原因箇所の特定の効
率化や使用量データの登録・補完を自動化するための下記システム機能を 7 月
末を目途に構築予定。

未通知原因箇所を特定する機能の改良【(1)
】

欠測データなどの自動再検針・補完機能【(2)(c)
】

検針値管理から託送・料金への検針データ自動再連けい機能【(2)
(d)
】
※【 】内は、前述の【対策②】に対応
・ これにより、暫定的に 7 営業日までの通知を目標に業務を遂行。
・ 上記に加え、スマートメーター設置が正常化する予定の 9 月以降に、当該業務
評価を踏まえて、上記通知目標の更なる短縮を目指していきたい。
以上
7