小 西 富雅

日本弁理士会東海支部
小西 富雅 支部長
二 〇 周 年 を 迎 え た 日 本 弁 理 士 会 東 海 支 部、 時 代 の 変 貌 と と も に、 弁
理 士 の 役 割 も 変 わ っ て く る。 知 財 の ス ペ シ ャ リ ス ト が 今 何 を す べ き か
を、 次 の 一 〇 年 を 見 据 え た 小 西 富 雅 支 部 長 に 話 を 聞 い た。
(聞 き 手 / 中 部 財 界 フ ォ ー ラ ム 社 塚 本 隆 代 表 取 締 役)
小西 富雅
1982 年、名古屋大学工学
部応用化学合成化学科卒
業。87 年、 弁 理 士 登 録。
96 年、小西国際特許事務
所 設 立。2001 年、 小 西・
中 村 特 許 事 務 所 に 改 名。
16 年、日本弁理士会東海
支部長就任。
安穏としているところはありませ
弁理士の業界について、 他国は
どうなのかといいますと、 どこも
知恵の出しどころです。
れてしまいますので、 いまこそが
れば、 我々も時代の波に飲み込ま
うか。 このまま手をこまねいてい
産んでしまったのではないでしょ
数と出願の数とのアンバランスを
あまりに急激だったので弁理士の
出 願 数 が 激 減 し ま し た。 そ れ が、
プ な ど 軒 並 み 弱 く な っ て し ま い、
いがありましたが、ソニー、シャー
とです。 昔は、 電機メーカーに勢
当を得た政策と考えています。 しかし、 予想外だったのは日本
の特許出願数が減ってしまったこ
た 日 本 の 現 状 を 是 正 す る 意 味 で、
米国に対して数が極端に少なかっ
弁 理 士 の 人 数 増 加 に つ い て は、
規 制 緩 和 に よ る こ と は も と よ り、
TPPなど厳しい状況です。
ら今までに各国へ出願した経験を
取らないばかりか、 バブルの頃か
は、 他の国の弁理士に何ら引けを
ん。 他方、 手前ミソではなく、 勤
の事務所はひとたまりもありませ
サービスをされては小規模な日本
て、 体力にものを言わせて格安の
の大きな事務所がブランチを出し
すので、 儲かるとわかれば、 外国
さくなります。 TPPの世の中で
資の脅威にさらされるリスクが小
我々の業界は儲からないので、 外
チがあきません。翻って考えれば、
の現状を悲観しているだけではラ
化は避けられないところです。 こ
チャンスになったと思います。
の弁理士のあり方を考えるよい
使節団として派遣しました。 今後
なこと本当にできるの? 私たち
で は で き な い の?」、 と い う 見 方
に な ろ う と す る も の で す。「 そ ん
ん。 シンガポールなどは、 国家を
比べれば、 グローバルプレーヤー
――弁理士数の急増、 国内特許
出願数の減少、それに加え国際化・
挙げて東南アジアにおける知財の
として最強です。したがいまして、
「現在はシンドイシンドイといい
勉で真面目な日本の弁理士の実力
出願数と弁理士数のアンバラン
スに伴い、 会員事務所の収益の悪
で昨年東海支部から若い先生方を
中心になろうとしています。 国境
を越えて知財を取扱い、 そのハブ