8 業務用に販売する食品の表示 食品関連事業者が業務用の生鮮食品や加工食品を販売する際も表示義務があります。 （1）表示義務対象者 生鮮食品 ※加工食品向けの原材料（業務用生鮮食品）も対象 最終製品の製造業者、加工包装業者に加えて、 製造業者への納入業者、中間加工品の製造業者 ※業務用加工食品も対象 第１章 ７ 基 準 で 個 別 に 規 定 さ れ て い る 食 品 一 覧 加工食品 生産者・流通業者を含む全ての販売業者 （2）表示の方法 ①業務用生鮮食品 ア 表示すべき事項（基準第 24 条関係） １ 名称 消費者向け生鮮食品と同じ 【国産品の場合】 国産である旨（都道府県名等でも可） 【輸入品の場合】 原産国名 ※原料原産地名表示の義務対象加工食品の原材料とな ２ 原産地 らないものについては、原産地の表示を省略できま す。ただし、最終製品に原料原産地名の表示が必要 な原料になる可能性を否定できない業務用生鮮食品 は、原産地の表示が必要です。 ３ 放射線照射に関する事項 消費者向け生鮮食品と同じ ４ 乳児用規格適用食品である旨 消費者向け生鮮食品と同じ ５ その他、基準別表第 24 の中欄 に掲げる表示事項 食品衛生法由来の表示事項は、一部を除き省略できません。 53 8 業務用に販売する食品の表示 イ 表示の方法（表示場所）（基準第 27 条関係） ・名称（農産物（放射線を照射した食品、保健機能食品、シアン化合物を含 有する豆類を除く）、鶏の殻付き卵（保健機能食品を除く）、水産物（保健 機能食品および切り身またはむき身にした魚介類を除く）を除く） ・放射線照射に関する事項 ・乳児用規格適用食品である旨 ・シアン化合物を含有する豆類 ・あんず、おうとう、かんきつ類、キウイー、ざくろ、すもも、西洋なし、 ネクタリン、バナナ、びわ、マルメロ、ももおよびりんごに関する事項 容器・包装に表示が必 要な食品（基準別表第 25 に掲げる事項） ・食肉（鳥獣の生肉（骨および臓器を含む。）に限る。）に関する事項 ・生乳、生山羊乳および生めん羊乳に関する事項 ・鶏の殻付き卵 ・切り身またはむき身にした魚介類（生かきおよびふぐを除く）であって、 生食用のもの（凍結させたものを除く。）に関する事項 ・ふぐの内臓を除去し、皮をはいだものならびに切り身にしたふぐ、ふぐ の精巣およびふぐの皮であって、生食用でないものに関する事項 ・切り身にしたふぐ、ふぐの精巣およびふぐの皮であって、生食用のものに関 する事項 ・冷凍食品のうち、切り身またはむき身にした魚介類（生かきを除く。）を 凍結させたものに関する事項 ・生かきに関する事項 容器・包装、送り状、 納品書等または規格書 上記以外の事項 等に表示する食品 ( ※ ) ※納品書等については、 製品に添付されるものに限ります。また、規格書等については、取引の当事者間で内容（義 務表示事項等） について合意がなされているものに限ります。 54 ②業務用加工食品 ア 表示すべき事項（基準第 10 条関係） １ 名称 ２ 原材料名 ３ 添加物 ４ 内容量 消費者向け加工食品と同じ 原材料に占める重量の割合については、その高い順が分かるように表示し てください。 添加物に占める重量の割合については、その高い順が分かるように表示し てください。 計量法第 13 条で定める表記義務商品は表示が必要です。 ５ 賞味（消費）期限 消費者向け加工食品と同じ ６ 保存方法 消費者向け加工食品と同じ ７ 食品関連事業者 消費者向け加工食品と同じ 第１章 ８ 業 務 用 に 販 売 す る 食 品 の 表 示 ８ 製造所の所在地等 消費者向け加工食品と同じ ９ アレルゲン 10 L- フェニルアラニ ン化合物を含む旨 11 乳児用規格適用食 品である旨 消費者向け加工食品と同じ 消費者向け加工食品と同じ 消費者向け加工食品と同じ 【国産品の場合】 国産である旨（都道府県名等でも可） 【輸入品の場合】 原産国名 12 原料原産地 ※原料原産地名の表示対象品目となる業務用加工食品であって最 終製品で原料原産地の表示が必要な原材料を含む場合や、原料 原産地の表示が必要になる可能性を否定できない業務用加工食 品には、原料原産地名を表示しなければなりません。 13 原産国名 14 その他 輸入品の場合は、原産国名を記載してください。なお、輸入後にその性質 に変更を加える業務用加工食品の場合は表示の必要はありません。 食肉に関する事項、冷凍食品に関する事項、容器包装詰加圧加熱殺菌食品 に関する事項等の記載が必要になります。 イ 表示の方法（基準第 13 条関係） 容器・包装に表示してください。 表示場所 ただし、下記事項は送り状、納品書等、規格書等に表示できます。 原材料名、食品関連事業者の氏名または名称および住所、原料原産地名、 原産国名 文字の大きさ、 表示様式等 ・文字の大きさ、表示様式、文字の色等の規制はありません。 ・容器包装に入れられていないものにも表示が義務づけられている事項があ ります。 55 8 業務用に販売する食品の表示 ウ 表示例 業務用と呼ばれる食品であっても、消費者へ販売される可能性のあるものは、一般用 加工食品として食品表示基準に定められた消費者向けの表示が容器包装に必要です。 一般用加工食品の表示例 業務用加工食品の表示例 （冷凍食品） （冷凍食品） 名 称 冷凍トンカツ 名 称 原材料名 添加物 調味料（アミノ酸等） 、カラメル 色素、乳化剤（大豆由来）、増粘 多糖類 内容量 200 ｇ 加熱調理の必要性 加熱してお召し上がりください。 ○○○○．○○．○○ 凍結前加熱の有無 加熱してありません。 要冷凍（-18℃以下） 製造所 ○○食品（株） 加熱調理の必要性 加熱してお召し上がりください。 販売者 福井県○○市○○－○－○ 凍結前加熱の有無 加熱してありません。 製造所 ○○食品（株） 福井県○○市○○－○－○ 賞味期限 保存方法 販売者 ( 株 ) □□食品販売 福井県□□市□□－□－□ 製造所 ○○食品（株） 福井県○○市○○－○－○ 栄養成分表示 １個（23g）当たり 熱 量 たんぱく質 脂 質 炭水化物 食塩相当量 68kcal 1.6g 3.6g 6.9g 0.4g 原材料名 冷凍トンカツ 豚肉（アメリカ）、でん粉、食塩、 こしょう、衣（パン粉、でん粉、 小麦粉、卵白（卵を含む）、食塩、 糖類） 添加物 （一部に豚肉・小麦・卵を含む） 調味料（アミノ酸等）、カラメル 色素、乳化剤（大豆由来）、増粘 多糖類 賞味期限 ○○○○．○○．○○ 保存方法 要冷凍（-18℃以下） 容器包装に表示 送り状 原材料名：豚肉（アメリカ）、でん粉、食塩、 こ し ょ う、 衣（ パ ン 粉、 で ん 粉、 小麦粉、卵白（卵を含む）、食塩、 糖類） 販 売 者：( 株 ) □□食品販売 （福井県□□市□□－□－□） 送り状に記載 エ 注意事項 製造業者 業務用として販売する商品には、一般用加工食品としての表示義務を満たしていない ことを書面等で明示してください。そうでない場合は、一般用食品としての表示をし てください。 卸売・小売業者 直接消費者へ販売する場合、または販売先が消費者へ販売する可能性がある場合は、一 般用食品の表示がされた食品であることを確認して仕入れてください。製造者と合意の 上、一般用食品の表示が無い場合、自社の責任で適切な表示をしなければなりません。 飲食店・弁当製造業 業務用食品として適切な表示がされた食品であることを確認して仕入れてください。 56
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![食品表示の適正化に向けた取組について[PDF:914KB]](http://s3.expydoc.com/store/data/009957985_1-311ca32bc470cdcded2c789982f6c27e-250x500.png)
